ユニークなマッチングビジネスアイデアを考える

今回はマッチングビジネスのアイデア出しをしてみます。

ポイントは、ニッチやユニークなものを攻めればいいのではないか、そういう視点で考えてみました。

ニッチなマッチングビジネスアイデア

前提としてここでは、Webサイトやアプリ等でのマッチングです。つまりオンラインです。そして、マッチングなので立場が異なる利用者、会社が2つあってそれがマッチングサイトで出会うということ。そして手数料をもらうのが収益モデルとなっています。

オンラインとオフラインがバラバラとか、Webサイトとアプリ両方使えるとか、マッチング手数料でなく広告主体でいくとか、法人向けで異なるとか色々組み合わせはできますが、話を分かりやすくするため、今回はマッチングする人達のアイデアというところ絞ってみました。

1.本のレビューが欲しい作家×献本レビューを書きたいレビュワー

これは既にあります。ただうまくいっている感じがしないので、もっと出来ないかというところもあります。なお献本は、出版社(本を作るところ)が、広告宣伝として献本をするのも普通にあるっぽいです。詳しいことは分かりませんが、よく見るのは作品を書いた作家が献本として送るパターンですね。10冊程度はもらって配れるのではないかと。もちろん自腹で買って配る方もいると思います。

昔あったなというところで、本が好き!というサイトがあります。フライングラインという会社が運営していて、事業は出版社向けシステム管理などの出版とWEBを重ねたところが強みのようです。本が好き!は昔見たことがありますし使ったことがあった気がします。献本の課題は、面白そうな本が少ないことです。言い方は悪いですが自費出版が多いと思っていて、要は書店で見るような商業出版本が少ないのではないか、そうでなくても面白そうな本がないのであえて読みたいかとなって、読んでも微妙ならそれを批判するのもどうなのかというスパイラルに陥ったことを思い出しました(笑)

書評ページには約11万件あります。献本で欲しいものを読んでレビューをすると。そうすると献本で無料で本が入るので本も読めるしとなります。まあ献本ありきだと、本当に読みたいかが微妙なので、僕が使うのは辛いなと思います。

ビジネス的には、本が好き!は、出版社向けの広告、作家向けの広告なのかなというところです。献本によりレビューをするのだけど、会員の質が高いとかレビューの質が高いとかそういうところなのかもしれません。あと勘違いしていましたが、書評サイトになっていて、献本オンリーではないですね。昔はオンリーだったような気がしましたが。

あとはマッチングといえば、コンテンツが書評なので書評でコンテンツを溜めつつ、たまに献本など企画で温める。そういう感じでマッチングは出来るけど、マッチングが主ではない感じですよね。あくまでレビュワーとか、本好きが本の書評でつながる感じ。こうなると書評サイトという切り分けの方が適切かなとも思います。まあそれはいいとして。

本の宣伝をしたい作家や出版社は必ずいて宣伝をしたくない人はいないはずです。記念として書くなど例外はありそうですが。レビューだと個人の主観や書いてくれることになってしまい、もっさり感があります。例えば動画で出すとかはあまり聞いたことがありませんのでチャレンジしてもいいかもしれません。他には読書会イベントなどを開催してもらえるとかです。

例えばSHAREとかFREEみたいな本はベストセラーになったはずですがそういうビジネス書に限らず話題の本は他の人も読みやすく、またはイベントなどで盛り上げればより売れます。そこで読書会を各地で開催するとかそういうイベントをするから作者が来るなどとしてより作品に付随する価値を増やします。まあそれでも本が面白くないなら、最初は本なので厳しいんですけどね。ただ見られる機会がないから見てもらうというのが宣伝の意図なので、Pitta(稼働しているか不明)のように、広告をサイトに貼ったり(ただこれっていわゆるディスプレイ広告でカバーされているような)、読書家がイベントや本屋などで宣伝したりというのがありかなと。例えば書店で宣伝出来るスペースをエーヨのように設けるとか、イベントポータルサイトで読書イベント向けに宣伝出来るとかです。

そうなると、マッチングとはいえ、既存の最適なコンテンツを抽出してそれらを再編集するようなサービスになっちゃいますね。こうなると、マッチングはしているけどマッチングサイトという感じではないかもしれません。まあ、究極的には「本を宣伝したい、予算はこれくらい、期間はこれくらい、ジャンルはこんなやつ、多分こういう人に受ける」とかいえば、ばばっと結果を出してくれるのがいいんですよね(笑)これをどう噛み砕いて形にしていくか。

本好きでかつビジネスを仕掛けたい人ならぜひやってください(笑)

2.マッチングサービス自体の比較

買取比較をするヒカカク!などがあり、比較や口コミサイトは多数あります。そういう中で、マッチングサービスの比較をするというものはないだろうかというアイデアです。

マッチングでは、男女の出会いなどのマッチングサービスの比較記事は多いようですが、マッチングサービス自体を比較するのはあまりなさそうです。ただ、そもそもマッチングサービスという形で言ってないだけというのもあります。ランサーズやクラウドワークスは、仕事依頼者とワーカーのマッチングですからマッチングサービスなんですよね。でも、こういうったものはマッチング=前提なので、クラウドソーシングサービスというように、その事業内容や提供する内容を普通示します。もちろん、マッチングサービスなんですが。

そうなると、クラウドソーシングの比較は多分ありますし、個別にあります。比較って簡単に出来るので記事単位ではあらゆるところであると。ただ、サービスとしてやるとカオスになるかもしれません。全てのマッチングサービスを持ってきて、簡単に使えるようにするのはありかもしれません。

例えば、こんなマッチングサービスはないかを調べる、使いたいけど人気があるとか実績があるところがいい。そういうのってGoogleで調べて個別で検索するのかなとか思ったり、後は個人や口コミを得て検討するしかないのかなと思います。例えばビジネスマンがホテルで泊まりたい時、普通なら「ホテル 東京 ビジネスホテル」みたいな感じでばばっとやるか「予算を入れたり、もっと詳しい地域」を入れるかもしれませんよね。そういう時に、ホテルと泊まりたい人をマッチングするのは、ホテル宿泊予約サービスサイトですが、そのサイトを比較するイメージです。うーん、微妙かな(笑)

比較jpは比較とあるんですが、サイトで比較しているのでなく、一括見積りサイトなんですよね。だから違うなあと。こういった一括見積りは上でいう「どこが安いか」を調べるのが個人でなく、法人のビジネスニーズから出てきたものといえるでしょう。引っ越し見積もりとか、自動車買取見積とかは有名どころですよね。ただこれもマッチングですよね。

大分抽象度が上がってきてやや難しくなりましたが、事業やビジネスレベルで便利に使えるというところでしょうか。例えばですけど、楽天のサービスが微妙でも楽天で予約してホテルに泊まるけど、普段の買い物は楽天市場でなくAmazonで、そしてより良いホテルなら直接探すか高級ホテル検索サービスを使おうというところで、かなり人の行動やサイトの量や質から最適化されていると思うんですよ。

そうなると、ちょっとのズレが全然違うところになる。例えば思い出したのは航空券代行手配みたいなサービスです。これも電車の乗り継ぎとかと同様で面倒なことをばばっとやったり、それを考えるのが好きな人は駄目ですけど面倒だと思うことをやってくれるから手数料として支払ってもいいとなるんですね。日本ツアーサービスの法人向け出張手配サービスはまさにそういうところですよね。

マッチングの意味って、手間がかかったりすることを素早くできたり、対象に絞った効率的な出会いがあったり、そういうところなんですよね。

マッチングサービス自体の比較アイデアは微妙ですが、比較を比較するとどうなるかとか頭の体操にはなるかもしれません。

3.仮眠したい人×仮眠できる場所

これは例えば机や椅子単位での貸出ということで、そういうサービスがあった気がします。睡眠カフェが流行っているっぽいというところで、思いつきのアイデアです。

カフェでうたた寝している人をランチや夕方などで見かけたりしますが、眠い時に10分でいいので寝るとものすごく捗りますよね。眠いまま何かするのはやっぱいけないなあと思います。

3時間の睡眠から30分の仮眠まで コーヒーを飲んで寝る「睡眠カフェ」が銀座に期間限定でオープンとかは、まあキャンペーンとかでしかないわけです。これも面白いですけどね。

一つの視点としてカフェで寝に来るのは困るけど、安心して寝られるのはやっぱ嬉しい。読書カフェみたいにカフェだけど一人でしか来ちゃだめとか、会話禁止ってやっぱ有効なこともあると思います。もちろんそのためのコンセプトや作りをきちっと作らないと全然駄目なんでしょうが。

東京でしか成立しない可能性は高いですが、オフィス街などで限定的に成立するものとして、昔有料喫煙スペースビジネスなんて一瞬あったものと若干同じ香りもしますが、そういう視点ですね。

カフェは珈琲を飲む、ご飯を食べるのでなく、話す、くつろぐ、休む、仮眠するみたいな感じで選べるとものすごく楽しいですね。そのうち出来てくるのを期待しつつ。

4.LGBT等マイノリティー向けの婚活マッチング

LGBT等のマイノリティー向けの婚活サービスです。市場がそこまではないかもしれませんが、7.6%など一定の割合で存在します。僕自身はLGBTの人の存在を割りと知っていて、深い関係値や言えるような信頼がないとやはりいいづらいのだろうなあと思ったりします。

彼ら彼女らがどう婚活(そもそも事実婚とかになるわけですが、動きも変わりつつあります)していくか、どうパートナーを見つけていくか。一昔前なら、「変」とかで終わる時代ももはやそういう時代ではありません。

個々や個別で色々なサービスがあるかもしれませんし、それらは不明ですが、ニッチな領域というところを攻めるということでありかもしれません。

5.認知症の方×認知症の方が働ける場所の求人サイトマッチング

以前、認知症の方が働くカフェが話題になっていました。注文を「忘れる」料理店 ふしぎなお店が目指すものはがその記事です。ここではスタッフが認知症の方で、例えばオーダーを間違えるのが普通なんですね。そういう温かい場でありこれは面白いなあと思いました。なんかほっこりしますよね。

一方で一般的には接客サービスでは、正確で素早いとか対応がいいとかっていう完全性だけを求めがちなのかということも考えさせられます。もちろん日本の高水準なサービスは良いのだけど、やり過ぎ感もあります。手を抜いたらいいじゃないか、という手の抜きどころも分からないかもしれませんが、ほどほどが難しいこともあるかもしれません。ふざけろってことではないので、この空気読め感もなんともですよね。

認知症に限らず働くのが難しいのではないか、ということも切り口を変えれば全然いけるはずです。少しずつこういった店が増えていき、認知症の理解が変わると面白いですよね。そして認知症自体もやはり何も出来ない、判断能力がないというところで介護する人と立場が対立することもなんだかギスギスするというのも全く同感です。

ただ一方でそんなぬるいこといってるんじゃないみたいな声もありそうですが、本当はどうだったかな、もしかしてきちきちっとやりすぎているだけかもねと思えればなんか楽しいなあと、ほっこりするなあと思ったりします。もちろん、正確さを求める人は行ってはいけないしNGだと思います。その余裕や寛容が、そこだけでなく生活全体や人生に与えられたらなんかものすごく素敵ですよね。

ここから考えると、認知症に限らず色々な病気や障害を持つ人が働ける場をうまいところマッチング出来る。障がい者向け求人サイトもありますが、そことはまた違う切り口でマッチング出来る(例えば認知症の方限定とか)とものすごくいい感じの社会になるのかなと少し思ったりしました。

おわりに

軽くアイデア出しをしてみました。そこまでのアイデアではないですが、自分が気になるものや世の中でニッチだけど面白そうなアイデアをマッチングという切り口でやると面白いサービスが出来るかもしれません。

ただ最近は、マッチングというのも前提となっていて、シェアリングエコノミーのようなシェアするサービスもマッチングといえばマッチングですし、マッチング自体は非常に高度に社会に浸透しているかもしれません。ただ一方で、情報が欲しい時、困った時にマッチできるかどうかというところでまだまだなのかなと思いました。

それらはビジネスになるかどうかもありますし、社会にとって必要とか流れにあっているかどうか、そんなこともあるかもしれませんね。

何かヒントになれば幸いです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。