Vol.3 マルチコンポーネント利益モデル

シゴトクリエイターの大橋です。

今回は3つ目です。製品ピラミッドモデルとの違いが気になるという方もいるんじゃないかと思っていて文中にもそれらがちゃんと書かれています。そのあたりも書いていきます。

なお、なんでビジネス利益モデルなんかやってるのかですが、シゴトづくりや新規事業、企画を作る上で完全ボランタリーでトントンの事業ですらそれらの収益を上げる工夫が必須です。工夫というよりも仕組みでしょうか。

その仕組ついて学びなしに突発的な思いつきと何かで市場や売上やお客さんがつくことは稀です。稀は普通ではないので、凡人はヒタスラ学ぶのみと(笑)そういうことになります。

マルチコンポーネント利益モデル

先回の宿題から物語が始まります。宿題とは製品ピラミッド利益モデルは何があるか?というものですが、これらは割愛します。

では早速本題ですが、マルチコンポーネント利益モデルとはというところを、今回はチャオの引用ではなく、自分の理解で書いていきます。

事例として、コカ・コーラをあげています。スーパー、レストラン、自販機といったコンポーネント=構成要素をもっていて、スーパーでは200円とか、もっと安い時もありますが、自販機は130円から150円、レストランだと500円くらいは、ホテルとかだともっとしますよね。

そういう意味で前回の製品ピラミッド利益モデルとはどう違うのかをスティーブが聞いています。前回の話を軽くおさらいすると、バービー人形の事例でした。つまり、バービー人形を20-30ドルで普通に売る、10ドルでファイヤウォール的に売る、当然100-200ドルの昔遊んだ記憶がある親向けにプレミアム商品として売る、というモデルとの違いをスティーブは問いただしているわけです。

そこでスティーブの気づきを引用すると、

(前略)そうか!おっしゃる意味がわかりました。自分のいる場所に応じてすべての価格帯のコーラを買っているわけですね」

(ザ・プロフィット、P.39より引用)

同じ製品で異なるビジネスというところになります。コーラ自体は同じ製品なのに場所で異なっているということです。バービー人形は異なる製品を異なる顧客層に売っているということですね。

とはいえ、別にモデルが違うというような教科書的理解よりも、この売り方のパターンとして把握しておくほうが面白いというか使える気がします。コーラ自体の製品特徴もありますし、スペシャルコーラだから高いというよりもということですね。昔懐かしいコーラを高く買うかも分かりません。

同じようにマルチコンポーネント利益モデルでは、ホテルを挙げています。シングルルーム、20人規模の会議室、3000人規模のコンベンションホールなど。そして本題は本屋で、店舗販売、地元読書サークル向け、オンライン販売、企業相手という同じ本でも売り方は様々あるということをチャオは述べています。

本筋としては、友人のバートンがその書籍業界においての洞察を展開して見事に成功したという話です。

プログラムとしては、企業向け販売、読書サークル向け販売、個人向け直販という売り方を行います。そして、

二人の顧客担当マネジャーが、まず企業の図書室や人材開発部門を訪れて新刊を売る。次に、地域の読書サークルにサービスを提供し、最後に高額購買層の個人向け販促を展開するというものだ。

(同書、P.41より引用)

ということを行い成功していくわけです。物語的には最後に出てくるキャロルという女性の話も面白いです。

本章から学べること

  • ある商品やサービスもターゲットを変えることで全く違う印象になるし、またビジネス自体も異なってくる。例えば絵本を売る場合絵本を個人に売るのは至難だが、書店に売る、オンラインで売る、育児室を持っている企業相手に売るなど別の視点を持てるようになる気がする
  • 書店業界というイケテナイところでも売上をあげる仕組みを考え改善ができる。むしろこれはこのビジネスモデルで息を吹き返した話なので、衰退業界だからといって絶対死ぬというわけでもない
  • ビジネスモデルがAであるBであるというよりも、どう実際に使えるか。自分のビジネスで考えてみることのヒントになる。例えばブロガーなら、ブログ記事を電書として売れるし、別のサービスで売る、ということも考えられる。
  • もっと違うパターンを考えると、例えばマグロを刺し身で売るのか、丼や巻物とするか、宴会向けのプランで売るか、居酒屋みたいな話だが、それらも居酒屋視点でなく、マグロ漁師やマグロを卸す会社などの視点から考えても面白そう。

今回はこんな感じです。コーラの事例は結構面白く印象に残ります。本筋は書籍業界なんですが、今の書店って、企業相手に営業かけて売ってるのかは謎です。実際には法人向けの出版社とか、教科書等を学校に売る書店とかはわかりますが、書店が企業に営業するイメージが湧きませんので、もしかしらコロンブスの卵かもしれません。

おわりに

余談ですが、友人のバートンは物語の中で結果的に成功して引退しています。その後に何か生み出せたわけではないのですが、これはある種生き方の話で面白いですね。

次回は、スイッチボード利益モデルです。お楽しみに!

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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