中部電力のガスと東邦ガスの電気どっちが安いか。計算して考えてみた。

シゴトクリエイターの大橋です。

中部電力+東邦ガスを使っている方向けの話ですが、最近中電のガス東邦ガスの電気という良くわからない形でどちらも自由化ということでサービスが始まるようです。今年4月からなのであと1週間くらいですね。どちらもサイトディレクトリが追加されている感じでいいですね(笑)中電はランディングページっぽいものにリンクしちゃいましたが。

どちらもライバルより安くなる感があるチラシまたはWebサイトのランディングページをぶっこんできているんですが、本当なの?を検証していきたいと思います。

結論

中電のガスと東邦ガスの電気をそれぞれ自分の電気量、ガス使用量で調べてみました。

結論としては、東邦ガスの電気は月額50円程の減額となりますが、中電のガスは約月額300円ほど減額となり、料金だけを見れば中電のガスを入れたほうがいいとなります。当然東邦ガスは解約する形になります。

結論はそうですが、別に中電に電気もガスも統一する必要性があるか?という感覚の問題があり保留というところです。

検討した手順

おそらくですがExcelを使ってポチポチ数字を入れてというのが若干面倒ですが、中電ならカテエネ、東邦ガスならがすてきという提供元のWebサービスを使っているなら過去の使用量等はCSVでダウンロード出来ます。

手順としては、

  1. 電気代の使用量を出す
  2. ガスの使用量を出す
  3. 中電のガスプランを噛み砕く
  4. 東邦ガスの電気プランを噛み砕く
  5. 結果を比較する

の5ステップとなっています。

一個ずつ行きましょう。

1.電気代の使用量を出す

現在中電の電気を使っているので、カテエネにログインして「電気使用量・料金実績」のメニューをクリック。その後、ページ真ん中あたりにある「データダウンロード」ボタンを押すと、契約しているプランと期間を選べるので、「ダウンロード」ボタンを押せば、CSVがダウンロード出来ます。ちなみに、CSVをExcelで開いた場合、電気使用量はAI欄の合計使用量1というものが該当します。

1年間の使用量が分かればいいですが引っ越し等でデータが無い場合は平均使用量を出すなど推測で対応しましょう。もちろん夏冬などで大分違うのですが。

2.ガスの使用量を出す

次に東邦ガスの使用量を出します。こちらも、ClubTOHOGASというWebサービスでアカウントがあれば楽です。ログイン後、右上のメニューから「ご使用量・料金明細」をクリック。こちらのページ真ん中右にCSVダウンロードというボタンがあるのでクリックすればCSVがダウンロード出来ます。

ガスの場合は使用量は体積で立方メートルで書かれています。こちらも年間データがなければ平均で推測しましょう。

ちなみに、アカウントを中電でも東邦ガスでもない場合は、過去の明細を調べる必要があるのでそれは使用明細を持っていることが前提になります。捨ててしまったのであれば、おとなしくどちらもアカウントを取りましょう。

また豆に毎月計測している人はここまでの作業が不要ですがそこまで多くないと思います。

3.中電のガスプランを噛み砕く

中電のガスプランの説明が分かりづらいです。

ガスもはじめる部という公式ページで、家庭向けを見ると2年間で約11,100円お得とありますが、月間のガス使用量が31立方メートルの場合です。これは家庭の平均利用料の場合だそうです。よって、ガスの利用量を把握しておく必要があります。これらの「お得額」はスルーして計算しましょう。

おとくプランというのも書かれていますが、これは中電の2年契約プラン(違約金とかはない模様、ちなみに東邦ガスはがすてきトクトク料金というのが同様の2年プランとしてあります(笑))です。毎月150円か150カテエネポイントが適用されるものです。ぶっちゃけこれらのプラスセットみたいなものは、既に適用済みであれば関係ないので、「中電ガス」にしたからではなく、プラスで適用できるだけです。ぱっとみるとそういう適用が全面的に受けられるようにみえるのでこれは注意が必要です。

僕の試算では、2つやってみました。

1つは、中電のガスシミュレーションです。供給約款(一般料金)で、使用月の使用量を一ついれて、あとは契約プランではい、いいえを選択するだけです。あくまでシミュレーションです。結果としては少しずれているものの、概ね季節変動を調整してくれているので全く使えないわけではないですね。また、想定値画面で使用月以外も全て入れられるので実績から正確なデータで推測もできます。この結果は概ね5,000円ほど安くなるという結果でした。

もう1つは、自力で単価計算です。

具体的には中電のガスの単価表から(4月から安くなります。従来のガス?とはビジネス向けのものだったのでしょうか)取ってきます。そこに毎月の平均ガス使用量をかければ計算ができます。基本料金+従量料金なのでガス料金は分かりやすいっちゃ分かりやすいです。この結果では、概ね3,600円ほど安くなりました。

ちなみにここでの対象プランはカテエネガスプラン1でした。単価表も書かれていますので計算してみてください。

ただここで注意点は、安くなったなーとかではなく、あくまで4月時点の単価が原料費調整について各月の適用料金についてで、4月は従量料金単価における立方メートルあたり35.17円安くなったということで計算した結果です。

この原料費調整費とは、東邦ガスの明細では見られないのですがそもそも原料費調整費も込みのようです。つまり、ガスや電気の調達において価格変動があるのでそれらを迅速に盛り込めるように調整弁?みたいな仕組みですね。ですので変動します。上の試算だと4月がたまたま安くなっただけの可能性もありちょっと早計となります(^_^;)

東邦ガスの原料費調整費については、同じように、原料費調整制度に基づく平成29年4月検針分のガス料金についてで説明されています。東邦ガスは逆に4月は+2.01円値上がりです。東邦ガスの明細には見られないのはそれらは調整された金額を計上しているということですね。

一般家庭のボリュームゾーン?であろう、カテエネのB(21~50立方メートル)は、基本料金は1587円です。東邦ガスの基本料金は1560円でほぼ変わりがありません。よって、従量部分で差が出ているということが言えます。

原料費調整費だけがヒントになりますが、中電ガスは平成29年の4月の従量料金単価が118.28円に対し、東邦ガスは130.79円です。差額が12.51円ですが、仮に30立方メートル使えば、360円ほど変わってきます。これが常に起きるものなのか、正直わかりません。

ここのあたりは勉強不足です。結論で書いたとおりここの部分の違い程度しか考慮できません。変動的なのでここで安いといえるかが不明です。つまり、常に中電ガスの原料費調整費が安いならありですがそんなことあるのか?そもそも原料費調整費が異なるのは企業努力という意味なのか?など考える点が明確になってきました。

4.東邦ガスの電気プランを噛み砕く

続いて東邦ガスの電気について見ていきます。こちらは3の逆という形です。

1つ目はシュミレーションです。こちらも東邦ガスの電気シュミレーションがあります。契約プランやアンペア数などを入れて使用月の電気量を入れて計算します。結果として約2,500円年間でお得と出ました。

こちらの結果は燃料調整費や再生可能エネルギー課金などが考慮されてないので実質額より高いのかなと思います。この2,500円というのは料金単価表を見ると200円ほど東邦ガスの電気が安いというところから妥当と言えます。ここでは東邦ガスの電気プランとして、ファミリープラン(中部電力の従量電灯Bに相当)の電気単価が書かれていますのでそこから計算しています。ファミリープランでは、ここでは40Aは919.20円ですが、中電の電気プランでおとくプランの同料金は、1123.20円だからです。従量部分はあまり変わらない気がします。

もう1つは既にやったようなものですが、上の単価をExcelで入力して平均使用量から計算します。とはいえ、こちらは基本料金しか差がないので概ねシュミレーション通りです。

3の話を考慮すると、上の東邦ガスのシュミレーションは燃料調整費というのが実際に加味してないと書かれています。それはいいのですが、その燃料調整費は電気でいくらくらいになるか。中電の実績であれば概ねkWhあたり-4円か-5円となっています。東邦ガスの燃料費調整・再生可能エネルギー発電促進賦課金では概ねそれくらいになっていそうです。中電のページで2017年4月分の燃料費調整単価も全く同じような気がします(^_^;)

電気の燃料費調整単価はほぼ同じなのに、なぜガスは変わるか?色々調べると、地域ごとに変わるのはその電源構成などで変わるようですが、ガスで12円も差があるのはちょっと分からないところです。

それで上の結果から、2,500円程度安くなるとはいえ、カテエネではお得割が聞いてくるので年間1800円程度安くなります。

ここでは2,500円くらい東邦ガスの電気は安いようにみえるけど、中電のお得割を入れると年間700円程度です。これは誤差という判断とします。

5.結果を比較する

大分長くなりましたが、結論としては、2つとなります。

1つは、中電のガスは燃料調整額がなぜか東邦ガスより12円ほど低く、おそらく月額で360円程度または数百円程度?変わるので、年間で4800円または数千円のお得感が出る。ただし、この燃料費調整費が常に安いか(東邦ガスより優位かという意味)が不明というのが課題です。

もう1つは、東邦ガスの電気は安くはなるものの、実質年間で700円程度であり、月額でいえば50円程度。これはほぼ変化なしとという形となりました。

よって、中電ガスは費用面だけみれば導入メリットがありそうかな?くらいです。

おわりに

これらは比較することで勉強にもなりましたが、何より燃料費調整についての理解の怪しさが浮き彫りになりました。これはまた機会をみて勉強というところですね。

あと、東邦ガスのがすてきトクトク料金などメインのガスでもお得感を出してくる必要性があるのは、中電のガスがあるからですね。そういう意味では中電は電気、東邦ガスはガスとして、それぞれ競争となるので安くなるメニューをなでていけば恩恵は受けられるのかなと思いました。

一方で上のシミュレーション等をして乗り換える方がどれくらいいるかで、全然変わってきそうです。おそらく電気の自由かもちゃんと調べていませんが乗り換えるメリットと不安な点が多いというところで、自由化はされたけどそこまで変動はないと見ています。もちろん数年立つとまたより自由化が進むようなのでそこのあたりも面白くなりそうですね。

金額面だけでなく、シュミレーションしてどうなるか。また金額面以外で大事にしたいことはないか、これは感覚の話ですが、一つ考える切っ掛けになれば幸いです。

一先ず燃料費調整の差額が気持ち悪いので(笑)見送りというところですね。これからどっちがお得かという話があれば自分で計算すれば分かる!というまっとうな回答をしていきたいと思います。スッキリ!

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。