並列思考で詰まずに考え続ける

最近感じたこととして、何度も感じていることだったりしますが、1個で何か集中するよりも、複数並行にパラレルでやったほうが結果的に並列処理として相互作用を与えていい結果を生むのではないかという仮説です。

仮説なので、これが正しいとかでなく、なんか良い循環かもーというところで、考えてみたいと思います。

軽くpodcastでもこのテーマで話していますので良ければ聴いてみてください。執筆前収録なので若干のブレはご容赦を(笑)

一つに向き合う集中は詰みやすい

色々前提があるのですが、例えば以下のような状況です。

あるアイデアを考えていたら詰まった。じゃあどうするか?次のアイデアが出てこない。あー終わった。

こんなのあるわけないとか思う人はまず苦しんでないというか、そもそもアイデアを考えるレベルとして一定程度高いといっていいでしょう。podcastではパンの商品開発のネタを上げたりしています。パンで新しい商品どう作るかって分からないなら分からないで終わるんですけど、「こんなのどうかって思いつき」を乱発しても駄目かもしれませんし、どのレベルで考えていくか、試せるか、それらはわりと地味すぎる話ですし、華やかさはなく泥臭いです(笑)

ですが思考ってそういうかなり地べた系で、飛んで舞うみたいなのでじゃないです。ここらへん認識ずれていると、アイデアを出すって楽そうですけど、まあそれはないです。一回考えれば分かります(笑)楽なら逆に向いているのでどんどん仕事として継続してくれると嬉しいです。社会が良くなるからですね!

この時詰んだで終わるのでなく、その前くらいには次のアイデアや何かこうしたらいいのでは?が欲しいわけです。そのためにもパラレルで考える方がいいのではないかという話です。

切り替えることで別視点を得る

1:パンの新商品アイデア

としていたときに、詰んだとしましょう。

1:パンの新商品アイデア→でない、終わった!、どうするか?

となります。

このときに別のアイデアを考えてみます。ここでさらに考えられるかどうかも課題というか検討事項なのですがそこは後にします。少なくとも考えてみようとして考えられる力はいります。

2:化粧品の新商品アイデア

を考えるわけです。化粧品でなくてもなんでもいいのですが、例えばそういうテーマとします。これによって、化粧品だから・・・といって自分の使っている化粧品、世の中の化粧について、化粧とは何か、化粧は人間だけがするのか、そんなことが出てくるとします。

仮にそういう考えるネタや切り口がテーマを切り替えても出てこないなら、次に行きます。これの繰り返しが基本です。ただ、あまり増やしすぎると、戻ってこれないので、ここに使えるかもという別テーマへの相互性を大事にしたほうがいいかもしれません。

たまたまですが、化粧品会社がパン事業をやっているという例を知っていたのでこの関連性は高いと考えたりできます。ただこういうのも知っているかどうかもありですけど、食べること、体を作ることという視点で考えているかもあります。これは物事をそもそも「一面」で見ずに、多面的に見る癖がないときついというところです。普段からそうしてないと、このパラレルや並行的に次に行くのもきついと思います。なぜなら、「脳が止まる」というか「次はどうすればいいか」で思考が終わる感じです。水に例えると行き道がなくなって、ストップするというところですかね。

上の場合もたまたまとしてもなんでもいいんです。ただ、1で駄目なら、2で考えたものが1に使えるというのが大事です。1だけなら視点が1個のみですが、2で考えると視点が増えて再度アタックできるわけですね。

シンプルにこのテーマが5個あったら、1に対して5個アタック、5回アタックできます。問い合わせ数が多いみたいな感じです。そうすると、脳が刺激されて、「お、化粧品なんてあるか」とかになるわけです。podcastでも、webサイト集客であるとか、社会貢献性が高いNPO事業の視点とか、そんなことを言った気がします。その視点でいくと、Webでパン屋やるとどうなるんだっけ?そもそもパンの実態が見えないのにどうしているんだろうかとか。そういえば冷凍パンとかのサービスあったなあとか。(これも普段のストックがものを言います。)

他にも社会貢献性が高いなら、こども食堂であったり、どう就労支援系のサービスにつなげるとか。色々視点が出てきます。働く人視点ってことですよね。(くどいですがこれもストックがないと出てこないです。)

ストックについては何度も書いているのですが、日常で興味をもって調べるとか、考えるとか、面白がるということです。これをやることがストックになるし、メモももちろんありです(人によってはメモ要らない派もあるのでしょうが、僕は書く派ですので)。

考える時に色々とモードが切り替わる

よくアイデアが生まれやすいのは移動中とか、トイレとかお風呂とか、そういう思考しやすい?状態にあると言われます。僕も同じで、多分他にやることがないからなんですよね。もちろん移動中にも色々できるんですが、景色見るのもいいし、本を読むのもいい。

その時に上で考えてたパンのアイデアがふと出てくる。これはなぜかといえば、考えた結果どこかに軽く記憶されていて、詰んだんだけど、「何かアタックして突破口を見つけようとする」余韻があって、それが無意識でアタックしているからだと思います。細かい思考プロセスは前に書いていますから、そちらをみてみてください。

これなんで移動中に切り替わるかですが、人が文脈というか状況に応じて変わるのだからと思います。思考だけでなく、動き方や役割などということです。例えば電話をするのもお客さんとしてなら「ありがとうございます」ですし、クレーム対応の電話なら「怒られる」前提でストレスです。同じ行為「電話」でも全く違います。移動中でもタクシーでも運転手と話すことがリラックスになる人もいれば、話したくない(移動に急いでいてそれどころではない)時もあるでしょう。同じ乗り物でも異なります。

新しい場所にいくとき、同じ道のりでも行きにある右側の風景が、帰り道は左側にあるだけなのですが見え方が視覚的に異なります。ので、やはり同じ道とは分かっていても、往復してまた歩かないと同じ道だと判断しづらいのかもしれないです。空間把握が得意な人はそうでないかもしれません。

つまり、日常の動作で人は切り替わっていて、それは思考だけでもないのだけど、同時に行動が思考に影響を与えるし、そこをうまく使うということです。

散歩すると思考できるなら散歩してもいいわけで、そうでないなら筋トレやランニングしてもいいし、本を読んでもいい。それって思考モードというか、切り替えるという話に過ぎません。詰まったら切り替える。

パン屋→化粧品としたのは、あくまで考える思考の話ですけど、思考レベルでも切り替えると「パン屋に対する感覚」と「化粧品に対する感覚」は全く同じ人はかなりレアなので、切り替わるのではないかと僕は考えています。粒度のちがいということですね。

さらに、面白いことに、化粧品なら色々考えられるとしましょう。そうすると、考えた細かいレベルや具体性を「あ、さっき考えたパン屋にも適用できる」のではないかと、ヒントや発見、気付きにつながるんですね。つまり、アウトプットしているものが、別のインプットでありアウトプットにもなります。

僕はあるネタをテーマAにはこの視点で、テーマBにはこの切り口でという使い方をしています。一石三鳥視点と命名していますが、これができるのは、同時並行に考えることと、それぞれの切り替わりを意識していて、そうすると色々深まります。ここではあるネタが2回も使えているのでより使いやすく、本質やポイントを捉えていることになります。使うとは、誰かに話すでもいいでしょう。3人くらいに同じネタを人によって吸着ポイントが違うのでそれを変えていく感じです。ある種のプレゼンですがこれは本当にしっかりと自分の気付きと学びになるので三方良しですね。

時間をぶつ切りにするだけでは駄目な気がする

反論としてありそうなのは、3時間あってテーマが3つあるので、1時間ずつ1テーマみたいなやり方です。これはパラレルっぽいようで、実は単に集中思考かなと。

つまり、時間を分けるのは確かに分散っぽいですが、ここでいいたいのは、時間などの可視化できる計測可能なものをただ分ける、機械的にやるのではないということです。

例外として上の分け方を自分の考えやすい配分にしたら意味が異なります。例えばテーマ1は得意だから10分でいいや、2は30分はほしい、3は2時間はかけてみるかなどなら違ってきます。

つまり、区切る、分割の仕方でミスっているのではないかということです。どういうことかといえば、テーマ1,2,3は今までの話でもありますが、全く同じ知識、経験、嗜好性、やりたいかどうか、などが変わりますよね。というか同じなら話は「分割を機械的にすればいい」で終わるだけですから。

違うので、不定形でありぐちゃぐちゃでもあります。しかも特定のケースをあげても、人によって違いますから、パターンとしてはありだけど、特定のケースは特定のケースでしかないということになります。

テーマ1,2,3の3つの取り組み方として、僕なら、1,2,3をそれぞれ5分考えてみて、どうアプローチするか。または手強いかどうかなど、それらを考えてみます。一回なめるというか、着手するのが大事ですね。それでできる時間まで見積もりはできないんですけど、そこで考えてみてアイデアが出てきそうかどうかの反応は得られます。

パン屋は・・・こんなのあったくらいかなあ。うーんとか。化粧品はきつそうだけどなどなど。

その後に時間を使って調べる、考えるをします。

もちろんこういう限られた時はパフォーマンスってそのときの動きといいますか、アイデアに限って言えば普段考えているか、ストックがあるかでしかないです。なぜならその場に来るまでの準備といいますか、それまでで決まっていることが多いからです。もちろん、ワークショップであるとか、その場での学びとか気づきとか、一人でないなら人との相互性もあるわけですが、それがないなら、普段の力以上はきついはずです。

なので、分割して時間とかぶつ切りでなくて、一回なめてみて、そこからどうかを考えると。これも機械的だと駄目ですけど、テーマ1を考えてその後テーマ2をやる。詰むっぽいなら次へ。いけそうなら再度展開する。発散して他に収束→させてさらに発散→みたいなのを繰り返します。

正直これはかなり疲れます。脳の反復横とびといったらいいでしょうか。沢山やることではないので、複数テーマがあればそれなりに疲れます。なのでご飯を食べたり休息したり、色々リフレッシュは必須なんですね。

仮説思考みたいな点を線にするのも大事(仮説線をつくる)

上では単にテーマとか、次のテーマへジャンプするというパラレル的なイメージを主に書いてみました。ただ、どれにも言えるのは、点で単独独立でなくて、線として、仮説AはBだというような、流れにしてチャンク化(かたまりのようにする)のが大事ということです。

これは情報処理的にいえば、単独でAとかBとかよりも、情報量を圧縮してかつその流れも入っているので覚えやすく処理しやすいはずです。

僕は勝手に、男性のラーメン屋感に匹敵するのは、女性のパスタ屋さんだというのを唱えています。文化的な話かもしれないですし深い意味はないのですが、ラーメン屋に並ぶ男性は多いですが、女性は稀です。逆にパスタ屋さんはどうでしょうか、女性は多く、男性は稀でしょうというところです。実際に統計データまで見てないので、でたらめかもしれません。

ポイントは正しさでなく、そう考えているというセットです。こうすると、男性、女性の嗜好性と仮説まで一つでストーリー展開できます。これを使う時があるかはおいておいて(笑)僕はこういう考え方を大事にしています。違うこともありますけど、これを沢山もつことで、色々と見やすくなります。

例えば、ラーメン屋に女性が増えたなら何か違和感を感じますからそこで色々考えるフックになります。逆に男性がパスタ屋さんに行くことが多いなら何かあるともいえるわけです。

あるイベントでみんな眺めている掲示物を見ることがありました。気になったのですが、あれはもしかして、文字が小さくて見えないのではないか?と面白く推察していたら、なんとそのとおりでした。ExcelなどのA4サイズのものが拡大してあるのですが、そこまで大きくないので、まあ文字が小さいんですよね(笑)

これも観察に該当します。つまり、一つのものごと=点があったときに、それをこういうことがいえないか?と仮説や何か考えることで、思考がつながりやすくなるということです。点でなく仮説線みたいになるってことですかね。

仮説線になるとこれは強いです。上のように猛威(笑)を振るうラーメン・パスタ説も生まれるし、これは面白いわけです。人によっては納得できなくてもいいわけで、これを自分で考えるのが仮説的な考えといってます。

こうすると、色々な視点が点から物事を見るという感じでなく、仮説線が補ってくるので思考が楽です。つまり、パン屋とかパスタ屋さんでもいえないか?となると、パスタ屋仮説が出てくるので、これ男性向けとか男性が好むものも作れないか。

つまり、パン屋の新商品→ラーメン・パスタ仮説→ラーメン好き男性に応用できないか。みたいなこととか、ここはできるとかはおいておいて、アイデアとして膨らんでいくというイメージです。

点だけだと辛いです。だから線としての仮説線があると楽ですってことですね。仮説線を一杯つくったり、点を束ねたり(まとめる)、ばらしたりして、色々ちらしておくと、色々なところから再度アタックできます。もしかして、パンとラーメンは禁断の組み合わせかもしれませんが、ラーメン=スープと考えると意外にいけるかもしれませんよね。こういう視点はもはや考えた人しかたどり着けないでしょう。

流れを含んだ概念はある種水でいえば、速く動ける細い水路みたいな感じですかね。高速道路といってもいいかもしれないし、ある種の習慣とか、あとは固定概念もそういうときもありますね。

なんでこうなるか?

上の理屈は僕が勝手に言ってるだけですが、そもそもこうすると、色々と捗るわけですよ。という効果があったからやっている、考えたというところです。

podcastでは多面指しなんか話しましたけど、棋力に該当するであろう、それぞれの面を記憶または展開イメージを保持できる空間把握能力があるとします。これはアイデア出しでいえば、それぞれのテーマに対して、テーマがあるとか、ここまで考えているなどの把握力といっていいでしょう。

このあたりざっと考えてみたのですが、以下のようなイメージになりますが、参考程度にということです。これを自身の仕事で、スキルであるとか、色々見直すとか、成長の指針に使うのもありかもしれないですね。これらの解説はまた次回のネタにしてみたいと思います。

将棋とアイデア出しの思考関係(赤枠が今回焦点のテーマ)

将棋は分かりづらいならおいておいて、アイデア出しにおいて、今回は1のスペース的な話と、5の切り替えの話をメインにしました。実際は、2,3,4,6もなければ、もっとそのテーマの掘り出しや切り口が甘い、展開や発展がしづらい(相互作用が起きない)、顧客が求めているものやアウトプットが微妙などになるわけですね。

なんでこんなこと書いているかというと、こういう並列パラレル思考みたいなことを書くと、集中思考が駄目とか、一つ一つはやらなくていいみたいになりがちだからです。全く集中思考は否定してなくて、むしろ、2の深度は集中して掘り下げる力がなければできないので、結果的に2もいるということです。つまり、全部いるということです(笑)

ただ、集中して詰まったら終わりみたいなパターンというか、思考はちょっと筋が悪いので、詰まった時こそ、リフレッシュする。その先が文字通り他事でもいいですし、そうでない別のテーマでもいいかもねくらいの印象です。もう考えたくないとかもあるわけですから、無理にこれを進めるのでなく、どんどんやりたい人はこういう思考もいいのではないかなーという提案くらいで留めてもらえるといいかもですね。

そして、明確なのは1のスペース力的なものがあっても5の切り替えをできるかは別かなと。切り替えがうまくても1のスペースが狭いと切り替えられるテーマが少ないわけですね。そんな感じで遊んでもらえればというところです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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