アイデアは生むものでなく、「行動と形にする」を繰り返した結果の産物かも

守屋さんの新刊は既に紹介しましたが、その時にkindle版(オンデマンド版もあり)が490円という価格で安すぎると感じたものがあります。安すぎとは書かれている内容とその価値のギャップです。せめて1,500円くらいはということですね。まあそれでも安いのですが。

守屋さんの新刊についての記事はこちら

順番としては、この新著を読んだ後に今回紹介する「ザ・イントレプレナーシップ」を読んだのですが、新規事業をとくに社内でやろうとしている人にはこっちのほうが刺さるかなと。そういう意味では新著はソフトでビジネスパーソン全般となっている点で違うかと思います。

ただ新規事業云々の話は変わらないのでまあどっちも読めばいいんですけどね(笑)

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守屋さんの新規事業への取り組み話は一貫してる

本書は、守屋さんが書いたのでなく、あくまで羽幡さんという方が取材をして起こしたという形です。絶賛するという視点がちょっと気持ち悪いのは分からないでもないですが、そこを差し引いても良いのだから良いというだけでしょう(笑)

中身の話はぜひ読んでというところですが、すごく良かったコンテンツはQ&Aのところでした。そこを中心に紹介します。

アイデアが見つからない

シゴクリではビジネスアイデアやアイデア自体について扱っています。どうすればアイデアが出るのか、そもそもアイデアとはなんだ、お金に変えていくにはどうすればいいか。仕事としても出来るのかなどなど。非常に面白いと僕は思っています(笑)

そういう視点で見ると、本書のQ&Aのところにあります。正確には第5章企業内起業四つの質問への回答となります。その第一の質問が、アイデアマンではないのでアイデアが思いつかないからどうすればいいかという質問でした。

回答が面白く、守屋さん自体は自身はアイデアマンでなく、アイデアが自分だけで思いついた事業なんて一つもないと断言しています。

そして、さらに、

(前略)

では、「アイデアが思いついているように見えている人」と、「アイデアが思いつかないと思っている人」は、何が違うのか?

それは、

そもそもやりたいと思っていることが、あるかないか
それを本当にやるのか、やらないのか
そしてやり切れる仲間を集められるか、集められないか

あたりの違いだと思います。
想い、行動、信用、そんなところじゃないか、と。

羽幡 咲嬉. 守屋 実のザ・イントレプレナーシップ (ハーモニーレーベル) (Kindle の位置No.1533-1538). Kindle 版. より(太字は本文ママ)

これを見た時かなりしびれてしまいました(笑)麻痺ですね。

質問者がアイデアマンでないからアイデアがでないという視点も分かるし、同時にそれに答える守屋さんの回答がまさにその通りだと感じました。

上の細かい違いは本書に譲るとして、僕がなぜこれでしびれたかを書いていきます。

アイデアが思いつくかどうかの違いはない

上の問いである「アイデアが思いつく人かどうか」は正確には、思いつくように見える人と、思いつかないと思っている人であって、「思いつくかどうか」は関係ないんですね。

まずアイデアが思いついているように「見える」というのはある種の錯覚です。詐欺のようにごまかしているわけでないです(笑)僕もアイデアを出している、アイデアマンと言われるのですがそこまで思っていません。また僕のアイデアは優れているということは微塵にも思ったことがありません。むしろ平凡というかこれを誇張することはないのですが、能力値が人よりはるかに優れているとかも思ったことがありません。謙虚とかでなく、実際の感覚でです。

僕より頭が良い人もアイデアが出る人も企画やビジネスで成功する人も、社会起業家やNPOや色々なところで活躍する人も関わったわけではないですが、見てきました。そこで分かるのは自分の力です。とはいえ正直いけるだろうとか、もっとやれるみたいなのはありますし、それとは矛盾しません。いや矛盾していてもいいんです。ただ能力値とかって磨けば増えるとか伸びるのでそれで悲観することもないよねくらいのイメージです。

アイデアを出す→人がアイデアを出している人と認知する→他の人よりアイデアを出す→よりアイデアマンだと認知が増える→アイデアマンだと言われる→アイデア依頼がくる

そんな流れになるのですが、ここで大事なのは「見える」ことです。そう思われることまでやることです。詐欺との違いは、守屋さんが書いてるように、「やりたいと思っていることがある」わけで「本当にやる」のであり、「やりきれる仲間を集められ」ているというところです。最もアイデアを形にするというところでは各プロジェクトや仕事というところで話はずれますが、僕自身は一人で何かをやりきろうってことは実はほぼありません。今までも誰かを誘ってお互い学びつつ、リスペクトしつつというのが普通です。そういう人でないと一緒にできないですし。また仮に裏切られるようなことはほぼないのですが、あったとしてもそれは自分の目利きが甘かったなというだけです。淡々としてます(笑)

アイデアを形にするなんて口だけでしょ→違います(笑)

やらないんでしょ?→やります(笑)

結局そういったときにどこまでできるか、やってきたかが問われるだけなんですよね。今日やるっていっても今までやったものがないならやれることも限られますからそれはおいておいて、ずっと言ってるけどやってないならやれないですしね。

つまり、アイデアを出しているように見えるアイデアマンが全てそうとは言わないまでも、出している人は、やりたいことをやっていればアイデアが出てきて、そこからやりきればまたアイデアが出てきて、仲間も集まってくる。アイデアは実は後という感じもします。

おそらく「アイデア」ありきと考えるのは、見た他人が「アイデア」を持っているからという分析結果です。実は「アイデア」がしょぼくても、というか「アイデア」以前にそういうマインドを持った、熱い人とか、動ける人、分析出来る人、デザインとか色々もった仲間がいないと動けないことも多いです。仲間がいないなら自分で手を動かして示すしかない。結果的には最終的には自分精神が問われます(笑)精神論でいけということでなく、考えていくとそうなるだけです。

アイデアファーストというとかっこいいんですけど、実際は「アイデアファーストで成功」はなくて、アイデア以前で精神で決まってくるという感じです。なぜならアイデアが微妙だっとしても、メンバーで学びチームで学習しているなら修正も転換も出来るんですね。つまり本質はアイデアではなく、アイデア以前のやりたいことみたいな想いとかそういうことになります。行動もですけどね。

自分にないもの、なかったものを欠如として、そこがないから駄目なんだというのは「分かりやすい」ですが、ぶっちゃけアイデア自体があるかないかってほとんど関係なくて、アイデア以前の行動とかが大事ですよね。

アイデアが思いつかない人

繰り返しになりますが、アイデアを思いつかない人は「アイデア」がどこかに正解があるとか、思いつく何かスキルとかセンスだと思いこんでしまっています。これは強力な思い込みなのでなかなか外せないのですが、ぶっちゃけアイデアとその実行セットって結構泥臭くて、運も大きいです。タイミングとか。

とはいえ全部運次第ということもなくて、その確率を高められるか、経験値や体験から確からしく言えるか。そうでないとさすがにお客というかメンバーが仲間が動けません。

だからアイデアを思いつきたい人のマインドセットはこうです。「わかった。自分がまず示すから行動で示すので、それをちょっとまってて。まずはこういうことをしたからこうするよ」といえばいいだけです。それを仲間に示す、人に示す。いやそれが出来ないんです、となるとちょっと厳しいです。これ別に強制でもないので、「アイデア以前」というか、アイデアとかにそれを「押し付ける」のはナンセンスという感じですね。

では思いとか行動とか、そういう高い意識がなければ駄目なの?みたいなカウンターがありそうです。ない場合はそれを考えていけばいいだけで、しかもそれを社会がどーとかそのレベルは色々ですから、比較する意味がないです。本書はあくまで企業内起業家というところで、起業家マインドセットがありますしそれが求められるのですが、一方でそれって「企業内」なのでサラリーマン的な立ち回りも期待されるというかそこは抜け出せないわけです。

つまりそこでぶら下がらずに意識を変えつつやっていくという感じになります。それが簡単とは思わないものの、難しくて出来ないレベルでもないはずです。その時に「アイデア」がないから、思いつかないからは筋が悪い問いかけになります。

他にやるべきことが見えてないとか、足りてないだけという認識が合ってるかもしれません。

その小さな「見える人」と「思いつかないと思ってる人」でどんどん分かれていく

守屋さんもそのように書かれていて、小さい差なんです。アイデアがあるかどうかでなく、ありそうな人と思いつかないと思ってる人。アイデアはないんですよ、両者とも。でもアイデアがありそうだという人って結局行動して動くので変わっていくと。「思いつかないよ」と諦める人はそこで諦めちゃう。諦めるのが早いですよね。

単利と複利みたいに、コツコツやれば伸びるとかっていうのは乱暴ですけど、一方でそういうマインドセットが少しでも変わるだけで全然違ってくる。少なくともアイデアが出るか出ないとかって置いておいて、まずアイデアがあるかないかに焦点を当てすぎということですよね。

アイデアの本質は、アイデアを出す時とか、アイデアが求められる時に実は「アイデア」そのものよりも、その前後やなぜそれを思いついたか、どういう視点で見たかのほうが大事です。プロセスというか。もちろんアイデアが面白いこともあるんですけどね。僕が考えるアイデアも同様で、アイデア自体が誰かにはまって面白いってほぼないです。あってもたまたまです。本当に。だってそれ狙って出来るほど確率は高くないからです。とはいえこれも練度の話ですが、とはいえ8割とかまあ無理です。がんばって3割とかで、1割くらいで当たればいいくらいの感覚です。

どんなに考えてあらゆる全方位でかつ使えるものを使ってめちゃくちゃお金をかけられたとしても、まあ3割じゃないですかね。構造とかコンペとかそういう仕事の仕組みもあると思うのでそこはスルーした場合ですね。

ここでそういう「見える人」と「思いつかない人」との違いが分かれば、わりと簡単に見える人になります。例えば「アイデアを考えてみた」といってアイデアをつぶやくのもいいし、同僚にいってもいいし、家族に会話してもいい。結局そんなものです。それが普段やっているかどうかだけで、そういう人にはアイデアを話しやすくなる。「あの人アイデアの話しているからしやすいよね」となる。そこで「あなたはアイデア持ってる人」と思われやすくなる。それだけでいい気がします。

あとは、アイデアを持っていても結果的にはどういうふうに形にしていきたいかだけです。アイデアを持つことでストレスがある人があるかは分かりませんが(アイデアを実現できないストレスとかはありそうですが、憧れとか)本書的には起業なり事業として進めていくだけなのでそっちに振っていけばいいだけですよね。実にシンプルです。

アイデアはわりと生まれ続ける

毎日アイデアを100出してと言われてもそもそもそのアイデアが何に使われるかであって、数というよりもどうしたいかですよね。自分以上に「言われた」場合だとその指示者である上司なり会社なりですけど。

一方でアイデアを出そうとせずに、色々調べたり見たり話したりしていく中で意識が高ぶったり、色々とやる気が出たり、刺激を受けると出てきます。これって「好奇心」トリガーでもあり「刺激を与えると脳が動き出す」くらいで、自然現象と思っても良い。その考えを受け止めたり、面白がって発展させようとすれば(Yes,and)勝手にアイデアは出てくるというのが多分正しい気がします。

なぜアイデアが出るとかアイデアが生まれるとか「アイデア」自体に焦点がいってしまうか。アイデアが価値があると思われるからですね。一方で形にならないアイデアの評価は難しい。その間にあるのは、何か。そう、アイデアになる前の行動や考え方、アイデアを形にするまでの粘りやどう形にしていくかという姿勢です。

つまり、アイデア自体が生まれるかどうかとか、アイデアの価値は無視できます。残ったのは、アイデアだ!という前の行動や考え、調べたこと、話したこと、経験、それら全てです。それとアイデアをどう形にするかだけです。

これらは「アイデア」ではありません。アイデアの前の動きですから。そして、アイデアを形にするのも「どう形にするか」であって、アイデアは関係がありません。もちろんアイデアによって得手不得手があっても、抽象化すれば「アイデア前」「アイデアを形にするか」であって、アイデアの有無だけ見るのは違ってくるんですね。

そのモードになると、禅ではないですが「アイデア」であって「アイデア」でないものみたいなものが見えてきます。というか「アイデア」という言葉すら意味がなくなる(笑)

「アイデア」の前後を高めると多分アイデアが出る

アイデアを見ずに、前にあるAと形にするBを高めていく

ここまで考えると、「アイデア」が思いつかないのは当たり前となります。なぜなら、「アイデア」は上の図でいう「A」と「B」をやった人が見えるものですから。

もっといえば、卵という材料がないのに「ゆで卵」を作りたいみたいな話ともいえる。滑稽とまではいかないのですが、多分質問者である方も、「アイデアでない」状態が普通になっていて見えなくなってるんですよね。もちろん、「アイデア」が外にあると思いこんだらこの話も「ごまかし」としか思われないはずです(笑)

Aとは、想いとか行動とか考えたことなどです。つまり行動です。この行動があると、色々見聞きしてストックされていきます。誰かの愚痴も解決すればその解決策がアイデアですし、聞くというのも解決アイデアかもしれない。何か不満があればそれを改善する方向に考えるだけで「アイデア」でしょう。つまり、アイデアを考えるということは、世の中や社会や身近な人を何か幸せにするというか、ハッピーにするというか、良いふうにしていこうということになると僕は考えています。

そのAを高めていく、増やしていくと自ずと真ん中のアイデアっぽいものやアイデアの種みたいなのが集まります。それこそ「アイデアは身近にある」ということであり「見つかるよ」ということです。ここは信じてもらうしかないです(笑)

またBは形にする動きです。形にするとは企画でもいい、事業でもいい、考えたことを形にすることは「企画」ですからそれをやってみる。別にいきなり稼げる事業をやれってことではないはずです。小さいことを試してみる。何が面白いのだろうか、これはどうだろうか。試行錯誤でしかないですよね。

そうやってBを高める。そうすると、AなりBなりで吸収して学んだことでわりかし「何か見つけたらこれこうすれば解決できるかも」という、アイデアっぽいものと形にできるわけです。

間違っても真ん中の「アイデア」があると思っちゃいけません。多分ないです。合ってもそれは疲れているか、何かの間違いです(笑)万能なアイデアはないですし、あってもそれは「アイデア」のように見えるだけで実は違っていて、「アイデア」を通して、AやBを見せつけられること、それが実際に出来ていることに嫉妬しているだけかもしれません。嫉妬は微妙ですがそこから学んで何かしようということで、見えたAとかBを自分でやってみればいい。誰も比較してあなたが駄目なんて言わないですよ(言う人もいるかもですがスルーしましょう(笑))。それに相手するならAとBを高めると。そうするとその結果「アイデア」がご褒美として出てくるって考えるほうが多分いいかなと。

そうやって論理的に考えることもある種のハマる罠です。アイデアがあるから事業が出来て動けるのだは間違っているということです。アイデアは「見える」だけで、実はそれ以前のAとかBというものがあるから「見える」だけです。もちろん、説明としては結果が出て分かりやすいから「アイデアがうまれてこうなったんです」ほうがエモいだけでしょう(笑)インタビューとかだと大体そんなエモくない。思いつきであったり、地味な行動でしかない。派手な何かはないし、思いつきも運でいければ結果出す力がある(正確には形にするBが強い)だけでしょう。

AもBも鍛えるのは大変ですが、AをやればBやらないとバランスが悪い「行動バカ」になるかもしれません。Bばかりだと「頭でっかち」で考えるバカになるかもしれません。バカでもいいんですけど、AとBをやる人が本来のアイデアマンな気がします。

カッコ書きという水面下のもがき

それであえて論理として、AがあってBがあってアイデアが生まれるなんてまどろっこしいことをいいました。でも、アイデア→事業みたいなことを僕も言ってたりするんですよね(笑)矛盾してる。

ただ「アイデア」がある人は、そのアイデアっていうのが正しいかどうか分かってなくて、例えばこうです。

(調べまくった行動の結果として見つけた情報というか面白いものがあったよ。これあなたに使えるかもしれないけど、)こんなアイデア思いついたけどう?」

という感じでカッコが見えないんですよね。これがAです。これを会話をする人は「アイデア一杯あるよね」と思ってるだけで、実際にアイデアを出す場合はカッコ書きのところでありAです。

結果を出すとか形にするというBも一緒です。

「アイデア考えて(色々調べて形にして検証して、色々駄目で失敗して。でも粘ってたら見えてきたものがあって、それでうまくいってるのがたまたまっぽいけどある。時間かかったけど)見える形になったよ。どうだろうか」

これもカッコです。Bでやったことなんてあえてそれを口に出していったところで意味がありません。相手には「どう形にしたか」だけですからね。水面下なんです。これこそまさに前に書いた「水面下のもがき」と僕は言ってるのですが、水面下で潜って粘る動きとリンクします。

さらにそこに謙虚さが加わると黙ります。つまり、淡々とAとBを水面下でもがいてやっていって、見える時は「形になった」ものであり、「アイデアがそこそこ形になっている」ものだったりする。

それだけみると「ああ、アイデアが生まれてすぐ形にデキる人なんだ」という認知です。このギャップしびれませんか?(笑)

僕はしびれました。それくらい認知が異なるってことです。それが悪いとかいいとかはなくて、仮に「アイデアを出したい」ならば、注目すべきは、行動と形にすることを見てそこを高めていくってことかなと。そっちのほうが筋が良いと僕は思っています。

そして、本書のこの問いというか、ここの記述だけでも盛り上がっちゃいましたが他でも色々と面白い気付きがありました。ぜひ企業内起業家など、新規事業担当者は読んでもらえるといいかと思います。

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