アイデアが苦手な人がアイデアを出す時やることは?

先回とはいえ年始くらいだと思いますが、調べたデータだけあって分析してなかったので、軽く分析してアウトプットしておきます。

アイデアが苦手な人の解像度を高めるのが狙いです。

設問

1問のみで、どうアイデアを出しているかという率直な問いかけです。

留意

アイデアが苦手を証明することはできないので、主観や任意性が多いので参考になるかはかなり怪しいという感じで捉えています。

一方で、コメントから妥当性を考えればいいともいえるので、ここは考え方次第です。これらは後述してみます。

結果

全体で415件あり、明らかに意味不明、設問に応えてないものを省くと409件と言えそうです。

415件に対して、コメントを一個ずつ見て、僕の主観でカテゴライズしてみました。

結果は以下となります。

カテゴリの中身ですが、

  • 話す:雑談や誰かに話す。自分で声に出すも含まれます
  • 書く:まず書き出す、紙に書く。よって連想が含まれたりもします。
  • ググる:ネット検索全般を示します。これらはインプットと重なりそうです
  • リラックス:散歩や休憩、他事をするなどです
  • インプット:本を読むなどネットを調べるなど曖昧なものもあります
  • 考える:発想法もありますが、真逆にしてみるとか、文字通り「考えて」みるというものだったり。
  • ブレスト:ブレーンストーミングです。多くはブレストと書かれたものを拾ってます
  • 連想:連想する、考えを展開するものを拾いました
  • 観察:日常で人を観察するとか、意識して見るなどです
  • その他:変わった感じですね。例えば寝る前に考えてから寝るみたいいなものですね。
  • 視点移動:他人の視点など視点を意識してずらしていると思われる行為ですね
  • 改良:いわゆる改善や改良していく切り口
  • 想像:連想に似ていますが、考えるに近いですね
  • 試す:実際にやってみるというコメントを拾いました。

という形になります。

当然1コメントで複数の手段があるものもあるのですが、今回はそこは省いて最初に出たものか、メインと思われるもので取りました。よって、複数手段があるものは省かれている点は留意です。

考察

主なアイデア出し手段は、話す・書く・ググる・リラックス・インプットの5種で、7割を占める

話すとは他者に話しかけるという方向性で自分で出そうというものではないです。それがまず1位で2割ほどでした。

書くはメモする、書き出すというものですが、これも15%ほどでした。次にググるはネット検索などを指しますが15%で変わらずでした。

リラックスは散歩、走る、出かける、別のことをする、お風呂とかそういった別事のことです。正確には「アイデアを出す」ために、リラックスは問題の回答としてずれるかもしれませんが、11%ほどでした。

インプットは本読みなど、ニュースとかもそうでしょうか。これらはググるをインプットすればまた違う認識になりそうです。

以上の5手段が主と言えそうかなというところです。

ここから言えるのは、話して、書いて、インプットとして休むということを回答者がしているわけではないのですが、まとめてしまえばそうなります。個別にはどれか一つの方法に依存しているかもしれないですし、このあたりのメタ認識がどこまであるかが鍵となりそうです。

当然メタ認知ができていればよりアイデアが出せるという仮説の上です。

自ら出さない=話すが一位なのは妥当性があるか

ここで回答者はアイデアを出すのが苦手という前提です。それを信頼できるかは神のみぞ知るわけです。とはいえ、話すというところをまず先に出すところで、「アイデアが苦手な人」の行動パターンとして捉えて良さそうです。

誰かと話す効果は、自分と違う視点となったり、リラックス=雑談で構えないのでアイデアが出やすいとも言えるからですね。

逆にブレスト、視点移動、観察は玄人的ですから、これらは「苦手な人」とは言えないでしょう。また複数のやり方を出せるとは僕は思わないのでこういった人も苦手な人と言えないでしょう。コメントが本気かどうかが読めないのとこの妥当性があるので、複数手段がある人はいくらかも調べられるのですがここは省きました。

インプット率はググる+インプットの合計で25%ほど

ググる人が15%ほどで、インプット派が10%でした。これらは25%ほどになりますが、この数値どうかなと考えると、わりと妥当かなというところです。

アイデアを出す際にインプットは必須ですが、それで終わるか展開や発展が出来ない、そこからフレームワークやバイアスを外せず終わるというのもあるわけです。そういう壁はあるものの、インプットをまず重視していると読める結果とすれば、なるほどと言えます。

そういう意味でアイデアが苦手らしき人は、インプットを重視して行う。しかし、苦手なのはそこから展開できない、前も考察しましたが、インプット→考える→アウトプットで、当然設問からそこまで無理ではありますが、インプットの次の考えるで止まるか、考えるところで止まるのではないかという仮説が朧げですが重なるのではないかと言えそうです。

考えるは発想法も含めた具体的な概念操作です。これらが少ないのは概念操作まで出来てないということが言えそうです。

考える系の概念操作系の手段は約18%

考えるを含めた、いわゆる概念操作と僕は勝手に読んでますが、考えるが6%ちょっと、連想が6%程度、観察が2%ほど、視点移動や改良、想像、試すを含めて18%です。ブレストは意味する所が、話すから誰かと出す、自分でメモする書き出すなど広いので入れていません。またブレストという時、実質の意味は、最初に連想することを意味することも多いでしょうし、なかなかこれという理解がしづらいのもあります。

総合で18%として、「概念操作」として、つまり何かしらインプットしたであろうことを、まず「真逆にしてみよう」「違う人の視点で見てみよう」は、アイデア出しとしては優れた手段と言えます。その理由はフレームワークを外す行為と言えるからです。

この率だけ見ると、インプット率25%よりは劣るものの、なかなかの割合と言えそうです。ですが、僕の見立てではこれらの人は「アイデアが苦手」と言うのは信頼できないというか、そこまでやれるなら苦手ではないので、矛盾しているなと感じています。最も、苦手な人でもそういう操作をしている人もいそうですが、もっと踏み込めば「回答」したから出来るとは限らないですしね。

そういう意味でこの18%は多すぎるのと、苦手な人の回答ではないだろうと思えるので、ほぼ外れ値というか採用しづらいデータとなります。

逆に、インプット→考えるまでしているところができていればあとは、それをメモしたり形にしたりということが出来るので、立派なアイデアマンや企画家と僕は思えるということです。

得られたこと

ざっとですが得られたことを書いておきます。

  • 複数のアイデアを出す手段があればあるほど選択肢に依存せずアイデアを出す事ができる。よってアイデアを出す手段が多い人ほどアイデアに困りづらい。もっといえば、アイデアマンは複数の手段を持っているとも言える。例えば「視点移動」でも、ずらし方を知っていたり、それをトレーニングしているので限られた局面でもある程度反応して出来るなど
  • メタ認知として、自分のアイデア出しを概念として「内省」「振り返り」して出せる人はアイデアを出しているといえる。逆にやり方が分からない、どうすれば「考える」となっているか分からない、今の状態が分からないなどの人はアイデアが苦手ということは何度も言っているが一定言えそう。自分の脳で動いていることや実践してやることの差異、または現実と理想の違いなどの区別というのは「当たり前」のようで実は一緒にしている人もいそうとなると、この区分、認識自体が出来ているかはとてもアイデア出しにとって重要
  • もっといえば、言語化である。言語化が出来て解像度が高ければ即ちアイデアが出せるといっても多分乱暴ではない。その言葉の解像度から連想できるし、理想と現実、意見や事実なども分けられる。相手の論理構造と感情的部分を分けられる。今何が起きているかの頭の整理、何が足りないかのインプット、実践の不足などもある程度内省できるし自身で出来るから。

アイデアが苦手な人がやることは?

蛇足ですが、本結果ではないことをやっていくと良いということです。

もちろん「話す」は有効ですが、その場合誰かがいないと出せないですよね。自力で出したい人は、インプットは多く出来る人がいるとして、それはオッケーですよね。

次の考えるです。考えるとは、得たインプットしたものを操作するということです。実際にいじることはなくてもいいのですが、連想、問いかけ、仮説、抽象化具体化など色々な操作が出来ます。これらをしていない人が多いはずです。例えば切り口や着眼点という意味では、「枝葉」のアイデアを沢山出してもそれって「同じことだよね」で抽象化されます。この時同じアイデアで束ねてしまえることが多いならば「アイデア」としては使いづらいはずですから。

この使えるというのは評価者次第ですが、枝葉でなく本質レベルで違う見方、視点ですよねを多数出すのが理想ですし、求めていくアイデア出しです。そのために、「これ抽象化しちゃったら一緒だよね」と感じられるなら自力で動いている証拠です。逆に「具体化して一杯アイデア出るけどこれ数だけだな」という振り返りも出来るわけです。

よって、僕は概念操作、つまり頭で考えることをおすすめします。頭で考えるが「具体的に何をするか」が分かりづらいので先にも書いた通り、例えば「視点移動」です。自分とは違う視点、例えば犬目線で考えると視点が文字通り違うので世界が変わりますよね?これは例えであって、人間でも子ども目線でも、同じ性別でもそうでなくても、マンションに住んでいても戸建ての人の気持を想像可能ですよね。そこに唯一の正解はないので、「仮想」でそういう切り口で考えるとこうなるのではないか?までが概念操作の1セットです。それが意味がないよねという時点で崩壊しますし、苦手な人ほど「アイデアを即死」させているので、そこが最も気をつけるポイントです。慣れもありますが、トレーニング出来ると僕は考えています。

インプット→考える→アウトプットというところで、苦手な人にアウトプットまでを求めるのは酷だと思っています。ただし、自分が「こういうアイデアを考えたけど」といって話せる場、機会がないと鍛えられないですよね?という意味でそういう場は価値が社会的にあると僕は考えています。なければ作るか、そういう場に行くしかないという提示までしか出来ませんが、それを多数持っているか、作り出せる人は基本アイデアマンと言えます。常に何か「くだらない」アイデアを言ってる人も含みますよ(笑)

おわりに

今回はあくまで主観ベースで、苦手な人がどう考えているかはかなり抜き取りづらいのですが、それでもやってみたというところです。研究なら活動部位に電極を当ててやるしかないのかなと(笑)と思ったりしますが、まあそれは研究者にお任せつしつつですね。

今回はこれくらいで着地しつつ、また気になったら調べてみたいと思います。

とはいえ気づきとしては、メタ認知、言語化、選択肢などでかなり固まってきていて、考える=ある種の概念操作がどこまで出来るかが問われるので、これはもう具体と抽象とか、トレーニングしかないよなあという結論になってきます。

それは地道でぱっと見は面白くないのですが、僕としてはそれらが面白いと感じるのでここで突っ走りたいところですね(笑)

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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