アイデアを出す切り口を増やす

これは違和感発想法などでやっていた資料で補足としてひっそり書いていたものですが、ある記事を見て思い出したので共有したいと思います。

アイデアの出し方などもざっとおさらいしつつ、どうすれば切り口を増やせるか、アイデアを増やせるかというところもヒントになるかなと思います。

アイデア出しはストック、問いかけ、メンテナンスで回す

色々な言葉が出てきそうですが、シンプルに、アイデアをストックするのが日々。それで、アイデアを出す時は問いかけをする。これはどんな問いかけでも良いって感じです。最後に活用とか保守とかメンテナンスです。これも錆びないように動きやすいようにしておくってことです。

こう言えば難しくないですが、ちゃんと回るようにするのはちょっと時間がかかるかもしれないですよね。

上のスライドは切り口を増やすにはどうすればいいかというところで、問いかけやお題に対してテーマがあるとすると、そこから紐づいて見方や視点である切り口を作っておくと。増やすというところでは、見方を増やすので、自分の立場ではない人の立場が得られれば視点は2つになるわけですよね。あとは過去/現在/未来とかの時制を入れれば3つに。そんな感じで見方を増やすと。

当然それらは個別のテーマによって個別にあるのでかなり多くなってきます。違和感とは違和感という単体でなく、気づいた事象や学び、インプット自体といってもいいかなと。それらがあると。

そういう時に、違和感がいくつかあればそれは実は帰納的にいって切り口となるのではないかって話です。日々の観察をまとめていくと切り口になるので、あとはテーマに結びつけてもいいし、結び付けなくてもある日突然結びつくこともあるんですね。ただそれはストックとして違和感や観察があるから故にとなります。

長続きとは、自分が考えたものや生成した切り口でないと、少なくとも人から言われただけでなくそれを使いこなしているというところがないと出来ないかなと。なので地味なシンプルなものであっても使っているのがめちゃくちゃ大事ですね。

違和感発想法は奇をてらったものではないです。僕もやっているけど絶対違和感から考えているわけではないのですが、それも重要なやり方だという認識というところですね。

ストックとは日々の違和感や学びと言えるし、問いかけとはテーマであるといえます。これらが上手く出てくるようにメンテナンスをすること、頭の中でもいいし、常に新しいものを入れて整理する感じですね。

興味があることをどんどん学ぶものもいいですし、それだけだと偏るのでは?と思えば違うものをやればいいですよね。その時無理に学ぶと崩壊するので面白がって学ぶというところに尽きるかなと思っています。

トリガーを上手く使うとアイデアは多分無限に出る

逆にいえば無限でないというのは、上手く刺激を与えられてないとか、インプット自体がないか、切り口が足りてないかというところになりそうです。

つまり、刺激があってアイデアを創発するような問いかけやヒントがあって、インプットが適切にあればアイデアは出るわけです。その瞬間に出なくても時差があって出ることも含みます。

違和感の話にこのスライドは寄せているわけですが、そこはある程度無視してもなるほどなあと改めて見て思いました。

つまり、テーマをきっかけにしてアイデアを出してもいいし、切り口をきっかけでもいいし、違和感でアイデアを出すでもいいと。つまりどこでもいいんですね。

これは面白くて、特定の個別具体的なコンテンツとしての使えそうなアイデアをアイデア初心者の人は持っているのではないかと考えるのではないかと思うからです。そういうのは実はなくて、確かに断片やヒントはあるのだけど、それだけで使えるアイデアってほぼないんですね。僕も8-9割はそういう感覚です

つまり、引き出しに入っている観察事例や経験はそのまま使えないので、切り口として保持したり、テーマに紐づけておいて使ってみたりして使えるようになる。むしろ、違う切り口として整理すると使えるようになることもザラにあるわけです。

メンテナンスとは、テーマがタンスで、切り口が引き出しのラベル、引き出し自体の中身が違和感など学んだことや気づいたこととすれば、それらを運用する、使えるようにするってことです。

つまり、どこにしまったか、どこらへんにありそうか、こういう問いかけでタンスを持ってきてそこの中身を色々入れ替えてみてみるとアイデアが出てくるとか。そういうイメージです。イメージであって実際にタンスとか引き出しはないですよ。比喩としてですね。

この時、引き出しがここにあるとか、引き出しを引っ張ったら中身が出てくる見えるとか、ガタついて出てこないとか、タンスがひっくり返ってくるとか、何かものがあって引き出せないとか。そういうことをしないように使っていく必要があるってことです。

これは明確で、このメンテナンスが出来てない人でアイデアマンはいないですし、他のプロでもやはりインプットと整理ができないのでそのうち同じようなアウトプットになってしまうんじゃないかなと思いますね。

きっかけを与えてくれた記事はこちら

紹介が遅くなりましたが、そもそもなんでこのネタを持ってきたかというと、こちらの記事がまさにトリガーであり刺激となったわけです。

第9回 良いアイデアがわく人とわかない人はココが違う

執筆年は2006年と17年前の記事ですが、全く古びていません。本質だからでしょう。著者は、アイデアについて、データと捉えて、蓄積、管理、活用というのを挙げています。

本当この通りだなと思うのですが、いくつか面白い切込みというか意見があって、それは非効率的なこと=即時性のないアイデアの保管というのが面白いです。ものさしがお金だけとか、自分の満足だけとかでないものが大事ということですね。これはまさにです。

また「アイデアを出す」というのでなく「アイデアが訪れる」というのは言い得て妙で、実際にアイデアを出しているのはその人ですが、脳ではアイデアが生まれる、向こうからやってくるわけです。

例えば僕でいえばまさにタンスの例は僕が「引き出し」という言葉をたまに聞くのでその比喩として書いてみた「アイデア」です。多分そこそこ良い説明になっているのではないかと思います。

そこだけちょっとだけ図解で整理してみます。

こんな感じですね。アイデアのタンスというものがあるとして、そこには引き出し自体がある。実際はラベルといってもいいですが、ラベルに色々書かれています。例えばAI周りのことが関連しそうなものがあるかどうか。これがある程度あることと、具体的な「引き出しの中身」があることは連動します。当然インプットしただけでは、整理ができてないので、「AI」と言われても頓珍漢なものが出てきたりするのかなというところです。

経験や知見の全てが中身だといってますが、これはそのままでして、逆に活用とか整理ができてないと、「中身」として引き出しの中に入ってないものが多いと。それはそれで余地としてはありですが、それらが多すぎても整理できてないので、紐づけができないと。つまり、タンス→引き出し→中身というところがあるからこそ、活用できるんですよね。

アイデアを出すというよりも、良い問いかけ、仮説を行うとおそらくですが、このアイデアのタンスがどこから「生まれて」きたり「見えて」くると。そこで引き出しに従って出てくる中身によって、少しだけ思いつきが生まれたりアイデアの断片がまさに「訪れる」という解釈を僕はしています。

中身は感情面を多く書いていますがそれだけでは当然なくて、理屈や事実やデータもここに含まれます。

くどいですが、アイデアが出せる人はこの構造を理解したり、またはアイデアを出す自分の状態も理解しているので、アイデアを出す状態をうまく作る、つまりタンスが一杯さらにあるとか、タンスの中に引き出しがあるとか、中身が充実しているとか、人次第で様々ですがそういうものを持っているわけですね。

少し書いた即時性がない、つまり実用性がないというようなものも、引き出しに無理に入れなくていいので遊ばせておくのが大事です。つまり無駄なことをいっぱいやるというか、効率でなく「感覚」ですね、こうしたら面白いってことをどんどんやると。それが100%は正直むずかしいですが、とはいえそれをしないとただのマシーンと化すのでおすすめできないです。

そうやって遊びで生まれたものは実は最終的にどこかの引き出しに入るか、むしろタンスとして生まれるかなと。そうなるとチャンスです。そこにニーズや課題や何かがあったり、視点として見られるからです。だから趣味も立派な仕事になるし、ボランティアとかそういうのは全く関係ないと僕は考えてます。

逆にいえば、趣味と仕事に関する感覚が曖昧であったり、分断させるとか、分けてしまいたい人はこういうアイデア構造や仕組みはなかなか持ちづらいと思います。つまり、プライベート的な料理の趣味は仕事における遊びとしてトリガーになることはよくあり、むしろ突破口はそういう遊軍というか、遊撃隊みたいなものから生まれるからです。スタンダードというか、真正面からえいえい!とやるのは駄目ではないですが、それだけでは面白みや新しい取り組みという意味でのアイデアはまず出づらいのかなと考えています。

おわりに

今回はちょっと昔のネタを参照したことがあったので書いてみました。

基本的かもしれませんが、アイデアのデータベースというか、頭の中の仕組みを理解して、うまくアイデアが刺激となって出るようにするというところにおいてなんら代わりはなくて、再度気づけたし、大事なことかなと思います。

何かヒントになれば幸いです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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