既知アイデアが評価されると白ける

アイデアを出す、とくにビジネスアイデアというところ関わっているとよくあるのは「それは既にある」というアイデアの取扱いについてです。

知的財産とかそういうことでなく、じゃあその存在を知っているかどうか、その上でどうかというところはかなり大きなテーマですが、逆に疎い人からいえば「どっちでもいい」となるわけです。

ただ専門家としてはここは譲れないというか、解像度を高く切っていきたいというところで、この既知アイデアについてどう考えるかを考えてみます。

ビジネスアイデアとして評価された既知アイデア

アイデアコンテストなど多数参加しているという経験からすると、既知アイデアが評価されると端的にいって残念な気持ちになります。忸怩(じくじ)たる思いという言葉がありますが、それに近い。残念ではないですが、恥ずかしいというところです。何に対してそうなのか?

それは選定した側=運営企業や団体に対してが大きいです。また、コンテスト参加者へのリスペクトとしてどうなるのかという点も気になります。少なくとも一参加者としてはリスペクトされてないのではないか?と不信につながる感じですね。

例えば、評価されたアイデアXがあるとします。しかし、僕がXは考えた上で(ほぼ同様や似ていれば同じとします)、これは既に出ているアイデアだから出すのは止めとしますよね。しかし、結果はXが評価されたというケースのことです。このケースはレアだと思いたいのですが、僕の経験上結構あります。

既知アイデアとは

では、既知アイデアとはなんなのか?が気になりますよね。

ここでいう既知とは、既に世の中にある、または実現された、または類似のものです。ただアイデアなんて至るところであるので全て把握はできません。だからリサーチの問題ともなるわけですね。

問題となるのはそのアイデアを控えた人に対して全く配慮がなくなることですね。つまり最終的にこのようなことを行っていくと何が起きるか。簡単です。「リサーチせず出した方が得」となるんですね。なぜなら、それがあるかどうかは関係なくなるからですね。

リサーチと簡単に書いてますがこれは正解がないので、また面倒です。Xというアイデアがあるかどうか。結構大変であえて裏付けを取るというところがないと逆にアイデアの信頼性も低くなります。まあ、全部やれとは言わないが、少なくとも評価するものはそうしたリサーチが欲しいか、そういうのは把握しているというリサーチ度を示したほうがいい気がします。

既知という言葉が大きすぎて、まあ把握できないのだからという理由で無視すると、このような問題が起きる感じですかね。

既知アイデアが入賞するコンテストは信頼できるか

僕が問いたいところはここです。結局アイデアのケア、サポート、捉え方、つまりリスペクトです。提案者のアイデアに対して信じるというのは盲目的ということでなく一定のフィルタリングをしてというところなんですね。それがリサーチということになります。まあここで手抜きだったり、色々と事情があれどというのは大人の事情があるということで100%みたいな話をしたいのではないと。

以前僕が経験したところで、明らかにそのアイデアはあるので、そのアイデアは駄目だなというところでした。しかしそのアイデアが評価されたと。どう思いますか?

あなたが僕の立場ならおそらく「しらける」はずです。それでいいのかと。そうなるんですね。アイデアに対して真剣であればあるほどこの度合いは強い。態度が適当(笑)なら何も思わないわけですね。

その状況を経験したので僕はその団体は信頼できないなと感じたのですが、結局後日談としてはそのイベント自体も消えてしまいました。これらの対応は団体というか企業としては軽くリーンでやってどうか、駄目なら消す。ある種ラジオ番組のノリとしてはOKな感じですけど、アイデアコンテストでそれなのかというところでした。

逆にいえばラジオ番組を軽く見ているのでなく、単に「アイデアコンテスト」を軽く見ているのだろうということなんですよね。これは否定しづらいはずです。軽く見ていたからその対応となった。

LTVではないですけど、結局こういうことをすると次はもう見向きをしないと。僕は少なくとも信頼できないなと思うのでそうするだけということですね。

運営側が素人であれば普通にありえる

素人というとまあ上から目線なのですが、結局知らないということはそういうことです。もちろんそれが駄目である、そういう人はアイデアを公募してはいけないみたいなことを言いたいわけではないですね。むしろそれは偏狭過ぎますよね。

ただこの手の話は言っておかないと、書いておかないと「顕在化」されない恐れもあるなというところで、書いておくというところでした。それがわかるレベルの人は同様にアイデアを大事にしているし、アイデアに関わる仕事をしている人であろうということも想像出来ます。逆にそうでないなら、わりと乱暴にアイデアを扱ってしまう。それだけではありますが、そのギャップとズレは僕もわかるので丁寧にいきたいってことですね。

もちろんこの構造は、素人と玄人で起こり得るわけです。つまり、素人的である運営側に対して玄人がアイデアを持ってくる。ここでいう玄人はプロ中のプロでなくても、ちょっとやったことがあるだけでもどこかで多少知っていればいいというレベルです。

アービトラージではないですが、そこにはないものを持ってきて価値を高める。ビジネスの基本ともいえますが、そういう事ができる。つまり、運営側周りにないアイデアを提供すればそれだけで価値になる。まあそうなのですが、それがアイデアコンテストなんだっけ?というだけですね。

そういうコンテストなら、何でもいいので持って来いとなりますよね。で、問題はその場合どこから持ってきたのか。その人が考えたかが怪しいのでかなり信憑性が怪しい。ないと思いますが、本ブログに出しているようなアイデアをコピーして貼り付けて出すことも可能ですよね(笑)それは色々な意味で止めたほうがいいですけど、仮にやってそれで評価されたとする。ここまでくるとツイパク思想と同様ですね。つまり、ツイート自体の経験やその主に対してどうとかでなく、その人がつまり自己がどうしたいか、有名になりたいみたいなことですよね、自分で考えたものならいいのですがそうでないものでやるのでたちが悪いと。

先程既知といっても、自分が考えてそれがたまたま他の人とかぶるはアイデアだからありまくりですね。だから完全なリサーチで除外することもできない。よって、ここは0か1みたいな話でなくて、どこまで見極めていくか。その率が低い、運営が適当なら質が低いアイデアと僕は思うので、「ああそういうアイデアが出るなら・・・」ということで去るというわけですね。それだけで非常にシンプルな話ですね。

逆にその評価ロジックや姿勢が信頼足り得るならば、その仕組は色々あれど続くのでしょうということです。

楽してアイデアを出さない

修行僧のようにやれとか追い込めということではないのですが、とはいえ程度があります。結局コピペみたいな感じでアイデアは出せないんですね。なぜなら、アイデアは思考だからというのが僕の考えだからです。

インプットして解釈して刺激をあたえてアイデアがでてそれを書いてという作業はまさに考えるです。

これをせずにアイデア的に見えるものを集めてどうかというのは僕からすると無価値いや、アイデアの価値を減じているというところで、マイナスです(笑)マイナスということは、むしろ感染ではないですが、見た人の気分を害するので、ないほうがいいくらいです。ひどい言い方ですが、それくらいダメージを与えるという感じですね。

まあ、とはいえ絶対的に価値がないなんてことはいえないので、相対的にいってくらいですね。ならば相対的に価値が高そうなアイデアがあるところや関わりのところにいたほうがいい。そう考えているだけですね。

そういう意味で精神的には楽して簡単にって考えるマインドセットで既に詰んでいる感じがします。効率化とか仕組みは大事ですけど、楽なマインドセットでなく、今ある課題を見つけてそこをどうするかというだけであって結果的に楽になるだけです。楽なマインドセットが充満しており充足していたら、まあ楽って何もしないことだから何もしないことになるんじゃないかと(笑)最近はそう考えていますね。

だからこそ、アイデアに向き合う人はリスペクトしたいし、そうしたほうがいいと。そういう人と仕事をしたいし、そういう人と一緒に生きたいとまあ普通に考えてますね。

今回はアイデアに対するマインドセットですけど、このあたりの前提が共有されてないとまあ結構ひどい話になります。どちらにせよ、まあ参加者としてはひどいなと思えば避ければいいですよね。あまり雨後の筍的にあると辛いですが。運営側としては100%無理でもそこをどう捉えていくかがポイントになりそうですね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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