雑談こそがアイデアの発生源

雑談する機会が失われると多分発想も悪くなる気がします。というのは、雑談は想定外の応答や情報があるからこそ刺激になっていくと考えているからです。全て予定調和であれば何も考えなくてもいいですが、発想にはとても悪い環境な気がします。

もちろん雑談とは面白さがある程度あることであって、ダラダラ話す無駄な会話みたいなものを指すわけではないです(笑)まあ効率的に雑談なんて出来ないのでここは矛盾していますが。

ちょっとそのあたりを考えていきましょう。

雑談が発想の刺激を与えてくれる

まず、雑談をすればいいというのでなく、雑談からどうつなげるかが話となります。天気の話題なんて誰とでも出来ます。とはいえそこにヒネリを入れることができるわけです。例えば、「午後から雨が降るけど、その時の備えの傘を新調した」のでその傘の話をする。

他にも「雨っていえば、秋雨の特徴があるみたいですよ」みたいに最近知った話題を入れてみるとか、「アイカサってシェアリング傘があるので使ってみたんですけど」と自分の体験を話してみたり、「雨の時の傘の持ち方で、武士持ちっていってるんですけど」と持ち方の話をしてみたり、「ゲリラ豪雨とか多いので保険料が高くなるみたいですよ」と災害というネタに展開したり。

これってなんですか?といえば、これが雑談です。話が面白い人は色々な方向に散らすこともできます。選択肢が多いので、水平か垂直かなどの余裕があります。雨の時に起こった話をして事故に気をつけようみたいなところで共感したら、危ないヒヤリハットみたいな話をしてもいいでしょう。それよりも、ポジティブな話題が盛り上がるなら、農作物に必要な雨の量などをしても面白そうです。

こういったテーマを決めずに話せること、または話している状況を雑談とここでは言っています。雑談だから適当ということでなく、雑談を全力で面白くする、またはどんどん質問する、自分の感想を述べるなどで楽しむといいですよね。

それで上のやりとりのように具体的な話から解釈が生まれます。その応答が様々です。抽象的な話もあれば具体的な話もあり、脳が刺激を受けます。それがヒントになってアイデアが生まれるというわけです。

これを意識的に「雑談」をするのはいいけれど、必ず「アイデアが生まれる」わけではない。そういうルールみたいなものがあるわけです。ルールというか、人間の脳の構造とかそういう類で、疑ってもいいのですが、アイデア自体はそうやって僕も出しています。

同じネタでも人によって刺激が変わる

例えば、上の話で「傘の武士持ち」というネタをある人に話したとします。その人の反応は面白いねーですけど、別の人なら「それやってたから気をつける」といったり、反応が異なるんですね。

ここで大事なのは同じ話でも人によって変わるので、雑談ネタ×聞く人=刺激が変わってきます。さらに状況も加われば、さらに変化します。何通りが何十何百通りまで膨らみます。決まった刺激にはならないってことを言いたいわけです。

だから、これ前この人に話したかもというのは繰り返しでくどいかもしれませんが、言ってなさそうなら言ってみるといいかもしれません(笑)

ひらめきやアイデアを効率化することはできない

したいんですけど、効率化は多分出来ないです。正確には効率化出来る部分は意識的な部分で、そうでない部分は出来ないという感じです。何を言っているかというと、待つことや脳で組み合わせやら結合やらはコントロールできないです。ので考えるという意識は出来たりは当然しても、それ以外はノンコントロールということですね。

ひらめくパターンはインプットして考えてひらめくの繰り返しですが、TIPS的にインプットから考える話を書いていくと、

  • 準備や探索として、雑談をする、本を読む(考える)、対話する、人の話を聞く、自分の意見や考えを述べる、自問自答している、問いを立てる、仮説を検証してみる、調べてみるなどが筋が良さそう。
  • インプットだけしても使わないと定着しないので、インプットとアウトプットはセットでバランスしていくと良い
  • 興味があることを突き詰めるのも良い。
  • 興味がないかもしれないことをあえてやって確認したり、なんで興味がないのかを考えても良い。メタ的な感覚。
  • ふわっとしている良くわからないことこそニュートラルなので、知らないとか分かってないはチャンスでそこから脳が刺激されて思わぬことも生まれやすい。そもそも知らないことのほうが多いはずなので、チャンスは転がっているともいえる。

みたいなことは言えます。雑談を効率的にやるのもおかしいですし、むしろ余白や余地があるからリラックスしているのでアイデアが生まれたり、何かの情報が考えていることに紐づくんですね。

インプットを効率的にもいいんですが、速読とかって多分話が違うので、あと要約で本を読めばいいも大分違ってきます。結局情報量は確かに大事ですが、脳にインプットしたものがある程度記憶に残る、または印象など感情に残る、なにかフックがないとわりと消えます。なんで僕は違和感くらいがいいのでは?ということをいってますが、結局人によってこのフックは異なりますから、自分がインプットしたいものって、色々変わるんですよね。

とはいえ、インプットがないなら話も始まらないんですね。インプットして考えるということは確実ですが、考える作業をしないとします。そうすると、単に情報のみやコピーペーストに過ぎないわけです。あなたの経験や思考や脳でがちゃがちゃしたってことがめちゃくた大事で、そこから出てくるものがアイデアです。がちゃがちゃってのは、考える、試す、行動するみたいなこと全部を行っています。これ効率化できないんですよね。もちろん、メモの仕方とか、そういうのはできるんですけど、考えてこうでしょ?みたいなのは、わりと難しくて、脳の負担が結構かかって文字通り疲れます(笑)

効率性は最低限でよくて、余白や余地を大事にする

効率的にやろうとする人の気持ちは分かるんです。僕もそうです(笑)

ただ、仕事としてアウトプットは期限や質が求められるという縛りがあります。しかし、実際にはそこで出る保証は文字通りありません。とはいえ、思考プロセスや発想パターンを何度も試して自信をつけておけばそこまでブレははないです。とはいえ、無理なものは無理だったりします。例えば、1ヶ月で今まで何もしてない人が勉強が出来るようになるとか、ビジネスで稼げるようになるとか(笑)まあいないです。そういう話は全てあやしいですよね。

なんで、期日までになんとか探索とアウトプットをして仕上げていくことを僕はしています。なんで手を抜くとかありえなくて、というか一瞬でも怯んだらやられる感じです。実際にそうでなくてもやられるので(笑)自分の精神や向き合い方くらいは整えておかないと厳しいですよねって話です。

締切になって納品すると、これもお客さんからの評価が決まるというか、納品物が全てとなります。考えた量とか、時間も関係ないです。質もお客さん視点です。これって仕事としては当然ですから、5秒で考えても100時間考えても同じアイデアなら一緒なんですよね。ここに不合理を感じる人がいるかもしれませんが、僕はこの感じが好きです。とはいえ、5秒なんてまあ無理なんですけどね(笑)とはいえかけすぎても意味がない=実際に脳が疲れていて機能していないこともあるわけですから。

そこで提案というか雑談と一緒なんですけど、むしろあえて非効率と呼ばれるような、思われるような無駄な、全然違うことにヒントがあると考えます。テーマに対して近接すぎると思考が狭くなるというイメージです。実際に広がらないんですね。

例えば本の話をしている場合、書店や出版の話をなぞってもまあかなり狭いアイデアで終わります。そこで、テーマパークの体験を使えないだろうかとか、小説にあるやさしい世界観を出すとか、うるさい図書館のようなコンセプトみたいなものってアイデアですけど、狭いところからは絶対出てこないんですね。

だから余白や余地や思わぬことを誘発する、雑談でもいいし、意識的にテーマとは違うこと、今考えていることと違うことをやると出やすいって感じですね。

実際には、ただ適当に余白余地で好きなことをやっているみたいなことでなく、テーマを考えたりインプットして気分転換やあえてずらすというところでやるという意味です。これをしないと、ただ遊んでいる、文字通り遊んでいるだけで終わることもあります(笑)なんで、一定の思考と試行をした上で雑談を入れるみたいなのはわりと「効率的」かもしれません。

まとめ

軽くまとめてみます。

アイデア出しに効率性はないというのは、意識的に出来るインプットや考えること、試すことはある程度まとめられたりできます。ただそこから脳で結合してアイデアを生み出す、閃くところは「待つ」しかないので、色々詰め込んで考えれば絶対出てくるかというと、保証が出来ないんですね。ここの無意識下みたいなところは効率性ではない。むしろ非効率性が評価されるとすら言えそうです。だから、アイデア出しに効率性というときはかなり怪しいと思ってください。かなり解像度が高い話なので、少なくとも発散と収束などのフェーズがあるとか、アイデアの発想プロセスを言語化している人でないと、眉唾といっていいと思います。そのうえで、効率的かはおいておいて、色々な体験をしたり感じて遊ぶとかはめちゃくちゃ大事です。これ効率的とかではな世界で、五感を大事にする、ここにも違和感が出てくる感じですね。違和感大事です。

一方でインプットやアウトプットにおける、仕組みや習慣などは十分作れるというのは、思考プロセス自体は、インプット→考える→アウトプットの繰り返しで、その間に「ひらめく」があるからです。なんでインプットがないなら考えられないのでインプットしましょう。考えてないなら考えましょう。アウトプットしてないならアウトプットしましょうということが「合理的」に言えます。これこそ仕組みです。それだけです。

非効率なアイデア出しを、効率的なインプットやアウトプットでカバーするというイメージということで、仕組みは効率的に回せるかもしれないし、一定の流れをイメージして、「あ、今インプット足りてない」とか「アウトプットが不足している」とか、「余白や余地がない」とかが分かるようにすることです。意識と無意識、非効率なことは徹底的に楽しんで、効率的なところは合理的にいくと。このマルチスレッドというか並行して走らせる感じが良いと考えています。

常にインプットをする、考えてアウトプットするを繰り返していくことで、アイデア出しを求められても素材やネタがあるから「閃き」が起こりやすい状態にするなどはアスリートみたいですが、実際にプロのアイデアマンならこれをやっています。ネタがあるから、どんどん寝かせたり、試したりして膨大な試行錯誤をやると。それを求められるからやるのも当然ですが、求められてない時に自力で動けるからこそストックとしてさらに発想が磨かれる感じです。メモ帳をつけるみたいなことから、そこからやってみたらいいことを自分でやってみるなど全てです。ベンチ入りしているのに試合に参加する準備をしてない人はやる気がないわけで、実際にいつきても良いように準備しておかないと、言われた時に出来ないんですよね。そういうイメージです。

なんで雑談をしようとかってことでもいいんですが、非効率なこと、余白や余地や休憩やアイドル状態(何もしてない)とかニュートラル(どっちにもいってない)とかってかなり大事です。禅に近くなってきますが(笑)そういう状態を意識的に作ると脳がリラックスしたり、通常に戻った時にスパークしやすい(アイデアが出まくる)かもしれないですね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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