コールセンター待ち時間を解消するビジネスアイデア

元となる不満

今回は不満からアイデアを出すということで、注目したのは「コールセンターでの電話待ち時間」です。

簡単にいえば、今やチャットやWebフォームなどネットから出来る問い合わせはあるものの、どうしても電話で聞いたり、お問い合わせ電話をしてくださいというものがありますよね。そういう場合、電話で待たされるなんて経験がある人は多いんじゃないでしょうか。

僕もそうです。ここからビジネスアイデアに出来ないかということで、ざっと書いてみます。

不満の最初の印象

まず最初この不満を見て思ったのは、

  • コールセンターなど様々にあり、今までもあるし、今もあるだろうなあ
  • 最近電話して問い合わせはかなり減ったけど最近経験したことで、確かに電話でないと駄目というのもあったなあ
  • ニーズとしては確実にあるので、コールセンター側など放置しているわけではないだろうけど、何か対策はしているのかな?

という肌感でした。

最初はこれくらいでいいと思うのですが、色々なニュースや自分で見たこと、経験したことも、ここで何を思うか、何か最初出てくるかは重要かもしれません。

軽いリサーチ

次にリサーチを行います。疑問点としてはいくつかあるわけですが、キーワードベースでその業界の仕事や課題などを見ていくと良さそうです。

具体的にはここでは、「コールセンター」など「カスタマーサクセス」であるとか、コールセンターネタとしてありそうだなと捉えてそれらのキーワードで調べていきます。

出てきた結果や考察は以下のようになります。

待ち時間をアナウンスするものがある

コールセンターの待ち時間(待ち呼数)を減らすには?平均応答時間を短縮し応答率を上げる方法5選

こちらの記事では、アナウンスを最初にして「待ち時間は5分です」みたいなものが流れるシステムがあるという話があります。確かに僕の記憶でも数少ないですがあったような。確かに「この待ち時間コール」があれば、「15分」と言われれば何か他事して待つかなと考えそうです。

銀行の整理券などオフラインシステムもある

派生するのは銀行などであるような整理券システムです。役所窓口とかもありますかね。整理券番号を発券してどれくらい待つかとかも書かれていたり、シンプルに待ち人数も分かるというわけですね。

これらの仕組みは面白いですよね。

混雑状況の提示というアイデアもある

電話サポートは、なぜつながらないのか

この記事であったのは、混雑カレンダー状況で可視化するというものです。ある程度予測が必要ですがあると、顧客側としては便利で、混雑時間帯なら避けて他にしようと思うかもしれません。

順番待ちシステムというアイデアもある

順番待ちシステムという言葉は使えますね。

MyTurnというサービスも参考になるかなと思います。

リサーチ中にワードが得られるのは良い収穫だと考えています。こおkでは、具体的にショッピングモールなどの飲食店であるシステムですね、行列して待っていなくても、番号発券でスマホに飛ばしてお知らせしてくれるようなシステムです。

そういえばこういうシステムもあったなあというところで、ヒントになりました。

時間指定でコールバックするシステムもある

あの「待ち時間ストレス」から解放!コールセンターは「時間予約」の時代へ ~コールバック予約のご紹介~

これも知りませんでしたが、例では確かにコールバックする時間を指定しておけば、顧客はその時間帯で対応してもらえるので効率的です。ただあえて課題をいえばですが、このシステムでは、コールセンター側に余裕がなければ結局一緒であるということで、その指摘も書かれていますが同感です。

もっといえば、常にオペレーターが不足気味か、電話問い合わせが結構あるところはこのシステムを使いづらいわけです。例えばコールバックと言うとき、気持ちとしては1週間以内ですかね。1ヶ月先とかになると嫌ですよね(笑)そういう詰まっているところでは無理という意味ですね。

解決アイデアを考えてみる

ネタからリサーチをしつつ、現状をある程度把握できました。

一方で既に解決アイデアというかシステムが多いですがあるのも事実です。もっといえば、既存の解決策で充足しているかはおいておいて、このまま考えていくと、

  • 顧客の待ち時間を減らすシステムやITでの解決策
  • しかし、多くはやられていてコールバックシステムなどは賢いが限界もある

というところで、結構詰まってきます。

こういうのはアイデア出しでよくある話で、既存のバイアスというか、カテゴリーというか、枠ではまっちゃうですね。

ここで一つの切り口として「この待ち時間自体は嫌なもの」と思われますが、実は楽しい時間と考えたらどうだろうか?

というのが生まれてきました。ネガポジ反転ってやつですが、これは結果的にそうなっただけで僕が意図したわけではないです。考えていたら「つまらない待ち時間」でなく「面白い待ち時間」なら待てますよね?

待ち時間で広告で楽しんでもらう

僕が考えたアイデアは以下のようなものです。

  • コールセンターの電話時の待ち時間が発生する
  • その際に広告(音声)を流す
  • 可能ならアプリから電話やWebからのコールなどはアプリ対応が出来るところはゲームなどのプレイも誘導する(電話音声では厳しそうですが)
  • ユーザーは音声CMを聞いている間に何かしらインセンティブが発生(ポイントや割引など。貯めるとコンビニコーヒーチケットとかがもらえるくらいのハードルがいいかもしれません。ポイ活ですね)
  • CMを聴いている間は待ち時間であるが、ポイントを貯めたりする時間を過ごすことで気にならず待ち時間を過ごせる

というものです。

実際にこのアイデアだけでは課題はかなりあるのはご容赦ください。とりあえず考えられるところだけ以下に示します。

ターゲット

まずこのアイデアはどこに持っていくべきかですが、コールセンターを内製で持っているような通販会社であるとか、ECを手掛ける会社でしょうか。次にアウトソーサーと呼ばれるようなBPOシステムを受託するような会社ですかね。こういったところに話を持っていって門前払いされないかどうかをチェックする必要があります。

コールセンターのメリット

顧客価値がこのアイデアで純増するかは一旦おいておいて、基本的に課題としては見過ごせないというか、既に業界である課題ということは分かっています。

顧客の待ち時間をどうするかは簡単に読めないため、どうすると軽減でるか、または満足度を高められるかということが求められます。その解決アイデアとして興味を持ってくれるかもしれません。

顧客のメリット

ユーザーである待っているお客は待っているだけですが、CMを聴くことでポイ活となります。ポイ活ユーザーと重なるかは要課題ですが、一番近いイメージは、アプリのゲームや漫画アプリで広告見るとゲームが進行したりする、漫画が1話見られる仕掛けが近いですね。

問題はアプリ上なら映像動画ですけど、ここでは音声CMというのがネックにはなりそうです。

いずれにせよ、ポイントが貯まる点がメリットとなります。

課題

課題は結構あります。

顧客側が代替手段を取れてしまう可能性がある

要するに15分待つと言われたとして、その間アプリをいじってゲームをしたり、他のことをしてしまうというケースです。今だとワイヤレスイヤホンとか、スピーカーにしているので音声は聞ける状態であろうと思うので、ここは実際にどう振る舞われるか次第な気がしています。

顧客状態としてクレームならば余計イライラさせるのでは?

これは実際に自分がイライラしていると、まあいきなり「CM」が流れてきたらイラっとしますよね(笑)なのでそこは課題だなと思います。

条件としてある程度絞ればいけるのか?

例えば、顧客待ち時間が5分以内程度の状況でかつ、クレームなどではない(事前に問い合わせを選んでもらうなど)で、比較的ライトな問い合わせであろうという時に限るというものです。

これなら火に油を注ぐ問題はなさそうですが、今度はCX的な意味で、顧客として「この企業は顧客にいきなりCMを提示するので大丈夫?」みたいなロイヤリティに関して問題が起こりそうです。

ただ少なくとも適した条件で絞ればある程度はCMが流せないかなというところです。当然ここで絞ると、CM提示が減るのでCMとして広告料を得る場合は露出が減る=広告料が減るなどもありそうです。

他にもCMとして何を流すか、プッシュ式で選ばせてとか色々ありそうですが、ここであまり考えてもしょうがないので、一旦音声CMでどうだろうかくらいとしておきます。

あとは、このシステムをいくらで作れそうかまで考えたいところですが、今回はこれくらいとしておきます。

プレトタイプ検証

実際に検証するなら、先に書いたように、候補企業へ問い合わせして見込みを得られるかでしょうか。システム自体の改修は厳しいでしょうから、どこかでやれそうか、またはデモや資料を作っておいて見せてどうか。

少なくともCMを流すというのはまだ荒削り感が上の課題からあるわけです。ただ「楽しい時間」というところで、例えば「ラジオドラマ」が始まるとか、「謎掛け」がはじまるとか、脳力ではないですが頭をつかう問題が出てきて考えるとか。ちょっと顧客体験をずらせないか、というのがポイントとなります。

他参考事例

最後に簡単にこのアイデアの根っこである、つまらない時間を楽しくする、というレベルで見たとき出てきたものは以下のようなアイデアです。

待ち時間を利用した広告・メディアの比較、一覧、まとめ

待合室時間をどう過ごすかも近いですよね。この場合サイネージだったりして表現は違いますが、音声電話だけならそうですよね。ここでアプリやスマホからかけていることで、先に「ゲーム」と書いたようにゲームやアプリ上で何か表示やアクションが出来れば音声枠を突破できそうです。

待ち時間を楽しくする提案をしましょう!

こちらはリコー社の提案ネタですが、待合室などでお子さんがお絵かきをしてそれがサイネージと反応するので面白そうというものです。ちょっとやってみたいですよね。これもつまらないを面白くしていてかなり好きです。

何かヒントになれば幸いです。

おわりに

今回は、コールセンターでの待ち時間という不満からビジネスアイデアを考えてみました。少しでもヒントになれば幸いです!

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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