ブレストをスポーツ化したブレスポが面白い

アイデア出し=ブレーンストーミングということで、ブレストは今やどこでも(本当か?)やられています。しかし、会社的な組織で、一会議としての「ブレスト」は良いアイデアになるイメージがありません。僕がということで、実際は分かりません。

おそらくそれは「上下関係がある」ことで「失言」を恐れたり、何を言っても「すぐ良い悪いを判断される」(本来はアイデアを出す環境や場を作ることに意味があり、そこからほぐれた脳からアイデアが出るのに意味があるため)からでしょう。何か良いアイデアを出せでは出ないわけですね。

自己矛盾というか、矛盾する設計ですがこれが事実かもしれません。

というところで、電通が開発しているブレスポというサービスが面白かったので切り口としてヒントになるかもしれません。

ブレスポはスポーツ化した面白さが面白い

会議をスポーツ化するAI「ブレスポ会議室」

一言でいえば、ブレストをサッカーや野球のようなスポーツ的に出来ないかという視点が特徴的です。

その取組として、実際にはアイデアを思いついた人が「ブレスポ」と言って発言権を得て、さらにそのアイデアに対して他のメンバーが「ポジティブ」なことをいうと加点されて、その得点が高いことを競うゲームとなります。加点はアイデアの発言、ポジティブな発言で、減点はネガティブな発言となるといえそうです。

スポーツ化は切り口の一つですが、これをクイズ的に問いかけを変えるのもありなわけです。例えば「社内で最もアイデアを出した人は?」というと、答えは決まっているかしらないか分からないですが「そんなの計測しているの?」というツッコミが生まれたり、「自分です!」と大喜利みたいになるかもしれません。こういう「揺らし」が重要と言えそうです。

ゲーム化すれば成功するわけではない

もちろん、ゲーミフィケーション的なのは流行りがあり、「ゲーム」化すればいいわけではないでしょう。というのは、例えばポケモンGOやドラクエウォーク的なゲームは歩くというところを、過去のタイトル世界観を反映させたことで「日常に定着」することに成功しました。

が、その意図や企画と、実際に定着するかは別問題です。同時に世界観があるゲームでも、また知名度があってもそれがふさわしくない世界感もありえるからです(暴力的すぎるとか、社会に受け入れづらいとか)。

ゲーミフィケーションが悪いわけではないですが、あくまで成功のためのステップ、いや手段としてのゲーム化です。本質はブレスト自体を楽しんでやるためであり、ゲームがその楽しさを促すならグッドです。しかし、「目の前の試験勉強をやる気がない」のに、「ゲーム化」して楽しんでできるかどうか?それってテクニック、心理、ライフハック、そしてゲーム化もあるのでしょうが、それでできるかどうかという本質を問われます。

ブレスポも面白いアイデアです。一方で冷静に捉えると、スポーツとしてやりたいレベルまでいくか、アイデアの加点に異議がないか(僕はすぐ異議を唱えそうです)、数とポジティブというのが評価されるが、実際は収束(形にしていくこと)が問われるのではないか(もちろんブレスポはそのブレストシーンにおける最適解を提示しただけであって、収束を否定しているわけではないわけですが)というところで、結果的にあえてゲーム化する労力が厭われるということで終わるかもしれません。

ブレスト自体を楽しむアイデア

せっかくなのでブレスト自体をどう愉しめばいいか、そういう視点でアイデアを考えてみましょう。

ざっとですが、

  • 自分の興味があることと常に組み合わせる(炭酸、鳥、マインクラフトなどのワードを頭に浮かべておいて、テーマに掛け算する)ことで、アウトプットする。
  • 大喜利風にする。(常に笑いを入れる)
  • 突っ込みやすいアイデアを入れる(ツッコミ度を捉えておいて、複数人突っ込んだら勝ちというゲームを脳内で作る)
  • 普段発言しない人が発言するような思わずいいたくなるフリを全力でやる
  • アイデアを出しつつタイムキーパーも時計を見ずにやる(時計を見ないことで、完璧な体内時計を見せつける(笑))
  • 人のアイデアを拾いまくって、自分からは初動アイデアを出さない。伸ばしに徹する。役目を決める。
  • 自分が言うアイデアでなく、人の、複数人のアイデアを組み合わせてアイデアを出す。アイデアのポテンシャルを広げる触媒人になりきる
  • メンバーの脳をハックして、Aさんがいいそうなアイデアを先に言って、Aさんに負荷をかけてよりアイデアを出させる(それをプレッシャーと感じて潰れる人にやると喧嘩になるかも。とはいえある程度負荷をかける、例えば時間やテーマなどは必須)
  • セリフとして「だらだらやらない。ランチいきましょ」みたいなことを持っておいてそれを常に言う立ち回り(何これ

みたいなことを思いました。

実際に、アイデア出しが得意でない人は、アイデアがどこからか降ってくると思いがちなので、事前のインプット、仕込みで決まるとも言えそうです。そのブレストの場自体は、そのネタを創発させるだけなので、やはりファシリテーションもですし、場次第、メンバー次第、テーマ次第というか、同じブレストは二度とないかもしれないですね。

という意味で最強なのは「同じブレストの場はないので全力で楽しむ」が最強説かもしれませんね。この構えで損することはないかもしれないですね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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