図書館司書にビジネスリサーチが出来るサービス企画書

以前、図書館司書ホルダーの知見を活用したいみたいなネタを書きましたが、リサーチに一旦特化して、そこでどうマッチングするかもまあ課題ですけど、ざっくり以下で考えています。

頭の整理ですね。叩き台です。

あと、こうやって企画作っていくんだとか、サービス作っていくんだとか参考になれば嬉しいです。

サービス概要

図書館司書ホルダー(資格者のこと)が、現在図書館司書等の業務に就いておらず、その力を発揮できてないことを課題と感じている。

ギャップとしては、毎年1万人程度は資格者が増えるが、雇用枠は先回調べた限りでは、そもそも現場で2,3万人であり、全体で職員自体でも5万人の狭き門となっている。仮に数人の枠があっても、100人以上応募があれば(しかも自治体の垣根を超えてくる)、倍率は常に10倍以上となりそう。もっと高い。

ではそれで報酬等が高いかというとそうではない。もちろん司書を志す人はお金で動いてないのでここはどう捉えるかだが、もっと適切な価値をマッチングしたり提供出来るのではないかという仮説を考える。

仮説

あくまで仮説です、ざっと書いて整理していきます。

1.司書は図書館で働きたいのであって、スキルを活かしたいわけではない

これはもう事実確認するしかないですけど、図書館司書って図書館と付くので「図書館」前提なんですね。まあ実際に資料があるところに人がいる必要があります。

でもですね、発想を変えると、図書館がデータとか、検索可能な端末があったりすれば、別に家でも出来るわけですよ。とくにレファレンスとか。もちろん、相手のコミュニケーションとかもあるんですけど、必ず図書館にいるかというとそこですよね。

実際にカウンターでは、裏方で動く人がいるわけで、業務はカウンター外に大量にあるという模様です。よって、図書館司書=カウンターにいるのは正しいのですが、それはごくごく一部という認識とすると、実はもっと分散化したり、レファレンスを取り出せばもっと違うものになるのではないかと言えそうです。

スキルを活かしたいかどうかは、図書館にこだわるかどうかですかね。結局、毎年1万人が同じテンションでもないでしょうし、人によって戦略が異なります。

2.図書館でなくても、スキルを活かしたい

これを検証したいです。実際に手応えとしてですが、情報の非対称性というところで、リサーチスキルが相当あるのにそれを欲しいという人とマッチできてないだけではないか?逆にある程度マッチする、かする程度でもいいので、出来たらバリューが出そうと考えています。

具体的に、依頼者はビジネス寄りで、司書はその資料リサーチを手掛けます。このマッチングが最もバリューが出そうです。ただ、調査アウトプットとは、調べた結果をまとめるみたいなことになるんですけど、それをやるとフルスタックになるので、調べ方のコツ、調べるベクトルを入り口でコントロールできると最も良いのではないかなと思います。

つまり、依頼者→司書→ワーカー→アウトプットみたいな感じです。ワーカーを低く見ているのでなく、司書がリサーチディレクションみたいな立ち回りをやります。ワーカーはその指示に従って動きます。司書補ってのがあるんですけど、そういう立ち回りかもですね、詳しくは知らないです。

3.司書スキルを遊休資源とするとどこにいっているのだろうか

これは問いかけですが、どこかに消えているか、使われてないだけとなります。そうであれば、使っていくことでプラスになるんじゃないかってことですね。

ターゲットの課題

ここでのターゲットは、マッチングというところでいくと、ビジネスリサーチをしたい人依頼者側と、それをリサーチ手法やリサーチ結果で解決する司書となります。

依頼者側

  • ビジネスにおけるリサーチをしたいがどうやっていいか分からない
  • 起業をしたいが誰に相談していけばいいのだろうか
  • マーケティングとか難しそうで分からない

司書側

  • 自分のスキルを生かしてみたい
  • 調べる手伝いやレファレンス等をもっとやってみたい

というところがあるんじゃないかって仮定です。

競合・類似等

直接の司書スキル発動はあまりなさそうですが、近しいのは以下のようなところでしょうか。

調査会社、マーケティング会社

アンケート調査からレポート作成、コンサル的なところとか色々ですけど、大手企業がクライアントで多く、価格も高いです。案件数百万円からではないかなと想定されます。1日の社員の稼働単価が安くても3万円とかくらいじゃないでしょうか。

最もSaasサービスなどもあるため、そういう手頃なクラウドソーシング的なものは安くなりますが、分析やレポート、まとめ、切り口の提示など人が介在すると高くなりますね。

これらは確かにあるものの、高くて大手企業向けです。ここでのターゲットではなさそうです。

クラウドソーシングサービス

リサーチやアンケートなどを直接マッチング出来ます。データ入力や事務的なことを出来る人はおそらくそこでやっている人が多いのかなと推測します。

ここでの課題は、タスクや簡単な作業となると単価が安くなります。なぜ安いかはその価値が低くなるからですね。例えば、「文字入力」もそのスキルが問われないなら、安いでしょう。データも収集しても1件10円出れば良い方で、その1件が何項目もあると、まあスキルフルな仕事じゃないってことですね。

これらとは違うのは、リサーチにおける要件を決める、方向性やディレクション、つまり抽象度を高めていくか、より依頼者の要望に沿ったものに近しい提案が出来ることが価値となります。

もちろん個別にディレクションして依頼者側が精度をあげるとかはやっていそうですけど、それは個別の話であり、それらをまとめていくという形となります。

ターゲットは、中小企業で売上規模は多くても数十億円規模でしょうか。従業員もそんなにいない、例えば20名以下とか。そういうところでは、現場が手一杯で何かやるとかって余力がないはずです。そうなると、新しいチャレンジの仕組みがなければ結構きついので、そういうところを狙います。

選書サービス

選書という本を選んでもらうというサービスが結構あります。ただこれらでガッチリ回せるのはほとんどないため、選書=本を選ぶ価値を最大化するものであって、ここでいうレファレンスやリサーチとは別というイメージです。アウトプットがこれらでは、選書した本であり、それをヒアリング等から導き出すスキルなので、含むのはあるんですが、違うというところです。

料金体系

サブスクリプションとかも面白いですが、できればリサーチして調べてアウトプットしてをある程度UIUXで体感できると面白いですね。具体的には配達お届けのような、今これくらいですとかが分かったり、可能ならチャットレベルでコミュニケーション出来るとか。

少なくとも1件の粒度によりますが、数万だと使いづらいので、数千円以上で、トライアルをしていって、最適な価格にしていければというところです。

提供価値

このサービスの価値は、使われてない、または勿体ないと思えるリサーチに焦点を当てるということです。そういう意味で、いくら稼げるみたいなことを焦点にすると微妙になるのかなと。もちろんタダ働きを奨励するわけではないです。

例えば現役の司書なら公務員となり副業は確かできないはずです。派遣等であればどういう扱いか分かりませんが、できそうなのかなと。

一方で多くのターゲットは、今図書館以外で働く人として、副業的に動いてもらいます。それらの人が少しでも図書館司書スキルを使うことで、結果的に図書館自体のバリューを上げる、ビジネス的な支援も出来るというところを出していくといいのかなと考えています。

例えば、図書館は敵みたいなそういう構造ではなく、むしろ図書館はもっと使って欲しいわけで、そうすると何が起きるか。図書館から起業したり、そこで再起を図るとか、なんか知の拠点みたいな思想が好きですね(笑)

実際に行政サービスなので住民はもっと使えばいいんですよね。それを啓発してもしょうがないので、そうではない形でサービスとして使うと認知が上がってみんな喜ぶと。

プレイヤーのメリット

依頼者

  • 依頼者はビジネスリサーチが手軽に、かつ目処が立つのが良い
  • 専門の会社等より安価で出来る(ただし訴求しすぎない)
  • 質の良いアウトプットが期待できる(司書の専門スキルで担保)

司書側

  • 自分が使える、出来るスキルを生かせるのでスキルが錆びつかない
  • 図書館以外で働くという選択肢や新たな可能性となる

みたいな感じですね。

一方でリサーチを軽んじるというか、価値を低く見積もる人は依頼者でも、司書でも登録は難しいか利用ターゲットではないという想定でいます。

実行プラン

現時点では、そもそも図書館司書ホルダーのニーズがどこまであるかです。ビジネスサイドでは明らかに調べたいが分からないのと、調べたいこうしたいというところで、リサーチの壁というか解像度が結構あるのかなと思います。

まずはニーズや手応えなどを検証していくのと、ある程度見えたらMVP的な仕込みをしていって、仕事回していくみたいなことを考えています。

一方で司書という専門性から100万人を超えるとかはなくて、多くても10-20万人とか、それくらいの規模感です。逆にこの中でどこまでこういうリサーチを仕事にしたいかですが、社会や世の中に興味がある、人の調べごとを手伝うという特性がある人が多いとすると、少なく見積もっても3割くらいは興味があるのではないかなというところです。

MVPのイメージは、調査依頼が入ったら、司書さんにディレクションしてもらって、ワーカーの人に依頼して動いてもらう感じです。最初は手数料なんてもちろんなしで、ぐるぐる回します。ここらへんでどこまでいけるか見極めたいですね。

全然だめかも知れませんし(笑)

最後に

ざっと書きましたが、図書館司書ホルダーでなんかやりたいって人でもいいですし、依頼したいという人がいれば、お気軽にお問い合わせください。まずはカジュアルな形でお話できれば嬉しいです。

企画的にはこうやって青写真を描いておきつつ、不明瞭なところを潰したり、またはいけそうなところをより伸ばしたりとかをやっていくイメージです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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