図書館司書向けヒアリングでの気づき

先回ばばっとまとめていましたが、その肌感は変わらないものの、ヒアリングとしてはラストの方と話をしていて、見えるものが多かったです。

それらを加えて方向性をメモしてみます。

図書館司書でのレファレンス業務は少ない

数値的なものが出せればいいというところで、今後調べていきますが、結局純粋に利用者が問い合わせするかどうかで決まりそうです。利用者がビジネスレファレンスをしないと、司書側も対応することはできないので、結果的に経験が詰めません。

図書館にいれば積めるかというと確率的に低くなるので、結果的に図書館司書でレファレンスをやって、かつビジネス系だと少ないという、ある種の必然となりそうです。

ここまでは前のまとめと一緒ですが、一方でそうではない人もいます。つまり、レファレンスをさらに磨いたり、レファレンス的なことをやってみたいというベクトルの人です。リサーチをしていて人に役立てる瞬間って面白いと思うんですけど、またレファレンスでもヒントになる情報を提示するのが楽しい、ふわっとしたお題を読み解いていくのが面白いとか。そういう楽しい、面白い経験をする人が一定数はいるのではないかと。

そういう人はニッチかもしれないですが、仮にあるとすると、図書館でそれをやる意義が薄くなります。つまり、レファレンス業務は他でやったほうが色々やれるということになるとしたらどうなるか?

僕の仮説は、当初逆だった気がします。レファレンスをしているであろう司書が多いならば、リサーチも出来るのでは?でした。この視点は悪くないのでしょうが、実際に振り返ると決めつけと言えるので、実際は違ったんですね。レファレンスを出来ること自体が少ない。だから、必然的にレファレンスに興味を持ちづらく、またそれも苦手な人であれば(コミュニケーション、お役立ち、街の情報ステーション的な)面倒ということになるし、レファレンスとは関係ないところになると、居所的なことになってより役割が変わってきますよね。それが悪いわけではないが、そうではないとすると、レファレンス自体がなんでも屋というか、専門性を認められづらいということになってきます。

仮説としては逆で、レファレンス自体が価値があるかどうかまでのレベルに行ってなくて、経験もですけど、そもそも存在感がないので二の次にすらなってないのではないかということでした。

なぜここにこだわるかですが、リサーチや調べる価値は大きいのに、それを評価する・されることがあまりないのでは?というところなんですね。それは司書に限らずです。抽象的である調べること自体のバリューを上げるとすると、話が変わってきます。

つまり、図書館にいなくても出来る(図書館の今後は一旦置いておいて)ということで、勝負していってもいいのではないか?そんな方向でいいのではないかと考えました。

「調べる」の価値を最大化する

これはボランティアでもいいですがどうせなら仕事化したいわけです。スモールビジネスでもいいですし。どうやるか。

まずは、お節介ではないので、調べたいとか困っている人を探します。道案内とかそうですよね。有料ではないですけど(笑)道聞かれて案内して行きたいところにいけると嬉しいし、困った人は解決されるし、お礼を言われて悪い気分になる人はいないはずです。

調べものもそうです。調べているが分からない。そういう時の出番として、調べ方であったり、ヒントとなるワーディングをしたりということをやります。

調べたいとか困っている人にとってという状況指定はそうでないと「調べる」価値って低いと感じるからです。学びたい=自分でやりたい人にとっても、お節介ですしなかなか厄介ですけど(笑)そこで困っていることで、逆に調べ物支援でもいいし、もっとやり方があるのではないかと感じています。

  • 小さな企業のヘルプデスク的な調べ物の手伝い
  • マーケティング!だというもっと泥臭いリサーチ作業(単純作業に近いものも含んでいいが、それだけではない)
  • 新規事業までいかないが、新規企画で何か仕掛けたい場合のリサーチ
  • 調べ方の調べ方などの教育、研修など
  • 本やレファレンスなどあたりの付け方を学習する

ここでジャンルは学術的なアカデミック、研究的なテーマは一旦分からないのでおいておいて、ビジネスに絞ります。ビジネスにおけるリサーチでも膨大ですが、さらにそれらから絞っていって、最低でもITに関するリサーチというかヘルプデスク的なところ(結果的にITを使うので詳しい人は多いと踏む)で担保しつつ、さらにリサーチもできるというところを狙います。

ITとリサーチというところでも結構いけると思いつつも、需要をうまく取れるか、良いタイミングで得られるかというところがポイントになりそうです。

これらはあくまで仮説ですが、ビジネス系の情報を調べる時に困るとか、たどり着けなかったとか、分からないとか色々あると思うんですが、そこをまずは解決していくことができないか?それはビジネスリサーチよろずやといえるのか、ビジネスレファレンスといえるのか、まあ専門性もここにはあるのでなんともですが、一旦そこもおいておいて、まずは試したりしていくことが大事になりそうです。

類似だが違うもの

まず公共図書館でも立地がビジネス街にあればビジネスレファレンスはありそうですが、レアとしておきます。あとビジネス支援図書館は面白いですが、創業や起業であって、そこでレファレンスが出てくるかと、どうしても外部専門家というところが出てきて、ありなんですけどなんか勿体ない気がしています(ここでは司書がビジネスレファレンスの経験を積めないという意味でですね)。

ぱっと今思いつくものなどをメモっておきます。以下似ているが違うということです。

  • ネットリサーチ。これはネット検索も含むので間違いではないですが、ビジネス的視点が求められるので難易度が低いと感じます。具体的には「ある輸入商品がどこで買えるか?」みたいなのって、ビジネスではないかなと。最もそれをビジネス的に使うならありですけど、ここは問いのパターンや粒度で違いそうです。
  • 秘書業務。どこかに予約するとか、手配して調整とか。そういうのを秘書業務と定義するとこれらは違います。付随サービスとしてありでもいいですけど、メインではない。
  • 作業代行。調べ物の価値を低める意味で「作業代行」とすると低くなります。Excelでセルを埋めていくだけでその内容は簡単で経験も問わないなら価値が低いですよね。これらの作業代行的なものが一部あってもいいですけど(自動化できないとか、泥臭さがあるとか)、これは本質的に違うなと感じます。

で、こうなってくると、ある種のビジネス経験が問われるのですがなくても、ビジネスレファレンスをやっていると知識と肌感でカバーできるのではないかなと。ここが難しいのはどのレベルのビジネスをやるかとなってくるので、ふわっとしていますね。

あとは本も含めて、物事への興味かもしれないです。調べたくないこともあるかもしれないとか。そこらへんはまあケースバイケースとして、もっとできそうな気がしてきました。

ネクストアクション

図書館司書というキャリアパスやキャリア開発は面白いとは思いますが、どちらかといえばそれはたまたま司書さんなだけで、そうでない人の仕事とか生き方も、自分の物語であればおもしろいんですよね。

次何やるかですが、レファレンスや調べる自体をどう価値を最大化できるかと、どういうニーズがあるかというところを調べていくことですかね。

また進捗を共有できれば幸いです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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