犬の散歩代行がビジネスになる話

ちょっとしたアイデアネタです。

犬の散歩で結構というかかなり稼げるぞというニュースがありました。

犬の散歩で?というところがポイントで、計算するとしっかり稼げるんですよね。

あとはターゲットユーザーが支払えるか、ビジネスとして継続できるかですよね。

1匹あたり2600円を約20匹ほど1日で散歩させる

計算式としてはそんな感じです。

つまり、1日あたり、2600円×20匹=約5万円です。これを月20日やると、100万円なので、12ヶ月で1200万円です。1500万円ということは、土日なども稼働していて、実働はもっとあるかもしれません。1日5時間かけてというところなので、1時間あたり4匹程度となると、30分散歩で2匹みたいな平均ペースです。朝から昼かもしれませんね。

誰がお客さんになるか?

1匹2600円で散歩代行となるとその支払える人って誰でしょうか?参考までに日本での散歩価格を調べてみます。

犬のサイズによって違うとかはありますが、2,000円くらいからいけるので相場としてはそれくらいでしょう。

問題は2000円を飼い主、とくに犬ですね、犬の飼い主が支払えるのか、そしてどれくらい利用されているかが気になりますよね。

アニコム損害保険株式会社が2022最新版 ペットにかける年間支出調査というデータを出しています。年間犬に対して36万円ほどとなります。ここで犬の散歩項目はないので、近しいのはペットホテル・ペットシッターの4,455円、またはドッグランなどの遊べる施設で3,466円が参考になるかもしれません。

ですがこれは1年と考えると、2,3回しか年散歩代行できないという予算感となりますよね。

利用率はn=100ですが、ペットシッターを利用した人は全体の2%とかなりレアとなっています。【100人のペットユーザーに聞いた!】よりペットと人間が幸せに共存できる社会を作るべく、アンケート調査を実施-シッターの利用がど進まない理由1位は他人を家にあげることへの不安!?

犬自体の飼育頭数は一般社団法人ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査で分かります。2013年では870万頭だったのが、減少傾向していて2022年では700万頭まで減っています。多頭飼いなどもあるでしょうが、単純にこの2%だと、14万頭となります。

この14万頭を提供企業者で分け合うみたいな構図を想像しました。単純に1回2000円×年2回程度×14万頭=約5.6億円規模となります。

ところで、日本ペットシッターサービスという会社は店舗数126店舗ありシッター数は350名程度いるようです。また数千名程度シッターがいるというところでいくと、1名あたりの売上規模が想定できます。単に1000で割ってみましょう。

すると、シッター一人あたり約56万円となり、かなり小さい金額になってしまいます。おそらくシッター専業でやっている方もいるけれど、シッターとしてゴリゴリ稼いでいる人は一部なのかなと、少なくとも限られるということが想像できます。ちなみに同社はFC事業として開業者も募集しています。そのモデルケースでは1日6件3000円ですから、このあたりの単価は妥当と言えそうです。あとはシンプルに集客でシッターをして欲しいお客を取れるかですが、2%程度というニッチ感がある(とはいえ同社は20年かけて市場を作ってきたので今後さらに拡大できるかというところなのでしょう)。

長くなりましたが、調べてみるとやはり、シッター業は犬好きなら面白そうと思われますが、地味にお客さんを探して続けていくと小商いとしても面白いかもしれませんね。

代行ビジネスでは単価の限界がある

どんな仕事でもですが、犬の散歩自体の価値があるなしでなくてですが、代行で出来てしまうと供給過剰になり、価値が低くなりますよね。一方で代行する技術が高いとか、コストをかけていないとか、何かビジネス面の工夫が必要かなと感じました。

当然集客も必要です。犬やペットを扱うところで関連事業を作るなどはどうでしょうか。例えばペットフードを扱う事業者がシッター事業をやるのは良さそうです。ただシッター事業とはシッターがいて労働集約モデルですから、各地にシッターがいて待機していたりする必要がある。であれば、ペット美容院などが展開する、サブビジネスとしてやるほうが理にかなっている気がします。

信頼の問題もあります。大切な家族を預かるのだから。人間と同様に扱うわけでこのあたりベビーシッターなど人向けと変わらないのでそのノウハウを転用できるかもしれません。

ビジネスの展開や違う視点としては、シッターとして散歩代行を始めに行ってそこから飼い主の課題を吸い上げることがポイントかなと思います。様々な費用を年36万程度は使うわけですから、そこで改善できないものとか、または効率が悪いとか、出費しなくていいものという経費削減モデルも提案できるかもしれないですよね。そのあたりは犬やペットに詳しくなっていけばいくらでもアイデアが生まれる(はず)かなと思いました。

おわりに

犬の散歩というと技術が要らないような印象ですがそれは流石にないと思います。飼い主が散歩をするには技術もいらないと思いますが、人からお金を取るというところでは品質保証が求められるわけですよね。それだけです。

仕事として犬の散歩を考える人がいるか分かりませんが、シッター市場が拡大するか、または犬の頭数減少とはいえ、飼い主が予算をかけるようになるかもしれないというのもいえますし、今後どうなるかは分かりません。

ただ犬が好きとか関わりたい人で、代行というある種わかりやすいパッケージがあるので、そこでビジネス経験を積むのはありではないかとポジティブに感じました。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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