営業時間帯を変更して新規客のニーズを得る美容室のやり方

日経MJからのネタを紹介します。

愛知県岡崎にあるヘアサロンの話からの気づきです。

ネタ概要

愛知県にあるヘアサロンで売上が伸び悩んでいて試しに時間帯を変えて営業したところ、売上が1.4倍になった話でした。

どんなことをしたか。そしてそれはどういう考え方だったかを考えてみます。

やったことは1つ

営業時間を変えたというのは、既存にあるような昼前から夜までの営業時間(11-20時とか)でなく、18時から24時という営業時間に。既存営業時間に加えてかまではうろ覚えで覚えていません。

確か金曜日をそんな時間帯にしたはず。

気づいた手応え

営業時間帯を変えるというアイデアによって得られたのは大きく2つ。

  • 子どもと日曜日は遊びたいパパは、平日か遅い時間帯でヘアサロンにいけるので、日曜日に行かなくて済んで嬉しい
  • 女性客は帰って髪を洗わなくてもいいし、お化粧などをそこまでせずに(夜間だから見られづらい)帰るので精神的にも楽

というお客さんの新たなニーズを得たわけです。

これは時間帯を変更する前に気づけるかというとかなり難しい気がします。やってみないとその時間帯に来る人はいないし、アンケートでもなかなか想像で答えるのは難しいからですね。

やったからこそ得られたニーズと言えるでしょう。

ちなみに僕もカットモデルなどで美容院に行くことがあるのですが、確かにお化粧はともかく、休日の時間を使わなくて済むという点はそう言われれば「有効活用」出来ていて、楽だなと感じます。その場合大体夜9時とかで帰りは終電までいかないですが、まあ帰って風呂入って寝るだけって感じですね。

徹底的に検証する

考えるべきは、時間帯をただ増やしたというのでなく、どこにニーズがあるか、それによって他と違いを出していくところでしょう。実際に美容院はコンビニ以上?あると言われていて、あるから来るわけではないんですよね。競争が激しい。(コンビニは5.5万店舗で、美容院は24万くらいある。参考記事としては、【2017冬】コンビニ店舗数を調べてみた! セブン・ローソン・ファミマなど都道府県別の勢力図は?平成28年度衛生行政報告例の概況 )

プロ間で優れた施術の違いがあったとしても、それを一般人が分かるかですが、僕はそこまで分からないと思っています。そうなると、コモディティ化していって、QBハウスのようなものが男性向けでなく、スーパー併設の女性向けカットハウスなんてものが出来ているくらいです。つまり、カットで簡単のならそこまでお金をかけたくないという人もいるわけですね。

もっとも全てがそうではなく、お客さんによって分かれる感じですよね。ではどのお客さんが自分のところに合うか、または見込みがあるか、手応えを検証していく必要があるわけです。

その一つが時間帯を変えることで、お客さんとして想定する要望(日曜を有効に使いたい、夜やってもらえると嬉しい)に対して応えたことになります。もちろんこれらはマネができるので、どう差別化するか、やり続けられる仕組みを作るかなどで変わってきそうです。

お客さんのニーズをさらに応用する

上のようなニーズが特殊なものでなく他のお客さんもいたからこそ売上が数値で分かるくらい伸びたといっていいでしょう。

それで、休みを有効に使いたいという人にとっては、その価値観があるので「休みを有効に使うプラン」を提案することが考えられます。それこそ時短で家事負担を減らすなどです。例えば配食サービスを使ってみるとか、惣菜パックをおすすめするとか、家事代行サービスとかもですよね。

これらをそのままオススメしても駄目かもしれませんが、例えば広告宣伝チラシを置いたり、美容師さんからおすすめすると興味を持ってもらいやすいかもしれません(漫画宇宙兄弟のプロモーションアイデアは確か、美容室に送ってそれで読んでもらってお客さんにおすすめするというアイデアだったはず。佐渡島さんのnoteにやはり書かれてました。とても面白いマーケティングですね。仮説01:女性読者が増えると『宇宙兄弟』がヒットし始める #ぼくらの仮説

女性客でお化粧とか帰って寝るだけというところで楽できる点でこれというアイデアはないですが、浮いた時間をより美容に回すか、または楽できるという点をプッシュするのが良さそうですね。

このようにお客さんのニーズを掴んだらそれからさらに掘っていけば差別化ができるし、他とは違うかゆいところに手が届くサービスになりそうです。

おわりに

今回の集客ネタのように、ネタを見つけてそのまま真似することも出来ますが、今回のであれば単に体力勝負とか、睡眠時間が取りづらいとなったりします。

表層でなく、それによって何が得られたか、そしてどうするとより仕組み化できるのか。端的な点でなく、線、面という膨らませていくように考えないとやはりきついだろうと感じました。

これは美容室の集客ネタですが、といって他で使えないか?というと飲食店で深夜帯や朝時間帯でやるニーズがあるかもしれません。また銭湯もランニング・ジョギングユーザーがシャワー浴びたいニーズがあるかもしれません。用途を固定的なイメージでなく、今社会に生きている人がどう使いたいのだろうかを考えることがヒントになりそうです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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