図書館の貸し出し率を高めるアイデア

14発目です。やっていきましょう。

図書館の貸出率を高めるアイデア

いやあ、ここで図書館ネタがあるとは思わず、このセレンディピティに驚きました(笑)アイデア出しをやってみるものですね。得意というわけではないですが、ホットなテーマということで考えてみました。

レジ横的なおすすめ本冊子

レジ横とは、いわゆるスーパーやコンビニにあるレジ横等に展開されるアイテムです。あれ、思わず手に取りたくなったりしませんか。実際にはかなり売れるはずです。必ず見ますし、レジ中に見たりしますしね。あと金額的にお釣りが要らないというニーズで買う人もいそうです。

レジ横って図書館でいえば、貸出コーナーやカウンターのことです。商品を置けない(指定管理者などであれば分からないですが、見たことはないですね)ので、どうするか。貸出コーナーでチェックしてもらうときに、横におすすめ本の紙冊子を置いておきます。

誰向けかというと、実際に貸出が多い層やよく利用する層向けを狙う形とします。このあたりのデータ活用は図書館的にはセンシティブなところなので、どこまで使うかはおいておいて、実際によく来る層に向けて、子育て層、子ども立ち、主婦層、社会人、学生などでカテゴライズして、その人達向けに「こんな本もどうですか」と、勉強や調べ物の合間に読むというものをおすすめする冊子です。

冊子を作る手間もありますが、図書館業務の合間に作れるかどうかでやるという感じです。あと、実際の本を置くわけにはいかないので、可能ならサンプル本みたいなPOPを置くくらいでしょうか。これだけでも違いそうですね。

このアイデアのポイントは、貸出をよくしている層にさらにプラスという狙いです。普段使わない人はハードルが高いのでそうでなく、よく使う人にさらにプラスするという考えです。図書館で1回で6冊とか10冊とか決まっていると思いますが、上限以下ならこの冊子を案内してどうですかという形ですね。

コンビニで見られる「揚げたていかがでしょうか」に似ていますね(笑)実際にあれをやると10%くらい売上が上がるデータがあるので、声を出したほうがいいんですよね。実際に揚げたてとか、作りたてかどうかって見て分からないので、声でお知らせするのが効率的と言えるからですし、そこで五感を刺激するからとも言えます。

あとはおすすめ本冊子に見たものをプラスで借りてくれれば本アイデアは成功と言えそうです。

合わせ読みリストで訴求する

最初のアイデアと似ていますが、あくまでこれで1冊でなく2冊以上セットで読むというセット本の提示です。具体的には、アイデア発想なら、「アイデア発想の古典」と「漫画のアイデア本」と「アイデア貯金箱」みたいな実例みたいなところで、そこで何をテーマとするかによりますが、1冊でなく横断して読むことを提案します。

これを乱発すれば、確かに貸出本は増えるでしょうが、実際にその課題を解決しているかはまた別でしょう。ただ借りる本が増えることが純粋にいいかということですね。まあそこまで突っ込まずに考えるとこれも良さそうです。

上にも書いたとおり、借りられるデータは秘密であり守られるので、合わせ読みは分からないし開示できないです。だからこそ、司書の感覚で選んでいくことが求められます。

レファレンス強化月間をする

これはやられていそうですが、レファレンスはほとんど知られないということが肌感でもあります。本の捜し物を相談できるのですが、知られてないということですね。よって、本の探しものを聞いてもいいとか、見つからないならお声がけをしてくださいをいつもより2倍の人員や時間を割くということですね。これもリソース次第ですが、移動出来るカウンターを増やすとか、大変だとは思いますが、本の整理中も声掛けしやすいように「本の相談お気軽にどうぞ」という名刺やたすきをかけるなどにぎやかにします。

これも予算次第ですが、借りた人や利用者に「レファレンス強化月間」をお伝えすることで、レファレンスしてもいいのだという認知を増やします。アンケートをやってもいいですよね。

これによってレファレンスから借りていく人が増えることで課題解決をするということです。

返却済み未整理本を魅せる

書店だとあまりないですが、図書館は本を返すところですから、未整理本として返却済みの本で、おそらくチェックしてその後棚にしまうものがあるはずです。オペレーションとしてはそれよりも、実際に本を抜き取って読もうとしたが違った場合、返却が手間の場合に置くワゴンもあった気がします。

ここでのアイデアは、そうった未整理や返却されたもの、新着本もありますが、それらを目立たせるということです。肝は誰かが読もうとしたとか、手にとったということはさすがに秘匿はできないので、見せ方を変えるというところです。

例えば、未整理本では面白みがないので、見せ方としては「思わぬ本に出会えるかもコーナー」くらいにしておけばどうかというところです。

僕ならまず見ますし、何か探すけどランダム性がほしい人にはここから借りてみるかというところで、貸出本が増えるのではないかというところです。ここではレファレンスや借りたい本が明確というところでなく、来てみたけれどというきっかけを求める人向けとなりますね。

以上4アイデアを考えてみました。

図書館では常時こんなアイデアが求められそうですが、貸出本の率だけがKPIの時代ではないと思うので(役割が変わりつつあるはず)、どう運営されていくかは注目したいですね。

思わぬ使い方は観察から生まれる

本書の詳細は省きますが、大学図書館の施策が書かれていてなるほどと感じました。

ところで、この章は想定外というところに注目しているのでそこはヒントになりえますが、実際にところ思わぬ使い方って何かということですよね。あなたならどう見つけますか?

僕の場合は本屋をどう使うかですが、本屋で本を当然買うためではありますが、探し方はアレンジ可能です。つまり対話的に一冊ずつツッコミを入れながら(口で出すとヤバい人思われるのでご注意を(笑))手に取るかどうかを検討しています。

思わぬ本とも出会えますし、とくに何かマンネリ化していると思うなら手に取らないであろうものがおすすめです。そのためにジャンルに区切られたコーナーでなく、フェアなどの企画コーナーや新着本などの、ジャンルで区切られたものに行かないのがポイントです。そこにいって見るだけでいいので、見るだけでも「思わぬ」ヒントになるからです。思わぬ一冊があるかもしれません。

これを自分だけでやるのもありですが、実際に不信にならない(笑)程度に、人の動きを観察するのもありですし、そうでなく、棚の観察もありです。例えば僕が見つけたのはシンプルですが、ある1位のランキングの著者のデビュー作が2位となっていました。つまり、1位の本が今話題だが、その作家のデビュー作を買いたいという読みそのままですが、気付きが有りました。

これってシンプルな気付きですが、ランキングだけでも世の中の動きは分かります。本棚にある本屋が売りたい本と、そうでもないかもしれない本、それらを考えるだけで全く想定外のものと出会えるかもしれません。

以上が本屋での気付きや観察ですが、図書館でもフェアや企画をしているのでそれに注目してもいいですし、面白い使い方をしている人(エクストリームなユーザー)に注目してもいいですよね。それは本屋だけでなく様々なところでありえるので、あなたが少しとんがっている分野があればそれでもいいわけですよね。

以上、図書館ネタでした。図書館アイデアを考える人の参考になれば幸いです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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