地下鉄駅構内の自販機の利用率を上げるアイデア

5発目は、地下鉄駅構内の自販機利用率を上げるアイデアです。

使っている本は、アイデア練習帳です。

地下鉄駅構内の自販機利用率を上げるアイデア

これはそのまま考えれば良さそうです。

以下、僕が考えたアイデアとなります。

  • 野菜を売る。通勤とくに帰りの単身者向けに手軽に買える野菜キットなど。
  • ICカード、QRコード、クレカも?など即決出来る自販機機能をつける
  • サブスクで売る(既にありますが)
  • 椅子を置く、ベンチなどで休めるようにする
  • 売り切れをなくす。売り切れが絶対ない自販機。IoTと補充で対応
  • 新商品を置く。常に新商品で定番ものがないなど尖らせる
  • 低くする。子どもが買うなど、ファミリー向け
  • エレベータ前など時間待ちがある場所に置く
  • パンや惣菜自販機のそばに置き合わせ買いを狙う
  • 当たり付きにする。待つのがやならあとでスマホでできるように。
  • 鏡をつけて身だしなみにチェックと一緒に。

合わせ買いか、ターゲットの状況に合わせた心理かというところでまとまりそうです。

観察で着眼点を広げる

本書の解説にふれることは避けますが、ここまで来て気づいたのはアイデアを出しても、顧客またはターゲットの認知に対して、編集上仕方がないのでしょうが「行動観察法」を使って突破口が見えたというものになっています。

そこはしょうがないと踏まえつつも、上で無邪気に出したアイデアでたまたま重なりはあるものの、アイデアの枝葉として奇抜性でなく、本質である根っこの部分として、それを使う利用者、または使おうとした人がどうしているかを想像することが有効だなということがよく分かりました。

上でいえば、野菜を売るは突飛なアイデアでなく、単身で少しだけ野菜がほしいとか、調理が手間というので買ってしまう人は多いでしょう。そういう人向けということです。もちろんここでは「自販機」とあるので、飲料を想定しがちですが、東京駅ではドールのバナナとかりんごとかが売ってたのを見たり、変わったものがあるんですよね。これは自販機といっても「飲料」自販機縛りでないので、普段からどんな自販機を見ているかによって、大分アイデアは変わりそうですよね。本ブログでは面白いユニークな自動販売機紹介。ビジネスアイデアの素に、発想を柔らかくするネタに。なんてネタがあるので色々なネタを知ってるのでまあそこをフル活用すると面白いとは思いました。とはいえ、それで地下鉄駅構内で売れるかは別なのでこれも切り口程度にしか過ぎないでしょう。何もないよりはいいですよね(笑)

低い自販機とは例えばイオンなどに見かけるやつです。あれはおそらくですが、子どもが買う目線にあるので、親にねだるというのを狙っているのかなと。結局歩くと疲れますし、とはいえ椅子があれど毎回お店に入るわけにはいかないはずだからというところを狙っているのかなと。

行動観察法の話なのでそれありきとなってしまっている印象もありますが、実際に行動観察法で見えることは多いです。例えばコンビニ近くで椅子と机があるところ(イートインではない)では、そこでご飯を食べる人が見られます。オフィスワーカーもいれば、ベビーカーの母親もいるわけですが、ゆっくり休憩出来るスペースがあるかないかがそういうスペースから分かるわけです。例えばそういうところに置く自販機の利用率を上げるには?ダイドーのネタではないですが、お湯が売れるかもしれませんし、常温水が売れるかもしれません。300mlなど容量が少ないものは男性はあまり買わない印象ですが、女性やちょっとだけ飲みたいニーズはあるんですよね。そういうところを観察から突けるか、アイデアに紐付けられるか、課題と結び付けられるかがポイントだろうと感じました。

本ブログでも、観察ノックをやっていますが、これもまさに行動観察法の一つです。実際は人を観察してないので違うのですが、観察の一種で見るということですよね。結局「お題が出てから考える」では、やや遅く、もちそんそれでもいいのですが、仕込みとして先に考えておいてどうかをつけておけば、より早くアイデアが出るというのも言い過ぎではないでしょう。

着眼点と切り口という本書の意図を解釈してみる

少し、行動観察法が終わるということで、整理してみましょう。

着眼点を増やすのが本書的な狙いだった

ここまで一緒にやってきたあなた、アイデア出しはどんな感じでしょうか?もしやってないなら、自分で本書片手にアイデアを出してみましょう。そして振り返ってみましょう。そうするとより学習が深まるかと思います。

本書の冒頭の意図では、着眼点と切り口というのが出てきてます。つまり、本書的には「着眼点」が複数あることで優れたアイデアがでるという主張です。1つの着眼点から複数切り口を出しても、それは広がりがないということになります。

僕が上で出したアイデアでいえば、「合わせ買い」という着眼点でのアイデアが「野菜やパンを置く」という感じですよね。この場合「合わせ買い」でのアイテムを増やしてもあまりアイデアの幅は広がらないので狭いアイデアになります。もちろん、「合わせ買い」でいくなら、それを広げていくのがいいのですが最初からそれを決め打ちするのは怖いわけですよね。

他の着眼点は「早く決済」というので、「ICカード、サブスク」などが切り口アイデアとなるわけです。当たり付きは「エンタメ」という着眼点ですが、これがターゲットやシーンにはまるかは難しいです。ただ例えば野球観戦、音楽ライブなどがあるドームがある最寄り駅ならこういう「エンタメ」はありでしょう。これもターゲットとシーンを考えると着眼点が出てくるわけですね。

このあたりがぱっと分かる、アイデアを出す、何か考える時に「ターゲット」や「その人が買う価値」やシーンが見える、考えられるならそこまでゴリゴリ練習しなくてもいいかもしれません。一方で、それがみえないならインプットなどのストック、想像した時に「あまり描けない」ということになっているかもしれません。その場合は、インプット、考えるなどを他でどんどんやったほうがいいでしょう。将棋でいえば詰将棋を解く感じですし、イラストならイラストを色々描いて練習する、本の書評なら本を読んで書いてみるという練習に近いですね。

機械的な掛け算アイデア出しは、頑張って切り口アイデア止まり

また、ここでいう切り口アイデアとは、実は機械的にアイデアを結合で出すやり方に近いです。つまり、機械的にA×B=何かアイデアというのは、切り口や着眼点がランダムであり、脳を揺するにはありなのですが、脳にインプットや想像がなければほぼ「何かアイデア」は出てこないです。(ここで脳を揺するとは、具体→抽象などの次元を動かす話です。例えば、アイデアの出し方など参考にしてみてください。)そもそも、AやBになる単語やフレーズが偏るのと、それが初見だとイメージできないんですね。これを知っている人はそもそもそういうランダム掛け算的なアイデア出しはやってないとも考えています。

さらにいえば、それで出たアイデアは、ここでいう着眼点になるには厳しく、切り口で終わるかもしれません。上の問いで「自販機×国家」みたいにしたとき、「?」となりますが、そこからこじつけてでも何か出るか?僕は出ないのですが(笑)仮に出てもそれは何?となりますよね。「自販機×夏」とかでもいいですが、これもレモンジュースくらいで、冷たいミストが出る自販機とか、面白いけれど説得力や根拠は薄いでしょう。

なぜなら、これはアイデアありきで、概念ありきであって、誰がとかどういう状況でがないので、日本全国どこの自販機でも言えるんですね。そういう意味では条件を指定すること、縛りを設けて限定することはものすごく大事になります。というよりも、そもそもその要件が縛られてないのであれば縛っていくしかないので、自分で縛って決めていくことが大事です。それがない「自由なアイデア」なんてものはないんですね。

着眼点、切り口などぱっと分かれば上級者

スポーツ公園の中にある自販機はスポーツ練習後の人たちがどんどん買うので何もしなくても売れるでしょう(スポーツ公園利用者が一定数あるという前提です)。大学などの施設は常に学生がいるので相当売れるはずです。そういうところでさらに利用率を上げるのか、それとも全然人がいないところの話なのか(そもそも人がいないところに自販機は置かれてないので、それはないのですけどね)で違ってきます。こういう解像度といいますか、細かい点が見えるとアイデアの着眼点や見える景色が変わってくるので面白いところです。

自分がアイデアを出してその着眼点具合や切り口具合が分かれば上級者といっていいでしょう。さらにいえば、その出し方を指導できればプロといっていいでしょう。

プロにならなくても、というか多くの人はプロになる必要性はなく、そういう中で自分のスケールや興味関心や仕事において、アイデアの出し方が分かれば、あなたのアイデアが貯まっていきます。そのアイデアを持って、切り口も出しつつ、着眼点が複数できればそこから企画は十分作れるはずです。

自分の抱えている課題を何か切り口レベルでも沢山あれば不安になりづらいです。着眼点があればさらにいいでしょう。戦略とは着眼点であり、戦術は切り口であるかもしれないですね。例えば進路や転職、人生の大きな転機などでは不安になりがちですが、実はこの着眼点がある人は戦略が即ちあるのであまり不安になりづらいです。全く不安がない人はいないでしょうが、その戦略によって切り口が決まってくるので、着眼点をしっかり選ぶことで、ブレがないわけです。

これを戦術レベルの切り口でいくと、統一感のない(着眼点がバラバラなため)施策や行動になってしまうというわけですね。

そんな感じで、行動観察法の章は終わりということで、次の章も楽しんでいきましょうー。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。