絵本作家なるかわしんごさんに聴くシゴトの作り方 その6
なるかわしんごさんへのインタビュー企画今回は第6回目となります。
バックナンバーとして、その1~その5までは以下をご覧ください。
目次
シゴト研究所インタビュー企画
シゴトクリエイターの大橋がシゴト作ってるなあ!とか、この人面白い!という人にインタビューをしてその人のシゴトの考え方をあぶり出す、その人らしさを引き出すのが狙いの企画です。
今回のゲストは絵本作家の生川真悟さん。生川さんとは共通の友人からひょんなところで出会いました。彼の生き方というかスタイルとしては、一言で言うなら「素直さ」がガソリンとなって人生エンジンを動かしているという感じですね。
僕はひねくれているのでこんな素直に人のアドバイスとか意見聴いたことがないし、聴けないと思います(笑)天邪鬼なんだなと思います。
なるかわしんごさんのプロフィール
なるかわしんご(絵本作家・イラストレーター) 1989年(平成元年)生まれ、三重県四日市市在住。中川たかこを師事する。ピース・ピースに所属し、専門学校の絵本コース講師を務め上げた。影響を受けた作家は、M・センダック、ジョン・バーニンガム、和田誠、宮崎駿など。東海若手起業塾8期生、子はたからプロジェクトを立ち上げ、特定非営利活動法人ひだまりの丘理事で活躍中。
(なるかわしんご公式サイトを参考)
インタビュワーは、シゴトクリエイターの大橋です。詳細プロフィールはこちらから。
生はなるかわしんごさん(ゲスト)、大は大橋(インタビュワー)です。太文字は筆者注。なおいくつかのリンクは脚注として解説しています。今回のアイキャッチはなるかわさんの作品「クマのつくりかた」を使わせてもらいました。
収録場所は桑名囲碁将棋サロン庵(いおり)を使わせてもらいました。個室も快適で非常に良かったです。ありがとうございます。
超要約
- 絵本作家以外の生川さんの虐待防止プロジェクトの話
- そのプロジェクトをはじめたのはなぜか
- それらをバランスを取りつつ動いてる
生川さんの虐待防止プロジェクトとは?
大 はい、生川真悟さんとお話ししてきました。番組の尺がですねもう限界に近づいてきてまして、そろそろ終わりになってくるんですけども、まあ、でも、今回絵本作家として結構しっかり話してもらって、まず、何で絵を描き始めたのかっていうきっかけ、これ結構聞きたい人いると思うんですよね。で、絵本作家を志したきっかけって結構、すぐさっきのやりたいことあるならやればいいじゃんって言われて、言えないみたいな。
それすごく感じてる方いて、僕もそれすごくわかるんで。そういう所からさらにまた、本当に登竜門的な絵本教室行って、絵本作家ってところの実際でやってる仕事、手掛けている仕事っていうところで話していただいて非常に面白いし参考になるかたいるんじゃないでしょうか、ってところです。
で、あとあんまり触れられなかったんでもうちょっと補足で聞きたいのが、イラストレーター・絵本作家ってことと、あと虐待防止活動、予防活動みたいなこと言われたんで、その辺りの話、ちょっと。あんまり尺はないんですけど、ちょっとどんなことやられているかをちょっと、教えてください。
生 まあ、ちょっと簡単に言うと、虐待っていうのが実際に相談総合件数っていうのがニュースがよく出る9万件に行ったとか、年間でそれぐらいの問い合わせがありましたとかっていう相談件数の話をしてるんですけど、実態としてはどこでいつ、誰がどのように虐待が起きてるかってのは取れないんですよ、現状。
物理的に無理で、それをなぜかって言うと隠すからなんですよね、根本は。やっぱり教育上っていうところで見過ごしたりとか、ジャッジが難しいっていう部分もあるんですけど、完璧に防止するっていうのはやっぱ力づくになってきてストレスがかかることなので、そうではなくて、根本からもう少し子供の環境っていうか、親御さんの妊娠から出産、それから育児に入る時にサポートできる、育児資源っていう物なんですけど、それが地元に結構あるよっていうことをまず認知してもらって、で、あんまり難しいこと考えずに、ここに行ったら何とかなるとか、そういう誰かがいるとかっていう状況を作っていったり。
で、母子手帳とか産婦人科さんとか、そういう妊娠して初期に、子どもを産むっていう準備をしている期間のところに絵本と、それに伴う雑誌というか、そういう情報誌っていうか、遊びレシピっていうタイトルで今作ってるんですけど、ペットボトルでこんだけ遊べるよとか、とにかく育児を遊びに変えていこうっていう発想の、あんまり仰々しくないレシピ本みたいなの作ってて、それを東京都のほうからですけど、出発っていうか、始まっていく予定ですね。早ければ年内に動いていくんで、もう少し東海圏とかまでいけるかなってとこですけど。
大 東京のかたはもしかしたら目にするのが早いですね。
生 そうです。できるかなあっていう感じ。それは僕が虐待に直接かかわっているわけじゃなくて、そういう企画と、僕が絵を描いて、お母さんとかお父さんとか子供に届けばいいなっていう、僕の一部を使って虐待にアプローチするっていう感じですね。ちょっと間接的なんですけど。今そんなことやってます。
これでビシッと虐待がなくなるってわけではないんですけど、一個の環境整備っていうか、こういうルートで防げる人もいるよねっていう提案ですね。コミュニティサイト見つけたりとか、どこ行きゃいいかって情報量やっぱ少ないんで。最初の出産と育児って。網羅してるところでぶつければ防げるんじゃないかって。
なぜ虐待防止プロジェクトを始めたのか?
大 そうですね。聴いてる方はわかんないと思うんですけど、絵本作家・イラストレータっていうのはやっててわかると。でも何で、その虐待防止活動をし始めたってところは、やっぱり聞いた方がいいかなと思うんですけど、それは何でですか?簡単に言うと。
生 簡単に言うと、自分の父親からそういう、まあ虐待じゃないですけど、まあ虐待なんですよね、今言うと。ずっと受けてたっていうのと。父も虐待を受けてて。続いてて。問題解決して自分の名でそういう、自分はたまたまグレなかったんですけど。僕は運が良かっただけで、でもこれいっぱいいるんじゃねえかって思ったときに、ちょっとすげえ腹が立って、社会に。
大 やられてったって。
生 結果的にそれやられてることによって、仕事入ってきたりとかしてるんで。仕事作ろうと思って仕事やるっていうの、何かでもいいのかもわかんないですよね、スタンス的には。その…。
大 難しいですよね。悟りの領域になってきますね。仕事を得たいから何かやるのってじゃなくて、何かありますよね。あきらめたら入ってくるみたいなのもありますし。別にいいや、みたいな(笑)
生 11月、仕事ねえなって思ってたんです、今月。で、あきらめてたら結構ばーって電話かかってきて。変ですよね(笑)何か仕事作ろうと思ってる時って全然作れないんですけど。
大 ちなみに、別に絵本作家の人たちと一緒に何かやりたい、とかいうことではないんですか?虐待防止の。
生 そこまで自分の私情がかなり入ってるんで。だからあんまりそこはぶつけたくないっていうか、色んな思いで絵本作ってるかたがいるんで。僕はそういう思いで、母親に絵本4歳の時に読んでもらった記憶が衝撃的に残ってるんで。絵本読んで抱きつくっていう。で、いま27になって。23年その記憶が生きてるんですよね、自分の中で。どの思い出とかにも、どっか遊びに…ディズニーランドに行った記憶なんてほんとないですからね、僕。親は自慢するんですけど、連れていったでしょ、みたいな。僕は絵本とそのコミュニケーション取った日のことの方が強いんで。そういうツールを作れるんだっていう、絵本にすごく価値を感じてますね、僕は。
社会起業家はマジメ君か。変わってることしてるね評価で。
大 僕思ってないですけど、間違えると生川さんすげえ!みたいな。なんか絵本作家やってるし、そんな社会にすごい良いことしてる、まあ嫌いだと思うんですけど社会起業家みたいになって。そういう取り方する人いないんですか。あんまりそういう人会わないですかね。
生 いるんじゃないですかね。いや、わかんないです。どう思われているのかわかんないですけど。すげえっていうか、地元の子はやっぱり変わってるっていう立ち位置で見てると思いますね。野球やってるイメージからもう180度変わってるんで。
大 その当時の人はですね。じゃあ、今の感じが合うっていう人は、僕とかもそうですけど、結構絵本作家として色々やり始めてからのほうが近い感じですよね。話合わなさそうですもんね。野球一筋の…。
生 真面目かよ、みたいな(笑)一応真面目って言われて終わるんですよ。なんか小難しいことやって、みたいな。熱量が違うんで。
大 そうですね、確かに、僕も困りますからね。何でそんなに色々やるのって言われて。やりたいからやってるんだし。それって結構大事ですけどね。言い切らなきゃいけないってことじゃなくて、普通にサラッと言える感じになってるかは結構大事ですね。
生 やりたいからやってるだけで、その延長でやってるんで。何かすごいって言われてもあんまりピンとこないし、やりたいからやってるだけなんで。不思議な感じがしますね、やればやるほど。
大 正しく感じが伝わるのって結構、また…。
絵本作家と虐待プロジェクトのバランスはバッチリ!
生 ペンネーム変えましょうかね、もう。
大 だからやっぱり一面しか見ないじゃないですか。絵本作家は絵本作家の社会で虐待防止活動をやっている絵本作家ってとられるかもしれないですし、そのあたりですね。
生 商業デビューする時は名前変えるかわかんないですけど。作者不明とかにしておきましょうか(笑)消費する人からすると、あんまりややこしいのって要らないんですよね。
だから、色々やってる人じゃなくて、これだったらこれとかって言った方が本当はいいんでしょうけど。まああんまりそこら辺を考えてないんです。見立てはもっとうまく見せられる人いると思うんんで、そういう編集者とか、大橋さんとか伝えるのが上手な人とか。
大 ちなみに今、絵本作家 虐待防止活動ってところで、やりたいことのバランスって結構取れてる感じなんですか?
生 割と取れてるんで。
大 これからもっとやりたいこととかって何か…あ、でも時間ね。また最後のほうでまた、教えてください。
収録を振り返って
絵本作家はこうであるとか、虐待防止プロジェクトをするからとても良い人であるとか、社会起業家はかっこいいとか、そういうのは全然関係なく、「なるかわしんご」という人がこれでもかという全面で出てきた感じがしますね、多分ですが(笑)
僕が感じるのはそういう人もいるのだなあというところで、虐待については感情的になればひどいわけですが、一方でそういう「社会環境」があるのも確かで、このあたりをきちっと捉えないと「課題を解決するような社会活動」は出来ないんですね。ひどいで終わっては意味がないですし、加害者だけを攻めるのも有効ではないという冷静な見方が必要ですから。
一方でどういう絵本作家か、分かりやすいものが良いにきまっているとは言え、そういったキャラクタやわかりやすさが立つ、また立たせるのも難しいわけです。それらを考える時期でもなく、まず全身全霊でやっていく。
それらがなんか会話の節々から伝わってくるのではないかなと感じました。
次は、今後の活動などについて聞いてみます!
筆者プロフィール
- 「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介、仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューやお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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