アイデアコンペを良い感じに運営するコツ

アイデアコンペに限るかどうか分かりませんが、アイデアコンペにおいて期間が長い、または繰り返し同じテーマである場合参加を見送ることが僕はあります。

端的にいえば、理由は2つあって、1つはコンペ運営者にメリットがあり提案者側がラーニングを得られない可能性が高いこと。もう1つは、同じテーマであるとき結局運営者側の開示レベルが低いと何が評価されるかどういう熱量か見えないので、こっちも熱量がなくなる、モチベが消えるということです。

目指すは参加者もですが、運営側も、さらにアウトプットや共創として生まれたものを生かしてさらに儲かるとか、何かメリットがあることです。これなくしては継続的な運営、企画はないですからね。

これらについてちょっと書いてみます。

アイデアコンペってそもそもなんでやるのか

参加側が考える運営側の視点なので外していることもあるでしょうが、合っているかどうかよりもここでは考えることが大事です。その上で行動を促進したり、時には辞めたりとメリハリを付ける狙いがあります。

ダラダラとコンペに参加するのも悪くないのですが(時間があれば)、無限に時間があることもないので、やはり有限で決められた時間で選んでアタックするしかないわけですね。参加者側は。

さて運営側はなぜコンペをするかというと、

  • 外部のアイデアや意見が欲しい
  • 社内や身内などでは限界がある
  • 客観的なアイデアが欲しい
  • 隠れた才能や面白い人と出合いたい
  • 新しいプロジェクトや企画をやりたい

という面があるのだと思います。

が、予算消化のためとか、毎年やっている恒例「行事」であるとか、その思惑は分かりません(笑)

どんなに対等ということをいっても、ブラックボックスであり、審査される側はプレッシャーでありストレスを受けます。もちろん審査する側も一定の仕組みで評価するので大変ですし、リスクというよりも「良いアイデアやこれというのがなければ、一言言いたくもなる」のではないかなと思ったりします。

オリエンや見せ方もありますが、基本こういうポジティブなイメージがあって、というかそういう狙いがあるからこそアイデアコンペをやるのではないかと考えています。

開催期間が長いとダレてしまう

アイデアコンペで期間が長いケースは結構微妙です。1年間みたいなケースがありますが、僕から見ると「長いので絞りきれてはないのか」という印象です。

どういうことかといえば、運営者のリスクや不安として次のようなものがあると考えられるからです。

  • 短い期間で例えば1ヶ月としたら、誰も応募者やアイデアがなかったらどうしよう(その時、アイデア募集数が不足したため賞なしとかも格好悪いため)
  • アイデアの数が欲しいため期間を長くすれば来るのではないか。短いことは悪いことではないだろうか

ということです。実際に主催したこともあるのでものすごく分かりますが、公募サイト等に乗せつつ一定の認知を得られることを予算を使ったらそこまでひどい結果になることはないかなと思います。

もちろんオリエンで求めるものがシンプルなアイデアなのか、事業計画書なのか、デザインスケッチ必須とか、資料で調べてまとめてねとか、その参加者に要求する作業量でも変わります。

面白いのは作業量要求が高いなら良いかというと分からないところです。とはいえ軽いものだから沢山集まればいいかも正直分かりません。

なぜなら何をコンペ開催側が求めているかによるからですよね。予算消化のためならなんでもいいんです(笑)ひどい話ですがそういうのが全くないわけではないでしょう。

もっと建設的にいえば、アイデアを集めることでそこから良い刺激をもらって生かしていくことが考えられます。それによって社内のプロジェクトをより高めたり、外部パートナーと連携するとかがやりやすくなるかもしれません。

それで、期間が長いと正直なところ参加側はダレます。だれるとは、ここまでに出し切るとか、パフォーマンスを調整できないため、「あーあのコンペはまだ先だけど、いつやればいいか決めづらいな」という感じになって下手すると応募を忘れてしまうんですね。締切が近づかないことから「他の優先事項コンペ」があるとそっちをやると。

不思議なものですが、重要度と緊急度は必ずしも一致しないものの、期限が近づいたものってやってしまいやすいんですね。皮肉かもしれませんがこれはうまくハックしたほうが良さそうなネタですね。

そういう意味で一年間などの開催期間を必ず駄目とは言わないのですが、なぜ1年間とか長めにしたのか。これは考えたほうがいいわけです。それをせずに適当に決め打ちはもっとも避けたほうがいいところかなと感じました。

逆に僕であればそういうコンペでも面白そうなら勝手に独自締め切りをつけて応募します。運営側が決める締め切りを無視して早めることで文句はないわけですが、コントロールという意味ではある種良いのではないかという感じですね。

同じ内容を繰り返すのもダレてしまう

こっちの場合もダレます。内容がほとんど変わらないケースです。そういう意味で毎年やっていてかつ同じ内容というところで、参加者一定数集めつつ認知があるコンペって成功していると言えます。もちろんその企画自体が何を狙っているか次第なんですけどね。あくまで外から見てということです。

同じ内容でなくても、少し変えても同じ方向性やテーマ感であれば一緒とみなします。例えば、「コーヒーに関する不満解決のアイデア求む」みたいなのがあって、次のコンペも「飲み物に関する不満解決アイデア求む」であればまあ一緒という感じです。ちょっと例示が微妙ですが。

こうすると、結局、これが半年間なら、コンペ1半年、コンペ2半年とはいえ、コンペ1=コンペ2とテーマが一緒なので、コンペ1+2=1年間みたいに捉えれます。

最初は様子見ということで、コンペ1をやってからとかもありますが、仮に年度や年次で企業が考える時、「まず1年はー」とかって感覚ですが、確かにある程度やる意味はあれど、同じテーマであればどうかなという感じがしています。

僕自身は同じテーマのものを何度もチャレンジしたこともあるのですが、正直これはモチベーションが相当大変でして、コンペ自体は不変なので、参加する自分の興味感心を作り出していくみたいな感じです。

失敗するとこれはストレス+また同じか=飽きとなって、チャレンジを辞めてしまいます。成功すると、コンペは変わらずこちらの自助努力だけでラーニングを得て考えて突撃できます。

そういう意味で強気に運営側がやり続けるのもありですが、上のように自助努力が期待できるとか、何かターゲットの設定をしたり、かなり運営スキルが問われるような気がします。少なくとも適当にやって企画がうまくいくことはないですから、考える必要がありますよね。

フィードバックとラーニングがあればいけそう

これらの解決アイデアも提示してみます。

まず搾取というと言い過ぎなんですが、参加者はどこの馬の骨とも分からない(僕も含め)わけですから、不安です。これは正直、相手が大きい企業だから不安でなくなるとかもなく、お互いに不安ということかもしれません。そこで、アイデアが取られるとか悪いイメージも出来たりします。実際は多くのアイデアは同じ・似るわけですから実質コミュニケーションが問題になります。

基本構造として運営側を信頼できないとか、リスクを感じたらこうなっちゃう ><

さらっとコミュニケーションの問題とか偉そうに言ってるわけですけど、これってかなり難しいです。個別に話すのか、それとも全体で何かイベントでもやるのか。もちろん参加者も色々ですから常に前向きな感じではないかもしれないし、かなり厄介なわけです。さらにいえば、運営側も担当者次第という感じもありますしね。なんとも言えない感じでありつつ、基本構造は信頼が構築しづらいってことなんですよね。

ちなみにこれは企画としてある種のコンペということでなく、WebサービスとしてWebでやったり、ユーザー投稿型でリアクションがある機能があっても構造的には変わらない気がします。

ではどうすればいいかですが、難しいと言っておきながら、やることはわりと簡単で、定期的に同じことをやるとかって日常でもありますよね。ルーチンになってなんかモチベわかないときは、変えられることを変えていくと。上でいえば参加者側がとなっているので微妙なのですが、変えられる部分を変えていくことがヒントになりそうです。

アイデアコンペに限らずこうなれば成長していきそうな。
関わる人がみないい感じだとやっぱいいですね!

具体的には、書くのに飽きたら書くペンを変えるとかってレベルです。シゴトもやり方変えると意外に面白くなるというか。考え方とかは抽象的ですが、順序を変えて「全体をつくって→そこにいれる」ほうがやる気が出る場合もあれば「ちょっとずつ作って→どーんと完成」が面白いということもあります。評価とか感覚って実は不安定だと思ってるので、このあたりはうまく自分をハックしたいところですね。

運営側がやるのは、フィードバックでしょうか。参加者数やアイデアが多ければ大変で個別には無理でしょう。そうであればイベント開催でやるとか、オンラインやリモートも今は普通にありでしょう。この時個別フィードバックはもちろん受賞者等の価値になるのですが、そうでない人を適当に放置するのは良い作戦ではないわけです。

その時のヒントとしては、ちゃんと見ていることを明記したり、フィードバックする機会を全員でなくても作るということですね。これって不可能ではないと思っててそれこそアイデアと企画の話です。もっといえば、フィードバックしたいかどうかというところかなと思います。

あるコンペはそういうことを加味されたのだと思いますが、主催者メッセージを頂いたことがあります。アイデアに対するフィードバックということでないですが、一参加者として一種のお祭りとするならば、「みんな盛り上げてくれてありがとう!」というメッセージを出したかどうかってことですね。

これは正直感動というか、エモいなあと思いました。次もチャンスがあればやりますし、評価が上がるわけですね。人ってそんなものじゃないかなと良い意味で思いました。

アイデアコンペも色々ありますが、結局は仕組みとしてちゃんとそういうケアやサポートを出来るところが、評価を得て人がついてきたりとかって感じなのではないかと思いました。

アイデアコンペを企画される方はアドバイス等出来ますのでお気軽にチャットや問い合わせをどうぞ。こういったアイデアコンペ自体の相談に乗れるってなかなかないと思うのですが、今までかなりの数をやってきたのでわりと相談に乗れると思っています。カジュアルにやりたい方はシゴクリファンクラブでも受容可能ですので上手く使ってください。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。