アイデアを出す前後で人に起きているかもしれないこと

アイデアを出す前後で何が起きているか。そのあたりを、絵本作家のなるかわしんごさんのつぶやきを元にちょっと書いてみます。

一言でいえば、0→1の人と、1→10の人は世界が違うとは言わないですが、向き不向きや得手不得手があるのでそこがお互い補うと幸せになれるなあという印象です。

そして0→1の動きは、水面に潜って浮かんでは呼吸して潜る、素潜りっぽい感じです。素潜りじゃなくてもいいんですけどねw

なるかわさんの気付き

上のなるかわさんのつぶやき図解が面白かったです。簡単にいえば、絵本ワークショップをやるときの子どもたちが目の前で絵を描いたりしているわけですが、その動きがかなりばらつきがあるという話です。

特徴的なのは右肩上がりはあまりなくて、というかほぼないのでしょう(笑)急にテンションあがって下がる、また上がるみたいな動きか、ずっと興味なさそうにして終わった後から伸びてくるみたいな動きです。

これを見てて「意識が高まっていて集中できている」のしか見えないから、そういう子にだけフォーカスを当てるのもおかしいかなという印象を受けます。つまり、それくらい人は目の前のことを見ていても「気づけない」のだなあと感じました。

子どもでさえというといい方が変ですが、大人もうまく何かを出しているかというとそうでもないかもしれないですよね(笑)

アイデアが生まれる前後の動きを図解

上の図解とほぼ同じなのですが、適当図解をしてみましたw

アイデアが生みだすAさんとそれを眺めるBさん

横軸は時間の流れです。時間が経つと右へ。縦軸は高度と書きましたが深い意味はないです。ただここでは、水面を真ん中の線あたりとしました。実際の「水」で考えてオッケーです。

Aさんは、水面に潜っています。そこから(1)の段階で浮上して「アイデアを思いついたぞ!聞いてくれ!」「こうであーでこうだ」「じゃ!」といって、また潜り始めました。が、なかなか出てきません。と思ったらまた出てきて(2)でまた「アイデアが出たぞ!」と魚を獲ってきた漁師のごとくです。そしてまた潜ってしまいました。しばらく出てこないのでもういいかなと思ったら、(3)で「あった!」といって出てきました。そしてまた潜る。

Bさんにとっては、水面の上で地上安定でいるので1,2,3のタイミングで「何が起きているか」はほぼ分かりません。Aさんから言われたのは「アイデアが出たからこうだ」というアイデア自体の話です。しかもそれは「ある程度形になっていそう」なものなので、Bさん自身で1にするということはなさそうです。むしろ、Bさんは水面上に来た「アイデアという魚をもらって船で受け」てそれを「近くの港に持っていく」人かもしれないし、港で市場を開いている人かもしれません。なので、1,2,3のタイミングで「アイデア出た!」と興奮しているAさんの気持ちは分かりづらいかもしれません。

というところで、これは結局0→1タイプのAさんは、Bさんの高度は高すぎるのと、水面下でないと面白いものはないし、出てきた魚というか見つけた魚を捕ることが面白いという感じです。Bさんは見つけた魚をいかに新鮮に港にもっていって市場で降ろすか、または売るかが主眼ですから、なるべく早く出てきて欲しいと思ったりします。

ここでズレているから駄目とかどうということはなくて、多分AさんがBさんのようになるにはわりとクラスチェンジするか、飛行機とか相当のツールを使わないとできないというか・・・。生存高度が違うのを無理に合わせる必要もありますまいということを示してみただけです。

どっちがいいとかはない

くどいですが、AがいいとかBがいいは向いているかどうかだけで良くて、自分はAだからBは価値がないとか、BだからAはどうかと思うぞみたいな話は辞めましょう。仮に思ってもかなり筋が悪いですってことですね。

Aが向いているかどうかだけです。Bが向いているかどうかだけ。どちらもやだって人もいるでしょうし、稀にAもBも出来る水陸両用タイプがいるイメージですがレアキャラでしょう。

多くはAかBだと。僕はAです。既に地上で見えるものをどうにかこうにかしてっていうのはあまりないのと、やってみた感じでは下手な気がします。では、0→1が出来るのかというと正直上手いかどうかはおいておいてそっちのほうがいいなあくらいです(笑)結局、経験や体験が0→1ばっかりやるほうがノンストレスという感じです。とはいえ、潜っても何もでねええ!みたいなことはあるわけですから、ノンストレスは盛り過ぎなんですけどね。

役割が違うのでチームを組む

とはいえチームなり人との出合いではっきり分かれることもないでしょう。多分相対的な話で、4人いたらよりAよりとか、Bよりとか。誰かよりもAやれるとか、Bやれるとかそんな感じでしょう。

そして一番の愚かなパターンは、AをやってるからBは任せたというのはありですが、AをやれてるのにBが出来てないからBが悪い。みたいな話はどう考えても筋が悪そうです。会社、組織、プロジェクトであればそれで一体なのですから、立場の問題や役職の問題で起こりえそうな話ですが、基本政治っぽい話といえそうです。集団力学というかちょっと話がずれるのでここはスルーしましょう。

Aタイプの人はBっぽい人と組んで自分にないものを取り入れつつお互いをリスペクト出来ると最高ではないかということです。

Aタイプは面白さを、Bタイプは仕組みを

一概にいえないのですが、0→1をやりたい人って面白そうな素材を見つけてそれが妄想なりアイデアを形にして「あーできたねえ」でそこで結構満足しちゃうタイプです。飽き性ともいえます。例えばシムシティでクリアしなくても(あるかしらないですが)、そこそこの都市になったらもういいやみたいな感じです。むしろクリアして何かするなら新しいゲームやろうか、みたいなくらいで。

Bタイプでは、仕組みを構築して交通整理したり、より状態をキープしたり、伸ばしていくにはどうすればいいかという形を固めていくイメージです。ここでもアイデアはありつつも、事業なりプロジェクトのコンセプトとかでなく、あくまで既存のボロボロの道っぽいものを整備していくほうがイメージとしては合ってます。

Aが獣道なら、Bは舗装道路くらいですかね。少なくともAでアスファルトの道路はないですね。砂利道とか未整備道路がふさわしい。そこに何があるか分からないから面白いってことです。Bはそういうのならもっと効率よくしたほうがいい、整備しようという視点です。

どちらも必要な人材だなあと思います。くどいですが、僕はAです。ただBっぽく振る舞うこともあって、それは完全Aな人と対峙した時です。人って慣れないことでもやると出来たりしますが、ただそれをやり続けたいかというとそこまでは(笑)よって、A時々BやはりAという感じです。

人って違うからこそ面白い

アイデアを出せる人はAタイプの人でしょう。ただBタイプの人は「アイデアに対する憧れ」があるかもしれません。自分はそんなふうにアイデアを出せないなど。

でも、アイデアは誰でも出せますから、Bの人は発想法とかが好きかもしれないですね。ただそれも結局自分なりの獣道を歩む方がワイルドでかっこいい気が僕はしているのと、実際に発想法=整備されたツールであって、それで行く先って決まっちゃってるのではないかということです。

もっといえば、整備されることで確かに必ず目的地にはいける。例えばゴールが決まる、目的が分かる、何をしたいかも明確になる。いいことなんですが、それは抽象化のパッケージであって、では「どういうゴールがいいのか、何が目的なのかと考えていくのか」となると、一気に獣道感が出てきますよね。つまり、ゴールとか何かが決まっている方が整備はしやすいし、まさにそれが整備された状態だと。

でも、そんな完全に何かが決まって固まる状態って逆に「停滞」とも言えます。何か動きがあって不安定で分からないからこそ生まれるとはそういうことです。決まってないことを良いというか、全部決まって全て仕組み化ってのはやはりなくて、あそびや余地があることと同時にある程度の整備や仕組みが確立されていることがまあ理想なんじゃないでしょうか。

少なくともアイデアマンであっても、または仕組み構築型の1→10の人であっても、色々な考えがあるわけで、最終的にはうまくお互いが補完しあって成長していく絵がかければまあなんでもいいんですけどね。

あとはどっちが向いているかどうかをある程度やってみて把握しておくと話が早いかもしれません。AタイプにBの動き方を、BタイプにAの動き方を強制させるとおそらくきっついでしょう。僕も逃げます(笑)

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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