インターネットで起業はできない

ノウハウみたいな話でなくて「インターネット」など「手段的」なものを入れて「起業」は、色々見失うので再度考えましょうって話です。

実際にインターネットが流行り始めた頃はそれでもいいし、というか新しい概念なら何でもいいのですね。つまり今なら「メタバース」「AI」「D2C」とかなんでもいい。つまり、新しい概念に置き換えてそれで起業なんてのはそれだけでは愚かってことです。

例えば「メタバースで起業する」「AIで起業する」「D2Cで起業する」っていうのを見て、聞いてどう思いますか?と。実際にこれらは手段や環境や分野でしかなく、何も言ってないんですよ。

メタバースってそれで何するの?となるし、AIもそれは目的ではないし。D2Cにおいては、もっとニッチな感じがしますからね。本質は客商売、究極の小売って感じすらします。だからこそ、小売的なオフラインをやっていた人のメンタルでデジタルをやれるかどうかであって、ここの統合や編集は結局人や組織、哲学や考え方次第かなと。

というわけで、インターネットでは起業できないというところで、手段をなぜ目的としてしまうのか考えてみます。

手段を目的と間違える

これが悪いわけではないんです。ダイエットのためにテニスをしたらはまってしまったとかっていいんじゃないかと。で、ダイエットになってるんですよね?ってだけで、なってないならどうかと思いますが(笑)でも、多くはテニスにはまる=よりやっている=運動になる=痩せることもある。実際には食べすぎてより太ったとかもあるので、運動=痩せるってことにはならないと思います。が、まあこれは好ましい事例です。

一方で冒頭に挙げた例は好ましくないです。インターネットで起業したいとは実は何も言ってないんですね。インターネットという一応は誰でも何か伝えたり、情報をもらったりが出来る手段や環境ですから。それは遍く広まったと言える。

細かく言えばいいのかというとそれはないです。例えばブログとかSNSとか、youtubeとかといっても一緒です。それも道具ですから、ツールでしかなくて、手段ですと。それで起業って何をするかってことですよね。

実際にそれが未定か、分からないからこそ「手段」で起業すると言ってしまっている。ダイエットは体重を落とすとすると、テニスはそのために運動する一例でしかない。起業が目的もやや変ですが、起業で何をやりたいか?多くはお金を稼ぎたいってなります。ですが、お金を稼ぐ、得るといったほうがいいですかね、勤めるも選択肢にありますよね。副業とかでもいいし、結構やれることはあると。

ここで短絡的に伺える思考は「簡単に儲かる」とかですが、それらは手間なのでスルーします。真面目に「どうすればビジネスなり、仕事を作れるか」ですけど、これは手段は当然設定することになりますが、ターゲットの課題をどう解決するか、つまり客の課題を解決することに集中できているかで決まると思います。

そう考えると、例えば、運動が出来ない人向けに運動を仕向ける何かしらサービスをインターネットで提供するなら、分かると。その具体的な仕組みや技術やアイデアは「別途」としても、見立てはないときつそうですよね。それはいいとして、「インターネットで起業する」との違いは、ターゲットとその課題が明確かってことなんですよね。

だからこそ、手段でなくすには、つまり真に起業となりえるのは、ターゲットとその課題と、手段=解決策がセット、というかそれを提示できないと起業になりえないってことです。

だから手段と目的を間違えるのは別に恥ずかしいことではないし、失敗というか認識ミスとも言えます。おそらく経験がないか、そういう感覚で仕事をしていないか、考えたことがないか、0→1的な企画や生み出したことが「かなりない」とすると、こうなります。

と偉そうにいってますが、新規事業部署とかも結局この「罠」にハマるんですね。なぜなら、やる前から保証はなく、自分のお金ではない(会社のお金が普通ですからね、身銭ではない)ので、リアリティが減ると。まあそれだけではないですけど、やはりどこか遠い国のお話みたいになると。そうなるとまあ何も進まないですよね。そういう心理ってそんなに大事かというと、そう思った人は「心理」のみで構成されるくらいと思ってもいいくらいです。勝てる試合も負けると思えば勝てないですからね。勝ち負けではないんですけど。

この手段と目的の違いを自分で検知していれば、何か罠にはまることはほぼないでしょう。今やっているのは手段か目的かみたいな「二択」をしたいとか、常に判断しろってことではなく、方向性として「大きくずれている」のを避けられる、そういう目印というか目安になるはずです。

そもそも勉強が足りない

手段においても、目的においてもそれぞれの勉強不足があったります。勉強とは、机に座って本を読んでノートに書き写すとかではなくて、これは皮肉ですが、そう思っている人は勉強が出来てない可能性があります。

例えば本を読むでもなんで読むのか、何を知りたいのか、何を得たいのかって感じでもいいですし、仮説、問い、気になったこと、反論、批判的に読むなども勉強でしょう。知識を得るだけは勉強ではないと思いますが、それも一部だと思います。

例えば、インターネットです。インターネットの勉強って言われても分からないですけど、通信の仕組みを知りたいのか、プログラムでやれることを知りたいのか、プログラミングをしたいのか、サーバーを立ち上げたいのか、マッチングサービスをつくりたいのか、IoTみたいなプロダクトを創るのか、まあ実にインターネットが介在していないものを探すのは難しいくらいです。

つまり、インターネットというのは何も言ってない、または言いすぎていて絞れてないということで勉強不足なんですね。

これは先のメタバースも、AIもD2Cについても一緒です。解像度が高い=勉強しているといっていいので、例えばNFTで起業なんていっても怪しいだけです。誰に何をどういう価値で解決するのか。常に新概念に対して怪しさはありますよね。それはしょうがないとしても、誰に何を解決するかを言えないのはまあ詐欺ですから(笑)それはスルーしてください。

NFTで起業するでなくて、どういう人にどういう課題があるから、こういう解決方法を提供する。これは言えた場合それが技術的、または適応的に出来ることで、起業となります。とはいえ多くはそれをやるぞといっても、そのターゲットとなる人がどこにいるのか、本当に課題を持っているのか、提供したやり方で「満足」して使ってくれるか。そして最後に「お金をだしてくれる」を詰めて行くわけですね。そこまでやってお金を出すよ、やるよ、使うよというものは当然多くない。

それが起業ってことです。だから思考もですが、考える、勉強することは多いんですよね。これらをしなくても出来るのであれば、誰でもやる気がします。仮に「自分が知っている人はそんな勉強してないよ」なら、それは見えてないだけですから、そこが見えるようになってからでも遅くは無いと思うわけですね。

そもそも行動が足りない

勉強も行動とほぼイコールなのですが、ここではあえて行動を取り上げてみたいと思います。行動とは、ネタを仕入れて発見したらそれで動くことを言います。例えば面白そうな人に会うとか、面白いスポットにいくとか、そういうことも全部です。

これらは基本的に時間がかかるので、例えばある人に会って相談したけどそれほど成果はなかったみたいなことはザラにあります。ヒアリングとかでもいいし、まあなんでもいいのですが、そういう無駄と思えることも一杯ある。

勉強もそうですよね。自分が目的とすることを、概念を整理して最短でたどり着くなんて相当の訓練を積んでも出来るかはかなり難しいので、そういう最短性質はあまりないという前提で計画する必要があるんですね。

行動量としては、10時間かけたところで、自分に残るのは1時間くらいのインプットかもしれないです。その率を高めることはできても、機械ではないので、疲れもあるし、興味もある。そこらへんをどう捉えていくかがポイントになりそうです。

ただ明確に言えるのは、こういう行動が足りてないと、勉強も含めて、「環境が悪い」とか「人が悪い」とか「アイデアが悪い」とか、自分ではない、誰かのせいにしがちです。それになっていたら、多くはどこかで接合がミスっています。とはいえ、ここでは勤める人がブラック企業でみたいなケースではなく、起業で自律/自立的にやろうって話ですから、そういう環境の話ではないです。

自ら望んでやりたいって人の話ですね。その時、行動量が全てではないけれど、足りてない人ほど色々言う感じがあります。勉強もそうですね。

つまり、賢い人ほど黙るというか、その背景が高い解像度によって見えるのでってことですね。これは一般的にそう思うし、というところと、僕の体験からもそうなだけです。絶対にそうなわけではないですよ。

起業の定義、何をしたいかを考え抜く

考え抜くのがポイントです。そういう意味で多くは哲学ではないかと僕は思っています。ですが、なぜか「考える」は面倒なのでそこを手抜きたい人が多い。例えば会社のミッションを考えるなんて、自分で自社で考えればいいじゃないですかって言えるんですよね(笑)でもそれを依頼してしまう。専門家のサポートという「甘ったるい」言葉はおいておいて、自らどこまで考えたかによってはそれは先の話にあったように丸投げではないかってことで破綻しますよね。

定義とは、別に全てのことに定義しろなんてことはなくて。熱を持って理想をもって何かしたい、という人が「起業」をしがちです。それはとても素晴らしいし僕も応援したいです。一方で、起業に何を見るかですが、多くは理想を壊して現実に出来ることが何か、言い方は悪いかもしれませんが「妥協の固まり」です。妥協自体は悪いわけではないです。

ただ理想が高すぎると現実に出来ることは、農業を変えたい!といっても、現実には手元にあるじゃがいもを育てられるかから始まるんですよ(笑)そのギャップというか差に耐えられるか。出来る人は耐えられるようにするし、出来ない人はそこから逃げる。逃げるのが悪いわけでもない。耐えられないのが普通かもしれない。でもですね、ここに起業の真実みたいなものがあって、「そのギャップは何度もいくらでもやってくる」んですね。

そこを現実と違ったからといって辞める人はそれまでといえます。それまでとは、起業に向いてないとも言えるし、まだ早かったともいえるし、解釈が間違っていたという感じです。色々あるわけです。

当然ここで起業をしないと駄目だなんて話ではないです。ただしたい人はそのようなギャップを見て向き合ってそれこそ哲学する。どこまでやるか、やらないと意味がないと思ってしまうのか、現実のリソースから考えて立ち回りを行う。

それがリアルな起業で、ここに夢みたいな謎の大金持ちになるとかそういう話ではないんですね。もっと生活と地続きというか、暮らしにつながっている感じが僕はします。というのは起業でもスタートアップみたいなものをやりたい人はこういう世界観ではないです。もちろんスタートアップで投資をしてもらってやる世界でもスモールビジネス的なものもありえますが、まあそのマインドを隠し持っていてもなかなかきついと。

僕が「ビジネス」「起業」という時、暗にスモールビジネスやこういった暮らしの仕事につながるものというのが強いです。いわば個人事業とはそういうことですから。そうでないと、非リアルな、どこかにある、失敗すれば詐欺的なものしかないですよね(笑)

もちろん今考えられるものしか起業はできないなんてこともない。時代も変化して、あと自分も成長すると違うことも分かる。それが醍醐味だなと思いますね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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