サードドアの開き方なんてない

サードドアというビジネス書、自己啓発書といったほうが良いと思うけど、最近読み終えた。著者が次第に著名人インタビュープロジェクトへの試行錯誤で学んでいくのが面白い。いくつかのジョークは分からないものもあるのだが(笑)それはおいておいて、結局最短ルートみたいなものはなくて、エリオットなどはかなり怪しく見えるし、結構危ういなというのも見ていて思う。

一方でサードドアという第三の選択肢みたいな、見えてないものなんてあるかというと、誰かに提示された「それ」は多分ない。多くは罠か詐欺のようなものが99%だろう。

よって、ファーストドア=誰もが分かる、分かりやすいものは99%であって、セカンドドア=VIP専用の抜け道がほぼ1%。サードドアというのは、多分0%でなくて、つまり顕在してないということ、自分でドアを作って、「ここドアじゃないけどドアみたいに叩いて」いくというのが僕の解釈となる。

結論として、本書を読んでもサードドアの開き方なんてノウハウはない。著者もそんなものはなくて、インタビュー自体に対してメモを置いて心から楽しんでインタビュイーとともに楽しむ。それはシンプルに笑えということでもないのだけど、誰もができそうな質問、インタビュワー側が誰でもいいならそのインタビュー自体の価値がなくなるというか、インタビュイーが受けないだろう。

分かりやすいノウハウはない

サードドアとして、帯にあるような成功の抜け道があると期待する人もまあいると思う。それは分かる。一方である種の偶然として、動いていたら見えたちらっと何気ない気づきがそういうヒントになる、というのはもちろんある。

でも、顕在的にこうすればいいのだという著者の成功者インタビューでの期待はビル・ゲイツへのインタビューで打ちのめされており、そもそもそういう正解やノウハウはない。自分が考えて動いてそれこそ信頼や関係性を作る、仲間になるというのが抽象的な話であるし、アドバイスだ。これはその人なりのやり方があって始めて意味があるので、そのとおりやるのは多くは意味がない。

著者がコールドメールとして送っていたものは最初はとんでもないものだったといえるし、しつこくしすぎていて結果的にウォーレン・バフェットへのアタックも失敗している。もちろんインサイド・マンであるダンだと思うが、彼のアドバイスがずれていたりというまあ関係性もあるだろう。

結局のところ、本書をいくらよんでもそのようなノウハウはない。成功の道や扉としてサードドアというのは・・・そう、自分で生み出して作る。まさに自己啓発らしいが、そのとおりだと感じる。

分かりやすいノウハウを提示してきたら・・・それは詐欺師といってもいい(笑)

自分で扉を作る

ではどうすれば自分で扉を作って新しい道や行けそうな道をつくれるか。非常に簡単で、注意深く考えて試行錯誤をするというような話でまとまる。これが全てだ。

これ以上は全て具体的であるが些末であって、これをやっていって学んで成長して気付いていくと、まあそれが「うまくいっている」のであれば、信頼や関係性が出来たり人に感謝されたり、色々と物事がうまく回り始める。うまく回れば何をやってもいいわけではないが、回り始めるて安定しだすとやはりその試行錯誤から得た学びや気づきは本物だといえる。

ここでポイントは本物とか、気づきとかいっているのは、誰かにひけらかすようなものではない。自分で気付いて自分で検証していく。それだけとなる。もちろんこの手の話は成功者が語る成功法則みたいなことで語られるのだけど、結果論でしかないのと、成功者バイアスもあるのでまあそんなものかなーくらいで留めておくのが誰にとっても良いような気がする。そのような方法があるのでなく、そういう方法でやった人がいた、というだけでしかない。

自分で扉を作るには、やはり試行錯誤でしかなく、行動でしかない。そういう意味では本書は自己啓発書らしい自己啓発書といっていいと思う。

自分なりのアイデアを試す

本書でいえば、インタビュー依頼を何度もやっても断れるというのは普通で、ではどうすればいいか。そのためにインサイド・マンなどインタビュイーに親しい人や秘書などに近づいていく。それだけではないが、様々に聞いた人からのアドバイスを活かしていく。

そこで、そもそもサードドアの本を買ってみるかと思ったのは、こちらのけんすうさんの何者でもない人が「サードドア」を探す方法を考えてみたが面白かったからだ。これは有料なので、気になる人は買ってみてというところで、改めて読み返してみた。

雰囲気としては、自分なりの「成功法」でなく「正攻法」ですね、それで駄目ならどうするかってことをやっていると。これ要領がいいとかといって日本だとどうも「駄目扱い」されがちな概念なんですけど、やりたいことが明確であればあるほど、多分気にならないものでもあるんですよね。そこのバランスもありますが、まあリクルートに入ったあたりのくだりが一番好きですね(笑)

翻って僕なりのサードドアはどうなのだろうかというと、僕はそこまで意識してなかったのですが、多分「しれっと」何かやるとか、提案してみるというのはその類となるのではないかなと思っています。一方で本来であれば出来ないとか、著名な人とどう近づくかみたいな話になるんですが、正直これはそこまで興味がないので、スルーすると。自分なりのアイデアというのは、自分ならどうするかを考えて実行してみるということですよね。

マーケティングとかよく感じるのですが、まさにそれが試されます。で、どうしたらいいのかなんてしょっちゅうありますし、あえてこれがということはないのではないかなと。むしろ、常にサードドアではないですけど、自分なりのアイデアを探ってそれを試すことが重要となると。そこですね。

おわりに

本書をおすすめするということでもないんですが、自分の中でアイデアってどうしたらいいのか。著者のアレックスの試行錯誤を客観的に見て、自分ならこうするとか、なぜそうしたとかツッコミを入れつつ読むと面白いかと思います。

ポイントは、アイデアが詰まったり普通に考えると駄目な場合ですよね。その時はエリオットも確か言っているように、客観的に観たり、大きく考えるとか、あとは視点を変えるというところ。普通に見るとファーストドアしか見えないからですね。セカンドドアはすでに人脈がないと駄目だとか。じゃあどうするとなりますよね。

ある種SNSであってもいいし、一発で目立って何かというのはサードドアっぽいですけど、実際に目立てばいいわけでもないので、廃れるし消えていくわけですね。そうならないためには、奇特な特殊なことをすればいいとかでなく、関わる人が幸せになるとか、信頼に結びついていくとか、そういうことでないと(結果的にも)続かないのだろうと感じました。

僕がサードドアなんて開いた感じもないと書きましたけどそのとおり、色々やっていたら好きだったし続いていたし、それでやろうとしていた。というまさにそのやり取りや取り組みがサードドア感があるのかもしれないですね。まあこれはどっちでもいいので、まずは目の前のとか、今の状態を楽しめるかどうか。そして学びや気づきを得ていけるかって感じですかね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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