マルチポテンシャライトという振る舞い方

最近マルチポテンシャライトという概念があることを知りました。どこかで見たような気もしますが、本も出ていたので面白いなと思って買ってみました。

簡単にいえば、色々なことに興味があってどちらかといえば1個でとどまらない人といえそうですが、僕はそこまで激しくないものの、なんか分かるような感じだなと(笑)直観で感じました。

色々な興味がある人はどう生きるか、どうサバイブしていくかというところで、僕なりの考え方を書いてみます。

本読んでみた感想的なもの

本自体は面白かったんですよ。

パターンわけもいい。ただ、これはどちらかといえば、マルチポテンシャライトという考え方がなかったり、そんな生き方していいんかいな!?って不安が結構ある人向けかなと感じました。

僕は、グループハブ的なものと、パートタイムのスラッシュが近いなと。とはいえ、グループハブって結局飽きないような起業をしようって着地にもなるので、そうだよなあとしみじみ感じました。どういうことかというと、起業がマルチポテンシャライトには向いているよと、けど、同じことやって飽きるなら違うので改良出来る余地がないといけんってことですね。

だから、一つの仕事に色々入れられるような、つまり僕のようなビジネス構築でもいいし、企画って色々入れられるんですよね。どのレベルから作るのか、または枝葉だけでアウトプットのみだけやるとか、オペレーターってことですよね、その調整が出来ればマルチポテンシャライト的には満たされるでしょって。まあその通りだなと。

僕が起業だーとかいいはじめて動いたのは12年前くらいです。よって、12年前に読んでいたらもちっと羅針盤になりそうでしたが、一方で12年程度試行錯誤してわかったのは、適したやり方は常にあるよね、それが「どこかにある」のでなく、作っていくこと、作りだせるって意味ですけど、それが確認できたのが価値だと思っています。こういうのは怖くて出来ないとか、やろうと思っても出来ない人の方が圧倒的に多いので。それがマルチポテンシャライトとかどうか関係なくですよね。

なんでやや期待値高すぎた感はあれど、面白かったです。

飽きて一つのテーマで維持できないって感じがある人は読んで損はないかもです。一方でそれを把握していてどう飽きさせないか、ってことでは、当然ながらそういう仕事を作るか、それを色々アタックしていくか、組み合わせていくかみたいな感じで考えるといいかと。実践しないと当然分からないので、「どうやってあの人食ってんだろ」と思われる人はほぼこうやって生きてるのだろうなって思って良さそうかもですね(笑)

総合力を丁寧に出し切る

本には「器用貧乏」って言葉も出てきて、つまり器用にやれることが価値が出てない、または評価されづらいよねって状態です。マルチポテンシャライトとは、器用貧乏でなくそれこそがスーパーパワーだということで、その価値をしっかり出そうって文脈ですね。

そういう意味では、マルコの話をやはり思い出すわけです。Marcoから学べそうなシゴトづくりに必要な3つのことですね。

今のところ振り返ってもやはりリサーチとか事業企画って仕事はグループハブ的、つまり一つの中に総合力が問われます。例えば、SNSマーケティングでTwitterの運用が出来ますってまあスキルだと思いますが、それだけ出来ても価値は出づらいです。単に代行業で終わりますから。そうでなくて、そのSNSマーケをやるとどういう価値が出るか、こっちも見直したほうがいいといって他のコンテンツマーケを見直そうとか、広告運用のスキルがあるのでそこで組み合わせるとか、取材の力を使って説得力ある広告や記事を作るとか。って感じですかね。

つまりアウトプットとして分かりやすい武器はあるのがいいと。でもそれだけでなく、組み合わせてやることでより魅力的になるって話です。

器用貧乏と嘆く人とマルチポテンシャライトとの違いはわりと明確でして、前者はそれらが少しずつ出来ることに対して価値を見いださないというか、価値をつけたり高くしたりということをしないか、冷静に見て上げられない感じでしょうか。後者はその組み合わせパワーを出す、より魅力的にするぞというところでしょうか。姿勢といってもいいですが、精神論になりがちなので、分かりやすいのは「組みあわせたり、飽きずにやることが魅力になる」と言い切れる状態といっていいかなと思います。

冷静にふと同じようなことが出来る、自分と似たような人がいるかどうかですが、結構いないんですね。どこかに偏ったり、どれかしか出来なかったりすると争う必要もないのですが、勝てますよね。というわけで、勝ち負けを言いたいのでなく、戦わなくても勝ててしまうという状態に持っていける。これこそがマルチポテンシャライトのブランディングかなと思っています。

それくらい色々やれるって魅力的で、その組み合わせがあることがいいんですよね。マルチポテンシャライトといってその興味の多様性やたくさんの関心を肯定されたと思えるなら、グッドだと思います。そうならないですという感覚が器用貧乏って感じでしょうか。

どちらも出来ることはほぼほぼ一緒なので、マインドセットが大きい気がしています。その組み合わせや総合力で一つ役立てたり、あれなんかこれ価値なんじゃないかって思って自信が出れば多分行けると思ったりします。僕もその口です(笑)

空気のようにスキルを発動し生き抜く

今年2022年は、つくるを意識しようとしています。まあやれるかはふわっとでいいんですけどね。

料理もやっているのですが、料理をより色々試したりもですが、少ない具材でレシピを増やしたりとか、カセットコンロとか使ってさくっと作れるレシピでもいいし。あとは、木工とかそのあたり嫌いではないので手を出すかもしれません。簡単なラックを作るとか。こういうのも日曜大工感覚でどこまで小さくやれるかですよね。

空気のようにというのは、自分のスキルはこれで、あれでって意識しなくても、「身についている」事はできるので、何か工夫や改善、アイデアはあると。ならばそれを空気のごとくやってみて、どうか。改善も仮説検証も空気化しているので(笑)どうやってやってみるか。集中しているとそんな感じですけど、それをやってみる感じですね。

生き抜くためには、あまり頑張って力んで背伸びしてえいやってやると疲れてしまいますよね。なので、力まず今あるものでどこまでできるか。そして出来ることが空気化、習慣化といってもいいし、自分化してしまったらまあ出来るので、さらに次をやると。これはかなり地味ですが、無理せず身の丈で、とはいえ興味関心ややり方は常に変わるので、変化と保守の維持でもあるのかなと。要はバランスですね。

僕の中では、マルチポテンシャライト的というか、いろいろなことをやったり、組み合わせるのは普通であって、とくに違和感がないです。さらに、それをアウトプットや見える形にしていくことが難しいわけですが、多分それも難しいとかいわずに、いろいろおもちゃのようにガチャガチャと動かしていじっていたらある日ピースやパーツが見つかるか、作り出して次にいけると。そんな感覚すらあります。ある日見つかるは偶然に近いですけど、偶然を狙っているのでなく、試行錯誤をしているから見つかる、手を足を動かすから見つかるやつかなって感じです。

だからこそ、コツとしては、それぞれのスキルや自分の多様性や興味関心自体をあまり難しく固定せず、優しく緩めておいた状態で、軽く構えていくと多分いい感じでいろいろなものが吸収できるかと。スポンジとかで言えば、あまり吸い込んだ状態でなく、軽く乾くかまたはちょっとだけ吸い込んだ状態でいいと。そうやって余地を作っておいて、入ってきたら一気に仕上げるとか、違う方向に持っていったり、アウトプットを一気にやるとか、そこの緩急がポイントかなと思ったりします。

色々やって生きるのが好き

結局、マルチポテンシャライトだろうが、そうでなかろうが、不安って消えないんですね。この本も不安についてはあったかなと。結局不安=ゼロなんてことはないので。むしろそれがあるから可能性とかワクワクって感じかなと思います。

試して工夫してどうなっていくか分からないがそれを見守るとか、形づくっていくとか、仕掛けたり試したり、あーだこーだやったり。そういうのが好きなんですね、僕は。

広く社会に関心があるのも、ほぼほぼいろいろな人、物事が楽しいです。これは嫌な体験とか、ネガティブなことも楽しめるということもありますが、そういうことを持ってくるよりも、フラットに楽しむ方法=アイデアがある人はご機嫌ってだけですけど、そうなるんですね。あーそういう考えもあるのかとか、それは違うかもしれないがなるほどなとか、それは使えそうだとか、面白いなあとか。自分はやらないけどそういう人もいるのだという発見が僕の社会像や社会観を構成してくれるからなんでしょう。

器用貧乏はある日ブリコラージュという言葉を知ってそっちで解釈しちゃうようになりました。マルチポテンシャライトでも一緒ですけどね。自分が好きなしっくりくる言葉に変えちゃえばいいかなと。ブリコラージュは僕はかなり好きです。ある材料や道具で色々アイデアを考えて目的を達する。今の時代にめちゃくちゃ必要な考え方、姿勢ですよね。欲しくても得られないというか、マインドセットも含めて興味とか試行錯誤をしていないとまあ出来ない状態なので、羨ましがる人も多いのではないかなと(笑)

それで、器用貧乏なりブリコラージュなりマルチポテンシャライトなりなんでもいんですけど、そういう生き方や感覚を自分が受け入れてこれでいいんだって固執するというのでなく、受け入れたってことですね、そういう人はやはりそれで集中して結果を出す、なにか出来るわけです。あれも楽しいこれも楽しいといって中途半端になるとかになる危険性は常にあるんですが、多くはあれもこれも楽しいから次もあるし、自分が楽しいし、同時に結果もマルチポテンシャライト的に出しているわけですね。それがポイントです。そのスキルや強みの組み合わせって例えば3つの強みっていってもまず凝り固まっていると何も出ないですし、生まれないですから。ふつうに考えちゃうと。そこを綺麗に突破していくのがマルチポテンシャライトかなと。

受け入れた人はそれで「よっしゃ、組みあせたり色々余地があるがあるからこれでやるぞー」って感じで出来るはずです。受け入れてないと、中途半端になるんですね。このときの心理としては、中途半端になるのは単にスキル不足もあるんでしょうが、多くは「一つのことを詰めないと駄目」だと思いこんでいる心理やマインドセットが大きいかと思います。そこを、これでいけるって思い込んでいれば不安はゼロでなくても、まあ「中途半端」になりづらいはずです。なってもリカバリできるか、マルチポテンシャライト的に組みあせたり、興味テーマのベクトルで突破出来る、そっちにベクトルが向くことで、不安も最小限になるってことですね。

なので、なんか色々興味あって一つに絞るのは無理だと少しでも思えばそれで人生設計してみて、色々噛ましてく(笑)感じでいいかなと思います。これを文字通り色々やってみて試していくという考えで理解してもほぼ一緒です。色々試すのを煙たがる人とか、そういう環境がない人には疎まれる感じもあるのでそこは色々様子見つつですね。本書でも、著者に対する他者の期待というところで、ずれが発生するニュアンスをうまく描いています。他人への期待はいいのですが、そのようになることが常に正しいわけではないですよね。その人がやりたい形もあるので、それが仮にとんでもないと思っても、一つのテーマを詰める人の思考と、様々なテーマで組み合わせる・飽きない思考ではかなり違いますからね。

というわけで、色々興味をもってしまって絞れないなー、これまずいかな?って人は参考になるかもという本でした。僕はそれはあなたのスタイルなので大事にして温めつつ生きて、サバイブしていきましょうというメッセージを送ります。

なぜなら、僕もそうですが、人は言うほど関心が自分にないし、他人もないけど、色々とフリをする、ポーズを取るだけですからね。同調心理ではないですが、人と同じでなきゃいけないなんてまあはっきり言って一旦置いていいので、そういう妙な解釈でなくあなたがどう思うかって感じで自分と向き合うことが求められます。それが嫌だとか怖い人はそれに応じて同調して不安をなくそうとしますが、それでも不安は消えないです。自分はこうだというのも不安は消えないですが、不安自体は相対的にどんな考えでもゼロにはならないので、そうならば、どっちを選んでもほぼ一緒なんですね。

そこまで詰めれば、僕は謎の同調よりも、こっちが面白いかなという自己選択をしてリスクを引き受けてやるほうが「かっこいい」(笑)って思うのでそういう生き方をしたいし、読者でそれで悩むならそう合ってほしいって感じますね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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