リサーチしていくコツを考えてみた

リサーチのコツって何があるかを少し考えてみました。

リサーチって簡単なものから、ちょっと手がかかるものまで色々あるのですが、企画でも、データでも、なんでもほぼほぼメタスキルみたいな本質は一緒だと考えています。

ちょっと抽象的ですが、以下でコツっぽいものを書き出してみました。

たくさん調べることができるか

これはコツとしてはたくさん調べられる、ということです。調べられないなら、リサーチになりづらいです。

最も、たくさん時間をかけて調べればいいということでなく、対象量が多くても調べられるとか、そういうことですね。

これはコツよりも精神論に近いですが、そもそも調べたくないことを「調べる」のは苦痛ですので、そうでないこと、または完全に「好きなこと」だけはいきなりは難しいので、「データを調べていくと見えてくることがあってそれが面白い」なら、それをうまく取り入れればいいと思います。というのは難しそうで、実は近しいことなら結構やってるんですよね。

インプットをどこまで得られるか

インプットとは、調べたものが血肉となるとか、何か使えそうだとか、面白いヒントになりそうだという材料であったり、かけらやヒントでもなんでもいいのですがそういう類のことを指します。

リサーチをしていくことで、例えば何かの数を調べるとしましょう。その何かの数を調べて残るというか得られるものってなんでしょうか?例えば日本にある100メートル以上の建物を調べてくださいみたいなことって依頼者やテーマによりますが、これだけみると作業感が強く、下手するとミニマルタスクとなり非常に安価です。

そこで工夫としてはそもそもこのような作業感が強いものはやらないのも一つですし、それをやったところで何が見えるか。つまり依頼元の思考をトレースすることが肝です。100メートル以上の建物を調べる意図はなんだろうかが明示されていることもあればないこともあります。おそらくない場合は、作業系といっていいでしょう。ある時は論理的に何か意図があるのでその意図が納得できたりやりたいかがポイントです。

例えば100メートル以上の建物の数を知っているとかは全く役に立たないとか思うかもしれませんが、高い建物が好きならそのデータベースになりえますし、これこそ「アイデア次第」です。だからこそ、インプットになりそう、インプット化を工夫できるのであれば、リサーチはとても良い仕事になるんですよね。

パターンや共通点が見つけられるか

リサーチをしていくと、当然パターン、共通点が見つかります。これは決まったことでなく、調べることにより見つけられるパターンということです。

飲食店でリピートするお客さんの住んでいるエリアはかなり個別のデータなので分かりようがないのですが(もちろんデータを持っていれば分かる)、推測することはできるわけですね。例えば徒歩客なら文字通り徒歩エリアですし、公共交通機関ならもっと遠いはずで、代行運転などがメインなら車で来れる範囲など。

これはシンプルすぎますが、推測や仮説的に考えることで見えることも多いわけです。それらのお客さんを調べていて共通することが出てきたら「もしかして・・・」ということが見えます。これが楽しいかどうかですよね。

またはコツとして、そういうものを見出そうとしてある程度見いだせるようになるかかもしれません。

考えられるかどうか

考えるとは、基本的に調べる→整理する→仮説を見出すみたいなことです。これらの要素が全くないと、先に紹介した作業感が強く「代行」となり、まあ厳しい仕事になります(ここでは単価が安価になるということ)。

考えられることで全く別の話になり、仕事になります。ここでの仕事とは、代行でなく、作業ではないということです。つまり、論理や根拠があり、しっかりと考えているので他の仕事も頼もうかなと思われたり、他の仕事でも応用できるということですね。

少なくとも事実的なデータと意見を分けたり、すでにあるパターンでなく発見したパターンを提示したり、未知なことに対して推測なのかその推測も確率はどの程度なのか、それらが明確になっていくとキレキレなリサーチになっていくでしょう。

アイデアがあるか

アイデアとは、上で言うパターン、インプット、仮説などのことを総称しています。つまり、リサーチをしていくと、これ他で使えそうだとか、ヒントになるという「アイデア」のことです。

このアイデアが複数あればリサーチとしておそらくですが「価値」があります。もちろん自分がアイデアを感じたのと、依頼主などが感じるかは別です。ただ、少なくともですが自分が仕事としてやる中においてですが、わくわくするほうがいいわけで(しないよりも)、それをより高い頻度でやるには、やはりアイデアは不可欠となります。

企業数を調べてその売上規模を調べるというのも分かる人には分かることですが、未上場企業だとまあ難しいので官報などを見るとか、意外に官報でなく売上だけなら会社概要など公式サイトに見かけたりもしますが、そういうことを飽くなくできるかどうかですよね。例えばそういう時アイデアとしては「会社概要を見れば売上が分かることもある」って、リサーチをしている人や調べたりした人が見える事実であり、知見となります。

これだけでは何もできないのですが、組み合わせれば「もしかしてあるのでは?」というあたりが強くなり、より精度の高いリサーチになるわけですね。

僕にとってはこのアイデアはかなり大事なので、可能な限りアイデアに活かせる、アイデアになるということを意識してリサーチしていたりしますし、リサーチすることでアイデアが明確になることもあります。

仮説を作られるか

仮説は、データや調べたことから、こういうことがいえるのでは?と考えることです。

このこれがいえそう、あれが言えそうがないと、方向性やベクトルが弱いので「なんかデータはあるけどそれでどうなの?」というツッコミに弱いことになります。

PCの売上台数を調べて調べましたーというよりも、PCの売上台数が多い時期と少ない時期を比較するとこれがいえるーというほうがアウトプットとしては強いってことですね。最も比較の意義が理解されているという前提ですが。

仮説をリサーチしていく中で殆ど見えない、またはないなら、おそらくデータの意味を考えられないので、文字通り数値の羅列、数値をまとめたこと、データ結果ということになります。これは正直使いづらい結果になるでしょう。

相手のアウトプット期待値が分かる

リサーチに限らずですが、100メートル以上の建物を漏れなくほしいのか、大体でいいのでほしいのかでは精度が違いますよね。漫画の売上を知りたいでも、電子書籍を入れるのか、そもそも漫画って何を指してます?コミック単体か雑誌か。これらは解像度の問題=期待値の調整と言い換えることが出来ます。

依頼者の期待値が高くかつ解像度が高いのが最も厄介です。厄介というのは、期待値が高いが、自身の解像度が低いけれど、求めるものが解像度が高いということです。これはパラドックス的で、依頼者がそもそも期待値が高すぎてアウトプットをイメージ出来てないケースです。稀とは言い難いくらいありえるので、そもそも何を期待しているか、どんなものがあればいいかは「くどいくらい」確認するほうが良いです。この確認を怠るとまあ結構な辛いことになります。両者不幸になります(笑)

期待値が低すぎる依頼ってそもそもないですが、一定のこんなのがほしいのがある時それをある程度コントロールできるか、または調整できるか、または可否を判断する必要があります。

部屋探しではないですが、駅チカで家賃安くて、広くて、近くにお店もあって、築年が浅くて、なんて物件はまあないですよね(笑)それと同様すべてを満たすことはないので、精度を求めるなら時間がかかるとか、時間をかけないなら精度は低いみたいな。他にも、分析したり仮説を入れれば時間がかかる、アウトプットの種類やアウトプット方法が時間がかかるならそれも加味するなどです。例えばテキストベタ打ちでもテキスト打ち込みは要りますが、スライドなど画像を追加したりなどは意外に時間がかかるのでそういう具体的なアウトプットイメージを確認することですね。

コミュニケーションができるか

愚かなことかもしれませんが、これめちゃくちゃ大事です。というかリサーチ前に、仕事をやれるかどうかということなんですけど疎かにすると痛い目にあいます。

例えばアウトプットイメージとして、A、B、Cとあるとき、明らかにAだと思っていたら、Cだったとか。そういう時に、冷静に会話が出来たりコミュニケーションできるかどうか。あとは、追加や修正に対するコミュニケーションなどですね。そもそも、仕事を初めてやる相手なら仕事をする前に見極める必要があるのですが、そこが面白いところであり難しいところもであるのでしょう。

実際にコミュニケーションができるかどうかは、上に挙げたコツを総合する形となります。つまり、ある程度の求められることをこちらで想像して、可視化するということですね。可視化とは、何を調べるか、どう調べるか、アウトプットイメージはこうだがあっているか、どこまで調べきるのか、何に使うかまたは納期はいつまでか。

人によってはごく当たり前のこともありますが、納期、品質、あとは単価予算ですよね、が明確でなければ本気度も怪しいので近づかないほうがいいわけですね。これはコミュニケーション以前の話になります。

おわりに

リサーチとして抽象的でしたが、そのコツを考えてみました。

なんですけど、そもそも仕事ってそれをやっていくと慣れるので、コツが見えてくるというほうが正確ですよね。ただ数を詰めばいいというわけでもないので、たまに見直すと。でさらに強化して次という感じで成長があるから面白いいんですよね。

あとリサーチ自体が僕に向いているというのも痛感していて、リサーチもごりごりしているので、何か調べてほしいということであればお気軽にご相談くださいませ。リサーチ実績はこちら。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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