ロゴ販売ECサービスの失敗から学ぶ

今回はロゴ販売サービスの失敗について書いてみます。

失敗談の手応えはないんですけど、アウトプットしておくとまあ学べるし気付けるのと、そりゃそうなるかもなーくらいの頭の片隅を狙っていきます(笑)

ロゴ販売できるサービスの失敗まで

今も調べたら出てきて、ありゃーとか思ったんですが、実際のサービスサイトとかでなく(とっくにドメインすらないですから)、プレスリリースとかがですね(笑)

失敗の道のりはわりと簡単でして、

  • EC-Cubeとかオープンソース系サービスでECサイト作れるんじゃないか?
  • 何かできそうなことないだろうか?
  • あ、ロゴ作りまくってるからその流れでロゴとか売ったらいいのでは?
  • 自分だけでは大変だからデザイナーさん集めてロゴ作ってもらう
  • ただしロゴ依頼を受けて作るのでなく既に出して売る出品型で

という感じでやったんですが、まあやるのはいいと。

しかし、

  • そもそもこれ買う人いるのか?
  • リサーチはわりとして競合もいるしいけるだろう。売れたボリュームもわかるし、価格範囲も明確
  • ん?ということは、ちゃんと流入がなければ売れないのでは?
  • 売れたのは1件のみ=10,500円。デザイナーさんが作ってくれたもの
  • 維持運営管理大変。閉じようか。

というところで、まあ利用されなかったということなんですよね。

Webサービスにありがちですが、集客ってこの時はなんとかなるのではないか、そこをなんとかするためにやったというのもあります。正確にいえば、何もない時にあーだこーだいってもしょうがないのでやりながら考える、手を動かせるもの、愛着をもってやれるものが大事だよねって考え方ですね。が、そこまで実際には愛着を出せないのも大きかったです。

何が駄目だったのか?

色々ありすぎるのですが・・・。書いていきましょう。

圧倒的に集客できなかった

広告宣伝費をかけたところでというのもありますが、それもかけずに地味にやろうかと思っていました。問題は個人でやってまあ無尽蔵に時間があって、開発スキル(プログラミングとかの方ですね)がそこまで高くなくてもいけるならいいのですが、登録者のデータベース然り、個人情報も預かる形となると重くなってきます。要はセキュリティ的なこととか。だから最新版にしたりとかもしないといけない。

そういう開発運用コスト、とくに自分の時間がかかるのはいいとして、ではどこの局面でどんどん見せていくか、営業かけていくかってところが結局できませんでした。

またSEO等Google検索からの流入なども不勉強で全然でしたね。コンテンツ記事すら書かなかったような(笑)

全ての点において集客する動線が弱かったと言えます。どういうターゲットがいいかも弱かったでしょう。これは後で書きますが、ターゲットが見えてないから「置いておけば売れるでしょう」という楽な、甘い考えになっていたのは確かです。

ターゲットが弱かった

誰にこの既製ロゴを売りたいか。または誰がこの作られたロゴを買うのか。当然イメージが分からないのだから、ロゴをこのように使えるのではないかってロゴをどんどん作っていきました。100個くらいは作って載せてどんどん選んで買ってもらうと。

一方でそういうロゴを買わなくても自分で作ったり、もっと安価で買ったりという人はターゲットになりません。買うしかないとか、ロゴかっこよさげなのをそこそこ定額で買えるというのを売りにしたかったはずです。1万円のロゴを高いというかどうかですが、人によりますし、プロなら安いでしょうし、コンセプトとか諸々ですよね。まあ安いのですがとはいえ1万円出すなら他のものを買う人もいるし、ここは決めきれないが、1万円としていましたね。

自分が買うか?となると多分買わない。そういうドッグフードできない(自分のサービスを自分で使うということ)ものを売るのはちょっと辛かったともいえます。

デザイナーさんは成果報酬だから動いてくれなかった

これはデザイナーさんが悪いんじゃないですが結果的にということです。先にロゴを出して売れたならという形でした。契約というかそうやってネットで集めた人たちです。実績もある人もちらほらいました、5名くらいはまずは集めてみたいな。

最初は結構作りますといってた人も一個もロゴを作ってくれなかったり、実際には様子見だったのでしょうね(笑)意外に稼働する人は少なかったのも事実です。確かに作っても売れないなら作り損ですからね。ものを消費するものづくりではないが、時間を使いますし、アイデアも使いますからなかなかなんでしょう。

とはいえ何もないところでお金を出すわけにはいかないのでなかなかつらいところでした。売れたらもちろんどれくらいに設定したか対価の割合ですね、それを支払った記憶はあります。1件だけでしたが。

売れない→ロゴストックもなくなる→コンテンツが増えない→人がこない

みたいな悪循環をぐるぐる回すわけですね。すると、まあこんなサービスを手入れするのも馬鹿らしくなるというか、時間がなくなってきて、飽きてきて終わるという感じです。

EC-Cube自体はオープンソースで使えたからお金はかかってませんが、そのサーバ代などはちょっとでも使うので、まあこのままやっていくのはきついなあと。少なくともプログラマとしてやっていくわけではないし、負荷が高すぎる、しかもある程度時間をかけても駄目だということで撤退となりました。

こうやって冷静に考えるとあらゆる部分で怪しいというか失敗する程度の怪しさを抱えているわけですが、当時はそういう感覚がなかったですね。荒削りでもなんとかなるという感じでポジティブでした。まあ失敗しないと分からないパターンともいえます。

どうすればよかったか?

今同じサービスをやっても駄目でしょうしやる気もないです。ロゴ作成単価が下がり、AIが作ったりもできます。そのコンセプトが説明できるかとか、それを使いたいかは別ですけどね。豊富な無料のパターンもありますから。

一つ言えるのは、圧倒的にどこかでもいいので完成というか一個でいいのでパーツというところをきちんと仕上げる感じが大事かなと。全体や仕組みというのも大事ですが、例えば集客はこれなら最低これだけは来そうだみたいな見込みであったりアテがあること。これがなければ話が始まらないし、ネットで駄目ならオフラインでもやるとか何か仕掛けがないと辛いですよね。本当に0から車作るみたいなしんどさというか(笑)

ターゲットもこの人なら買ってくれる、興味があるというところでヒアリングなりが大事ですね。先行リサーチでわりとライバルは調べていけそうだって感覚はあったのですが、それはすでにライバルがやっているからそれ以外で売れるかは別でしょうという結果になります。実際は市場はあるけれどうまくターゲットに弱くても響かなかったとなります。例えばですけど、ハンドメイドグッズを作る人の屋号としてのロゴを専門で作るみたいなのならまだましで、そうやって絞ることが怖かったのかもしれないし、あまり考えてなかったのもあります。だからこそ、ターゲットはこの人ならこうだって想像できないと駄目でしょう。

ドッグフード的に自分が使いたいサービスでなければ駄目とはいわないのですが、とはいえ使いたいものでないならメンテンナンス、開発、管理、運用ができないです。個人規模とか小さい規模なら尚更ですね。

人を雇用するわけでなく業務委託っぽい形であまりメリットが薄いのも確かですね。だからこそどこか、まず売れるとか、まずロゴが一杯あるとか、登録者が一杯いるとか、買いたいリストが持ってるとか、どっかのポイントや部分である程度熱量がないと駄目だなと。逆にそれが出来れば悪循環を断ち切れますからいけたかもしれないです。

が、当然当時その熱量や断ち切る何かも難しいと思いました。頑張ってもそこで何かが生まれる仕掛けではなかったし、本当に熱量もそこまでなかった。最初のきっかけが、使えそうなツールとやっていることを組合わせただけだからですね。それでうまくいくこともあるでしょうが、僕はうまくいかなっただけとなります。

失敗する時は多分何をやっても失敗するのでしょう。また良いアドバイスがあったり良い人がいてもうまくそれを聞いた人や動く人が解釈できなかったり、やりたくないといえばそれでまです。かなりそういう意味では脆いものだなとも言えます。

一方で学びとしては上の知見を得て自分で全て経験したので二度と同じことは多分やらないだろうと。懲りずにwebサービスを失敗させていくのですけどね(笑)同じことを同じやり方ではないなって意味です。少し変えたらいいかもしれないし、同じ轍を踏まないとはいえって感じもあります。

またモチベーションみたいなものは今は違いますが、無理して生み出せるものではなく、生まれてくるもの、という自然状態がめちゃくちゃ大事だなと。この時の僕の課題は売りたいものとかそういうものがなかったからこそ、見えるロゴの在庫やECサイトをやるってことが面白いと感じていました。そこまで売るのが大変だと思ってなかったのは甘かったですが(笑)

先行事例も調べたし、開発は自分がやればいいし、コストもそこまでかからないので、うまく売れればいけたと思うモデルなのですが、一方で売れなさすぎるとか、想定通りでないならポシャるという事例でもあります。

失敗してなんぼです。当然お金をものすごくぶっこまなくても失敗はできるし、何度もチャレンジしていくとなると、軽く失敗はしておけばものすごい局面でいきなり大ゴケしないという、そういう慣れ方にもなったのかなあと思います。

他にはプログラムや開発って面白いけどそれをやり続けるのはしんどいと感じた瞬間もあります。向いているとか好きな人はずっとやってられる感覚があると思いますが僕はそうでなくて、アイデアを形にできたところでわりと飽きちゃうんですね。うまく運営してくれる人とかと組めば最強だったのかもしれないですね。

最後に、ふと思ったんですが、失敗談のサービスはわりとあったりしますが、多分創作の失敗だとなかなかなので、こういった企画系の失敗ならかなり色々あるのでいいかもなあと。当然企画をしたり、ビジネスなり学びたい人がやればお金になるかもなあと。失敗ってなかなか可視化されないのと、学びたい人がいないと全然コンテンツにならないので。ありそうでなかなかないので、また懲りずに考えてみますかね(笑)

何かヒントになれば幸いです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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