分からないことがあるのを楽しめるかどうか

あるリサーチしていてふと思ったことです。

タイトル通りで「この分からないこと」に対してもっと調べたいぞとか、「知らないことばかりで面白いなあ」と感じるかどうかが、めちゃくちゃ大事ではないかって思ったんですね。

要するに好奇心なんですが、人によって「分からないこと」があると不安になって、それで終わるというか、もう嫌だみたいな人っていますよね。分からないことや正解がないことに極度に不安を覚える人はリサーチは全く向いていないという所以です。

さらに「これどうなってんだろ」「こういう事は言えないか」って感じるならどんどん調べて学んでいけるし、知ったことばかりだなと思えばまあ感動や心が動かないわけで、それまでとなります。

今回は、分からないことを楽しめることについて書いてみます。

そもそも知らないことばかり

何か本を読むとかでもいいですし、人の話を聴くでもいいのですが、そういう知らないことを知った時の態度の話です。

知らないことを知った時に、「あー知らないことばかりだなもっと勉強しよう」と思うのか、「知らないことはなんか怖いな、考えるのは辞めよう」となるのか。後者は大げさのように思えるのですが、実際には、知ったことはどちらでもいいのですが、知ったことがある=今まで知らなかったということを露呈させます。

露呈とは、誰かに知らせることだけでなく、自分がはっきりと認識するということです。

例えば、世界史のある出来事を知らなかった。まあそれは誰でもあるし、そんな全てを知っている人はいないわけですよね。でも、その出来事Xを知らないことを露呈します。この時、その人が取る態度として、上のような「勉強しよう」か「怖いな」というところに着地していきます。まあ二択ではないですが、分かりやすくというところで。

僕は勉強足りないなと思うのでもっと勉強しないとなと思うだけです。怖いなという人は、多分無限でこの世に知らないことばかりがあり飲まれる、判断できない!って思ってしまう感じです。だから怖いとは、知らないことが怖いのでなく、世の中は闇とか無限のブラックホールで見えないみたいな印象を受けているのではないかと、勝手に想定しています。

リサーチをして調べまくってレポートとしたり、考えやデータをまとめてみるところで僕が思うのは、完璧なアウトプットってないなといつも思います。依頼者が期待するところにもちろん持っていくことはしますが、それでも駄目なものは駄目ですし、外すこともあるわけです。そして外すかどうかはおいておいて、リサーチ中に思うのは、世の中は知らないことばかりだなあであるし、もっといえば「知らないこと」というのが世界に対しての前提であるってことです。

つまり、僕が知っていることは限りなくごくごく一部であるなあということを学ぶと。こういう態度でなければならないとは言わないのですが、結果的にリサーチする=学ぶ=考えることにおいて、そのような態度にならざるを得ないではないか、って感じがしています。

未知が楽しいかどうか

もっといえば、知らない分からないことが楽しいかどうかです。

何も決まってない、計画がない休みがあるとします。それをどう考えるかです。何もないとか決まってないから寂しいのだという人もいれば、考えたことが実践できたり楽しめるのではないかというところで、ワクワクする人もいます。僕は当然ですが後者です。

余地や余白といってもいいでしょうか。公園があってそこで何も遊ぶ道具がないとして、どう遊ぶか。それはクリエイティブだなと思うのですけど、道具がないと遊べないって人はそこで詰みますよね。

アイデアもそこから生まれるので、よく制約があるとか、縛りがある、ルールがあるほうがアイデアは出るって言われます。そのとおりで、縛りが何もない、制約もないと何も知恵が出ないんですね。全方位は何も考えられない所以といってもいいでしょう。

未知で決まってないことが楽しい人はめちゃくちゃリサーチするとか考えるとか、アイデアを考えるとか、企画することは適した仕事だと思います。逆にそれが楽しめない、決まっているものを伸ばしたいならめちゃくちゃ向いていません。

もちろん、リサーチも分析的なことだと、既にあるものをどう考えるかなので、未知数は弱いです。ただリサーチ自体は仮説を立ててとなるので、その最初の仮説は実はアイデアがカジュアルに求められて、かつそれを誰も評価しないんですね。要するに仮説=頭の中に生成される何か気付いた点、気になる点でしかないので、それをどうするか、調べていって形にする、問いとして立ててみて検証する、まさに調べることで確立することは、わりとふわっとしている、見えない点だからです。

未知を楽しめるのは、性質といってもいいかもしれませんが、僕はそうは思ってなくて、性質もあるけど環境もあると。環境的に決まったことだけをやるならそりゃそういう未知なんてどうでもいいし知らないとなる。そうでない、決まってないので自分で考えなさいと言われて自分で何かするならそういう環境=未知を楽しめる環境となるだけかなと。

リサーチ中はどんどん楽しくなる

もっといえば、リサーチして分からないことがある、これはなんだ?って時どうなるかです。

冒頭では、1回目のなんだこれ、分からないことばかりだなと思って終わりでなく、そこでどういう反応をしたか。ではリサーチ1回で1回の未知かというと、それはないですよね。「あ、こんなこともあるのか」と2回目、3回目、そしてN回目の未知や知らないこと、仮説の変更や検証を何度も繰り返して、めちゃくちゃ地味ですけど、その上にレポートとかアウトプットが出来る感じです。

ということは、N回分のお楽しみがあるとも言えるし、学びがあるとも言えるし、進研ゼミみたいに「これ前見たことあるやつだ」ということもあると(笑)それでさらに強化されたり、気付きが深まったり、何度も何度も繰り返していくことになると。

こうやって僕はリサーチが楽しくなりました。最も根本的にリサーチのためのリサーチをしているような仕事であればこんな楽しみはないですから、それはもっと根本の問題ですよね(笑)

おわりに

仕事自体を選ぶというと殿様感がありますけど、選べるような状態や環境を作ることが大事な気がします。つまり準備や土台づくりとか仕組みや環境生成で決まっていて、その上で見える仕事ややっている作業が出てくると。実はこの見えない部分って見えないじゃないですかってことで、だから自由に楽しくやっているというところだけ言われると「羨ましくなる」んですね。

実態はそんな生易しいものではない(笑)というところを認知しておくか、自分で幾ばくかの実践を積めば詐欺レベルで騙されることはないはずです。そもそも思考の免疫自体をつけるのも、考えることであり、様々なことに関心をもつというトレーニングをつけるということでもあります。

何はともあれ、リサーチについてはそんな感じで楽しめる人は楽しんでさらに次のリサーチも含めて、さらにどんどん深めていくことができる。そうでない人はそうでないという、シンプルかつ自然な仕事の楽しみ方のヒントになるのではないかなと感じました。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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