副業でビジネス的な視点を持つ人は1%とレアかも

今回は副業ネタです。とはいえ、副業でこれが儲かるみたいなやつではないので、そういう期待がある方はそっ閉じしてください(笑)

dodaがアンケート結果として挙げた副業調査があって、これが色々興味深い点があったので、それを考えてみたいと思います。

勤めてる人で副業実施は1割未満

副業、いつやっていくら稼いでる?2021年 最新の実態調査

まず細かいデータなどは上の記事をどうぞ。

その上で、まずここでの副業とは、本業=会社員等勤めがあり、それでない仕事をして稼いでいること=副業と言えそうです。そういうことをやっている人は、調査では8%となっています。

これ見て僕が思ったのはめちゃくちゃ少なくない?です。実際に、dodaを使っている人は転職希望者であり会社員等が圧倒的に多いはずなのでその15,000人のデータなので信頼性があると僕は感じます。

検討中は18%なので、しようかなーとかという人は2割程度です。「副業しようと思うんだー」みたいな人は10人に2人程度いて、やっている人は10人に一人いれば良い方って感じの感覚ですよね。

そして、74%の人は、つまり残り10人中7人はしていないとなります。これが現実だなと。

色々副業ブームだ!みたいな感じに聞こえたりやっている人が多そうですが、いやいや1割やっているだけですからというのもある種カウンターとしていいのかなと。別に副業ブーム=1割いることを評価してもいいですし、そうでなくてもいい。ただもっとしている印象があったのでこれはまず意外な点でした。

なので、副業をしているだけでも会社員であればですけど、1割というレアな感じとなります。そりゃ副業イベントとかやったら変わった人が出てくるのは当たり前で、副業をしている人が少ないからですよね(笑)

副業で稼ぐ額は10万以上が34%程度

いくら稼ぐかは興味がある方が多そうです。そのデータもありますので見てみてください。10万円は副業としては結構な金額だと僕は思いますが、10人中3,4人って感じですね。これだけ見ると分からないのですが、多くの人は分布しているものの、5万円未満が6割程度となります。なんとなくこのあたりは妥当な感じがします。

それで、当然ですが、副業で稼いでいる人つまり、8%の人の中での分類ですので、やっている人はそれなりに結果を出しているだけです。逆に、これから検討中の人がどの分布、つまり10万以上稼げるのかとかは副業次第ってことですよね。当然ですけど、こういうデータ自体は今そうというだけですから。

ちなみに地域別のデータも最新ではあるのでそちらも見てみても面白いかもしれません。

転職サービス「doda(デューダ)」エリア別の副業実態を調査
副業月収の平均は約17万円。最も高い地域は東海の約23万円という結果に

副業のメインは株/FX

最大の違和感は、この副業として株/FXが一位だということです。当然これだけでなく複数回答なのでそれも含めてなのでしょう。

ただ僕の中では、株式投資やFXというのは、投資であって「副業」ではないかなと思います。副業かどうかの議論をしたいのではなく、副業で何をイメージするかですよね。投資をしてお金を増やすは分かるのですが、それって資産運用であってやはりお金でお金を増やすので、なんかなという違和感です。

副業している人ではやはりというか、クリエイターなどのクリエイティブ職、多分ですが、Web制作も入りそうですが、イラストレーターやカメラマン、広告であったり、映像もですがそういう仕事かなと想像します。そういう人たちでも16%程度なので、いかに副業をする人が少ないかが見えますよね。

専門性が高い技術職は副業できる市場がなかったり、または営業しづらいのでそのスキルを使ってはやりづらいのかなとも想像できます。まあ全く別のことをやればいいものの、それってその人の考え方ですからね。

副業でマイビジネスをやるという視点はほぼない

ここから僕が考えたことです。何かのアイデアになるかもしれません。

まず、上のデータから、明らかに副業をする人は1割程度で、頑張ってクリエイティブ的なことを仕事にする人が平均的な2倍の16%程度というところでした。それで稼ぐ額はどちらでもいいのですが、マイビジネスという意味では、副業で株/FXが一番やっているところでした。それはビジネスではない、ですよね。当然株式投資のアドバイスとかってなんか資格か免許行ったとかあるのですが、まあそれも置いておいて。

副業としてやっていることでビジネスっぽいものを主観でいえば、ホームページ制作とか通販やアフィリエイト、プログラミング、マーケティング、ハンドクラフトくらいですかね。

どういう基準かというと、既に仕事としてあってそれをやるのはビジネスとはいい難いです。それは仕事ですが、自分でビジネスをやるとは、人のビジネスに乗っかるFCっぽいのもありですし、時代の流れに乗るのもありです。ただそこで自分でコントロールして、リスクと投資をできることならば、どんなこともビジネスだと考えます。

例えばイベント企画。これも単にイベントを自分たちでやりたいようにやるのも一つのビジネス要素です。これを受託してクライアントのためにやれば立派なビジネスかなと。この時イベント業という仕事があって、その仕事をもらうだけなら「副業」的と言えます。

何をいいたいかというと、副業でマイビジネスはハードルが高いのだなということでした。当然ハンドメイドも自分で作って売るのは、副業感があります。でも、これを単価をあげたり、人に教えたりとなっていくと、それだけで食べられたりすると。食べられなければビジネスと言えないとは思わないのですが、仕組みを作ったりコントロールできる要素があるとき、それはビジネスといえるかなと思っています。このあたりは主観です。

ネットビジネス的な通販やアフィリエイトを推奨しているわけではないです。ただこれらは自分の知恵と工夫が問われるわけで、簡単ではない。だからこそビジネス的とも言えるかもしれません。くどいですが推奨してないですよ(笑)

ホームページ制作とかも、受託だけしてやるなら副業でしょう。またそれをメインにする人、つまりフリーランスとかそういう会社であっても、受託だけやるとコントロール感があまりないならば、自社ビジネスとはいいづらいわけです。とはいえ、受託で回るビジネスもあるので、それをどう位置づけるかは本当に考え方しだいです。僕はそのコントロールや仕組みを自分で作れているかどうかと、自分で判断することこそがビジネス的なマインドだと考えています。

たまたまですがこちらに中小企業庁の面白いデータがあります。

2020年度の中小企業白書で、第3節 多様な起業の実態というのがあります。起業希望者は減っているし準備者も減っているが、起業家割合は変わらないので、希望する人の中でやる人は増えているかもねというデータです。面白いです。

この中で、副業起業家という言葉があります。非常に分かりづらいですが、文字通り「副業」として本業があるんだけど、起業家としてやるということです。起業家の内でこれも8.3%程度でした。フリーランス的な起業家は43%いて、いわゆる法人や企業をつくる起業家は45%と割合は似ているのかなと。そうでない、副業的な起業家も1割満たないということです。

これは何を言っているかというと、

勤めている人で副業は1割未満であり、また起業家の中でも副業的な人は1割未満であった

ということです。どちらの世界(笑)でも10人中一人くらいしかいないので、勤めている人であれば「副業なんてやってるのね!すごいね!」となりますし、起業家の中では「副業でやるの!すごいね!」となります。どちらも立場は違うしやっていることは、180度とは言わないですが、「副業」をしているか「副業で起業家」的かなので違いは明確ですが、どちらもなかなかレアな人たちとなるわけですね。

僕が考えたのは、副業でも起業家的、つまりビジネスとして自分で何かやろうとしても、時間も休日しかなくしかもそれらが全部取られやすい、また収入のためとはいえ本業はおろそかにできない、その疲れもあるため、時間もお金も限られる状況が見えます。その中で、副業としてはある仕事をやるのが限界であって、その休日スキマ時間で「ビジネス」を立ち上げるのは、修羅とはいいませんが、なかなかエキセントリックなのだろうということです。

このデータの整合性はないのですが、10人中1割が副業をしていて、その副業をしている人の1割が起業家だとすると、100人中一人が副業起業家です。そういう人がいたらレアなので話を聞いてみたいですが、まあなかなかいないのではないでしょうか。何を起業とするかで結構ふわっとしますね。

つまり僕の期待値では、副業といっても色々と自分でやろうとする人がいるのではないかと思ったんですよ。でも、これは起業家的なマインドセットがいるとすると、100人いて1人みたいな感じで、副業をする人がそんなに少なく、かつその副業起業家となるとさらにいないというわけです。どうりで「副業でビジネス的なこと」をやるのは難しいなと。

週末起業という言葉がわりと昔からあります。この考えはわりとまともだと僕は思っていて、仮にやろうとしても時間は取られるし結構大変です。僕も勤めている時にそういう思想でやろうとしても結構時間がなく、お金も投資しづらいので成果上げるとかかなり難しいなと感じたものです。だからこそ、会社を辞めてやるとかになりがちですが、今って別にそのやり方で焦らずやれることもあるのかなとも考えていますから、これはもう考え方次第です。

一方で冷静に読み取れば、これは副業もですが、起業もまあ簡単にできるものではないということです。と、同時にやらないと一生できないので、そういうやるためのリスクを計算しつつ、それをうまくカバーしつつ、踏ん張っていくことは、副業もですし、起業もですし、なんでも新しいことにチャレンジすることでは求められるぞってことです。これはまともな人なら誰でも言うことなので、こういうことを言わない人はまず疑った方がいいですよね(笑)

副業路線支援はほぼなし

僕がやっているビジネスアイデアとかの相談や支援は、副業でやるとかって人はあまりやってません。少し心当たりがあっても、おそらくそういう人は勤めの仕事があるので、多くの時間を割けられないんです。だから準備ができない=無理とかでなく、どうしてもマインドセット形成が遅れます。また、正解があるわけでもないので、トライアンドエラーでどう成長して学ぶかが多分想像より問われるというか、価値があるとか思えないときついって感じだと僕は思います。それが楽しいなら全然いけるのですが、成長とか学びとかどうでもいい人はいるわけです。例えばお金だけ欲しいとかはまあきついです。それだけでは無理だと僕は思います。

なぜかというと、副業だとコミットメントがやはり薄くて、あわよくば精神が強くてこっちも色々いってもスルーされるか、伝わらないんですね。下手するとただの言い訳を聞いて終わるというか、それをやってもらわないと進めない。というか、僕がやるのではないですよね・・・となるんですね。これはありがちです。だからこそ、本業でやらなきゃという押し付けはないのですが、コミットメントが高いとなるとあくまで傾向ですけど、やはりそれで一つビジネスとしたい、スモールビジネスとしたい、何か事業としたいという熱量がないときついです。そういう人に一緒に話をしたいという感じですね。逆にそこがないなら、やはりお断りというところです。

ここまでいいつつも、副業とか本業とかどうでもいいんです。ただ、副業は言葉が「サブ」的な、本意ではないとも思えるニュアンスがあって、本業一本みたいなマインドや価値観の人がまだまだいる時、その社会では評価されづらいので、勝手にそう思われるんですね。つまり、楽そうだってことです。何かやりながらやるのってぶっちゃけ大変ですけど、それが「副業」って微塵も伝わらないと。しかも、副業だと結局時間を使って他のことをやっている「だけ」となるので、これは単価を増やすに直結しづらいですよね。このあたりやっている人なら分かるわけです。サービス業で例えばアパレル店員で働くはありですよね、例えば本業が広報とかやっていて服が好きとか。

それを否定しないんですけど、ただそのアパレル店員をやることで時給で欲しいだけなら本業の広報やったほうがいいはずです。なので、それによって成長や学び、今後どういうビジネスができそうか、または探る意味でやるならめちゃくちゃ有意義なはずです。そうなると副業だからとかってことはなく、一本に融合できるわけです。アパレル現場視点と、広報視点ができるってなかなか面白いわけですよ。そういうキャリアというか、仕事観、ビジネス観ならありです。くどいですがこれもそうしなければならないのでなく、あなたが考えてそう考えて実践していくかどうかだけですよね。

そうやって新しい仕事や見せ方を得て、単価が上がるか、違う仕事を得たり、自分で仕事を作れるならこの副業はめちゃくちゃ価値があります。そうでないなら、ぶっちゃけそのアパレル店員の現場は誰でもできるので、価値は上がりづらい。服好きならできるなら価値は上げづらいと。これはアパレル店員の仕事が価値がないなんていってないですよ(笑)ただその独自の仕事があるといっても、それを認めてもらったり、価値をあげるか客観的にこれはニーズがあるかもしれないということでやっていかないとまあそのまま勝手に給料が上がるわけではない、ですよね?だからこそ、考えて動く必要があると。

そういうことができるできないはおいておいて、やはりこれも副業起業家的な考えでしょう。だから100人いて1人くらいいらっしゃればいいのではないかと。そういう人ならぜひ支援したいわけですが、逆に1%市場ともいえるのでなかなかかもしれません。

ただ現実には勤めているけど何かやりたいという人は多分1%くらいかなーと思っているので、この率は目安になるかもしれません。

長くなりましたが、ビジネス支援をするしないに関わらず、そういうひとがいるいないとかも、ここから一つ眺めていると面白いかなというデータでした。僕の中ではやはりレアな人が面白いので、そういう人とやはり出合う仕組みとか、合える場ってやっぱいいなあと思っています。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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