違和感を覚えた仕事は断る

断らなくてもいいのですが、違和感があるとそれが結局残ってパフォーマンスが出せなかったりします。ひどいと粒度や期待値のズレからクレームにもなります。

危うしには近寄らずがわりと妥当というか王道です。

先回、気乗りしない仕事は断るで書いているネタでもありますが、違和感ってなんだろうというところで、違和感センサーを鍛えつつ、それに従ってみるという心の声を大事にするというところです。

ただ考えすぎて分からんみたいなときは当然相手に思い切ろうがどうだろうが、ぶつけてみるのがいいです。その反応で判断出来ることもよくあります。

仕事における違和感生成のタイミング

仕事の多くは、まずは依頼前のすり合わせ、仕事の確定後から進行中、納品後などの検収タイミングというところで大きく3つありそうです。

ここで違和感とは、そもそも仕事を受けるかどうかなので、すり合わせ、依頼前のところにフォーカスします。進行中でこれはおかしいぞ?というのは、ぶっちゃけ判断が遅くて、あとは撤退戦です。これは仕方がないというか、見極められなかった自分の力不足を感じるしかないです。実際にそこから勉強代とするとか、次は同じことはしないとかできるのですが、実際はそこから撤退戦ですからね。最後の納品後で揉めるとかもありえなくないですが、そもそも急にニコニコしていた人が最後に怒り出すってまあレアですし、ニコニコ→怒るってそもそも「怒る」のを隠すパターンもありえます。

人を知ると疑心暗鬼になっちゃう人もいますが、一応誰もが、僕もそういう不安定な性質を持っているということを、あなた自身がってことですね、踏まえていくとわりと冷静だったり、対応が出来るかもしれませんね。まあそれが難しいかもしれませんが(笑)

というわけで、今回は違和感発生として、すり合わせ前、依頼前の段階について考えてみます。

依頼前は何を見るべきか

これカンといったら怒られるので、言語化出来るものをしていくことになります。

  • 言葉遣い
  • 求める内容、仕事内容
  • 論理的かどうか
  • 情緒性がありすぎないか
  • 予算が安すぎではないか
  • 発注率や本気度
  • 依頼者のビジネスや仕事、存在自体
  • コミュニケーションが取れるか(日本語が通じるか、文字通り意思疎通が出来るか)
  • 対等な立場、上から目線ではないか
  • 仕事、課題を一緒に解決しようとしているか

などなど、まあ色々ありますよね。

素人であれば、言葉や文章がすべてだと思うわけですが、それはまあないです。求人バイトの「明るい人募集」みたいな感じで、実際は「不正をしない人」とか、「ちゃんと考えられる人」とか、言葉が意味するものと言葉のズレがあるんですね。こんなのは日常茶飯事でしょう。

だからどこまで情報を引き出せるかもありますが、そもそもコミュニケーションがリアルタイムであればあるほど、つまり回数を増やせばより分かるわけですが、ごまかしがしづらいです。

ごまかせる状況とは、一定のテンプレートとか、その人が考えてないようなこと、例えば丸投げとか(笑)なら「それっぽい」指示内容になるのですが、その人がどうこちらの考えたことを解釈するか。これで大体分かります。

実際にそういう土俵というところに持っていけばほぼ対等になれますから、そこで頭を使ってどういうものを目指すか、考えているかのすり合わせをする。

僕はそうやって仕事をしています。

そこで違和感があるかどうかです。なんか明らかに言っていることとやろうとしていることに乖離がある。しかし本人は気づいてない。これはないなあとか。

逆にポジティブなものは、そこをクライアント自身が分かっていて、言語化して欲しいってのもあります。そういうときは相手が真摯であれば当然やります。そんなもんですよね。

やりたいと思える人、こちらの感情が動くから仕事をする。それだけすね。

まずそうなNGワードを決めておく

NGワードとは、あなたが持っている「それはないな」ってリストや言葉のことです。僕は大事にしています。別にリストがあるわけではないのですが、大体それらが含まれるものはスルーしています。

例えば、初心者歓迎みたいなものは自分が初心者だと思う人が応募するわけですが、逆に上から目線や謎の教育システムから「単価が低すぎる」ことになります。搾取感が強いのでそれを踏まえる人のみがやるのですが、失敗するとそういう安く使うことで見合う循環が出来ているので、あまり良い環境ではないんですね。これらはいっぱいありますよね。

そこはスルーしつつ、例えばNGワードとして「個人なので格安で」みたいなのがあります。個人という時、それが事業的であれば個人かどうかはスルーしています。個人事業主であっても法人より稼ぐ人はいるわけですし、個人事業主でも従業員がいる人がいるわけですから、形態だけでは分からないんですね。厳密にいえば、個人っていうここでのニュアンスは「業としてやってない、反復しない」って意味合いですけど、そういう人は「安くしたい理由で使う」だけであって、どこでも使ってそうですよね。信頼が出来ないわけですね(笑)だから僕は信頼しませんので、スルーします。

逆に僕が「個人だから安くしてください」ということはないです。そういうことでなく、単価や報酬を提示すればいいと。あえて安くする圧をかけることはないわけですね。まあそもそもとして「安くして」という状況が透けて分かるならスルーしたほうがいいですよね(笑)

面白いことに、言葉遣いはその環境、エコシステムといったほうがいいんでしょうか、同じ人や近い人が寄ってきます。だから逆にいえば、微妙な言葉には近寄らず、良い言葉や適切な言葉を使う人に寄っていくとそっちに寄せられるので、良い環境になるんですね。スピリチュアルみたいな感じはしますが、多分意識もそうなるので、言葉大事ってことで。

なので、依頼前の少しでも情報やコミュニケーションで観えてきた言葉遣いはめちゃくちゃ大事で、そこからなんか怪しくないかな、まともかなどうかを見極めるということですね。

すり合わせで違う時は断る

では実際にすり合わせていって、なんか違うなー?という時どうするか。もちろん断ります。人によってはコミュニケーションをして、ご縁だから請ける人もいるんでしょう。それはもう人や関係性によるので正解とかはないですよね。例外もあります。

ただ、総合的に、つまり言葉遣いもですが、違和感の有無、その人と仕事をしたいか、それによってお互い良い感じになるか、アウトプットの粒度や期待値は適切に調節できているか、コミュニケーションに難がないか、あまりにも工数がかからないか、納期は大丈夫そうか、色々ざざーと(笑)考えて判断しています。

これを一個ずつExcelとかで項目に出してみたいなことはしてないですよ。そこはざっくりで。ただ懸念点として「これはどうですか。実際はこうなるでしょう」とか、思い切って(思い切らなくても)聴いたりコミュニケーションが大事になります。

たまに遠慮してそれを保持して言わないなんて人もいそうですが、まずそこで仕事をする前に「いえない」なら、後でいえないので色々と火種になります。そこで言えて「ある程度忖度なく」(忖度する意味はないのですが、遠慮ですかね)言えるよね、伝えられるよね、分かるよね、が出来てやっとスタート出来るって感じです。

話が違っている・・・最初の想定と違うのだがあまりにも違うよなと言うときは断りましょう。というか、僕は断っています。

断った時間で得た時間=その人との仕事をしなかった時間はあなたを磨く時間に使う、これで万事オッケーです!

違和感は大体正しい

大体です。絶対じゃあないです。

違和感はある種本能のセンサーでもありますし、言語化できないが「なんか」というときの行動動機ともなります。わがままであれとか、自分の条件に合わないとかって「選り好み」もありえますけど、選り好みかどうかはつまり、自分が有利すぎるとか、不利すぎるってまあ適切なものが分かるんだと思うんですね。

シンプルに自分の実力にあっているとか、適切な報酬だとか、負荷が高いとか。そういうのってやってみれば分かると。全く経験がゼロならわからないですので、やりましょう。

そういう違和感はやはり経験に裏付けられているので大体正しいかなというところです。間違えてもいいです。ただ断らずにやって「あー違和感はこれだったか」と反省することもあると。万能ではないというか、そういうものではあるので、自衛していくわけですね。

舐められないために価格提示をしてみる

強気でないと、交渉だ!みたいな話ではなくて、普通に話すパターンとして、報酬についてはいつもこれくらいでやってます、で終わりです。終わりというのは、それで決まりでいいというか、この意味は2つあります。

つまり、「自分は普段このくらいの価格でやっている」と示すことで、1つは「安い予算ならそれなりに工数は削減するし、アウトプットも減るよね。それでいいですか」という基準や目安、ものさしを示すことです。これが不満なら連絡がないか、交渉となります。当然予算を増やすか、予算内で工数下げてやるだけですよね。

2つ目に「相場や目安が相手にあろうがなかろうが、うちはこれです」と示すことです。これによって、相手がもっと安くしたいとか、予算がどうとかってことに対しても、ある程度スルーできます。

ポイントは、あなたが報酬をいくらでやるかということもあるのですが、それ以上に「仕事を得たいからいくら安くてもいい」というのか、それとも「仕事を得たいが、適切な価格はこれくらいか」という提案をして決めていくのか、それはわりと「主導権」の話です。

主導権を持てばいいというよりも、相手をコントロールしたいとかでも僕はないので、こっちの要求はこれ、あなたはこういう要望がある、ではすり合わせると「ここらへん」ではないかなって話が出来るかってことです。これが出来るかどうかは、慣れだろうなあと思うのですが、慣れても面倒とか嫌な人もいるでしょうし、だから営業代行であったり、色々と「手間」を感じる人が仲介するシステムがあるんですよね。

価格提示の際に初心者であれば相場がわからないので、言い値になってしまいがちですが、本当に最初ならいいのですが、そうでないなら観えてくるので、そこを参考値にしてみましょう。当然安くしていくのではなく、高くしていく方向性です。参考値として投げてみて反応を得ていくことで、高いか安いかは相手も直接言うかは分かりませんが、反応から分かります。「連絡すらない」なら、提案スルーなので、高いのかもしれないですよね。ただ安くすれば受けられたのを機会損失とするかは微妙です。そういう安い仕事を得ても赤字=または時給が数百円世界になるのは嫌じゃないですか。

そういう実践を経て積んでいくくしかないですよね。積んでいって観えてくるものは、何を望んでいるかによりますが、わりとまっとうな世界のような気が僕はしていますよ。

価格提示をしたくない、職人気質な人とかだと「お金に固執していると思われたくない」故に言わないなんてあるのでしょうが、まあその性質が駄目とはいわないですが、相手の視点から自分を見すぎていて、主張をしないので舐められやすいかもしれません。なめるなめられないは「例え」ですが、相手が基本的に舐めてくるというわけでもないです。ただ、あなたがどういう人でどんな感じでってわからないなら、どういう対応をすればいいかもわからない。そこで価格情報もないなら、検討しようがない。ってのが自分がクライアント側なら思わないですかね?って感じでしょうか。

嫌な仕事は断っていい

断るとは、入ってくる依頼があるので断れるということでもあります。全然他に仕事がないので、「断る」ことはないってのもあるでしょう。あとそもそも断らずに全部やるみたいな方針もありそうです。これは信条に近いのでどれが良い悪いもないですね。

ただ僕は「なんでこんなことをやらなきゃいけないんだ」みたいな我慢してやることはまあ極力避けていて、そうならないようにつまり自分が気持ちよく出来る仕事を増やしていって、そういう人との関係性を増やすことに力を入れていく方がわりと健全な関係になるよねーということを考えて生きてます。

もちろんそれがどこまでやればいいかも自分次第ですけど、少なくとも仕事一個ずつを丁寧にやって、相手に感謝されつつ、こちらも学びになる、そういうことをやっていってまず悪くなることはないので、そうやってる感じですね。

当然受けている仕事量もあるわけで、たくさんやっていてなんか明らかに重要でないのに注文多いしさらに単価安いなら断ればいいというのもあるわけです。相手もコミュニケーションが始まったら依頼が確定と思っているわけではないので、相手も相手の都合があるので、合わんなーというなら「合わん」といったほうがシンプルに良いわけですね。

結果的に断ることで、自分もあなたもですよね、相手も気持ちよく他の人や別のやり方を出来ると。自分なら違う時間を使えるし、相手も最適な依頼方法や依頼者に出会えるかもしれないってことで良い結果になると。

断る=相手を拒絶するなんて感じでなくて、合わないのでまたねーくらいの意味で、別に合えばやるよーくらいの余地があると最適ですね。ただその余地を残せるか、断った人にまたくるかはかなり仕事レベルが問われるとか、関係性がないとないかなというのが実際ですね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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