スタートアップのニュース記事からアイデアをどう考えるか

僕はスタートアップやベンチャー企業のサービスをわりと普段から見ていますが、どう読み取っているのか。とくにニーズやアイデアの種という見方を説明してみます。

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商標登録サービスCotoboxの記事

CNET Japanの2017年の記事ですが、わずか3分で商標登録できる「Cotobox」–登録済みか即座にチェックというものがありました。

これはCotoboxを取材した記事ですがこれをどう読み解くか。全てにおいて言えるわけではないですが、今回の記事で僕はこう考えました。

・商標検索における課題、起業家が問題だと感じたこと

・新たなビジネスの種

などが見えるかもというところです。

商標検索における課題と検証方法

記事にありますが、商標登録作業は分かりづらいし、調査や書類作成に時間がかかるとあります。実際にJ-PlatPatという特許情報プラットフォームは見やすいとは言い難く、またその見方も慣れてないと分からないです。

こういった分かりづらさはそれだけでは使える情報にはなりませんが、代表の五味氏が面白い指摘をしています。独自調査として93%の起業家が商標登録せず、一年後も80%はしないままであると。また15%は商標登録が出来ずに名前を変更したという話です。

実際にはビジネスを軌道に乗せることが肝心で名前がどうということまで手が回らないとか、考えていなかったとか、仮に取れてもそちらに費用を回すわけにはいかなかったというのが実際でしょう。

逆に言えば、登録せずとも85%はそのまま使えたという見方もできます。

ここで大事なことは、あなたがそういうことに気づいたら調べてみるということです。これを五味氏であれば独自調査ということで起業家に聞いたわけですね。

ここで調査結果で大して問題を感じてないなら本事業をやることはないわけですから。

自分で手を動かして検証することがいかに大事かが分かります。

新たなビジネスの種

簡単に商標登録をする「だけ」といえば終わりですが、簡単に出来ることが価値であるのでまずそこが要です。逆に言えばなぜ今までは簡単にできなかったのだろうかということから、既存の商標登録の問題を調べていくことになります。それらを調べてられてサービス化に至るというわけですね。

ここから考えられるのは、商標登録でなくても他の特許など知的財産権はどうかというところです。複雑になっていくと単純化やシステム化が難しいかもしれません。

こういったビジネスを見て、自分も気づいていたという人はわりといるものだと思います。が、形にしていかないと何も言えないですね。調べきる、やりきるということは、完成形まで持っていくというよりも、調べてどうかを考える癖をつけているかどうかという感じがします。

もっと単純なレベルでいえば、簡単な繰り返しをしていることは同様の効率化が出来ます。それはあなたがやっている仕事で既にあるならそこにまさにビジネスの種があるといえるでしょう。

ポイントは商標登録がそうだったからいいよなーという話でなく(笑)、あなたが見つけてやるということですね。

Cotoboxのビジネスモデル

もう少しだけてみていきましょう。

こういったサービス記事を見た場合、僕はどうしているかということですが、

  • ニュース記事を見る
  • 面白そうかどうか
  • 面白いなら、該当サービスを見る
  • 使えそうなら使う。法人向け等で使えないなら想像する
  • 類似や競合等も考える
  • 自分のアイデアやヒントにならないかを考える

という感じです。

なんにせよ記事を見ていくことは必須です。アイデア自体は知識がないと始まりません。面白そうかどうかは直観です。無理に追うのはやめましょう(笑)

今回Cotoboxは面白そうだと思ったのでメモして記事にしていますが、サイトを見てみましょう。

利用の流れ

ご利用の流れをみると、自分で登録する場合と比較があります。何を解決しているかを見るとそれぞれに対応していて分かりやすいです。あなたが提供するサービスが何を解決しているかなど見せ方のヒントにもなるはずです。

自分でやると色々と手間がかかることは分かります。何より紙+郵送であったり、とくに大きいのは出願準備が数時間かかるところが最短3分になるというところでしょうか。逆に時間がかかってもいいとか、専門知識は勉強する時間もあるならこのサービスは使わないでしょう。

費用

費用についても、従来の4分の1まで削減できるということで、印紙代などは変わらないので、AI技術による今まで人がやっていた定型業務を効率化することで実現できたというのも面白いですね。

マネタイズ

ビジネスとしてはシンプルなものです。特許庁費用はどんなことをしても一定かかりますが、それにサービス料を取るということになります。1区分の商標登録でエコノミープランだと出願時と登録時で異なりますが、サービス料は2万円で、全体48,400円の4割程度です。これでも大分安いと思います。

また面白いのは、これらはAIで弁理士が不要ということでなく、パラリーガルのレビューと弁理士の手続きが入っています。つまり専門家を介在させるし、それらは当然弁理士業の枠でやるわけですね。提携している弁理士はCotoboxから仕事を受注して行う形になるというわけですね。

Cotobox的にはサービス料が粗利となり、そこからそういったパートナー弁理士などへの手数料の支払いがあると考えられます。AI技術の補助があるので業務でやることも、弁理士の業務自体も大分軽減されるのかなと想像できます。

出願手数料は弁理士がおそらく手で行えば最低5万、登録手数料は2万はかかるところを、とくに出願手数料は10分の1まで下げています。出願作業のほうがより定型的なのでしょう。

商標登録に詳しくなくてもサービスサイトに色々と書いてあることが学びになりますし、ヒントになります。あとは競合がどこまでててくるか、参入障壁はどこかなど考えてみると面白いと思います。

使えるなら使う

商標登録をなにかしたいとかそういうことはないのでここは見送ります。実際に必要なら使ってみて試すのもいいですよね。

競合などはあるか

代表の五味氏は10年の実務経験を基にというところから、同様の弁理士が同じことを考える可能性があります。弁理士が独占できる仕事(自分で行う人は業としてやってない)なので、その部分で法律的にNGだから見送る人が多いのかなあと考えました。

調べてみると、競合がありました。Toreruも同様のサービスです。費用もほぼ同額です。ただToreruは2014年10月サービス開始しておりすでに4年も経っています。プレスリリースの商標登録クラウドサービス「Toreru」が出願手数料無料キャンペーンを実施では、Toreruの宮崎氏は弁理士業務の煩雑さをAIで解消ということからサービスが始まっているようです。これらもほぼ動機は似ていると言えますね。競合があるという中どうなっていくか気になりますね。ちなみに僕はToreruは全く知りませんでした。

他に競合といえば、弁理士事務所か、同様のスタートアップが出てくるかですが、既に上の2社で捌ききれない量となれば別ですがそこまでいくかなというところでしょうか。

市場としては商標登録をする人はそれでオッケー。あきらめていたり知らなかった、そういう層をターゲットにして広がるかどうかというところになりそうですね。

アイデアのヒント

商標はAIでというのはいいのですが、他の業務はどうか。このあたりが気になりました。上でもちらっと書いた気がします。

特許庁の業務としてAIを導入してというのがあり、これは興味深いです。特許庁における人工知能(AI)技術の活用に向けたアクション・プランの公表についてによれば、商標登録業務はわりと導入をはやめにしていく感じに見えます。

また電話等の対応や電子化など定形業務はわりといけるっぽいですが、特許や意匠に関するレベルの高い調査や付与作業は今後のアクションプランでもなかなか導入までいかないのかなというところです。現場というか実際はどのレベルまでAIが出来るか分かりませんが、非常に興味深いところですね。

もちろんAI技術は商標登録業務が自動化できるというよりも、定型業務を削減できるだけともいえるので、人間がどこまで判断するかなどこのあたりは知的財産を飛び越えて非常に面白そうですね。

このように士業で独占業務となるものは、専門家でないと見えない業務であったりしますが、同時にIT等のスキルか知見がないとなかなか出来ない話です。そのあたりも「知財スキル」×「IT」の組み合わせということで出てきたビジネスアイデアと言えそうですね。むしろ独占できるけどそこに無駄があったり、本来あるべき業務に集中できるほうがまあいいですしね。

おわりに

ざっと、僕がスタートアップとかニュースを見る時にどう見ているか。今回は気になったものを見る時ということで、例えばcotoboxというサービスをネタに見てみました。

すぐにこれだ!みたいなアイデアは普通に出ません(笑)少し肉付けしたり、疑問を持ったり、課題を感じたり、知識として得ることで、ストックをしていって、そこからヒントにしていくということの積み重ねでしかありません。今回のネタをもとに色々と商標まわりの知識が付与された感じです(笑)

自分ならどうするか、自分ならこう考えるという見方や視点がものすごく大きな価値になってきます。同じニュースを見ても全く違うことをや違う気づきを得られることが普通だからですね。

何かアイデアを考えるヒントが幸運にも見つかったら、まずは調べてみてくださいね。そこから色々始まると思います。

ビジネスって面白い、アイデアの価値ってもっとある。そんなことを自分なりに伝えられないかという思いから、シゴトクリエイターをやっています。一緒に楽しいビジネスを生みだしていきましょう。

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