シゴクリ

脱バカシステム/ウメハラ本のレビュー

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脱 バカシステム!: 想像以上の結果を出し続けるメソッド Kindle版

面白かった。量も多くないが、いい感じである。

簡単にいえば、自分の頭で考えるということに尽きる。とはいえそれを言われてもどう考えればというところで、著者が主張するのが、4つの思考法と、Xメソッド(抽象的でいいのでファジーに可視化しておくと脳が反応する)というやり方だ。

それで心構え、マインドセットを作りつつ、とはいえいきなり出来ないので、自己肯定×現状否定をして、1%アクションで積んでいく。

そうすると、時間の経過とともに成功する(定義はそれぞれだが)気がするがそうではない。実際は何度も試行錯誤をしていくことで、ある時、「成功の分岐点」というのが来る。ものすごい失敗的試練か、あと少しやればいけるというようなことだ。そこで打ち克つと成功へというイメージ。

詳しくは本書でというところで、印象に残ったのは以下の通り。

最初の思考法とは、自分で考えるということにまとめられるが、例えばメタ思考はこのブログでも書いているように非常に重要と書かれている。多分「ひらめき」が生まれやすいし、生まれた時に、1%アクションで小さなことを試すということで癖をつける。アイデア→行動という癖をつけるということにつきる。

それによって、どんどん自己肯定=自分は行動できる人であるとか、自分はアイデアを出せる人であるとか、いける感じになる。一気に変わることはないが、やり続けられるパワーが生み出せる。

最後に「バカシステム」とはやや言葉が強いので多用しなくてもいいが、簡単にいえば「不確かなものを何も考えずに信じてしまう」とか「操作されるような」ことを言う。ここでは成功ノウハウとしての、夢を具体的に思い描くことは実は嘘ということを言っている。それや著者の一次情報として、成功の理由なんてなくて好きでやっていたら続けられたとか、そもそも具体的に何かしようは後であり、ふわっとしたイメージがあってそこに紐付いたのが行動であり、形が最後というイメージとなる。

間違えていけないのは著者も書いているが、ふわっとした抽象イメージを描けば何もしなくていいなんて言ってない。それによっても十分に動けるトリガーやひらめきやきっかけになるということだ。であるから、チャンスと思ったらそれこそ「直観」でやってみて駄目なら辞めて次ということを繰り返す必要がある。これを1%アクションといっていいだろう。つまり、具体的な夢や目標→具体的な行動というのは、あるのかもしれないが、それが出来る人がいてもその通りやる必要はないというある種の反論を示したといっていい。

実際に僕の感覚も抽象のほうがいいイメージがあって、社会にアイデアをもって役立てたいというのをXメソッドとすると、やはりそのためにやることは、意外にも(本書もそのような意外性を拾えることをメリットとしている)企画ではないというのも感じている。プランナーやマーケターという言葉では定義できない、自分の感覚や仕事のアウトプットは実は多用で、無理に規定してまとめる必要はないという考えに着地する。

例えばプログラミングをしてなくてもできなくても、プログラミング的な考え方を別の考えからトレースして、プログラミング指導が出来るということもあり得るだろう。企画をしなくても文章を書くことで、相手を動かして実現化するヒントを出せることもあるだろう。実際に何か仕事の定義や職種の定義をすることで「小さく」なることを体感しているので、自分が何者であるかは実は名乗らないほうがいいかもしれない。仮に名乗ることでメリットがあるとかそれはいいけれど、あえて自分が違うということを無理してやることもないという塩梅だ。

もちろん批判的にこのXメソッドなり思考法を捉えるのも本書的に正しいともいえる。わりと自分には刺さったので気になる人はぜひ読んでみて欲しい。

1日ひとつだけ、強くなる。 Kindle版

読み終わったらku指定でなくなってた。よくある。

ウメハラの紹介はスルーしつつ、気になった点をメモ。良かったです。

成長をメモする話

1日1つだけメモするというのは非常に面白い。自分も気づいたらメモするが、1日1つというハードルは設定してない。ここで著者はハードルは低い方がいいといっていて「1日1個くらいなら」出来るというのが良いというわけだ。

内容も何かものすごいことでなく、些細な小さなありふれたと「人」はいうかもしれないが、自分は「面白いな」という自分なりの気づきを大事にしたほうがいいと解釈した。

このメモがモチベーションになる。まさに源泉になる。気づいたことがある、成長しているという実感が大事というわけだ。成長しているかどうかは実は短期的には分からない、長期的につまり結果的にしか分からないともいえる。ただ可視化としてメモしてどう考えたかという言語化はその積み重ねであり、後で振り返ることもできる。またその何気ない気づきを積むことで、「自信」となる。

多分自分に自信がない人は、自分軸がないということが多い。軸がないから自信がないということにもなるが、この解決策ともなっている。実際にメモする内容がどうこうでなく、その人がメモする人がどう心が動いてどう気づいてどう成長するかというところがポイントとなる。それを自身でメモして積んでいることがとても有意義ということである。

この自分メモがここでは成長を軸に捉えているが、基本ワクワクしたり、なんか楽しいという方向性は成長といっていいと思う。日々変化する中で、楽しさやワクワクを見出しそこに面白さを感じられるなら、その内容よりもそう感じることが非常に趣深いからだ。

自分軸は勝手に出来るといってもいいが、それは何かしているからであって、例えばこういう1日1つ成長メモみたいなものでもいいという話だ。これが無理してやらないといけないでなく、癖、習慣、無意識になってくると、勝手に「軸」になっている流れと解釈した。

次に他人軸としての評価や結果との兼ね合いがあると思う。これは結果を出してわかりやすいもので認められるということだ。これは大いにあると思う。承認欲求や社会的動物ならあるからだ。一方でこれらは、他人社会視点であり、自分がどうとは関係がないともいえる。例えば自分はこのアイデアや企画は良いと思うが、評価はされないということがある。この時に評価者を批判することは簡単だし、それをしてはいけないわけでもない。ただここでは「場面」といっていいので、「視点」レベルでいえば、評価される場面に適応して結果を出しても、「確かに企画は認められた」のだけど、それは合わせた以上のものにならない、みたいな話として言えそう。

つまり、本質として「通ってるけどすごいけど、それ以上でも以下でもない」ということ。これを淡々とやっていくことを仕事としている人を批判するわけではないし、スタイルもある。ただ僕の考えでいえば、結局このスタイルは「結果は出た、認めてもらった、それでどうなのだ」ということで、最後の「それでどうなのだ」は、自分の話であり、内面、つまり自分の成長軸や自分軸との対話となるということだ。この対話作業を省いて「結果が出たらいいでしょう」というように、おろそかになって、内省が不足するとやはり今度は逆に結果すら出なくなって落ちぶれる。こんなパターンはバッドケースで稀といいたいが、多分そうではない。

成長軸などの自分軸だけでも思いよがりになるかもしれないし、田舎の大将になってしまうかもしれない。それが悪いわけではないが、気づいたときには遅いことが多い。また他人軸であれば華々しいかもしれないが、そこには自分がないという悲しい結果になる。どちらも手抜けないので、どちらかだけでなく両方を少しずつやるしかないということになる。例えばアマチュアゲーマーなら大会で結果を出す必要性はないとして楽しみを増やすようにする、でもそうしたところで自分との対話で「実はもっと勝ちたいのだ」というのがあればその心の声にきちんと向き合わないときついのだろうと。

アイデアや企画という仕事でもそうなのではないかと。つまり、自分が良いと相手が良いアイデアや企画はないかもしれない。また相手に合わせることで自分は関係ないという考えもあると思う。なんにせよ、評価と向き合うことは自分から逃げていい理由にならない。自分に向き合えば行動せず内省だけでいいわけでもない。これはストイックでもなくて、もっとカジュアルにいえば、アンバランスさがあるゲームで、他人軸をうまくハックして、自分軸をコントロールしていくことで、丁寧にプレイヤーを育てるゲームと考えたらいいかもしれない。

今回はこの2冊くらいで。色々とヒントが得られたのでとても満足。再開したkindle unlimitedの期待値は、1冊でも面白いものに巡り会えれば元が取れるという感じでいるととてもパフォーマンスが良い。うまく活用できればというところですね。良ければチェックしてみてください。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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