シゴクリ

アーケードゲーム店開業というニッチな切り口

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今回はアイデアネタということで、こんな切り口があるという紹介です。

ネタはこちら。

発表30年目の名作格ゲー専門店 コロナ禍乗り越え3周年 ミニマム経営が奏功「餓狼伝説SPECIALのSDGs」

ニッチなゲーセンを開業

餓狼伝説という格闘ゲームがあって、そのアーケード版=要するにゲームセンター版ですね、を開業して3年経ってるけど、上手くいっているという話です。詳細は記事を読んでみてください。

ここでポイントはニッチなゲーセンを作るというところです。

作った方は普通に回りからニッチすぎると否定されるのですが、勝算として、このゲームにどれくらいの人がお金を入れるかがある程度分かっていたんですね。

記事ありますが、それは画面にある点数表示=コイン投入数で、多分100円で2,3回プレイできるか分かりませんが、10なら10回=1,000円というわけですよね。

この画面をどこで見ていたかはそもそもそのゲーマーなので毎日のように見ていたかもしれません。当然閉まる前のゲームセンターでも見ていたので、「あーこのゲーム台」は「これくらい」お金を落としているのだなということを、ある種定点観測していたわけですね。

ここがポイントです。つまり、対象であるゲーマーの課金具合が分かり、かつこれはアーケードという性質上そこに来ることが出来る=つまりそこに通っている人がいたし、お金を落としていた。すると、同じ場所(大須商店街とは名古屋の一つの商店街のことです)でやれば、同程度のプレイが期待できると考えたと。

これは戦略的にも正しいですし、ニッチなんですが確実にニーズがあるということが分かります。

もし、こういうニッチなことをやりたい、ここではゲーセンの小さい版ですけど、こういう観察眼が問われます。これはスキルでなく毎日見ているとか、気にしているとか、気にするようにすれば出来ることです。呼吸のようにどれくらいの人がプレイしているか分かっていたし、それも画面の数字で確認出来ていたからこそ、チャレンジしたとも言えます。

このデータや観察がなければ、それこそエイヤ!で試しにやってみないとどれくらい人が来るかわからないんですよね。

どのくらい人が来て回せばいいかを算出する

細かい計算はさすがにないし、経営的な話ですから、ないかもしれません。ですが、気になればそこでシミュレーションができます。

つまり、1台で仮に30コイン=3000円くらいは1日回っているとします。これが多いかどうかはおいておいて。台数としては6台置いたので、6台ですと、3000円×6台=18,000円/日の売上となります。他に何か売るものを置くかはおいておいてシンプルにこれだけで考えましょう。

営業日をどうするかですが、副業としてやるなら週末稼働とかそういうことになりますよね。これで専業もきつそうなので、週末稼働とします。すると、月8日程度稼働となる。

基本的にこれは貸し物件でオフィスビルか、1ルームを借りるというところでは、月で家賃が発生します。ちなみに大須商店街エリアのオフィスビルは、坪単価1万円から2万円まで幅が広いです。1ルームで仮に10坪=33㎡くらいあればいいとして、これくらいの規模を探してみると、10万から15万円くらいで収まりそうです。ただ保証金や敷金はあ半年分くらいはかかるのでこれは一旦考えないようにします。

すると、先の1日18,000円で8日稼働では18,000円×8日=144,000円となるので、家賃10万はかなり高くなっちゃいますね。

水道光熱費として電気代が要るのでこれがどれくらいか、あとは自販機とかおいて飲んでもらうとかは結構ニーズはありそうですね。

逆に言えば、10万円の家賃であれば、フル稼働すれば全然ペイできるかもしれません。

あとは、初期設定の1日18,000円が妥当かどうか。つまり30コイン/台だったかどうかだけですが、これを計算すればわりと計算できるわけです。

これらは複雑でなく、シンプルに掛け算や割り算なだけですから、ぜひこういう考えて計算する癖をつけてみてくださいということです。

だからこそ創業者は、場所と家賃が安いというところで、シンプルな場所を作ったというわけですね。素晴らしいです。半年程度で決まったということですが、風営法許可とか、大家さんの理解とか、そこで粘っていくのも素晴らしいですね。

欲を出すと見失う

これが失敗するパターンとしては、色々と欲を出してしまうことですよね。

例えば

など色々と妄想があるとドンドン入れていくと(笑)これはまあ失敗するパターンでどれもそれぞれ突っ込みどころがあるわけですね。

ただそういう時人は冷静でないので、楽しくなっちゃって(笑)楽しそうじゃないですか!盛り盛りしていくんですね。あとで「あちゃー」ってなるまで気づかないか、冷静に寝て起きると無理だなと気づくこともあるわけですけどね。

結果論ではありますが、この場が運営出来ているのは、最小コストで色気を出さずに、創業者が自分の好きなゲームコミュニティを持続したいという想いからですよね。

ターゲットをぶらさず、地味にやり続ける。これ簡単なようで実は難しいんですね。色々と欲が出るし、先の「否定した」人達も盛り上がったら「色々やればいいじゃん」とすら手のひら返して言ってくるはずなんですよ。無責任に言えてしまうものですからね。そういう時こそ、冷静に考えていけるかどうか。

これが多分ですが戦略設計、そして戦術を定めてそこに集中して貫くってことかなと思います。お手本のような事例かなと感じました。

おわりに

ニッチだからこそ、計算し戦略を立てる。これが今回の学ぶポイントでしょうか。

例えば、ニッチ=自分が分かっているから計算しなくていいは怠惰です。それでは成功率がぐんと下がるので、保険を入れる形でどんどん調べて見ていけばいい。調べるなんて駄目だなんて人いないかもしれませんが、調べ方が分からないならどんどん聞いていけばいいんですよね、基本的に。

ただ儲かる発想の学びでもありましたが、自分がターゲット=価値を分かっていれば、成功率は上がるわけですよね。この証明でもあります。

ちゃんと計算してやれることは尽くしてやっていく。リスク・リターンを考えて動いていくこと。当然起業やら企画やらってリスクが最初に考えがちですけど、リターンもあるので最低限堪えられるリスクを見極めて動くって感じですよね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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