プロゲーマーもゲーム実況もその勉強や研究が楽しいからこそ深い専門性が生まれる

インプットしたメモやらが散らかっていたけれど、大分消化したかなと思ったら、メモ系サービスで残っていたものがあったりして笑ってしまいました(笑)

今回は軽めのネタです。

プロとか専門家とかポジションがある程度ある、そういう状況ってどういうことか、そんなイメージの話をしてみます。

専門とは結局こういう細かさや時間を投資して学んだり研究出来ること、そしてアウトプットしていくことではないかという話です。

プロゲーマーの会話

ストリートファイター5という格闘ゲームのプロプレイヤー達の動画を見たりすることが最近多いです。結構面白くて、やっぱプロだなあと思わず思ってしまいます。格闘ゲームの強さはもちろんですが、その説明や言葉がジャーゴン(専門用語)であり一般の人には分かりづらいです。それがいいとか悪いとかでなく、プロっぽいのと同時に言葉を省略しつつ表現を最適に出来るからこそ意味があるのではないかと思ったりします。

ここで格闘ゲーム=遊び、楽しさというのみしかない人には、プロゲーマーやプロ格闘ゲーマーという仕事のイメージは一生わかないでしょう。基本的にスポンサーがついたり、またはスポンサー企業に雇われる、契約という形が多いと思います。

今回はその就業形態とか、お金の得方はそれくらいだとしても、そのマインドというか姿勢としてどういうものかがなんとなく見えたという話です。僕はプロゲーマーになりたいとか、なれるとか微塵もなく、ただ「プロ」「専門家」「その道で何か仕事を作る」のであれば多分誰もが持っていることなのかなという感じがしました。

1.専門用語がある、または表現が端的になる

格闘ゲームに詳しいわけではないですが、プロに限らず格闘ゲームをしている人ややっている人では常識的な言葉というのがあります。

例えば、「ランクマ」とは、ランクマッチの略で、オンライン対戦などでは勝率等でポイントが与えられランキング化されます。そういうランキングに応じ最適な相手(強すぎない、弱すぎない)などが選べるのではないかと思います。将棋などもそういう設定が出来たので。

ゲームをやっていれば分かりそうですが、ランクマは耳慣れないのでそういうのが例えばあるわけです。

他には、グラ潰し。グラップとは投げることの意のようで、潰しはそれから逃れること。つまり、投げ抜けとなります。投げ抜けといってもいいわけですが、これは人によりけりでしょう。そしてグラ抜けといってもいいかもですが、投げ抜けとは投げられる時に同時に投げコマンドを入れる?のかな、操作まで分かりませんがそういう行動を取ることを指したりするわけです。

遊びであればプレイスタイルなども適当でいいわけですが、勝敗や勝率、賞金やタイトルなどがかかってくると戦略的になってきます。例えば、スト5というゲームでなくても多くの格闘ゲームにありそうですが、1秒=60フレームだと仮定します。フレームとは描画速度などのことでいいと思いますが、例えば、キャラクターがパンチ攻撃をする時、小パンチ=スキがないがダメージが弱い、中パンチ=スキはややりダメージは中程度、大パンチ=スキはあるがダメージは大きいというリスクとリターンがセットになっています。

この時、小パンチのフレーム数が普通に会話の中で出てきます。例えば小パンチは3フレーム(3フレと略したり)と言ったりします。例えば大パンチは7フレームあるとか。目視では「パチ」と「ブーン」くらいです(笑)一瞬にしか見えません。ただこれは駆け引きで有効です。こちらの小パンチが当たる距離なら相手の大パンチもあたる距離だと思われるのでその時同時にパンチをそれぞれ出すと、こちらが小パンチを2回程度連続でヒットさせられそうです(正確には1小パンチで3フレ、その後小パンチで相手が移動しないか連続判定があるのか、そういう細かい話になってきます、多分ざっくりのイメージとして)。

逆に相手側は大パンチをしたのに、パンチは当たらずむしろ小パンチ攻撃を食らうことになります。ここで伝われば嬉しいのですが、結果的にある攻撃が有利を取れるかどうかなど攻撃の一場面のみでなく、全体のプレイをラウンド全体、セット全体、色々な時間軸で見ていくことになります。こうしていくと、ものすごく奥が深くなります。

簡単にいえば、このシーンで、相手のパンチをさせずに小パンチで攻撃しても、距離が離れて相手が再度大攻撃をした時にどうなるかまで考えての行動が必要となります。話は長くなるので省略しますが、必殺技などはフレーム数が長くなり(攻撃威力は大きいがスキも大きい)、また判定も独特となるので、キャラ毎に異なるため研究が欠かせません。

つまり、トレーディングカードは一応タイムは決まっているものの、手札をどう最適な札選びで有利に進めていくみたいなことですが、パンチを押す、移動する、防御するなどの動きの中にそれらが含まれていることになります。複雑なのである程度パターン化はできるけれどというところです。

将棋というゲームで言えば、状況分析がわりと簡単に出来判断ができると打てる人だなと思えます。それは、単純に自分と相手の陣形の差、持ち駒の数、手番(相手が防衛せざるを得ないならこちらが有利)などの総合的な判断になります。例えば、格闘ゲームなら、ライフがゼロになれば負けなのですが、ライフがギリギリ残っている状態で大逆転が可能であってかつその大逆転の技で相手を倒せるならどちらが優位なか、そのあたりが複雑になります。とはいえ、見た目には勝った負けたとなります。

長くなりましたが、一つは専門用語が使える、または使っている。これは勉強をしたり、理解をしていくことが出来ているかというものすごく分かりやすい指標になりますよね。

2.時間をかけている

当然勉強や研究であれば時間がかかるので、格闘ゲームなら格闘ゲームをどれだけやっているか。練習はどれだけしているかという話です。

もちろん長い時間やればうまくなるというわけではないですが、やらないのにうまくなるとかはないわけで、そのあたりはよく分かりません。

強いて言えば、練習を意識的にしてどうやっていくかだけかもしれませんね。

ただ一般の人よりゲーム時間は長くなるため、一般の人から見ると遊んでいるようですが、研究や練習をしているのであって、それらは仕事といって間違いないわけですし、仕事でしょう。仕事だからツマラナイというわけでもなく、結果を出すことが求められるためシビアなわけです。

そういう意味でプロ野球やプロサッカーなどのスポーツと変わらなく、単にリスクを冒してそこまで得られるリターンがあるのかな?というところが分かりづらいし、どうかというところでしょう。とはいえ新興の業界とはいえ、eスポーツという枠で今後盛り上がってくることは間違いなさそうです。

3.考えている

考えるとは、何度もこのブログで書いていますが、悩んでいるとは全く別です。考えるとは1とも重なりますが、なぜこの時ジャンプをしたか、なぜ相手の攻撃にガードをしなかったか、この時なぜ技が入らなかったのか、逆にどうして勝てたのか。など振り返りでもいいですし、分析をして何をその時やっていたかを自分で見ることです。

仮にこれが偶然であれば再現性は低く、結果を出し続けることが難しいのは言うまでもありません。また偶然に左右されると、自分の結果もそうですがメンタルも安定しづらくなり、どういうことをすれば落ち着いて出来るか、または成果に結びつく練習とは何か、そもそも格闘ゲームとは何かという哲学的な意味も含めて理解が求められます。理解というか考え方でしょう。

一つは対人戦でありソロでチームプレーではないため、テニスのシングル戦のような心理的要素は大きいと思います。例えばそれは普段なら(お互いを研究しているため傾向が分かる)ここで攻撃してくるのにガードしたり、下がった。それは相手は緊張しているのではないかと悟られる、またはわざとそのように誘うことも可能でしょう。ただその駆け引きは見えなく、万能でもありません。

単純に練習という意味では自分が動けるようにキャラ操作が出来るとか、技の発動が出来るかどうか、他にも必殺技のゲージ管理やスタンするまでのスタンメータの管理なども色々と状況によって変わることがあります。また、プロでさえも見たことがない、またはレアな状況もあり、そういう初めての状況でも焦らず対応出来るかなども、普段の練習が意味を成してきます。

考えずにプレーする=遊ぶということであれば誰でも出来ます。ただ考え始めるとやはり難しく、状況によって動きを変えたり、強い相手を攻略するためのプランやアイデアが常に求められます。

マリオメーカーなどの実況動画の話

格闘ゲームの話が長くなりましたが、なんとなくゲーム=遊びというイメージであればそのイメージは覆ったと思います。結局、プロであればそれくらいは当然となりますが、一方でプロでなくセミプロやハイアマチュアみたいなところでも、そういった事ができれば十分仕事になると思います。

例えば教えられるかどうかは一つのスキルであり、プレイヤーとしてはいいけど人にそれらを伝えられるかどうか。またそういう解説の仕事、実況などのニーズもあるでしょう。さらには研究をしたり、イベントを開催したりと仕事は広がります。なんとなくですがプロゲーマーでフレームの当たり判定を研究して対応策を磨いていって強くなった人は、戦略や分析から、ビジネスでいえば戦略を立てるなどはわりと出来る気がします。考え方はわりと一緒だなと思うからです。

格闘ゲームの他に、マリオメーカーなど、いわゆる自作のマリオステージを作ってユーザーがチャレンジしていくというゲームです。パズルみたいなものと思って貰えればオッケーです。

この場合でも、プロというかニッチだけど突っ込める人はやはり居ます。なぜ出来るかはおいておいて、やっていることからその専門性が強く分かります。

1.ほぼクリアが出来ないステージをクリアする

ステージ制作が数時間などでなく数日、数ヶ月かけて作られたものがあるようです。難易度が高く多くの人が諦めるのをなんとかクリアするということで、絶妙なコントロール捌きでクリアする人がいます。プレイ時間も相当かかります。

難易度が高いゲームは心が折られることも多く普通は明らめます。しかし、また挑戦してし続けて攻略する。それはもはやゲームの域を超え、職人魂みたいなことを感じます。一定のパフォーマンスを出し続ける、まさにプロだと思います。

もちろんうまくいかないなら諦めることもあるのでしょうが、やっぱやらないとなあーということでやり続けてクリアする。この気持やマインドは相当のものがあると思います。もちろんその気持ちが他のことに向くかは不明ですが、結果的に出来るのであれば相当のスキルがあるし、またマインドが強いともいえます。

2.たくさんのステージをクリアしている

当たり前ですが、マリオメーカーが好きだったりするのでプレイ時間も長いです。これは格闘ゲームと一緒です。毎日やってもいい、やらないと落ち着かない。一種の中毒といってもいいですが、ステージが新規であったり、新しく更新されたり、話題となっているステージなど色々なステージが出来ることで燃えるのかもしれません。

当然そのために他のことは出来ないのですが、それが悪いかどうかは価値観の話であり、逆にいえば他のことをやらない代わりにそれが出来ているともいえます。時間自体はやはりゼロサム・ゲームというか、選択の問題であり、どういう生き方をするかの話でしかありません。

おそらくプレイしている人は面白くやっていて楽しいのではないか。あと1mmでもそれを仕事にしたり、ビジネスにできないかと思えば多くの人は出来ると思います。逆にそういうやりこみすぎる趣味であればそれはそれでいいんです。ただもし仕事にしたいならそういう方針や方向を学んでいくことでものすごく面白いことになりそうですね。

3.パズル要素があるので考える

これも格闘ゲームと同じで、パズル要素があるため、単純なパターンでクリア出来るというよりも、A+B+Cという要素をクリアしていってはじめて全体となる、すなわちクリアというのが多いでしょう。難易度が高いとは単純なコントロール捌きもありですが、正確性やタイミングよく操作出来るなどがシビアで問われます。フレームレベルと変わらない気がします(1秒以下の話ですね、例えばマリオが少し浮いた瞬間とか1秒もないはずなので)。

考えなければ攻略が出来ないのと、製作者がいるのでその製作者の癖ややり方も見込んでいるかもしれません(笑)

ビジネスアイデアの専門家とは

最後に僕についても考えてみます。

ビジネスアイデアについて専門家たるポジションというならば(実際そうでなくてもありたいならば)、やはりビジネスアイデアに関して出し方はもちろん、出したアウトプットに関してどう使われる傾向があるとか、アイデア自体については相当考えているはずなのでその考察、面白いアイデア自体の研究、どういうものが収益となるか、ビジネスモデルや海外のものなど色々と広がります。

例えば商店街にある本屋はなぜ潰れないかーみたいな話になりますが、それは基本としておさえておきつつ、自分なりの視点や企画や発想を盛り込み解釈をしたりします。また単なる予測や推測でなくデータに基いても面白いですし、説得力が出てきます。

さらにそこから実績がついてくるのでますます磨かれるわけです。格闘ゲームでいうフレームの攻防が、ビジネスアイデアではサイトのUIUXとかマネタイズモデルやそもそもコストを何とするか、運営や起業家や企業組織やコンセプト、企画的要素から社会の状況、類似や競合など要素は多数あります。もちろん全てがいいものって多分なく(スト5のキャラクタで完全なキャラはいないはず)、限りある資源でどう闘うかというのはほぼ同じなんですね。

お金がなければアイデアや行動でカバーしていけばいいし、あれば広告に突っ込んでもいいし、今いきなり成果を出さなくても手応えが欲しいのか組織的な教育がいるのか、それはもう色々です。

ビジネスアイデアという点でみれば、経営と同じで、人やお金や使えるリソース、個人であればスキルやどう生きたいかが問われます。もちろん組織でも組織ビジョンとかが大事なのは結果的にどうありたいかが定まってないと「荒波」などが来るとぶれてしまうからでしょう。

専門用語的なものといえば、アイデアに関して考察したり対応出来る分野、分かりやすくいえばマーケティングやビジネスで使われる概念になりそうです。時間も当然ネタ収集にかかりますし、それらを考えて面白いかどうかも大事ですよね。好きでやってる人に勝てないとは結局そういうことです。そして出して終わりでなく、ビジネスや仕事としてお客さんや人に役立つようにしていく。プロゲーマーなら勝ったらいいでなくパフォーマンスやファンを作る、勝ち方にこだわる、人を意識していくことでまた違ったものになる(逆に意識しないなど)のかなと思ったりします。

おわりに

プロ格闘ゲーマー、マリオメーカー実況、そして自分の話ということで少しまとめてみました。

結局、専門性というのは、好きだったり譲れない何かやどうしてもこれがやりたいんだ、というパッション的なものがあったりして、そこが勉強や研究という時間を使い、さらにアイデアがそこから生まれて、人のつながりであったり、コミュニティや面白いイベントや人生の中に組み込まれている、生活の中に組み込まれていて切り離しづらい、そんな感じがしました。

生活の中に入っているかどうか、それで入ってきても違和感がない、むしろ歓迎したい、といい切れるしそう思うならあなたが思っている専門にしたい「それ」をぜひ入れてみて下さい。嘘でないなら、多分そのまま入ってくるはずです。嘘とか自分の気持ちと違う事を言えるのが人間ですから、仮にやってみて駄目なら「多分嘘」か「自分のやり方がうまくなかった」のかなというところです。スキルもあるのでいきなりやって上手くなれないので、最初は技の練習、難易度が低いステージ、分かりやすいビジネスの研究などということから始まります。

最初は誰でも初心者です。ただそこからスタートした時、終わりはないので、自分の中、生活であり人生にどこまで入れてもオッケーか、または入れたいか。そこが問われるのですが、そこでオッケーならあなたもその専門家です。

今専門家でなくても専門家と自称し、実績を得ていけば人も専門家であると認知してくれます。確知となればしめたもので、そこから色々な仕事が作れるし、展開が出来ると思います。

専門家と名乗ることに臆せずに、どんどんいきましょう。嘘や偽りは微妙ですが、実際はそれが好きや楽しいからこそやるわけです。それが結構エモい(笑)感じ程度にあるなら絶対GOしときましょう。

今回はこんな感じです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。