アイデア出しのシゴトから見える気づきや学び

最近のアイデア出しの振り返ります。

最近言ってることがかぶりまくっている気もしますがそこは無視しつつ、最近のアイデア出しで感じたことを書いてみました。一つの仕事から何を得るか、成長するかというところを共有できれば嬉しいです。

今回はシゴト振り返りネタです。

最近やったアイデア出しのシゴト

コンペ案件で、金額は少額です。一方少額コンペで僕が参加する時は条件としては、アイデア出し自体の案件があまりない時です。たくさんあればあえて安い仕事に手を出すことはありませんが、とはいえそんな贅沢を言っている立場でもありません(笑)

今回は、PCゲームやスマホゲームのPRアイデアということで、全体で約100案、そのうち3案が当選でした。3%の当選率。

そこで僕は12案ほど出して、2案当選したので、約16%の当選率となります。大体これくらいですよね。当然、外して結果0ということもあるので1回のアイデア数で見るのか、全体のコンペ件数から見るのはもちろん違いますので、そのあたりはデータの取り方次第です。

曖昧な依頼は奇をてらうものが多くなる

今回言えるのは、案件として条件が曖昧な方だと思うので金額の割に応募件数が多い印象を覚えました。これは良いか悪いかというと、おそらく「曖昧」にしているため、ミスマッチなアイデアも多かったのではないかと想定されます。

とくに、一般に近いスマホゲームなどは手軽に何でも言えるため、面白そうというのが「奇をてらった」ものになりがちだからです。バラエティ的というと分かりやすいかもしれません。

奇をてらうというのは何かというと、このブログを読んでいると分かるわけですが、企画初心者にありがち、またはアイデア出し初心者にありがちとも言える「面白い企画」「面白いアイデア」という言葉に振り回されるというやつです。つまり、面白いアイデアとか、あとこれもお互いにまずい言葉ですが「オリジナル」とか「今までにない」とかという言葉は大体意味がありません。これについてはそろそろ知見がまとまってきているので、発注者向けの資料作りをしようと思っています。

それでワーカー側からの提案が、奇をてらうものになりやすい。つまり、それは面白いのか?というよりも、個人が良くわからない方向に捻ってしまって結果的にバラエティみたいな(バラエティ自体は適当にやっているわけではなく、相当計算されていますが、アウトプットがおバカなら結果的にお馬鹿な企画と言われるわけですね)微妙なところで終わります。

もちろんクライアントがバラエティを欲しているのであればいいのですが、面白いとかって言葉はめちゃくちゃ捉え方が難しく、本当にそれ面白いと思っているの?または面白いというのは一体どういうイメージなの?というところが明らかでないと、少なくとも決め打ちは辛いなあと思ったりしています。

コンペ当選のコミュニケーション

基本的にクライアントが何を考えているかをざっと考えてみます。そこで出て来るのは大体穴というか、どういう思考で本コンペに到達したか。それらが弱いと求めているものも曖昧になりがちです。稀にそれらをきちっと固めてくる人もいますが、多くは穴があります。

提案側の視点としてはアイデアを出すわけですが、そこで当然出した後に僕の場合はアイデアのポイントだけをメモっておいてそこから膨らませていくやり方です。実際は収束させてこれはダメだなというのは省きますが、問題はクライアントの意図が明確に見えないなら「収束で切る」ことが出来ないんですね。そういうのはどうするかは感覚なのですが、提案数に制限がないなら出せばいいかなと思っています。

一方これは数を出せばいいということではなく、情報が限られる中で、ある種医師のようなやり取りを想像で行うことになります。どういうことかといえば、「こんにちはー。今日はどんな症状で来られたんですか?」「耳が痛いんです」「耳ですね、耳はいつごろから痛くなったんですか?」「えーと・・」みたいなやり取りです。上のような企画アイデアなら「面白い企画を募集しています」「えーと、面白いとはどういうアイデアでしょうか?」「それはゲームで使えるものですね」「なるほど・・・」という感じです。もちろん律儀に形式的にやっているのでなく、「アイデア」を持って「コミュニケーション」しているという感じが近いですね。

レベルが高くなれば、アイデアがクライアントに分かるかなども考えられますし(クライアントを馬鹿にしているわけではなく)、また把握を完全に間違えるとうまく噛み合いません。

コミュニケーションとしては脳内では完璧だーと思っても、完璧というのは自分が脳内で思っただけなので、それで外すと「あれ、全く狙いが異なっていた(笑)」となって終わります。コミュニケーションが限られるためこの完璧に外すことは起こりえます。一方でそれらの完敗をなくすには、アイデアの数とその質をもってカバーするということに他なりません。

この領域に行ければどんなコンペもまずは完敗はなくなりますし、当選率が維持できるでしょう。が、結構大変ですよね(笑)

少なくとも、クライアントの限られた情報から前後や垂直方向の幅を読み取り、かつどの程度のアイデアを求めているか、アイデアの粒度を踏まえつつ、最適なアウトプットか着地点を外さないものを考える。同時にそれらは少ない数でなく、ある程度外さないためにいくつかの視点で同時に攻める(笑)

ということをやることになります。ここを読んで非常に高度だと思った方はその通り高度なことをやっていますが、見える世界では「アイデアを出した」「当選したどうか」という風でしかありません。

アイデア出しという領域で成長するには?

アイデアを出して当選したかどうかだけの2択というか結果だけでは成長はほぼありません。初期や初心者に近い頃はそれでもいいのですが、なぜダメだったかを研究していく、またどういうプロセスで考え、どこで外していたかを考えていくことが大事です。

つまり、結果が当選で勝ちだとしても全く成長しない仕事もあるし、落選で負けだとしても成長出来る仕事もあるでしょう。両極端ではありますが、当落でなく、何を得るか、どういう視点を持ってやるかが大事です。

簡単ですがコンペアイデアが公開されていれば(主に会員のみ)、そこからダメだった案と通った案が見えるので、そこにクライアントの意図を想像として入れて検証すればそこそこ検証が出来ます。上で奇をてらったものがダメということをいっていますが、もしかしてクライアントは奇をてらったものを欲しがることもあります。ただ最終的に奇をてらったものをクライアントが欲しがっても結果的にそれは使いづらく、使ってもエンドユーザーに刺さることもないため、死にアイデアになると僕は思っています。

アイデアが公開されていないならば、これはもう諦めるしかないですが、クライアントのコメントや採択理由があればそこから読み取れるものがあれば読み取り、アイデア自体やコメント自体もないならそれは検証しづらいコンペということで潔く諦めるのがいいのかなと思います。

アイデア出しにおいて成長することはかなり大事で、僕であればどんな小さなコンペでもそこから見えるものがあったりするからです。

アイデアコンペなどシゴトを通して見えるもの

最後に規模を問わずコンペ案件から見えてくるものを書いておきます。こういう見方も出来ると思えば、少し考えるとそこから色々なシゴトニーズを見出すことが出来ると思えるはずです。

1.人々のニーズ

コンペ自体はそれでアイデアを募集しているのでそういうニーズがあることが証明されています。一方、一人のニーズがあれば他のニーズもあるかもしれません。シーズのようにニーズの種かもしれないということです。

そういうコンペが重なるのであればもしかして大きく求めているところも多いのではないかと考えられますよね。

2.ニッチなニーズ

そんなアイデアを募集するのかというニッチなネタもたまにあります。個人だったり、小さな会社だったり、または会社でも法人向けだと見えないことが多いので思わぬニーズが見えたりします。

そういうニッチなニーズがあることを踏まえ、自分のシゴトづくりに活かしたり、少し調べてみると面白いのかなと思います。

3.クライアント発注者の依頼精度

これはワーカー側なら自然にチェックしていることなので改めてというところですが、発注者によっては、報酬が安すぎる(タスクなどで数円など)、コンペでなくプロジェクトとなっているがその意味合いが分からない(クライアントが依頼初心者のためというのが多い)などのものもあります。

タスク案件が悪いというよりも、アイデアに対して価値をあまりに低く提示してしまうとさすがにやれないなというところです。最もライトなアンケート的なアイデアならそれでもいいかもしれませんが、質は高くないことを覚悟した上でやるべきでしょう。

数年やってきた経験からこのクライアント発注者のレベルが上がっているのか下がっているのか。流石に下がってはないですが、新規の方も多いのか底上げされている感じもしません。書くべき項目などはあってもその項目が意味することが何かを見えてなかったりするし、そもそもアイデア出しについていえばその専門家から見えれば「それではダメだな」と思うのは当たり前とも言えます。

当然大手企業はきちっと書いているし、個人だと雑になる傾向はあるものの、とはいえ別に全てがそうとは言えません。面白いですね。

4.これからの企画が見える

アイデアを募集するということは何かしらやろうとしている企画があるのが前提でしょう。そこでその企画がどう使われるかなどから、例えばWebサービスをリリースする予定などであればそのURLがあったり、リリース前ならデモサービスが見えます。

僕はこれらをきちんとチェックします。最もそこからシゴトになるかは不明ですが、情報としてチェックできるので、ニュースサイトなどとは違う経路で得ているのが大事だなと感じます。

普段やっている活動から情報を得るのはとても大事ですね。

おわりに

今回は最近のコンペから感じたことを書いてみました。

やはり、重要なのは、体験して生データを持っていることでしょう。一方で成長という長期視点で考えると、どう学ぶかどう考えていくかが最も大事だと思います。

アイデア出しコンペに限らず、今やっている仕事や手がけている企画も全てそうですが、このステップが何につながっていくか、またはこうなっていくためにはどうしたらいいか、など自分が戦える、成長出来るフィールド、ジャンルを選ぶことも大事だなと感じています。

今回は以上です。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。