エッセイ投稿サービス「ショートノート」を弔う

今回はShortNoteというエッセイ投稿サービスが2018年4/24で終了ということを踏まえ、簡単に振り返ってみます。実際に、まだ終わってないのでアレですが、結構好きなサービスでした。

公式のお知らせとしてはShortNote は、4月24日にサービスを終了しますですね。

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ShortNoteとは

エッセイ投稿サービスって聞くと何それって思う方と、ああーそういうことねという感じで納得する人がいるのかなと思っています。僕は後者的です。

とはいえ、エッセイを書くって、ブログでもTwitterでも、他のサービスでもわりと色々書ける場所はあるんですよね。だからというか、最も特徴的だったのは、「エッセイ」を書いてそれに対して「ゆるさ」としての「書きっぱなし」がゆるされたというか、そういう場だったと思います。ぶっちゃけこういうサービスをネット空間に生成するのは難しくそれは相当中の人やら、ユーザーやらの合意形成というか「コミュニティ」があったのだと考えられます。

エッセイ投稿サービスをこれから作る人がいるか分かりませんが、独自、何か変わった、ユニークなサービスを作りたい人にとってはぜひ今から2ヶ月もあるので体験してもいいかもですね。

いつから使っていたか?

2014年5月28日リリースとありますが、僕の過去のshortnoteだと、2014年6月19日でした。まあまあってところでしょうか。わりとアーリーな方でしょう。

今noteというサービスもありますがあれとは別物ですよ。noteとshortnoteの違いなんて全く関係ないんですが、noteにエッセイも書けたりしますから使い方というかユーザーの違いなんでしょうね。

ただ、ずっと使い続けてないです。途中で飽きたというか、エッセイとか別に書きたくないみたいな精神になりまして(笑)ユーザー体験としては面白かったのですが、2016年10月8日が最後のノートとなっていました。

Shortnote自体の発展は分からないんですが、多分好きな人は好きなサービスだろうなあというニッチ系になって維持されるのかという見立てでした。

特徴っぽいもの

エッセイ投稿サービスって、ただエッセイっていうような徒然の感じたものを書けるだけでしょ?という方もいると思うので(使ってないなら非常に伝わりづらい)、ざざっと書いてみます。2年くらいは使ったのでそこまで外してないはずです。とはいえ、使い方は人それぞれなので、あくまで一つの視点に過ぎません。

書いたノート数は約2年で、820ノートほどです。そこまで多くないはずです。つぶやきみたいなものもありましたしね。

では特徴っぽいものを書いてみます。

  • エッセイに対するコメントが「励ましのお便り」という文言になっている。この言葉遣いそのものが「エッセイ」に対して「励まし」「お便り」というほっこりというか、温かさを感じる。もちろん、名前を変えれば使えるということでなく、そういうユーザー体験を狙っていたと考えられる。よって、批判的なものとかはあまりなかったはず。あったとしても、自分ノートに書いて言及するなどだった。実際の荒れ具合などは知らないけど、ほっこりしていたサービスな方という認識。
  • ハートボタンは今風でいえばいいね。リアクションとしては一般的なのでそこまで言うことはなし。
  • ゆるさという意味では、Twitterのように「つぶやき」的な形でありながら、とはいえ「全く応答がない」というわけでもない、非常にギリギリのところというかそこが結果的にニッチな印象でした。
  • わりと初期の頃からエッセイコンテストみたいなものが始まって、そこらへんから「エッセイ」というのが読み応えがあるものを書く人がまあいるわいるわって感じでした。とはいえ、商業的な成功ってそういうエッセイが書店に並ぶとかの流れだったりするわけでそういう感じはなかったですね。またそれが良かったとも言えそうです。
  • 現時点でサービス終了を迎えて淡白なメッセージもありますが、それ以上に使ってた人は「温泉」的なイメージが強かったのだろうと思います。僕はこれも同義です。温泉っていいですよね、ぬくぬくする。あれを再現出来るWebサービスって、この世知辛い世の中(笑)にはなかなかないので、そこはこのサービスのやはり特徴だと思います。狙っても作るの難しいはずですし。
  • ユーザーで散見されるのは、他のSNSとは違っていてというところと、他に居場所がないという人の存在です。これって表現として難しいのですが、昔はSNSなんてなかったので、メジャーSNSで適用出来る人もいれば「なんか違うな」という違和感を持っていてそれをそこでショートノートに出会って「見つけた」という感じだろうと思われます。これってかなり特異なことだと思うのですが、一方で居場所がなかった、見つけられなかったというところで、SNSを何かしていないといけない感も感じます。かなり推測ですが、デリケートというか繊細な人は自分の発言や書いたものが何か他の人に悪い影響とか何かにならないかって過度に考えがちです。悪いってことではなく。そういう繊細な人だとすぐに普通のSNSは疲れるので「はあ、面倒だな」という時に、温泉に浸かれるのっていいねえという感じだったのかなと。これはわりと当たってるかもです。そういう意味で、差別化されたSNSというよりも、SNSが普及した時に逃避というといい方があれですが、そんな感じかもしれません。
  • サービス終了後どうなるかというと、ショートノートなかったら別でっていう人もいそうですし、他のツールや温泉を探す人もいそうです。多分温泉的ツールは他にも似たようなものがあるはずで、ぴったりなものがなければだましだまし使っていって、または温泉的なサービスを作る人がユーザーで出てくるかもしれませんね(笑)

ビジネスモデル

広告収益として、ノートの間にテキストリンクがありまして、Amazonアフィリエイトなんですよね。そのテキストがわりと面白い書き方なんですが、それくらいしかユーザー視点ではなかったですね。

さすがに広告収益だけでGOするとは思わないので、他になにか考えられたか、エッセイからビジネスを作るなら、分かりやすいのが、小説投稿サイトなどのような出版化という流れですかね。そのあたりは詳しくないですが多分なかったはずです。

運営元のsix apartでは、個人向け製品ということでショートノートがあげられています。というかそれくらいしか情報がないですね。おそらく、メインであろうMovableTypeというCMSとは違う形で、プレスリリースなどではブログの再発明なんて面白い表現もありましたが、意気込んで作ろうと踏ん張ったのかなと想像出来ます。ポストSNSという位置づけを意識した結果、結果的に上で書いた特徴として、現在のSNSになれない人の場となったと。それはいいのですが、それがポストかは分からないですね。

他にもそれっぽいことがかければいいですが、ビジネス的なものはあまり振り返り要素がありません。

こうしたら良かったのではないかアイデア

振り返るという点では、大体以上ですが、アイデアを入れつつこう合ったら良かったかもという、軽いアイデアで締めてみたいと思います。

1.エッセイといわずに「ノート」で突破する

ユーザーとしては、エッセイコンテストあたりからどうも「エッセイ」層=文章が上手い人達、簡単にいえば読んでいてイメージが広がったり想像を掻き立てたり、言葉が手練という人たちです。こういう人たちの文章は面白くレベルが高いんですね。運営的にはそういう人たちにささやかなお礼という意味以上のものはなかったはずですが、そこにノートではなく、エッセイが評価される流れがどうしてもあって、また少なくともコンテンストでなくても反響が大きいのがそういった良いエッセイだったのだと言えます。

ちなみに、ここでいう人気エッセイは、やはり他のサイトで見かけることはなかったです。調べてないだけ可能性も高いですが、古くて恐縮ですが、侍魂に見られるテキストサイト感というのが僕の感覚では強いです。文章で面白いみたいな。言葉が面白いという。まさにテキストサイトという感じです。今の若い人は知らないかもしれませんが、今見たらまた面白いというのが実際でしょうか(笑)

そういうところで、ノートという言葉を使っているのだから、ノートというもので突破していく、エッセイを書くんだけど、ノートという切り口でどんといく。それでやりきるとまた違ったかもしれません。僕が2年間くらいやってもういいかなと思ったのはそういうところだったかもしれないし、今では良く分かりません。その時ちょうど、自分でこのブログを書きはじめたので丁度離脱の良い時期とも重なっていました。

2.温泉コミュニティ形成を他で活かす

ショートノートが続けられるかとは別な気がしますが、温泉的なコミュニティってアイデア系サービスをメインに見てきた身として言えば、やっぱ相当難しいです。というか、オンラインでそれやれるのか?くらい大変というところです。不可能ではないですが、確率が低い。

というわけで、ここで得られるような温泉の場を他のコミュニティサイト運営とか、違う切り口で出していくのが良かったかもしれません。とはいえ、それくらいのアイデアなら多分出ていてトライしたけどなんともって感じだったかもしれません。

オンラインで温泉ってやっぱほのぼのしますし、特徴ですからね。

3.書くこととビジネス

このあたり自分なりに考えたこともあるんですが、文章を書くってやっぱそれだけで何かビジネスにするって難しいです。とはいえ、文章を書くだけって「言い方」の話でも合って、例えばキャッチコピーってやっぱ価値があります。人の印象に残るネーミングもそうです。すらすら入ってくる書き出しも価値ですね。

とはいえそういう機微が分かるのって読み慣れた人とか、読書好きとか、文章好き(書くのも)ということで、慣れた人なんですよね。そういう意味でニッチに特化した場合、定額制とかでもいいから温泉街の維持という、いわゆる有料化、サブスクリプションモデルが良かったかもですね。まあ、払ってまで書きたいというところなんですが、多分温泉街の維持といえばわりといけたかもです。

書くことは他にいえば、出版市場というのが定番ですが、もはや右肩下がりでありかなりきついです。電子書籍エッセイもつらいですから、エッセイの持ち味を活かしつつ漫画を入れてみたものを出すとか、SNSってことから脱皮した形で攻めないと、逆にエッセイ投稿というところがニッチに一応作れたがために、そのアイデアで固まってしまったのもありそうです。まあ、こういうのは後づけでなんでもいえるので、意味はそこまでないんですが。

そういう意味で、ここでのアイデアは有料化。ユーザーから課金しても温泉街の維持なら「あの温泉がなくなるのは辛い。また行きたい。行くとすれ違う人と話せるんだよな」という同窓会的なノリ、当時は別に仲良くないしというところが楽しいというのもさもありなんです。

おわりに

僕自身はショートノートが終わることが寂しくないとは言えないのですが、とはいえ浮気ユーザーですから2年遊んだサービスが消えるのも悲しいところです。とはいえ、こういう面白いサービスを作ったところが次何やるかはやはり注目したいくらいですね。

SNSに関してはとくにあーだこーだなくて、ショートノートも意外にというかエッセイとか文章とかそういう切り口でこうあったらいけたっていう突破口は今でも、当時考えても「マネタイズ」なんて考えられなかったですね。そういう意味で最近自分が閉じたサービスとかぶせても恐縮ですけど、似ているかもしれないなと。結局うまくいかなかった、というだけであって深い意味はないと。

良かったを体験したユーザーが次どういうサービスに流れるか、または流れずに辞めるだけなのか。色々と面白そうではあります。

ざっくりですが、エッセイ投稿サービスのショートノートの振り返りでした。まだ現時点では使えますので、遊んでみてもいいかもしれません。僕も最後のあいさつだけ書いておきます。当然、エクスポートとかはせずそのままそっとクローズドを待つことにします。

中の人も、リアクションくれたユーザーさんも、皆さんおつかれ様でした!

ビジネスって面白い、アイデアの価値ってもっとある。そんなことを自分なりに伝えられないかという思いから、シゴトクリエイターをやっています。一緒に楽しいビジネスを生みだしていきましょう。

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