自費出版本との遭遇から考えるプチビジネスアイデア

今回は自費出版本について書いてみます。

本の名前は出しませんが、著者を批判したいとかでなく、出版社をどうとかも思わないです。しかし内容はこれは駄目だろうけど、なぜ出たのか?と思ったら、そりゃ自費出版だからとなったのがきっかけです。

読後の不満感→実は思いっきり広大なニーズがあるかもしれない、というところを考えてみます。

不満をアイデアに変えていくプロセスをお楽しみください(笑)

ある一冊の自費出版本(推測)との出会い

事故というのか偶然というのか、その本と出会いました。そういう運命!的な出会いが良いのであれば「素敵」なのですが、これは悪い悪夢(重複!)を見ているかのようです(笑)

本の表紙はデザイナーが描いたのか垢抜けていて洗練すら感じます。そして、例えば僕がこの本を今の書店にもっていって面陳(表紙を出す)すると多分売れるのではないかと思います。帯も決まっています。

ただ問題は内容。著者が駄目なのでなく、著者自身の経験や体験から導き出される考えや考察ではなく、本ブログでいう「思いつき」が羅列されているという内容です。思いつき自体は悪くないですが、いわゆる日記であり、メモに近いです。その日記の小見出しもひどく、タイトルで内容が分かるというものもなく、内容を一理解したところで「それで?」となってしまうという感じです。

僕自身はビジネス書にある企画、とくに発想系の本は相当読んでいると思っていて、その場合実績がないと出版は出来ないと考えています。実績とは仕事の実績です。仮に実績が薄くてもその分野ではない別の仕事実績があるというところでカバーできるので、「未知領域でゼロ」はさすがにないだろうと。これが通用するのは著名人エッセイとかそれくらいです。これは悪いということでなく、出版は出来ない=目に触れることが本という形態では著しく低い、という程度の話です。

そういう目から見ると、これは商業出版ではないなと感じました。仮にこれを許す編集者がいれば失格というと言い過ぎですが、仕事をしていないということになります。編集者も色々いるわけですが、これはないだろうと。そう考えると、そうかこれは自費出版というやつだなと感じました。

実際に出版社は自費出版で有名なところです。トラブル等があるのはあり、作品を出した人からでしょう。これは十分ありえるし、この自費出版本とは一体何なのか、そこを考えてみたいと思います。

商業出版と自費出版の違いは、作家が払うコスト

細かい定義はおいておいて、商業出版は書店等で買えるもので、流通などは出版社→取次→書店という流れになると考えられます。自費出版もほぼ同様ですが、作者側から見ると大きな違いがあります。

商業出版はお客さんがいてナンボ

それは、お金です。お金とは得られるお金の印税でなく、経費であるつまりコストです。出版をするのに作家がお金を出すのが自費出版であり、商業出版は原稿料がもらえる可能性はある+印税(売れ行きに応じたもの)だと思っています。つまり、作家にとって商業出版はコストをかけてやるものでないんですね。

「え、そんなうまい話があるの」と思う方はちょっと待って下さい。商業出版として出す出版社側は「作者」がいないと本は作れないのと、同時に「その本を売って、何度も出すことで収益を上げたい」と考えます。つまり、ビジネスであり商売のため売るわけです。出版社はボランティアではありません。ですから商業出版における作家と出版社は運命共同体であり、パートナー関係にあります。チームといってもいいでしょう。もちろん売れる本の方が事実少ないわけですが、とはいえ初版を出して人気が出れば次へとなるわけです。そしてお互いに印税や売上が入ることでハッピーとなる。

ここまではいいと思います。そして本が売れるとは、読者というお客さんがいて書店やネットで買うから売上になるんですね。読者がいない、本が要らないならそもそも売れません。お客さんが買うから売れる極当たり前の話です。ビジネスにおいて、誰か買う人がいないとスタートできません。よって、作った本を売ることで、売り続けることで稼ぐというのがビジネスモデルです。

自費出版は作家であるお客さんがいてナンボ

一方自費出版はどうでしょうか。自費出版の本が売れるという話は聞いたことがありません。お金を持っていたり、著名であったり、また趣味という点でもいいですが、そういうニーズを捉えて、「出版」するというのが大きな枠でしょう。例えばA社の社史みたいなものを出します。これ一般に売れると思いますか?売れないですよね。A社関係者は買いたい可能性が無きにしもあらずですが、無理やりタダで配る使われ方の方が普通な感じもします。

著名人Bの作りたい作品集、例えばタレントのエッセイ。これも著名さから売れる可能性もありますが、相当ファンがいないとつらそうです。というよりも、売りたいのでなく記念として作家側も作るのではないかと思います。

構造として、自費出版の場合は、本制作における費用がかかります。ここでなぜ費用がかかるかですが、商業出版ではそれを売上が見込める作品や原稿が出来るから、つまり「投資」がペイできるから出版するわけです。自費出版はここで「投資」はなく、作家側からお金をもらうことでペイするモデルといえます。つまり、商業出版では作家+出版社のチームが読者というお客さんに本を売るという構図でした。自費出版では、作家がお客さんであり、出版社は本を作る、そして読者はいなくてもいいそれくらいの感じでいいでしょう。

もちろん、自費出版を掲げる全ての出版社がそういうことではないでしょう。しかし、なんとしても売るぞ!感を比較したら自然とそうなるし、そういうビジネスモデルであるといえそうです。

仮に100万かかるとして、その内訳はスルーしますが、当然出版社が使うコストより高めです。作家であるお客さん100万-出版社がかかるコスト=出版社の利益ということですね。

売上を上げる場合の両者の違い

商業出版であれば、出版社は作家の開拓、作品の開拓から本を作りよりお客さんに買ってもらう行動になります。読者が多ければペイされるし、売上が上がるからです。

自費出版であれば、出版社は作家の開拓、作品の開拓をして本を作ります。本を作ることで、作家からお金をもらいます。作家を増やすことで売上を上げます。極論読者ゼロでもオッケーです。

本当に本だけを作りたい人がいれば、同人誌でもなんでも、紙に印刷して「出来た!」でいいでしょうし、製本会社か製本出来る人に頼めばオッケーな気がします。紙の本がいい、プロが作ったとか、出版社から出したいみたいな人は「本」に対して、良いイメージがあるのではないかと思います。

自費出版のイメージ戦略

商業出版と自費出版は、同じ出版、本を出すとはいえビジネスモデルに大きな違いがあるという話でした。なるほどとここまで分かる方は多いと思います。

そして、この構図がそのまま、色々なイメージ戦略といっていいのか、ギャップを使ってこのように語りかけてくるわけです。

「あなたの作品は素晴らしいと思う。これは一緒に本を出しませんか。自費出版であれば出せますよ。」

お金持ちからお金を取れとか、そういうことではなく、単に余力がある人が本を出す時、社会的名誉なのか、本を出したと威張れるのか、まあそのあたりは色々あるとしていいと思っています。ただ、純粋な人が「あ、自分の作品が評価されるのならやってみるか」というのは非常にまずい、ここではその点を突いておきます。

大きな問題は、「出版」という言葉で、知らない人を結果的に騙すという構造にあります。言い方は悪いですが、鴨を探すのが仕事になります。騙される人が悪いとか、騙す人が悪いとか誰が悪いかはあまり意味がなく、現象として結果的にこうなるだろうということを書いておきます。

書店に並ぶのはおそらく一瞬。むしろ並ぶだけいい

まず、自費出版と商業出版との違いを知らない人は騙されます。よくあるのは、書店に並ぶという触れ込みですが、少し勉強すれば分かるのですが、本屋に並ぶとは「数日」かもしれないし、部数に応じて「並べられる」数は限られます。そして、定価販売という構造から、書店では委託販売が基本であり、返品が4割という高い返品率が普通のようです。さらに悪いことにそれらは自費出版も含めた(多分)全ての本の話でしょう。だからこそ、自費出版も商業出版と同様に並べられたら、先程のビジネスモデルの話にもあるように「お客のために考え抜かれた本」が「ただ書いた本」と比べられたらそりゃ前者が売れるに決まってます。

そうなると、本は本屋に並ぶがまず売れません。本屋に並ぶことを名誉として終わりならいいのですが、トラブルの元になるし、イメージギャップがめちゃくちゃあるんですね。マーケティングの知識やビジネス視点があれば見破れるかもしれませんが、仮になくても、「そもそも無名の人の本が書店に並んで居た場合、あなたは買いますか」ということを考えられればオッケーです。普通は買いません。これは作品として本として駄目でなく、無名な故です。非情かもしれませんがそんなものです。だからといって、騙したりというのをすればいいのだという話ではありません。

ひどいことを考えれば色々あって、例えば本屋に並べるのにはお金がかかるみたいな話をします。委託販売は場所を提供しているだけだから、本屋の裁量で本を選びそこで売った分だけを売上となる、売れないなら返せるのが強みです。そもそも並べるのにはお金はかからないですが(本屋自体が並べる作業をするし、そのスタッフコストはもちろんかかる)、それを知らない人に対してかかるという。そして本屋への営業コストみたいな謎のコストを請求する。または本屋に専用の棚を作ってもらって(その分の専有料はお金を出すという)、そこに並べるみたいなこととする。そうすれば確かに並ぶけれど、これって本屋からすれば確実に固定収益になるし(スペース貸し)、その出版社は「並べた」といえるし、作家も「並ぶためにお金がかかる」ということになるので、筋が通ってイルように見えます。

このあたりの見極めは、素人だから出版社におまかせするわ!という人には相当厳しい感じもします。任せるとは、リスクを高めることでもある可能性を理解した上ならオッケーです。

作品が入って印税収入は夢のまた夢。というか倉庫代?

そういう本が売れるわけではないので、むしろ書店に並ぶのは台風みたいに一瞬で終わるでしょう。知り合いなどに配ってもまあ配るために書いたならいいですが、そうでなく売るためだったなら、自分で買い取ったりする悲しさが出てきます。

印税は10%程度ですが、売れないため入るわけはありません。原稿料も当然ないため、かかるのは製本における印刷費や編集者、デザイナー等の費用です。これは部数にもよるのでしょうが、共同出版という甘い言葉もあるようですが、数十万円からというのが相場のようです。ドブに捨てるには勿体無いと思いますがそういうリスクを踏まえるならなしではないと。

ひどいと倉庫代などが請求されるというのがありますが事実は不明です。倉庫代とは、単に作家の蔵書を保管するのに倉庫が必要でその使用料ということでしょう。ちなみに本は売れなければ廃版となり、消えることになるでしょう。本とは紙であり、モノなのでそれを無限に無料でキープできるわけではない、それは事実でしょう。

作ったものの売れないのは当たり前、むしろさらにコストがかかるかもしれない。という意味では辛いという感じですよね。

出版コンテストから怪しさは始まっている

実際に出版コンテストのようなものがあって応募者も一定数いるでしょう。笑い話ではなくみんな当選する可能性が高いです。それはコンテストではないのではと思いますが、その通りです。例えば全員当選するコンテストもコンテストいっていいでしょう。例えば「くじ」でも「ハズレくじなし」といえば「くじ」ですから。

誰もが当選してないとしても、高確率で当選するわけです。お金もらえるのか?というとそれはほぼないか、仮に金額が出てもそれはなくなります。なぜなら、その当選者こそが自費出版する営業候補になるからです。

別に怖い話でもなく、自費出版をしたい人が応募するのでむしろ都合が良いと言えるでしょう。実際に作品の質云々は関係ないのはもちろんです。すでに何度も言っていますが、お客さんは作家であり、その作家からお金をもらうのが仕事でそれで本を作ることで終わるからです。読者に本を売るのはご自由にといえばいいでしょう。

トラブルになるのは、売れる、有名になる、印税が入るなどいわゆる商業出版などの成功イメージ、本を出すことの期待感こそがその原因です。

どちらが悪いとかでなく、ビジネスと考えるとものすごく納得がいくでしょう。ただ当然ですが、十分にそういった説明をした上でとなるわけで、それらを誤魔化せばトラブルになるし、平然と「売れるよ!」といって逃げるパターンも自費出版に限らず、多くのトラブルになりやすいような話であるわけですね。詐欺的な話って大体そうですよね。

その場合営業の仕方、説明の仕方、契約の仕方などできちっと見ていく必要があります(そもそもそこを見ていこうという人はそんな話に乗らないわけですが)

自費出版が救う世界

本記事は自費出版が駄目だということでなく、普通の無名な人が本を出す時、印税でウハウハ!みたいな浮ついたことを考えている場合は痛い目にあうだろうという話です。逆に言えば上のように、出せれば何でもいいなら全く問題がない話です。あとは、営業の仕方とかでトラブルという感じですか。他にもあるかもしれませんが。

そして話を戻します。冒頭に書いた本ですが、作品は質が高いとは言い難い、というか低い。そして使うこともないだろう(つまり捨てる)。ひどいかもしれませんがそんな本です。もちろん世の中広いので刺さる人もいるかもしれませんが。

その著者の自己満足に近いようなものはものすごく分かります。僕もブログでそのような自分メモ的なものがあったりしますし、ただそれらは手応えがあったりで少しずつ成長して変化をしていくことが可能です。もちろんその意志があればです。この場合の本は、おそらく無編集でそのままいったな!という感じでした。そして売れないので手応えは・・・ないでしょう。地味に友人に配られたかもしれませんが、本当の友達であればビシっと言われるかもしれません。ターゲットが甘いとかですかね。

本を書くことが生きがいになった

著者はこの本を「作品」と読んでいました。ビジネス書は作品になりえないと思っていて、ビジネス書でなくても、何かを伝えるものは「作品」でなく、伝えることでしかありません。もちろん伝わらない伝わったなどの程度はあれど。小説も作品ですが、その世界観を伝えることで他にないものを感じてもらうとかがありますよね。

自己満足が悪いわけではないんですね。だからこそ自費出版であり、著者は書き上げられたといっていい。そして僕には意外であったものの、同時になるほどと思ったのは「この本を書くことが生きがいとなった」というくだりが書かれていました。

著者の作品やその拙さを批判するのはものすごく簡単です。一方で著者にとっては「生きがい」で出来たものを批判するのはナンセンスです。なぜならそこには両者の目的が違うけれど、形としては本であるという事実があるだけですから。

ここでは作家は生きがいのために書きそして本になった。僕は面白そうかもと内容に期待して本を買った。作家は生きがいのために書いたのであり、その内容はぶっちゃけビジネス書(実際はエッセイであり日記)であっても、ポエムであっても、写真集であっても、コーヒーを詳しく解説した本でも何でも良かったんです。なぜならそれを伝えてということは第一義ではないですから。もちろん本には「誰かに役立つために」とあります。しかし嘘ではないものの、生きがいが99%であり、残り1%が人のためにでしょう。本来人のためにとは、人のためにやるのが生きがいみたいなレベルでないと迫力や説得力は出てこない、ぬるいものになってしまうだけかなと思います。

一方読者は、NPOやボランティアでやっているわけではありませんので、著者がどう言おうが不満は不満であって終わりますよね。とはいえ、一人の人を救えたというのならこれはいいのではないかと思ったわけです。

マッチングサービスのミスマッチとかって感じでしょうか。

かかる費用に見合うかどうか

著者は分かりませんが、一般的に言われる200万円なのか、50万円なのか、100万円なのか分かりませんが、少なくとも安いとはいえない金額を出したと思います。もちろんいくらかは分かりません。

それによって生きがいを得られた。そして生きる気力が湧いて来ればものすごく安い買い物だったかもしれません。ただ元も子もないですが、それならブログや違う形でも今は届けられる時代ですからなんともという感じはします。多分それを知っていてもそうしたくなかったか、そういうやり取りを面倒と感じたかそんなところかもしれません。

レベル感や程度が違うのですが、生きる意味が見いだせなくて自分を追い込む人もいます。ちなみに著者は相当仕事や現状に不満感があったからこそ、その反動で書くことが出来たと書いています。というかそのように読み取れました。

そういう意味では数十万、100万くらいで本を出せたし、体験できたし、楽しかった、そして生きがいになったなら良かった。そして手元に自分が出した本がある。今後誰かに「本を出したんだよね、自費出版だけどね」という話も笑いながらしているかもしれません。そこまでいけば、かかる費用に見合うともいえます。

kindle本など電子書籍でもありえるか?

話を少し変えましょう。

kindle本でも表紙はイケてるのに内容がイマイチというのはあります。kindle本を自分で出す場合は、いわゆるセルフパブリッシングというものですが、自費出版に近いでしょう。

ただ明確に違うのはコストです。コスト0円とは嘘でなく、手間はかかるが、原稿は当然自分でやり、表紙デザインなども自分でやり、文章を校正したりも自分でやる。AmazonのプラットフォームであるKindle本として売ればこれも手数料はかかりますが、出品コストなどかかりません(販売手数料は売れた本から取られるので)。

紙の本でないと駄目じゃないかという方も、AmazonPODというのがあり、PODとはプリント・オン・デマンドのことで個人では出来ないと思いますが、出版社なら可能です。つまり、個人でやるならPODが出来る出版社に依頼すれば可能でしょう。そのコストも数十万とかはなくて、プリント・オン・デマンドですから、つまり購入があった時に「製本」するわけですね。だから紙が若干普通の本っぽくないともいえますが、これはどんどん進化しているようで、そのうち差がなくなっていくだろうと思います。

こうなると、紙でも電子でも本を個人で出せるので、「自費出版」でやる意義は薄くなります。編集をしてくれるとかデザイナーを探してくれるとかそういうのがあればですが、今回の本でいう編集は何かは見えなくて、誤字脱字チェックとか構成を若干変えるくらいで手間をかけなければ粗利は増えるのでその程度だったのではないかと思います。

また書店に並ぶかどうかで営業力の違いはありますが、そもそも本棚に生存することが難しい闘いというか、激ムズなので相当戦略的にやらなければまず駄目でしょう。行脚を書店にして売るとかもありですが、その熱があれば商業出版出来るのではないかと思ったりします。エネルギーの使い方の話ですね。

むしろここまで読んで頂いた方であれば、kindle本で個人で出すのでなく、電子出版社つまりkindle本を代行作成するなどで、自費出版をうたうところは怪しいという感じになります。もっとも全部ではないでしょう。ただ構造は同じです。電子書籍出版社において、今まで説明したような「自費出版」っぽかったらそれはあなたがお客さんだからですね。本が売れるノウハウは当然ないし、あっても昔とかヒットした事例として(1000に3つもないかも)それを示しているだけかもしれません。嘘ではありませんからね。ただそれは「事例」でしかなく、あなたがそうなる確率は極端に低い。それを信じて・・・は先程と同じケースです。

ただこれも営業の問題がなければ、そこに依頼する人はお客さんなわけですから書いてもらって出すことで良いのかなと思ったりします。ただ冷静に考えれれば「売れないですし、見られないですよ」なんていう営業はまずいないですから(笑)、なんか色々盛る方向になっちゃうんでしょうね。とはいえ紙の本と違ってコストが安くなる傾向にあります。ただ仮に編集者がきちっとやるとか人の手がかかる部分は変わらないので、電子書籍の自費出版でも同じレベルでコストを請求されるのかもしれないし、そこらへんは分かりません。

ギャップから見えるところにビジネスアイデアあり

このように見ていくと、ミスマッチであったとしてもこういう事実というか現象やプロセスがおそらくあったのではないかと、考える事ができます。

例えば以下のようなことがこの経験や考察?から考える事ができるでしょう。

  • 自費出版等で書いた作品が売れるかどうかのセカンドオピニオン的アドバイスをする編集者
  • 自費出版の一括見積りを簡単に行えるサービス
  • 原稿を預かりブラッシュアップして売れる作品に仕上げるプロデュース、または改善ライター

などでしょうか。

それぞれあるかもしれないので軽く調べてみると、まず出した作品が売れるかどうかのチェックは自費出版で行ったものがニーズがあるかが疑わしいですが、実際にニッチを攻めて電子書籍ならいけるのも僕はあると思います。そこでニッチ=自己満足ではないので、そこの見極めが出来ないとまずいでしょう。見極めができていれば成立するので、そこがノウハウになりそうですね。

と思ったら自費出版のセカンドオピニオンというものが星湖舎という出版社であるようです。この会社も自費出版を扱うわけなのでどうかは分かりませんが、視点は面白いですね。

一括見積りはやはりありました(笑)調べたことがないのであることは意外でしたね。

原稿のブラッシュアップは、プロデュースみたいな感じでしょうか。出版代行に近いでしょうか。例えば作家で出版したい人が商業出版するためのアドバイスや手伝いをして、出版社に企画を通すような仕事です。このプロデュース会社も多数あり強みがどこかが実績からある程度分かりそうですね。

おわりに

今回は自費出版について少し書いてみました。

自費出版自体はビジネスモデルが商業出版と別物です。似て非なるものというのが言い得て妙といっていいでしょう。

その違いを踏まえた上で、自費出版で出す場合はあなたが出版社にとってお客さんであるのでその認識を外さなければいいという視点です。ですが、売れないですよという営業方法がありえそうにないので、騙すとか騙されるとかなんか変な話になっていくんでしょうね。

そして電子書籍でコストをかけずに自分でやれば、勉強にもなるし、生きがいと言ってたものもほぼカバー出来るんだろうなと思います。もちろんITの知識やWebの知識や経験もあるんでしょうが勉強すれば出来るレベルです。本の質、つまりアウトプットの質を高めるには、結局これも勉強して経験して自らの成長がないとありえないので、書きながら出しながら次はもっとという感じでやるしかないのかなと思います。

そして未来、または現在であるか分かりませんが、電子書籍で自費出版っぽいことを代行してーみたいなビジネスがあるかもしれません。そういう場合は当然この記事を読んで頂いた方は分かると思いますが、既存の自費出版モデルと同じで、あなたがお客さんということを忘れないで下さい。

それでいいならGOだし、いやならやらなければいいと。でも、何か伝えたいとか、言いたいのだならインターネットもあるし、様々な手段があります。だからそういった自費出版などに思い入れがない限りまず無しだなと思ったりしますね。

こういった読後感がモヤモヤすぎる(正確には読めなかった)という本の体験から、色々と考えることでアイデアを生み出すことが出来ます。そしてアイデアが出てきたらそれらを調べて検証することで、仕事が作ることが可能です。実際には上の思いつきは既にやられているわけですが、ライバルが到達できてないお客さんや拾いきれてないところがあればそれらを得る方法を見つけて提案すれば仕事になるでしょう。

またここで得た構造や知見はそのままインプットとして使えるわけで、自費出版をメインとする出版社と商業出版の出版社と今後の出版不況でどう変わるの変化を見るのも面白いといえますし、情報をアップデートしていけるとも思います。

最もこれは僕が本を好きだからですし、面白い本とは出会いたいと強く思っているからやりたいし出来るしやってしまうことでもあります。ですので、気になったことはどんどん調べることは面白いアイデアに到達できる可能性を高めると思っています。

今回は以上です。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。