楽曲制作サービスの11のビジネスアイデア
目次
質問
Q.お世話になります。
現在フリーの作曲家として活動しております、ぴーすけと申します。
周りにいる作曲家仲間を集って、楽曲制作サービスを立ち上げたいと思っていますが、私は制作以外は全くの素人なので、プロの意見を頂ければ幸いです。
何から手をつけたら良いか、考えるべきかのアドバイスを頂ければ幸いです。
回答
1)Frekulなど参考に
話を聞いてすぐに思い出したのは、Frekulというサービスです。ご存知かもしれません。
http://frekul.com/
多分コンセプトが良いと思いますが、無料で楽曲=ファン登録ユーザーへは配信。そのため、メールアドレスなどアーティストが直接伝えられる媒体を確保。それらのライブを楽しんでもらって、ライブで稼ぐ来てもらう、というモデル。
運営の海保さんの考え方なども面白いかなと思います。
http://frekul.com/blog/report/2013/09/17/saisyukei/
こういったサービスになっていくといいなと思いつつ、実際にやるとしたら、おそらくコンセプトベースな何かが必要です。
例えば、強みはなにかです。
現状では、
・オールジャンルの制作が可能
・音楽制作、楽曲、作詞などが可能
・個人向けやインディーズ向け
というところになりそうです。最後はターゲットですが。
それらから導き出せるものは実はないかもしれません。ただ、ユーザーや音楽に接する人のニーズを踏まえていけばこれらを自ずから見つかるのではないかと思います。また後述するものも参考にどうぞ。
2)プロシューマーという視点
プロデュース=作る、コンシューム=消費するの造語で、あまり使われませんが、今の時代はこういう人が多くなりつつある時代です。
理由は簡単で、音楽制作においてもプロに聴いた話では、音楽制作ソフトは高度化したものの、価格はかなり買いやすくなり、プロが使うソフトをアマチュアが使っていてもおかしくない。
もちろんそれで仕事ができるかはおいておいて、環境としては整っているといえそうです。だからこそ、作る人も増えるわけですね。
そこで、とくに個人などで、音楽を作る人、作ってみたい人向けに何かコンテンツを考えるのはどうでしょうか。
ここでは、プロになりたい人は除外です。例えば、個人で音と関係がありそう、音楽と関係がありそうなところ・・・。
・ご当地アイドルなどアマチュアでやっている団体向けに音楽制作のノウハウを教えたり実際のレコーディングを行う。
個人というよりも、例えばまちづくり団体や小さい企業やボランタリーベースで行っているところが多いかもしれません。が、お金が全くゼロではないと想定しています。
・鉄オタなどのてっちゃん向けに、鉄道や電車の音の制作。
例えば、オタクの中ではその音を純粋に楽しむだけでいいかもしれませんが、単純に思いつくものでも、アナウンスをラップ化したような音楽があったりしました。
そういったオリジナル音楽を、鉄オタ向けに作る、または作り方を教える、それらのコンテンツを見せ合って楽しむ(いわばyoutubeなどの実況、演奏ものに近いですが、だれでも見えるというよりも、作り手が集まったり同じ趣味の人がいたほうが盛り上がりそうです。
運営利益としては、ニコニコ動画のようにプレミアム機能を入れるなどです。ただ、これらの運営やサービス自体はWebサービスのノウハウがいるような気がするので、どちらかというと高度な機能よりも、楽曲制作やクリエイター視点で提供するほうがいい気がします。
注意すべきはクリエイター視点=ユーザーのことを考えないということになりがちなので、どうすればお客さんが使いやすくなるかの視点を持ちうる人が仲間に一人はいないと厳しいかなと思います。
・個人でのyoutubeやツイキャスなどのラジオ向けのSE、BGM作りを提供する
これは私が個人的にやっていますが、オリジナルBGMなどあればいいなあといつも思います。ただ頻度と購入金額、単価などはさらに後に書いていきます。それらを踏まえるとターゲットを絞って誰に届けるかが見えてくるかと思います。
3)教える
音楽を作れるならそれらを教えられるはずです。
そこで、作りたい人向けに教えるビジネスは強いです。
この作りたい人がどれくらいいるかを調べる必要があり、
音楽がどういったシチュエーションで使われるかを調べたりします。
例えば選曲という行為も、実は結婚式で自分が主催するくらいしかないという人ももしかしたら多いかもしれません。結婚式向けのオリジナルソングを作るサービスなんてのもあったら面白そうです。
作り方を教えるとそれで終わるという心配をする方もいますが、実は教えてさらにまた疑問点が出てくるのでそのフォローで稼ぐということも十分ありえます。
4)定額制で学ぶ
月額いくらとして、それで音楽について学ぶというサービスです。
schooのような形式で学べるといいと思います。
また、そういった外部オンラインサービスに講座やコンテンツを提供するという視点もありかなと思います。自前でシステムを作ることだけが正しいわけでもないので。
5)価格について
現在はLINEやAWAなど色々な定額制コンテンツが増えてきました。映画やアニメなども定額制になってきており、一枚ずつの購入レンタルは
ちょっと楽しむ層が異なるといえそうです。
コレクション=所有=買う、いつでも聴ける=データがあればいい=シェアというところでしょうか。
そこで、定額制の音楽は月額1000円程度。もっと安いところもあります。また、itunesなどは1曲120円とかそれくらいです。
この単価で闘っていくかどうかはおいておいて、同時にどんなインディーズでも、私も知り合いにアーティストがいますが、そのCDやアルバムCDなどはやはり500円ということはなく、最低でも1000円、そして2000円から2500円程度はします。
これはCDを買うことがその音楽価値というよりも、ライブでの生物であり応援という価値もあると思います。
よって、音楽制作サービスまたはマッチングなど、欲しい人と結びつけるところでいえば妥当な価格は、月額数百円の定額制であったり、フリーで数曲作れる、または指導してもらえるとかかなと思います。
ただ、こういった学び系のコンテンツはマネタイズが難しいと言われるところもあります。ドットインストールなども田口さんがお一人に近い形で頑張っている印象ですが、数万人たしか10万人くらいはユーザーがいてもというところでしょうか。
http://dotinstall.com/
無理というわけではなく、難しいだけです。
一万円起業に出てくるようなシンプルでかつ確実に顧客がいるところでやれば小さなスモールビジネスとして十分回せると考えられます。
関わる全員が食えるかどうかはおいておいて、1,2名程度なら食えるという意味合いです。この本は面白いのでぜひ紹介リンクで恐縮ですが、おすすめです。
http://mediamarker.net/u/readmaster/?asin=4864104042
6)音楽の棚卸し
音楽制作なども私は分かってない部分の方が多いです。
そこで、ご自身の知識や仲間のノウハウを集めて棚卸しをおすすめします。
例えば、ビジネスとは組み合わせにすぎないので、
・音楽の仕上げだけをやる専門集団
があっても面白いわけですし
(例えばタクシーの運転代行というのはタクシーっぽいですが、飲んだ人などに限られるビジネスです)
・作詞だけをやる
(例えばセントラルキッチンなどでほぼ調理したものを店頭で簡単に調理して出すファミレスなどです)
など色々と考えられます。
ここで大事なのは、
・音楽制作またはそれに関する何をしたいか
・どこでそれをやっても妥協ではない、または継続できそうか、確率が高いか
を考えることです。
例えばですが、
・演劇や役者向けのSE、サウンド効果音等を提供、制作、プロデュースする
というサービスがあるとします。実際にあるか分かりませんが。
その場合、演劇とか別に興味ないし、というのであれば、オススメできません。しかし、ニーズや市場としては好みとかやりたいかどうかを超えて存在します。そこにどう関わりたいか、またはそれができるか。
いわば、商人的視点でいけるかどうかでしょうか。クリエイターや作り手で、そういう人もいますが、どちらかというと作りたい、商売は二の次であるという人がクリエイターには多い傾向があるので、
その点が最も大事なところではないでしょうか。
例えば楽曲も受ける曲よりも、作りたい曲を作る。
これはこれで格好良いですが、面白い本と売れる本が違うように、作る側でそれらを調整できるか、考えて提案するかは何か性格的なもののような気がします。
他にも、
・飲食店の売上をBGM等で数%変わる
というデータがあるそうで、そういったところではより時間帯や人数などによって適切な音楽がかかるように、システムを売るというビジネスがあります。
その場合の音楽提供をするとか、ここでも考えられます。
7)作業用BGM
実は今もかけていますが、youtube等でBGMをかけながらというところで仕事をすることがあります。もちろん公式のものもあるのでしょうが、ほぼグレーなものもあるのではないかと思います。
それはおいておいて、そういった仕事や何か作業をするとかそういう向けのBGMというジャンルは膨大なリスナーがいるのにわりと特定の提供者がいない気がします。
例えば、仕事、睡眠、掃除、何かクリエイティブなこと、そういったところにご自身が詳しい部分でまずは作っていって人を巻き込むという手もあります。
また簡易に「作業用BGM専門チャンネルサービス」として、
グレーさを取っ払って一曲50円くらいで買えたらわりとライトに買えそうです。
全部作らなくても、ループものとか、色々と工夫すれば単価も低めでもいけたりするかもしれません。
この手のどっかに特化するという発想は特殊なことでもなく、最近の例では漫画家向けの背景素材提供の背景倉庫というサービスがあります。
http://haikeisouko.com/
もっと特化してもいいと思っていて、
例えば、睡眠用BGM、とくに仮眠用とか、6時間寝る用とかつくっても楽しそうです。
8)法人向けなど
例えばアロマやリラクゼーション施設などです。音楽をセラピーのように有効に使うところもあります。さてこれらの音楽を使う人は音楽に価値を置いています。だからこそ、オリジナル性などにもこだわるような気がします。
また汎用的にアロマ向けの音楽を作っておいて、それらをカスタマイズしていくなどもありかもしれません。お客さんの好みにあわせて変えていくということです。
9)ビジネスモデルから考える
マッチングに拘なくても他のビジネスモデルもあります。
http://www.slideshare.net/ita3jp/ss-25806406
こちらの6ページのスライドなどを見て少し視点を得るのも面白いと思います。
ライセンスではないですが、まだまだ成功例が出ていないところですが、
wemakeのような製品開発、全員還元型のサービスがあります。
成功例といってないのはまだ機能しているとは言いがたい面があるからです。
https://www.wemake.jp/
ただ今後このような、作り手も使う側も関わっていって、一つの例えば楽曲を作り出し、古くはミュージックセキュリティーズの音楽ファンドに近いかもしれません。
http://www.musicsecurities.com/service/
例えば、音楽を一曲作ろう。そしてそれらに出資もOK。アイデアやコメント、アレンジや何かのシーンで使うなどの協力もOK。時代の流れにはあってるので、これらをどうコンテンツにまとめるかだけになりそうです。
自分のブログで恐縮ですが、アイデアメモを公開しているのでそういった視点もぜひ参考になると思います。アイデアは日常に落ちています。
http://ideanote.blog.jp/
最近だと、ラブライブやバクステなどのアイデアプロデュース的なものは、
会いにいけるアイドルの代表格AKBを超えて面白くなっていきそうです。
http://www.lovelive-anime.jp/
http://backst.jp/about/
10)なぜやるかを考える。
こちらもぜひご参考に。
https://schoo.jp/classreport/1(見えなくなったためキャッシュでリンクしています。schooを受けてみた ~「ビジネスアイデアとは何か」 ロケットスタート社長~も参考になります)
そもそも、どうしてやるかですが、楽曲サービスマッチングをしたいというところを設定するのはまずそういうことをなぜしたいのか、があってからのほうがいいと思います。
食べていくためにというのもいいのですが、もうちょっと違うベクトルのものが欲しいというところでしょうか。
仮になぜやりたいかがあれば、楽曲サービスでなくても、イラストサービスでもいいわけです。それをなぜ音楽のアーティスト達がやるのか、理由が明確であれば面白いわけです。
11)現役の起業家の発想も
http://www.37da.jp/archives/cat_60251811.html
こちらのKlabの真田さんはビジネスアイデアを公開しています。
こういう視点で考えると良いという参考にいかがでしょうか。
古いですが、それらの視点を今に持ってこれないか、また視点自体は全くアイデアやビジネスアイデア視点では使えます。
59記事ほどあるので全部に目を通してヒントとしてはどうでしょうか。
12)まとめ
実際にサービス化していく、形にしていくのは大変だと思いますが、それらが形になった時の感動や興奮、それでビジネスや売上が上がる瞬間は一回でも経験していれば病みつきです(笑)
ぜひ一つでも参考になれば幸いです。
面白いサービスが出来たらぜひ教えてくださいね!紹介させてください!
筆者プロフィール
- 「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介、仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューやお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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