アイデア出しが好きな人を集めるには?

アイデア出しの場をやっていますが、コミュニティなりグループなりをいい感じに活発にもっていくのはわりと大変だと思っています。

一方で、世の中のアイデアマンをどう集めるか。集めるというか、集まってもらう、ついつい面白そうだから参加したくなるみたいな、そんな仕掛けを作れないかを考えていました。

そんな時、天パ社長カワベリコインというじぶんコインの提供価値が、「ブレスト」だったので、軽い気持ちでお願いしてみました。

今回はその回答とどう解釈したかを書いています。アイデアの場などに興味がある人にはヒントになるかも。

カワベリさんにお聞きしたこと

僕の質問は以下です。

ブレストお願いします!アイデアを出すのが好きな人達を集めるにはどうしたらいいでしょうか?そういう仲間を集めて、世の中を面白くしていきたいと思っています。

じぶんコイン 個別メッセージから引用)

質問自体は120字程度なのと気軽なものなのでそこまで突っ込んだものは出来ないということを踏まえて書いています。

また、アイデア出しの場を意識してはいますが、とくにアイデア出しの場には「アイデア出しが好きな人のみ」で構成されているわけでないため、それを指しているわけではないです。

一方で自分の課題というか「アイデアマンが集まってくる仕組み」というのは興味があって、アイデアマンであるカワベリさんがどう考えるのかが気になって聞いてみたというのが経緯です。

実行を約束することでモチベーションを上げる

カワベリさんから頂いた回答はこちらです。補足回答も頂いているので2ツイートになります。

この回答の意味を考えてみました。

1.アイデアを出すだけではだれる

例えばアイデアを出したいという人が10名程度集まっている場があるとします。オンライングループなどをイメージしてください。参加者の程度は違えど何かしらアイデアを出したいと考えているものとします。

ではこういうグループで「アイデアを出す」ことで何かが起きるかというと、アイデアを出しているだけで、何もコミュニケーションなり、実行する人がいなければそのまま疲れて終わる気がしますし、まず終わります。

逆にいえば、会社などの組織や団体は実行をセットしているからこそ、また組織の中で実行力や行動を担保しているのが強いといえます。個人の弱点は個人の気持ちだったりに左右されるからです。フリーランスの人達がいるじゃないかと思いますが、彼ら彼女らはそれらの実行セットを強力に出来るような環境(物理的な環境、マインドセット、だれたときのリカバリー、支えある仲間など)を作り上げています。というのはそうでないと、長く何かをやり続けることは不可能だからですね。

というわけで1つ目は、まずアイデアを出すだけはまず駄目だよねということです。これはそのとおりだと思います。

ちなみに、アイデアノックなどでアイデアを鍛えるアイデアノックが過酷なのは、フィードバックがほぼない真空状態(笑)だからですね。ただ今の時代はブログやツイッターなどで書けばアクセスやコメントがあるかもしれないから、まだやりやすいと言っていいでしょう。工夫するならば、リアルで話せる仲間にアイデアノックを聞いてもらう方が機能しそうですね。

2.10個のアイデアのうち1個は実行する約束をする

カワベリさんのアイデアの肝はここでしょう。

例えば、やる気がでないときはどうすればいいか?というお題があって、そのアイデアを考えたとします。この時、自分でやるなら自分はそのうち1個はやることとし、他の人からのお題ならその人が1個は実行してそのフィードバックをしてねといいます。

実行というだけでフィードバックをしろとは書かれていませんが、実行したかどうかの確認という意味で「実行した報告+その感想」程度であればそこまで負担感はありません。

例えば、

  • やる気がでないとつぶやく→コメントをもらう
  • やる気 出ない で検索して出てきたサイトを見る→何か方法を探す
  • 運動をする→腕立てを5回だけしてみる
  • 着替える
  • シャワーを浴びる。無理なら顔を洗う
  • ライフハック大全をぱらぱら見てみる
  • やる気の出るアドバイスにアクセスしてカウンセリングする
  • 太いペンでA4のコピー紙に「やる気出ない!」と書いてみる
  • 「やる気」を別の言葉に置き換えてみる。→それはやる気ではないのでは?
  • あきらめて休む。寝る

で10個です。アイデアの粒度=レベル感が異なるのは勘弁してください。気分転換するでまとめられるものもあるので(笑)

この中で1個やってくださいという約束となります。腕立てを5回だけやってみたのですがやる気が出ました(笑)というフィードバックをアイデアを出した人にするという流れになるでしょう。

当然この約束を繰り返していくと、それが普通になります。うまくいくと、必ず10%が実行するフィードバックが飛び交いますし、それによってアイデアを出す人が「やってもらえてよかった」「自分のアイデアが何かヒントになってよかった」という認められる欲求を満たします。これによって、アイデアを出す人は続けられるということですね。

また、お題を出す人は必ず10個もらえるのでそれで1個はやるために、わりと本気度がある人に限られます。出てくるものがなにかわからないけど、一個はやるというのはプレッシャーになるかもしれませんが、実際はそれくらいはやってもらわないと「課題は解決できない」と考えていいでしょう。

どちらにとっても良いスパイスとなり刺激になります。グッドアイデアですね。

ちなみに、さらに話をすすめると、アイデア10個のレベル感がばらばらで依頼者が実行できないケースもあり得るでしょう。または既にやっていたことだったという物言いもありそうです。これらを防ぐにはコミュニケーションをするしかないのですが(事前相談やお題の条件に入れるなど)、簡単なものから難しいものまでまずは10個として、1個やるという分かりやすいルールを作ることであとどうなるかはやってみてどうかを考えたが方が良さそうです。

3.アイデアへのフィードバックは宝

これは僕の経験からも言えるということです。

以前1年くらい月10程度のアイデアを出し続けて、指定のフォーマットに入れていったみたいな仕事をしていたのですが、これ自体そこまで辛くないのですが、一番つらかったのは「クライアントからフィードバックがない」ことでした。

さすがに辛いと思って「これイケてるかどうか」も含め、「少しくらい何か感想もらえんと辛いです」的なこともいったはずですが、基本それらは出来ないということでした(笑)

何かのTV番組かCMか忘れましたが「企画部に異動をしたい若手社員が、自分の部署にいる課長に熱意をもって企画書を書いてこれを企画部に出してください」とお願いしていたシーンを思い出しました。これを相当続けていて、その若手社員は「少しずつでもアピールするぞ」という意気込みだったのですが、なんとその課長は企画部にその企画書を提出することはなく、「自分の机のそばにあるダンボールに企画書を突っ込んでた」だけだったんですね。確かその若手社員はその事実に、企画部の誰かから聞いて愕然とするシーンです。思い出すだけで泣けます(笑)

要するにアイデアに限らずですが、そのフィードバックはめちゃくちゃ大事なんですね。

出しっぱなしにしないということで、そういう意味でもアイデアを思いついたらまず言う、出すということでフィードバックの機会を増やすように意図的にしています。(ちなみに特許アイデアとかは公開しているとアウトなので駄目ですが、ここでいう僕のアイデアとは特許的なアイデアを指していません)

同じアイデアがあったとして、フィードバックがないものと、あるものでは、後者のほうがアイデアが磨かれるので良い。またはフィードバックがある分、モチベーションになる。またはお客さんのニーズも垣間見えるので良いという価値判断です。

そういう意味でなるべくアイデアにはフィードバックしようということも思い出しましたね。

4.共有財産としてのアイデア

会話の中でカワベリさんからもう一つヒントをいただきました。

つまりこれは、場やグループの中で出てきたアイデアをAさん、Bさんなど個別のアイデアに紐付けるのでなく、一旦場に出てきた山札みたいに、山アイデアとする。10個のアイデアがあると。もちろんある程度アイデアを出したい人だから何か出てくるだろうということで。

その10個のアイデアは山アイデアであり、同時に場に参加する人達の共有財産でもあります。公共物という感覚でしょうか。例えば図書館みたいなものは分かりやすい。そこで出てきたアイデアを楽しみ、かつアイデアを出し合って磨いたり、違う視点を入れたりする。そういう10個またはそういう1個をどれか実行する。

僕の中で癖なのか、ついつい個別単品のアイデアマンのアイデアは一つに属するみたいな感覚があって、それはちょっと視野が狭かったと感じました。確かにインターネットに放り投げたアイデアがめちゃくちゃ良いアイデアになって返ってきたら感動して、また使いたいと思うでしょうし(逆もあるでしょうが)、そこから実行もセットにすることで次が生まれそうですね。少なくとも何もやらずにより、1個やってどうかのほうが進んでいる気がします。

出てきたアイデアが必ずどれか実行される、する人がいるというのは面白い仕掛けです。最初はびびったりして、様子見で動かないかもしれませんが、「ここは必ずやる人がいる」となると、全く違った場になりそうですね。

おわりに

今回はカワベリさんにお題を投げたものから考えてみました。実行を約束するというシンプルなアイデアでありながら、それはアイデアを出す人の動機や欲求を満たしつつ、場を盛り上げるという優れたアイデアでした。

そんなカワベリさんにお願いしたい!という方は、天パ社長カワベリ@一心同体 初老隊からカワベリコイン20枚(現在)でお願い出来ます。詳細はこのコインで手に入る価値を見てみてください。

カワベリさん、知恵を貸して頂きありがとうございました!この記事がフィードバックになりますように!

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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