絵本作家なるかわしんごさんに聴くシゴトの作り方 その1

シゴトクリエイターの大橋です。

以前voicyでやっていた「シゴトクリエイターのシゴト研究所」でゲストトークをやっていました。一つの試みとして、絵本作家の生川さんのトークを文字起こししてテキスト化コンテンツを作ってみました。

生川さんの話はもちろん面白いと思っていますが、このインタビュー自体も価値があるものと思っています。もちろん価値を感じるかどうかは読者の判断に委ねられますが。

シゴトづくりのヒントに、生き方のヒントになれば幸いです。

シゴト研究所インタビュー企画

シゴトクリエイターの大橋がシゴト作ってるなあ!とか、この人面白い!という人にインタビューをしてその人のシゴトの考え方をあぶり出す、その人らしさを引き出すのが狙いの企画です。

今回のゲストは絵本作家の生川真悟さん。生川さんとは共通の友人からひょんなところで出会いました。彼の生き方というかスタイルとしては、一言で言うなら「素直さ」がガソリンとなって人生エンジンを動かしているという感じですね。

僕はひねくれているのでこんな素直に人のアドバイスとか意見聴いたことがないし、聴けないと思います(笑)天邪鬼なんだなと思います。

なるかわしんごさんのプロフィール(取材時点)

なるかわしんご(絵本作家・イラストレーター) 1989年(平成元年)生まれ、三重県四日市市在住。27歳。中川たかこを師事する。現在はピース・ピースに所属、専門学校の絵本コース講師を務める。影響を受けた作家は、M・センダック、ジョン・バーニンガム、和田誠、宮崎駿など。

なるかわしんご公式サイトより引用)

インタビュワーは、シゴトクリエイターの大橋です。詳細プロフィールはこちらから。

はなるかわしんごさん(ゲスト)、は大橋(インタビュワー)です。太文字は筆者注。なおいくつかのリンクは脚注として解説しています。今回のアイキャッチはなるかわさんの作品「クマのつくりかた」を使わせてもらいました。

収録場所は桑名囲碁将棋サロン庵(いおり)を使わせてもらいました。個室も快適で非常に良かったです。ありがとうございます。

絵本作家と児童虐待防止活動という2つの柱

 はい、皆さん、おはようございます。シゴトクリエイターの大橋です。シゴトクリエイターのシゴト研究所第4回目((現在更新していませんm(_ _)m))、始めていきたいと思います。まだですね、放送というか配信開始して今3回目なんですけど、朝収録すれば「おはようございます」だし、夜録れば「こんばんは」だし、ちょっと慣れてないなというのがあるんですけど、第1回目・第2回目・第3回目と一人で喋ってきたんですけど、ちょくちょくゲスト呼ぶよってことを言ってまして、さっそくゲスト登場ってことで、今日はですね、友人でもある生川真悟さんをこの番組にお招きしましてけど、何ていうか遠征してきましたみたいな、遠征というものでもないですけど。じゃあ、生川さんちょっと、先に簡単に自己紹介します?おばあちゃんの話からしてもいいですし。

 生川真悟と申します。表向きって言ったらおかしいんですけどいろいろやってまして、イラストレーターと絵本作家っていう肩書では基本的に中心に動いていているんですけど、それとは別に児童虐待を予防するっていう事業の取り組みのほうにもいま力を入れてまして、基本的に自分は絵を描くっていう所を活かしつつ色んなフィールドで何かやってますという感じですね。漠然とそんな感じです。ざっくり。

左は大橋。右がなるかわさん

 今まで分った人が何人いるかって感じですけど(笑)

 めちゃイケのはてながいっぱい。

 とりあえず、イラストレーター絵本作家っていう柱、でも絵本作家っていうイメージはいろいろあるんですけど児童虐待防止の事業っていうことをやられているってことで、ざっくり2つはあるよってことですね。

 そうですね、はい。

 で、シゴト研究所っていう所もあるんですけど…これ初めのあいさつだから切った方がいいかもしれないですね。とりあえず今回は、絵本作家でいいですか?絵本作家の生川真悟さんをゲストにお招きして話していきたいと思います。

 皆さんよろしくお願いします。

実は野球少年でした

 では、生川さんに仕事の話であったり、働き方であったり、最近こんなこと感じてますとか、色々聞いていけたらいいのかなと思っています。で、一応ですね、シゴト研究所っていう所なので、自分がどういう仕事をやっているかっていうのもすごく大事ですし、例えば絵本作家って言っても色んな絵本作家の人が多分いるでしょうし、絵本で児童虐待活動をやってる人が他にも…ゴロゴロいるとは思えないですけど(笑)

皆やってるって思わないですし、基本的に生川さんだったら掛け算というか、イラストレーター、絵本作家であり、社会的な事業をやっているとか、そういう掛け算が特徴っていうか、その人の語り方であったり生き方だなと思うんですね。その辺り、色々聞いていければいいかなと思ってます。まずは初めて聴いている方ばかりだと思うので、絵本作家とかイラストレーターっていうのをまず、仕事にしていこうとか、しようと思ったきっかけとか教えてもらっていいですか?

 きっかけ…。18ぐらいまでずっと僕野球やってたんですよ。野球ずっとやってて、どうやって生きていくかとかどうやって働いていくかって全然何も考えずに、ボールばっか追っかけてて、高校3年生もずっとやってて、やっぱりすぐ直前に働くっていう選択肢しかないって思っちゃったんですね。学校通ってると野球…夏の大会が終わって。

 やっぱそんな感じなんですか、野球やっていて大会が終わるともう引退というか卒業…。

 就職か、大学行くかみたいな二択しかないみたいな感じで、すごい怖くなって、それが。急にあおられて(笑)プレッシャー感じて、でもやっぱり考える時間とか自分が本当に何がしたいのかわかんないけど時間が欲しいっていうことで大学に行くことにするんですよ。で、正直、美大も行きたいなっていうのがあったんですけど、それじゃ飯食えないからっていうちっちゃいときからの刷り込みっていうか、絵は飯食えないみたいなのがあって、やっぱどうしてもそういう選択ができなかったですね。自分が本当にしたい方向の選択っていうか。でもそこから道を外していくんですけど…。

 それでどうしたんですか?

 でも、普通に頑張って勉強して。そのときに結構勉強が好きになって。大学に行ってから。

 じゃあ大学に行った後ですね。野球少年はボールを追いかけずにペンを持ち(笑)グローブを消しゴムに、ボールをボールペンに…わかんないですけど(笑)

 無理やり変えて、普通に心理的なこととか勉強し始めたんですよ。従業員のモチベーションとか。どうやってするのがいい企業なのかとか。

 経営的な…マネジメントとか。

 どっちかというと、お金の管理とかじゃなくて現場でどうやってやるかっていう話なんですけど、それでがっつり勉強して、一応。どうせやるなら結果残さなきゃいけないってことで、そこで頑張って、結構大きい商社に入ったんですよ、就職活動して。そこがブラックで。もう、朝7時に行って夜…朝の2時か3時に会社終わる、みたいなような感じで。電通さんのレベルじゃないですね(笑)そういうレベルじゃなくって。案の定僕も体壊しちゃって。で、ドロップアウトして。

自己啓発ブログの挿絵という意外なきっかけ

 それどれぐらい(の時期ですか)…?

 23(歳)なんで…1年で辞めましたね、会社。どうしたら彼たちの思いっていうのを奮起させれるのかなって偽善的に始めたのをブログで、自己啓発でいっぱい仕入れたものを全部アウトプットする記事ばっか書いてたんですよ。

 (笑)それ、行きながら?

 行きながら。でもこういうとこあるよ、みたいな。こんないいサイトあるよって教えて、結局ばれるんですけど。

 自分が書いてるってことを言わずにってことですか?

 そうです。やる気出たわとかって言ってるの聞いてしめしめって思ったりとか。やっぱ長文になってくるんです、熱いから。そうすると何かつまんねえなってなってきて、そこに挿絵書き始めたんですね。それから、それを見てた子が絵本にしたらいいんじゃない可愛いよねとかっていう話を聞いて、「あ、俺絵本いけんじゃね?」みたいな勝手に解釈して…。

本人談「恥ずかしいけど」絵本作家1年目の制作スケッチ

物心ついてから絵は封じていた

 ちょっと待って。戻すと、今挿絵の絵が出てきましたけど、高校三年…野球少年の時は絵やってたんですか?

 全然描いてないです。

 ああ、そうですよね。で、大学行っても従業員のマネジメントじゃなくて、そういうときも特に絵は?

 先生の似顔絵とか描いて怒られるみたいな。

 何やってるんですか(笑)で、ブラックなところに入った商社も、別に絵なんか描いた覚えはない?

 絵なんて描いてる時間ないんで…。

 で、ニートになってブログは書き始めたときにも絵は描いてなかったってことですね。で、ブログ書いてて長文で面白くないから絵っていう?

 読みにくいなって思ったんです。ずっと画像がないと箸休めがないと思って。

 箸休め(笑)確かにそうですね。なるほど。

 ちっちゃいときには絵を描いてたんですよ。2歳ぐらいから好きになったほうで。描けてたタイプだったらしいですけど。

 物心ついてからやっぱり?

 封じ込んできたっていうか。

挿絵を絵本に。コンペで絵本風なものを作ろうとする

 絵なんか描いてもしょうもない、それじゃ僕は食べていけないわ…何でしょうね?刷り込みってわかんないですからね。じゃあ、ブログを書いて箸休め的な長文、文章だけじゃ面白くない…アイディアは自分で考えたんですか?

 挿絵をっていうのはまず僕が考えて。

 描いてみたらその絵がウケたってことですね。手ごたえが。へぇ、面白いですね。

 で、コンペ応募して。絵本の原稿全部作って。

 それ、挿絵入れたときにすぐ絵本って風になったんですか?

 無理やり絵本ほじくって作ったんですよ。その挿絵から。でも全然、クソ面白くなくて(笑)

 あんまりおもしろくないけど出したってことですか。

 そうそう、まあそん時は「これ行けんじゃね?」みたいな感じだったんですよ。

 どうなんですか?絵本みたいになってたってことですか?

 いま思うと絵本意識して描いてたのかなっていう感じですけど、別に絵本を意識してたわけじゃないんですよね。謎ですけど。絵本っぽい絵みたいな。たまたまそういう絵本っぽい絵だったのを見て、多分絵本にしたらいんじゃないかって話

 でもその絵本コンペのために絵を描いたって訳よりも、挿絵のあるストックを使って…。面白いですね。

当時のものではないないですが、絵本的なイメージとして

 で、形にして、それが今から2年…3年ぐらい前か。絵本の形にして、「あれ?俺これしたかったことなんじゃないかな」って、そこでフラグが立つんですよ。急に。

 はー、なるほど。絵本コンペ出した後ってこと?

 後ですね。

 楽しいってことですか。ブログ書いてるのも楽しかったですか?

 楽しかったですけど、結局少し…

 あ、ちょっと待って。もうちょっとで10分なんで。今までの話は結局質問通りで、質問通りで答えてもらっていて、イラストレーターっていうか、絵本の所にどう辿りついたかって所なので、そこまでのお話しになったかなと思います。また続きます。

おわりに

今回のパートの後半は掛け合いで話はそれほど展開していませんが今後展開されていきます(多分)。まずは生川さんが、なんで絵本作家になったか。それは意外にも自己啓発ブログ(笑)で偽善的というなかなか面白いところをキッカケにしているなあというところです。本人がものすごく個性的とかそういうことではなく、キッカケって本当になんでもいいんじゃないか、そんなことを思います。

絵本風な何かというのも、ものすごく当時の感覚を再現していると思います。絵本を作りたいわけではないが、絵本っぽいものしか「アウトプット」できるとか、具現化できるイメージがない。でも形にしないと何も見えないのでチャレンジしたとも言えます。

このシリーズは予定ではその5とか6とかくらいまで続きます。全体で80分くらいはあるインタビューです。次回更新をお楽しみに!

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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