マイカーを広告化するマイカースポンサーについて調べてみた

マイカースポンサーという個人が所有する車(マイカーって響きに感じるものがありますが)に広告(スポンサー)をつけて報酬になるというサービスモデルがありました。

なかなか見かけないサービスなのでどうやっているのか色々と考えてみました。

マイカースポンサーの特許発明

シゴクリでは毎度お馴染みである通信特許マニアさんにリクエストをあげてとりあげてもらいました。いつもありがとうございます!

特許的な話は上の記事をぜひ読んでもらってというところです。請求項みただけで逃げてしまう僕には無理でした(笑)とはいえ、雰囲気的にいえば、車にステッカー広告を貼り付けた場合それ誰が見たかとか分かるの?と評価の問題になります。分からないということですよね。

それをカメラで広告と人であるとか、後ろの車の前面であるとか、そういうものが近く写っていれば見たと言えるだろうという判断かなーという話です。考えそうで考えないネタなので非常に面白いと感じました。

とはいえ、単に営業車とかにはよく会社ロゴやら宣伝シートが貼ってあったりしますが、これは物理的かつ広告サービスとしては仕組み化しづらいですし、見たかどうかってのも評価できないですよね。アドカーみたいなものもそうですよね。掲示した宣伝した、音声や映像流した。多分時間と台数とかでお金を取るわけですけど、それで何件電話やサイトのPVになったかって結構計測が難しいです(実際は移動中の車や停止中の車にQRコードがあってそれを撮るとかもありえますが、結構つらそうですよね)。

特許でとくにビジネスモデルっぽいものは面白いので僕はリクエストを出していたりします。もし気になるものがあればリクエストしてみてはどうでしょうか。リクエスト前に検索して同様のものがないか調べられるとより丁寧かなと思います。

マイカースポンサーとはどういう仕組みか

特許という視点は以上ですが、以下調べたことを書いていきます。

マイカースポンサーは、冒頭に書いた通りですが、マイカーにステッカーを貼ってスポンサー料がもらえるサービスとあります。ステッカーはお気に入り、つまり自分で選べるのもポイントになりそうです。無理に貼られるのは嫌ですしね(笑)

広告としてスポンサーである企業はそれで気に入ってもらったユーザーから広告を届けるので親和性というか、広告らしくない形になり、掲載期間が長くなったり、口コミも増えるかもしれません。また低価格になる(おそらく広告相場は交通広告なら高いですし、個人のモノを広告化するってアイデアはあっても仕組み化できないので厳しいんですよね。)というのも魅力ですね。

最近で覚えているアナログ広告で面白かったのはせなか広告です。まだやってるかなーと思ったりしつつも、取り組みが面白いもののデジタルとか数値とか広告効果の測定という「指標」になると弱いわけですよね。逆に使えるなあと思ったのは「交流会や懇親会」などの状況で1時間以上はその会場に滞留、回遊しつつ背中にある広告について話すとなると、ヒアリングとニーズチェックになるのと、アーリーアダプターに受けるかどうかで全く違うサービスになるのかなと思いました。

とはいえこれを実現させるには、広告主のサービスを理解する、同時に妙なサービスなら宣伝を断る、ヒアリングしたいとか広告主の想いをちゃんと理解する、ある種代行ですが、代行以上の価値を生み出せると良いんだろうなあと思いました。

どういったスポンサーがあるか

プランは2つあるのですが、一つは先着応募型で、もう一つは抽選応募型です。先着か抽選かという違いになるかと思います。

ステッカー一覧では、SOLDとなっていて先着応募型は1件しかありませんでした。おそらくステッカー数が限定=広告主の希望や予算等だと想定されているためでしょう。

自分史サービスの企業では10cmサイズと小さめのステッカーで、これで1枚500円です。期間は1ヶ月ですから高額というよりも、自分の使っている車のリアガラス部分を広告スペースとして売る感覚ですかね。

サイズとかでなく、あくまでスポンサーの予算次第かもしれません。例えばエナジードリンクの広告は3,000円までついています。これはわりかし金額が大きそうです。別のステッカーでは8,000円と、まあこれは数が多くないのかもしれないですしね。

運営企業であるマイカースポンサーは5,000円とそこそこの金額ではないかというところです。ただ40cmとなると結構大きいなあというところで、理念に共感しないとまあ貼りたくないのでなるほどなあと。

執筆時点で25件あるものの24件がSOLDとなっており、残り1件としてアドバンスキャリアのみが申請期間少し過ぎたからまだ受け付けているのかなと思われます。

ステッカー配布数は分かりませんが、確実に配布されて登録者ドライバーが貼り付けて走っているということですね。近くで見かけることはさすがにないのですが意識してみたいと思います。リアガラスに広告ステッカーを貼っているってなかなかないと思うので分かるかもしれません(笑)

スポンサー企業は様々な印象です。業界に偏りもなく、結構面白そうな印象ですね。

ビジネスモデルはどうか

ビジネスとしては、広告モデルとなりそうです。シンプルにスポンサー企業の広告費として、マイカースポンサーである運営側が、広告ステッカーを貼っていいドライバー(マイカー)とマッチングするということです。スポンサー料とは、純粋にドライバーが広告したということに対する報酬でしょうが、マッチング手数料であるとか、サイト利用料であるとか、広告媒体として人数(台数)とかでスポンサーからプラスで取っていると想像します。あくまで想像です。そうでなければサイト運営費もですが、ステッカー作成(材料費、印刷費等)もかかりますし、それらは別に合わせて企業側から得ていると考えています。

こういった広告モデルと考えればありふれているわけですが、車しかも個人の車で、リアガラスでステッカー、さらにスマホを用いて撮影して、走行距離をメーターから算出しつつ、剥がすなど不正行為もチェックするというところで一連の仕組みを作ったことは聞いたことがありません。それがユニークであるといっていいでしょう。

GoogleAdsenseは本サイトも貼り付けていますが、GoogleAdsenseが個人サイトを広告化できるのとかつ最適な広告にしたという点、これはテクノロジーでというわけですが、それのややアナログ版といっていいでしょう。

課題はあるか

企業需要が開拓し続けられることが前提

おそらくですが、この手の広告モデルは個人が対象ということとなるので、個人側の需要はあるわけです。手軽だしお金かからないし、あるならやるか、ちょっと手間かかってもとなるわけですね(笑)

つまり、企業側の広告需要を掘り起こすのが鍵となります。そう書いていて思い出したのがフリパンです。かなり前ですが、2014年頃とかそのあたりでしょうか。無料の男性ボクサーパンツを配布してそこに企業広告をつけることで、ビジネス化しようとしていました。登録していたのですがパンツが届いたことが1度あったか、いやなかった気がするくらいです。調べると2019年3月にひっそり終わっていたようですが、メールが届いた形跡はなかったです(笑)

それはともかく、このフリパンはわりと話題はかっさらったのですが、パンツ自体が届かないとか、ユーザーが探すと「フリパン 届かない」みたいになっていて、わりと確約っぽく「毎月届く」とあったけれど、企業側のターゲット要件とマッチしないと届かないみたいな但し書きもあって、待てど暮せどパンツが届かない(笑)ということになったんですね。ユーザー体験としてはないわけですが、一方で企業需要がなかったといってもいいのでしょう。

このフリパンもやはり企業需要を丁寧に掘り起こしていく必要がありました。パンツというものを広告媒体としているところで安定性はあるか分かりませんが。

マイカースポンサーにおいてもアーリーアダプターである個人ユーザの体験で「登録したけどステッカーが応募できない」ということが続いてしまうと、諦めるとか、もういいやと終わってしまいます。とはいえ、無理に企業を増やしても乱れ打ちになってしまい、ドライバーが共感するというペースにはならないでしょう。純粋に企業需要不足であれば厳しいわけですね。

僕も失敗している(笑)

人のことを偉そうにいうわけでなく、僕自身もアイデアシェアというサービスでは、個人会員は100-200名くらいは登録頂いたんですが、結局「アイデア出せる案件がない」とか「報酬が低い」とかって感じで(憶測ですが)、なかなかマッチングできなかった経験があります。当然この時も、企業需要として、「アイデアを募集してみるような案件」を得られなかったというところです。

とはいえこれは個人でなく法人が仕掛けることでかつ特許でしっかりと固めているしわりとビジネスプランはがっちり組んでいるのではないかと見ています。

また個人でも広告を出せる点が面白いわけで、UberEATS配達員が宣伝をしたりとかができるかもしれないですよね。それはそれで面白い仕掛けになるなあという期待があります。

お金が欲しいユーザだけで成り立つか

これはあとでアイデアを書くのですけど、お小遣いが欲しいというところでそれはいいんですよね。ただ企業に共感している、つまり良いサービスだなとか、欲しいサービスだなというところでうまくその心理やロイヤリティなりを作れるかかなと感じました。

サンプル百貨店というサービスは最初は無料だったようですが、逆転の発想で、お試し価格で有料とすることで質の高いユーザーを獲得できたという話があります。(参照:売上2億円事業を100億円規模に拡大させるアプローチ方法【オールアバウト 代表取締役社長 江幡哲也】

これって無料サービスでいかないといけないと考えているとはまる思考の罠だなと思っていて、マイカースポンサーであれば、実は無料だからやるのでなく、お金を出しても宣伝したいというユーザのほうが実はいいのかもしれません。もちろん有料にすればいいということでなく、どういうユーザがいそうか(そもそも払って宣伝したい人がいるのかどうか)、そのユーザは何を考えているか。まさにUXデザイン(ユーザ体験の設計)がいるわけですね。

例えば500円を逆に月払う代わりに、ステッカーが送られてくるけど、そのサービスをお試しで試せるとか。つまり、お試しとセットとするとかはありかなと。もちろん手軽に試せるWebサービスに限られるかもしれないですし、スマホアプリかもしれません。生活者であるユーザがそんなお金を払うのかという根拠としては、共感をしている=応援をある程度したい=商品を買うというのはあるわけです。むしろリピートするとか、試して良いなら宣伝くらいするよ(できる範囲で)となるので、その一つの選択肢がマイカースポンサーとなるとか。そういうやり方もあるわけですよね。

実際に応援という行為は、クラウドファンディングはリターンがあるので違うかもしれませんが、基本プロジェクトオーナーに共感したからこそ成功するわけです。マイカースポンサー然り、スポンサー企業に対して、共感するということは、お金を払って応援したいくらいの熱があるほうがもしかしたら適切かもしれません。思い出したのは、サービス対象は本屋好きと本屋さんではありますが、リトルスタッフというサービスは直接支援というモデルがユニークです。

お金は確かに人を魅了するのですが、僕の最近の意識ではやはり限界があって、欲はキリがないのですから、即物的になって、お金になるならやる、ならないならやらないとなってしまうんですね。高額か少額かもありますが、むしろ少額で多数の人がやれるようなものこそそういう傾向があるかもしれません。そういう意味では本来の意義は多くの人が手軽にというところのはずですが、真逆の限られた人にしっかりととか、パートナー養成サービスみたいなほうが面白いっちゃ面白いのかなと。

コミュニティ型ビジネスとすると面白いかも

これはアイデアですが、上で少し書いたものの展開イメージです。

スポンサー企業応援団的なユーザが構成するコミュニティサービスにする

例えば、一定数のユーザ、人数規模は1000人くらいはいるかもしれませんが、もっと少なくても濃ければ良い気がします。その中で、例えば同じ企業ステッカーがある人は同じ価値観かもしれない可能性が高い、とするとそのユーザはある種のコミュニティとしてつながれるかもしれません。

そうなると、Blaboではないですが、マイカースポンサーコミュニティというのが出来てきて、そこでこういうステッカーが面白いのではないか、こういう企業はないのだろうか、応援したい企業があるができることはないかというような、ユーザー発の視点でステッカーが作られていく流れです。Webサイトでコメントしあえるのもいいかもしれないですしね。

このコミュニティ型はビジネス化と真逆かもしれませんが、今の時代であれば、これくらいの共感度や熱がないと、そもそも企業も本気で接しないとユーザを表面的に扱うことはできないんですね。情報発信やSNSであったり、個人の揺るぎない力が増したからといってもいいでしょう。しかしこれはまさにマイカースポンサーが言う「パートナー」であるのかなと思うのでここまでの構想はあるかもしれません。

このコミュニティがあれば、おそらく「ステッカーを貼ってお金になる」→「応援したい企業のパートナーとして協力したい」となるので意味が全く違います。それで広告料も貰えるとなれば、二倍以上の嬉しさがユーザにはあるのだと思います。

広告モデルは手軽さと無料というところが目立ちますが、無料でも要らないものはあるし、応援したくないものは応援したくないし、一方でなんでもいいから売りたいものを売れればいいという人もいるでしょうし、様々です。だからこそ、丁寧に一緒にやりたいパートナーを開拓していったほうがいいと思うわけです。アンバサダーマーケティングとかってのもそんな感じですよね。

ステッカー広告ということでより川上に向かい、広告マーケットプレイスで出品する

ラクスルは印刷サービスだけでなく、集客支援サービスとして印刷+支援をやっています。具体的にはポスティングや新聞折込やDMなども印刷+配布まで一気にやると。これは賢いですが一方で既にやっているポスティング業者や新聞販売店ともろにかぶりそうです。印刷という川上で持ってかれるからですね。

この視点で考えると、ステッカーを今は少数ですがこれが大きくなると沢山の印刷会社の協力が必要になります。ラクスルで頼んでもいいのかもしれませんが、同時にこれは広告できるプレイスが出来たとも言えます。

例えばある会社Aが広告をしたいけどといって印刷チラシなどを選んでいる時に、「車で宣伝できる」メニューがあれば興味を引くのではないかというアイデアです。例えば、BIZPAのような広告マーケットプレイスに掲示することで「マイカー広告」があると広告担当者に認知されていくことで課題になりそうな「企業の広告需要」を開拓できるかもしれません。

結局これは、企業担当者やマーケティング担当者がどこでうろうろしているかを考えた結果に過ぎません。もちろん効果があるかはやってみないと分からないでしょう。

他に思いついた参考サービス

広告モデルはネットサービスには多いのでかなりある気がします。とはいえ、マッチングとなると両者のプレイヤーを集めることが必要で、当然マッチしないと価値が増えないのでそこがポイントですよね。

エーヨ!はチラシを店舗の空きスペースにおいて広告できるサービスです。面白いのですがこれも置きたい対象店舗やエリアにあることとその効果測定が課題となります。置きたい店舗があっても、置いて欲しい広告需要がなければマッチしづらいですよね。

Lancersが上場しましたが、クラウドソーシングサービスも同様です。そこにいけば仕事がある、または依頼をすれば受けてくれる人がいるみたいな両者の思惑が合致することがポイントですよね。いきなり両者がマッチングしてってサービス当初はできないので積み上げていくしかないのかなと感じました。

要するに価値提供や価値を感じられるタイミングが、マッチングサービスであれば、まさにマッチした時や前後で起こりやすいですからそこの設計が、または体験が大事なんですよね。言うは易く行うは難しですけど、そこを踏ん張ってつないでつないでつなぎまくると次の展開が見えるかもしれないですね。

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