何度も海馬に言い続けることで海馬は大事だと判断してくれるっぽい

池谷さんの本がめちゃくちゃ面白かったのでメモです。

何気なく本屋で面白そうと思って手にとって積読していましたが(笑)

面白かったこと

海馬をテイムする

僕の造語です。テイムとは手なづけるということです。海馬自体は短期記憶と長期記憶の間にいる番人のようです。役所というか関所か。

それでこの海馬は必要としないものは通してくれないのですが、通し方はシンプル。何度も言って言い続ける。それで「あ、重要かも」と思ってくれると。海馬がですよ。

これを僕は海馬をテイムすると名付けました(笑)何度もやることで覚えるわけです。で、当然ですが、面白くないとか、つまんないとか、五感を使ってないと定着度は低くなると。これも実感と合致しますね。

勉強が出来る人ってこういうことを知っていてそれを実践しているだけと思えば楽になりませんか。逆に愕然とする人もいるかもしれませんが(そんなこともできないとか(笑))

脳は覚えようとせず、忘れようとする

脳の機能として面白いなと。覚えようと人間のために頑張るというよりも、色々入ってくるので忘れるぜーって感じのキャラクタってことですね。これは大差は人によってそこまであるわけではないと。確か。

これを知っておけば脳の機能さはそこまでなくて、後述するような、方法記憶、知識記憶、経験記憶というところで、方法化=パターン化や一瞬で手続きを覚えている、ということを使えばいいということも分かると。知識さって当然あるものの、知識だけでは頭でしかなくて、経験もやったことでしかないと。そうやって考えるのはめちゃ大事ですよね。

適度に復習すると定着する

これも忘却曲線などで一般化しているかもですが、翌日に復習、その1週間後、さらにその2週間後、1ヶ月後でやると最も効率が良いようです。定着させたい知識があればそうしたほうがいいかと。

あと復習の肝として、同じ内容でないと発動しないようです。違う参考書で似ていても駄目っぽいですね。良く同じ本を繰り返すのがいいとはそういう意味があるからだと。科学的なんですよね。

学習とはものごとの関連性を習得すること

言われてみれば当たり前かもしれませんが、これはその通りだなと。何かと何かが関連しているぞと学ぶことってことですね。

アイデアもそうじゃないかと思っていて。関係ないことが実は関係あるぞと思えたら、アイデアになったり、またはアイデアらしきものとなるというか。その試行錯誤がまさに創発だなと。

当然そこで失敗があると。ある事柄と別のある事柄は関連性がありそうだ、なかった。でもまたやると定着するというか。その繰り返しなんだなと。

シナプス自体はアナログ信号

神経細胞自体は電気信号で化学物質でデジタルっぽいようです。瞬時に伝わる、パケットロスなどなしに。ですが、シナプスなどと言われる接合部分は浮いていて、そこはアナログでわりとざっくりだと。

だから、うまく覚えられないとか、パケットロスすると。忘れられることもあるよねと。で、これについてなんでここをデジタルにしなかった?なっていないのかというと、全てのことを覚えてしまう人がいるわけですよね。サヴァン症候群とかそうかもです。そうなると、寝ても忘れないし、覚えているので大変でしょうがない。

忘れることってめちゃくちゃ有意義なんですよね。そうやって忘れて整理されるが故に、大事なことは何度もやればいいと。そうなるとそれが定着されると。

アナログである意味があるんですよね。

スモールステップが基本

イヌの実験話があるんですが、最初から2ステップの高度な動きをやるとかなり失敗が出る。それを2段階でわけて、少しずつやったら10分の1まで失敗数が減る。効率が10倍ってめちゃくちゃ高いですよね。実際にやるのは、ボタン押すでエサがでるとか、丸図形しかエサがでないとかってことを一度にやらずに2回でやるってことですね。

分割してやらないと人はキャパオーバーするってことですね。逆にそこができたらちゃんと進んでいるともいえる。自分のレベルを見極めるところがまあ大変ですが。

そこも分かつ=分けられること、わからないとは分けられないことといえば、自分がここまで理解したぞと。そこまでがはしごがかかっているし、階段としてあると。その先の設定ってことですよね。だから、わからないなら分かるところまで戻ればいいと。

わからないところがわからないは、分かつ部分まで戻れないのか、戻りたくないのか。分からないことが分からないだと進まないので、分かるところまで戻るしかないんですよね。

分かるところと、分からないところの間か、またはその感覚、または事項を説明できるかどうか。半分はそこで分かるので、あとは分からない点を考えていくことになるわけですね。

方法記憶はすごい

魔法の記憶みたいな感じですが、棋士でいえば棋譜を覚えていると。正確に再現できると。なんですがこれ全然定石と違うようなちぐはぐな素人が打った手があると駄目だそうで。プロゲーマーなどもゲームのシーン良く覚えていてすごいなと思うんですがそういうことなんでしょうね。逆に素人との闘いは覚えられないはずです。多分ですが。

つまり、プロ棋士の再現性って、パターンで当然これはこうでしょというのがつながって覚えられていると。ある種基本というか、パターンでしかないと。故にパターンと違うところを覚えるだけとか、その原理原則で覚えちゃうというものですね。

または英語をマスターしたら他の言語もイケるとか、要は学習をしたらそれをそのまま使えるわけではないが要素が使えたり、一から学ぶより楽ってことですね。

このあたりすごいなと。だから、一個でもちゃんと考えて学べばそれだけ効率化できると。

九九など自分で計算法を考える省エネがすごい

九九の話が衝撃的で。著者は九九知らないというか覚えてないと。知らないわけでなく暗記してないんですね。なんでかというと自分でやり方を導いたというか、計算を毎回していると。ただそれでも九九くらいの速度が出せつつ、かつ2桁の計算もできていると。それだけでもすごいですが、本意は、九九で81個も丸暗記するよりも、原則を3つだけ固めてそれを応用すれば他のことが78個覚えられると。そうはいってないんですが、ニュアンスはそんな感じで。

これすごいなと。だから、抽象化したり、自分なりの法則や考えで導いて省エネ化するというか。そうすると良いかなと。丸暗記をしなきゃいけないシーンはありえますが、多分それは忘れるしそれだけでは限界が来るってことですね。

丸暗記だけは中学くらいまでが限界?

多分そんな感じで。中学後半から辛くなるとかもあるようですが、高校だと丸暗記出来る量ではないと。だから、丸暗記で成績が良かった人はそこで躓くと。

どうすればいいかというと、原理原則とか、暗記なら覚え方とか、それは最低限は必要だけど、全部教科書覚えてとかでは駄目だと。少なくとも、イメージしたり、面白くとか、五感を使うとか、結構当たり前のことですが、それが大事なんだと主張しています。

そして、丸暗記出来る人が成績が良いのではないと。勉強の仕方とか、脳の機能を理解しているという人が、学習できているというか、定着する。だから、応用もできると。なぜなら考えて学んで定着しているからっていうことです。そのまま身も蓋もないかもですが、その通りなんだなと。

なんで、成績が良い=優秀は確かですが、その人の脳が優れているとかでなく、多分人によっての差は驚くほどない。故にやりかたとか、考え方というところで、学習の仕方にあるってことになると。これは衝撃的で、当然勉強できる時間確保とか学習できる環境、あとお金とか、様々な条件はあれど、やればできる=時間をかければできると。そういうことなんだなあと。痛感しますよね。

だから、自分は覚えられないから頭が悪いのだとかは、障害とか病気とか抜きにして、多くの人はやればできると。べき乗として、等比級数的に伸びるのもいいなあと。2の5乗は32かと思いますが、レベル5としましょう。しかし、レベル10である、2の10乗は、1024かなと。ここで、900近く差があるじゃないですか。でも、レベル5→6になれば、64となり、レベル7になると、128でさらに、レベル8で256と一気に差が縮まってきます。

これはイメージできるかどうかもありますが、実際に学習していても全然身につかないなという時って、初学者なときとか基礎を覚えるとか、学ぶ時かなと。大体、0→1→2→4→8→16→32あたりで1024からすると、霞んで見えるような、3%ですよね、そのあたりにみえると。

でも、実際は同じようにレベル上げをするだけで、レバレッジが作動して、一気に跳ね上がる。これは楽しくないですか?僕は楽しくなって、学びを継続したり、考え続けるってすごいなと思ったんですよ。感動したまである。

ということは、最初はそんな感じで分からなくて当然、やっていくと、当然それは考えながらですが、ある日突然2048までいって一気に見えるとかがあると。これはいいなあと。

というわけで、めっちゃおすすめなので、学びとか学び方とか、別に受験勉強関係なくておすすめでしたー。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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