見積もりは有料が適切なのかどうかを考えてみる

以前、見積もりは有料でもいいみたいなことを書きました。ただこれは常にそうすべきなんて話はなくて、失敗すればただ関わりづらいだけで、やるならかなり戦略的にしないと駄目だろうなというところでの話でした。

改めて見積もりの話はフリーランスであれば切れない話、当然そういうレースから逸脱している人は別ですけど、というところで、再度考えてみたいと思います。

見積もりは無料であるわけではない

基本的に勤めている人で例外はあれど基本的に時間でのフィーが出ます。もはやそのような人はいないと思いたいですが、25日など給料日になればお金がもらえるという、サラリーマンほど楽な稼業はない(笑)のを引きずったケースです。もうないと思いたいですが、世代や環境次第でいくらでもありそうかなと。

さて、そういうケースがあるとして、そういう人が見積もりをお願いする時何が起きるか?そう、フリーランス側も無料であると思ってしまうわけです。つまり、見積もりをする、考える、まとめる、出す、連絡するなどの一連のタスク時間を無料と認識するんですね。これは理屈として、彼ら彼女らは時間意識とそこにお金がかかっている意識がないのでその通りなのでしょう。罪があるわけでもなく、そのようになっているという認識が必要です。

あなたがフリーランスである時この態度を攻めることができるかどうかですが、立場や働き方が違うので攻めづらいですよね。逆にフリーランス的な立ち位置なのにこの感覚では嫌われるかはおいておいて、なかなか相手しづらいですよね。僕も確かにその意識があるなら距離を置きたいですね。

フリーランスがフリーランスから仕事を得ないならば、企業等から得るケースが多い場合、この意識とある程度向き合う必要があります。

無料ではない見積もり時間をどう考えるか。

人によっては必要コストと割り切るのもありでしょうし、決めた時間内でやりきる、それを投資としてお客さんから発注がある程度あるから良しとする。考え方や感覚は色々です。

ただ僕の考えでは、無料ではないという絶対的意識みたいなものが有ると思っていて、これはその相手、それこそサラリーマン的な担当者にそう求めているのではなく、「こちらの信条」レベルでもっておいたほうがいいかなというところです。

最も悪いシナリオは見積もりだけでして何も話が始まらないケースですよね。これを避けたいがために、有料化するのもありかもね、というくらいの話ですけど、そもそもそういうお客はいなくて見積もりする=発注があるという関係性や雰囲気があれば考える必要性もないですよね。

有料化すると考えられるリスク

仮に有料化するとどうなるか、いくつかリスクがあるということで以下で考えてみます。あなたにとってその戦術を取るとどうなるかを考えてみてもいいと思います。

圧が強くなって結果的に相手から面倒くさい人ではないかと思われる

脅しまでいかないのですが、初対面や初の関わりのときに、色々と書類というか文言ベースでも並べてしまうと、契約感が強くてそこで引いてしまうのかなと思います。僕もそう感じます。

ただ条件というかプライバシーポリシーであったり、様々なものって事務的であれ必須ですから、そこはやはり手抜けないんですよね。

そういうことを踏まえつつも、圧とは、「有料ですよ」ということになるため、気軽に依頼できないですよね。しづらいことが圧ということです。そのため、なんかこの人は面倒くさい人なのではないか、他の人がいれば無料でまず見積もりをお願いしたいしできるからいいや。

となって相手にされないリスクはあります。コミュニケーションしやすいかどうかというときに、見積もりが有料というところで、無料が圧倒的に「常識」となっていれば浮きますよね。しかも発注確定ではないなら、つまり、そもそも見積もり前のコミュニケーションがありえるかどうか。そこですよね。

解像度を細かくしていって、何が見積もり行為なのか、何をしたら料金が発生するか。そこを丁寧に書いてあげると親切ですし、「圧」が減るはずですから、リスクとして軽減することはできそうです。

ただ、これを圧をかけっぱなしだと、面倒くさい、で終わると。で、そういう人はいいんです、相手にしないんですならこのやり方はありです。ある種殿様ですが、これが出来るかどうかでどこまでやれているかどうかが問われまさうよね。

ハードルを感じため、数が減る

これも似ていますが、ハードルは高いですよね。見積もりが有料だから、今相談することは・・・見積もり?だから有料なのかな?という想定をしなきゃいけないことがです。

要らぬリスクならそこまでしなくていいかもね、となって話として問い合わせ自体をしないということも考えられます。

無料であろうから聞くというのと、有料であろうから聞かないは反対のようですが、無料であるほうが楽に聞けますよね。ただ、これはコスト感覚と矛盾するので、有料感、つまり相手の見積もり行為に対して時間が発生しているのだ、貴重な時間を使っているのだというところを相手が感じているかですよね。ここがポイントのようにも感じます。

そういうこちらの時間を丁寧に扱ってくれるならありですが、そうでないならやはり仕事相手としては厳しいですよねというのが僕の結論です。

それを見積もりに対して無料か有料かでリトマス試験紙みたいなことは筋が悪いとは思いつつも、一つありえるだろうなと。

例えば、無料見積もりだけど配慮してくれて仕事を出してくれるクライアントは良いですよね。というところを目指すべきかもしれません。

商習慣と反すると途端に面倒になる

Zehitomoというサービスがあります。これは見積もり提案をする人から応募費を取るという一見すると有料見積もりに近いです。正確にはZコインというコインを買ってそれを応募あたりに使うので直接課金ではないのですが、実質課金です。

つまり、依頼者の案件に対してフリーランスが応募して、その応募時に平均約500円程度かかるということです。これによってロジックとしては、有料でのトライアルになるので慎重になんでも提案しないので質が高くなるということと、その応募課金自体が運営の売上になるんですね。当然空提案みたいなものをしてくれることで最大化しますけど(笑)それをする意味がフリーランス側にないですから、フリーランス側が仕事を得やすいものであるというのが運営の視点になります。

そのマッチングが結局依頼者にも満足となるという思想ですよね。

このある種の常識の裏返しが面白いなあと感じるビジネスモデルですよね。

ところで、このサービスはプロ登録が20万者以上あり、仕事依頼額は100億円以上となっているようです。手数料モデルではないのですが流通高から売上は分からないのですが、それなりの規模言えそうです。一方で、依頼する側はいいけれど、プロがどこまでやるかは今回の見積もりの話も重なってきて、どこまで意識するかとなります。

つまり、応募でコストがかかるなら慎重にやるし、いけそうなものを取りたい。しかし全く手を出さなければエントリはできない。この葛藤があります。一方で逆にいえば、他の手数料モデルのプラットフォームは成約時にお金を取るので、毎回取れるわけではないという前提でいって、仮に3割位の獲得率があるのであれば、1万円の仕事なら3回あって、手数料2割なら、2,000円が取られますよね。しかしZehitomoなら、500円ずつ3回で1500円です。結局獲得率ですね、これ次第によるのだろうと。

もっと率が低ければこのモデルは合わないとなるし、もっと高いなら「ぜひとも」やったほうがいいわけですね(笑)

感覚とは面白いですよね。慣れていればいいけど慣れてないとやりづらいと思ってしまう。これが当たり前のプラットフォームとなるかもしれないしそうではないかもしれない。マーケター的にはこういう視点はあるぞと選択肢に入れておいたほうがいいとしかいえないですね(笑)

無料とか有料とかでなく、ヒット率で考える

先のZehitomoの例からすると、有料とか無料なんて考えでなくて、そのクライアントから発注率を計算してどこまで仕事を出してくれるか。それだけな気がしました(笑)

つまり、でんかのヤマグチ本でもあったような、顧客で売上に貢献してくれるお客様、つまりよく買ってくださる方と、そこそこ買ってくださる方は同様の待遇ではないってことです。前者により優遇すると。これは商売的に正しいと僕は考えています。

つまり、顧客によって、つまり依頼者、見積もりをする人や企業によって、もっといえばコミュニケーションといってもいいわけですが、その発注率が高い、理想はその売上が大きいといってもいい、ただしフリーランスとしては一社依存は避けたいのでそこはバランスですが、(上のでんかのヤマグチでは確か1万世帯を年で更新してぐるぐる回しているとあり、その路線は変わらないはずです。toCビジネスとしてはなるほどな数値です)その発注率と売上が高めの人は優遇する。ヒット率としてそれが高い場合は優遇する。

もっといえば、そのヒット率が高いなら無料見積もりでも当然いい。なぜなら依頼してくれるから。お得意様ですよね。一方でそうでない、企業でも有ると思いますが、新規取引は時間がかかるとか、与信なり調べてからだというのもあるわけですよね。これってある種有料とでもいっていいとすると、信頼がほしければお金を出せ(笑)とも言えるわけです。考え方としては。

そう考えるととてもスマートにまとまったなと思っていますが、とはいえ基本は顧客ごとに適応する、つまり顧客に応じて変えていくのがいいのかなと感じました。

と色々書きましたが、見積もりがどうとかよりも、まずは覚えてもらったり、色々とこちらがお客様に貢献していくのがあるべき姿なのでその後の話ではありますけどね(笑)

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