空想ベースか事例ベースかで自分の癖から企画の仕方を変える
空想とかって悪くないよなあというのが僕の考えですが、でも空想って叩かれるというか、現実にできないならダメじゃんってなりませんか?それも言い過ぎだなと思うのですが、そういう人と対立が起きるのは、多分ですが、ベースとなるOSが違うからだと思います。
逆に、空想ベースの人は事例ベースの人を、窮屈だなと思っているわけですから、そりゃ喧嘩ではないですが、対立になりがちです。
その対立がどうとかは扱わなくて、今回はそもそも自分の癖としてどっちなのか。そしてそれを踏まえて違う視点を取り入れてやれば、企画とかアイデアになって実現に向かうのでいいんじゃないか?という話です。
結論
図に示します。久しぶりに手書きしたくなったので手書きですが(笑)
ここでシンプルにいえば、
- 事例ベース(左上)のタイプは、未来視点で空想を入れるといい感じで企画が生まれるかも。
- 空想ベース(右下)のタイプは、現実視点で事例を入れるといい感じで企画が生まれるかも。
となります。
このブログ読者なら誤解はないと思いますが、事例ベースが良いとか、ダメとか。空想ベースが良いとかダメとかって些末な話ではないです。どちらも良いというところで、癖として捉えておいて、じゃあ企画とかアイデアとか事業とか何かやっていく時にどうすればいいか?という建設的な話です(笑)
事例ベースの人は空想を取り入れる
違う言葉でいえば、事例ベースとは、現実を見て事例を集めてロジカルに考えがちな人です。事例を集めたりロジカルに考えるはとても優れた力です。僕もリサーチでは必須だと思っていて、現在地はどこか、情報の整理、重複はないか、今の世の中を見る意味で参照出来るものって大事なんですね。
例えばここでアイデアをだす時に、ここで事例や参照できないものばかりであれば「空想」「妄想」と言われてしまって、現実感がないとなります。実現性に疑問となるわけですね。でも、それが少しでも現実にあれば「あーそう妄想でもないんですね」となると。そこはすごく大事だと思っていて、僕はアイデア出しでそこは意識しています。逆に参照出来るものがない場合はアイデアレベルという意味では低いのかもしれません。最も世の中に今ないものを作るなら参照できたら困るわけですが、僕はそこまでイノベーティブなことはやってないだけかもしれないです(笑)
ここで、空想を取り入れろというのはかなり大変な対策でもあるんですね。なぜなら現実ベースの人に、未来を入れたらって言われても「???」となるからです。未来なんて分からないから、現実をやってるんですよ!とか反論されそうです。ここでこうすればいいとは全然言えることはないんですが、少なくとも「妄想」的に考える人とか、もっと遊びというか、真面目に考えなくて「馬鹿げた」考えでいいんですよと。
アイデア出しにおいてそういう馬鹿になるのは大事です。例えば「炭酸水」を売りたいなら、「普通に考えるとプロモーションを芸能人を使ってとか」になりますよね。全然おもしろくないですよね。ということは事例ベースの人も思っているわけです。既視感しかないからです。
ですが、ここで視点として、農業をするという全然違う、関係ない話をしてみます。農業はタネ、水やり、肥料をやったり愛でないと育ちませんよね。そういうのって大切じゃないですか。その視点をもってきて、例えば「炭酸水を愛でる」という無理に入れるわけです。これって何?ってなりますよね。愛でる炭酸水・・・?となると。
ここで感の良い人は例えば、サントリーが出している「ビアボール」なんてものを思い浮かべるかもしれません。これお酒というかビールですが、それをカルピスみたいに割ってますよね。炭酸水で。ここで愛でるとは異なりますが、炭酸水自体を味わうとか、育てるみたいな感覚であればこういう視点になるかもしれません。開発秘話とかは知らないですが、少なくともビールを売ろうとしてビアボールは出てくるとは思えないからです。
話を戻します。そうやって、既存の事例だけを追うとインプットや知識は増えます。が、それだけ既視感が増えていくんですね。ここで前書いたのは、情報を情報として得る、アイデアをアイデアとして得るのではないんですね。情報を視点として加工というか解釈して切り口として得ないと多分アイデアとして、ここでは空想といっていいですが、そういう道具として使えないってことです。多分ですけどね。情報から視点という話は、アイデア出しとは情報と視点という材料を集めて考えることで書いているので良ければどうぞ。
空想ベースの人は事例を取り入れる
次に空想ベースの人向けの話です。ここでは、空想ベースでいるときには、未来寄りになります。そこで、現実に寄せるには、事例です。事例しかないわけではないですが、例えばということです。リサーチをして現実にある事例を参照したりして、夢物語として扱われないことを少し近づけてみるというわけです。
ここで気づく人もいると思いますが、結局自分の癖なので、相反することを少し取り入れるだけでそこから精度が増すわけです。精度とは、企画とかアイデアの精度、つまりそれが実現化するということです。例えば空想なら空想が実現化しやすくなり、事例なら事例が企画やアイデアなど磨かれて実現するというか。伝わりますかね?
そうやって、自分の癖を見極めて自分に必要なものはなにかということが大事になりそうです。
思考モードも重ねると面白いかも
ここで、少し違う視点ですが、実はこれはアート思考→デザイン思考→ロジカル思考という以前書いた思考モードの違い、チェンジとも重なる点が多いのかなと思います。
つまり、空想→企画化という人は多分ですがアート思考が強いんですね。0→1という人ですね。事例→企画化する人は、ロジカル思考が強いかもしれないです。10→100とかって人ですね。
ただこの図が示すように、どの考えも必要であって、アート思考で全部オッケーとか、ロジカルだけでいいとかはないと思っています。局面、ステージ、状況でそのツールや重視される点が異なるというだけです。そして、アート思考もデザイン思考もロジカル思考も全て思考法の一種だと僕は思っているので、もっといえば癖ですね、なのでその癖が取り入れられないとか、または取り入れるにはわりと時間がかかるとも思っています。なので訓練とか学びとかって話にどうしてもなるんですね。
そうやって考えると、アート思考の人は問題発見とか、こうしたらいいと何もないところからでも自分の体験や感覚を持って出せるわけです。素晴らしいですよね。またロジカル思考の人は、色々材料があって見えていればそこから拡大や展開したり整理できたりする。これはアート思考ではできないのでこれも素晴らしいと思うわけです。
デザイン思考は省いていますが、まあヒアリングしたりお客さん像を考えたり、マーケティングみたいなところで曖昧になりますがそういったアートでもない、ロジカルだけでもない、それらの統合といってもいいかもしれませんが、少なくとも0→1というよりも、1→10あたりの局面で重視される感じです、10→100ではあまり使われないのではないかという印象です。
世の中的にはアート思考=アートみたいな感じで、自己表現みたいなことを出来る人はレアな感じがします。もっといえばそういう人がビジネスシーンに来るとか、ビジネスをしたいってなかなかないというか。それがダメというわけでなくであればチャンスのような気がします。逆にロジカルな人は色々いるので、飽和かもしれませんが、その場合ロジカル思考を0→1とかで使わない方が楽しい気がします。実際には楽しい=色々アイデアが出るという意味ですけどね。
つまり、組織とかチームとかなら、これらがそれぞれある程度わかり合える関係性があれば最強かなと思います。言うは易く行うは難しで、これらがうまくできることってなかなかないと思っていて、その上で、個人や小規模事業であればさらにこんな綺麗に全体を描くなんてないのかなと。だからもっと泥臭くて形を作ったり色々試行錯誤を徒手空拳で作るみたいな感じになるんだろうなと思っています。くどいですがそれが悪いとか思ってないですし、ダメと思っていなくて、そういう中で思考があったり図や地図があると少しでも理解になるかなって意味での共有となります。
おわりに
思考モードや思考の癖というところで考えると、やはり事例を集めがちの人っていうのもまた少ないのかなと思っていて(笑)というわけで、事例ベースも空想ベースも意外に少ないならばあまり面白くないネタだったかもしれません。
僕はハイブリッドが好きなのですが、0→1もやりつつ、少しは1→10もやれたらな。ただ明確になにかある仕組みをいじって展開するとか広げるのは面白いってあまり思えないのでそこでは力を発揮するのは難しいのだろうなーとか思って見ています。
僕がやっているアイデアパークというサービスはニュースや情報を得るというインプットと、見つけたネタを共有するアウトプットで成り立っています。空想ベースの人がいるならば事例を集めたり見たりしてというところが新鮮かもしれません。事例ベースの人なら既に自分の事例収集はできているので面白みはないかもしれませんが、あえていうならそこでやりとりや他の人の視点が入ることで、違った意味で「空想」「アイデア」のヒントになるんではないかと。つまり、どういう人でもアイデアパークは楽しめるのではないかという締めで終わりたいと思います。
筆者プロフィール
- 「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介、仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューやお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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