企業広告を子ども向け学習ノートに入れて無料化で配布する「自習ノート」

自習ノートとは

幼稚園から高校までの教育機関に対してノートを無料で配布します。そのノートに企業広告が掲載してあり、そこから収益を得るビジネスです。

自習ノートサービスサイト

株式会社自習ノートコーポレートサイト

設立が2019年と新しい印象ですが、実際には株式会社ネクストエデュケーションが2013年から始めていると思われます(開始年は上のサービスサイトにある取材動画より)。

一方で、2019年に「自習ノート」事業譲渡のお知らせとなっていて、事業譲渡されています。事業単独での法人化という印象ですが、現時点ではCEOはネクストエデュケーションの横田氏であり、事務所所在も変わらないので会社としては独立しているが実態は良くわからないところです。

図解

自習ノートのビジネスイメージ

図解はシンプルです。

まず企業から広告依頼があり、それを自習ノートに搭載します。おそらくテンプレートもあるのでしょうが、多くは企業が宣伝したいオリジナルノートとなると想定されます。表紙から中身まで全てブランディングされたものを配布し、教育機関にいる学生に配布することまでワンストップで行うと考えられます。

面白そうなポイント

教育機関にダイレクトかつノートで訴求する

最も自習ノートの大きな価値は、その名の通りノートでしょう。ノートを配布することで教育機関はコスト負担がありません。最も企業活動を嫌がる教育機関もあるはずで、想像に過ぎませんが公立よりも私立のほうが柔軟かもしれません。ですが、実際はノート配布があるほうが嬉しいのは公立とも考えられるので、このあたりどうなのか気になるところです。

企業側は直接子ども達に配布出来るので、これらの紙製ノートが不要という時代はさすがにまだ来ないのでそこをガッチリ掴めばビジネス的には良さそうです。当然デジタルというところに置き換わってしまう、例えばギガスクール構想でしたかそうなるとノート自体がどうなるかというところは気になりました。

大手企業が開拓しづらい教育機関にアプローチできる

実際には大手企業でないとこの広告は使えなさそうと感じています。最も中小企業で行う場合、地元に特化してどうかというところでしょうか。

大手企業が直接教育機関にアタックすること、いわゆる一企業が宣伝出来るってなかなかないので、うまく使えば効果が出そうです。一方で、おそらく最低部数が5,000部となることから、単に1冊ノートが100円としても、50万円です。さらに広告費として計上するか、配布費を乗せるかそれらは分かりませんが、運営手数料としての費用があるので、仮に5000部でノートで50万円、広告費で50万円としたら100万円規模です。

この価格を高いかどうかは、企業と予算次第です。中小企業ではまずなさそうな価格帯です。なぜなら効果として、おそらくCSR的な位置づけが強く、そもそも教育機関に対してノートが「セール」「割引」的なものでなく、そのブランド価値や企業自体に興味を持つものがおそらく求められるからです。

例えば大手学習塾はさすがにバッティングするので駄目な気がします(笑)そうでなく、大手メーカーが高校生向けに自社認知度を上げたり、そういった高校生の時点で興味を持ってもらうというアプローチができたり、それらは様々なアイデアで実現できそうです。

B5ノートが毎月無料でもらえる自習ノートで色々な自習ノートがありますが、普通に進研ゼミなどがあるのでこれらは教育機関ごとで色々な考えがあるってことなんですね。きっと。

いずれにせよ、直接アタック出来るのは一定の費用があれど魅力的なのではないかなと考えられます。

個人配布も視野に

現在は個人向けでは抽選で500名に配布されているようです。面白そうなノートだから欲しいという口コミは生まれそうです。ただノートというところをあえて企業広告のものにしたいかというとかなり渋い印象も受けますね。

一方で、ノート自体も親が買うのでそのコストが馬鹿にならないぞ=広告があってもいいと考えれば助かるとも言えます。このあたりの塩梅次第ですね。

マネタイズなど

費用感は不明ですが、配布部数に応じて比例するモデルだと考えています。公式サイトでは2017年で3万人近くの会員数となっていてその後不明です。

約5万校とは、統計データ(令和2年度学校基本調査)からも分かるのですが、ほぼ国内全てです。実際に教育機関で配布OKとなる交渉がされているかも憶測に過ぎませんが、実際は厳しいのではないかと考えています。実質的には、企業が大手だったり地域企業だったりでそこそこ知られているところが、CSRとして配布したいというプランがあり(他にもあるのでしょうが)、そこで教育機関も「イメージが悪くないところならいいのでは?」となって配布する。手間は先生が一定部数を配るだけであとは拘束するわけでもないでしょうし(ノートを使った授業を行うなどもあるかもしれませんが)配布までを行うのが価値となりそうです。

よくある質問(学校・教育機関の方)では、教育機関の負担はなく、先生から手配りというのが基本となりそうです。あとスポンサーつまり企業がどこでもいいわけでなく、審査を毎回しているようです。当然断る事もできるというロジックです。

サービス開始の2013年から2015年11月までで6,000件の配布実績とあるので、2年で6,000件というと相当の数だと感じます。一方で5万校あるうちの1割程度というところと考えると、6000件=6000社なのか分からないところです。1件のプロジェクトで大規模のものから様々なのかもしれませんね。

課題など

自習ノート単体での売上が不明ですが、ビジネス的には広告掲載が安定的にあるかどうか、広告効果の確認がどこまでできるか、で決まりそうです。そこまでしづらいとなると、広告頻度が落ちるのでそれによって売上が安定しづらいということが考えられます。

よって、ネクストエデュケーション社で考えると、塾比較サイト学習塾運営というところがあるのでそれらと相乗効果を出せるかが課題となるかもしれません。

最近ではAndroidアプリだったり、違うコラボレーションも狙っているようにも見えます。今後どうなるか楽しみですね。

最後に

自習ノートというビジネスは非常にシンプルでした。一方でこれを他が真似しないのが不思議というのも感じていて、実際はスケールしづらいか、手間の割にリターンが少ない(労働集約的)のかもしれないとも感じました。

それらの証左はないので憶測が今回は多いですが、広告モデルでかつ教育機関を配布先というのは大胆な印象があり、個人的にはとても好きなビジネスモデルです。ただ僕自身はこういうモデルはやらないだろうとも思っていてそれだけに興味深いですね。

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