アイデア出しにおける意識コストの違い(初心者と上級者間)

アイデア出しの意識と無意識の話を先回書いていましたが、そこで気になったのがコスト感。つまり、初心者であればあるほど一つの行動や探索や考えることをいちいち「意識」しなくてはいけないと。これは意識の質とか量とかって話でなく、意識をすることだけでコストになるってことです。

1回くらい誤差といえず、1回あるかせずに自然に入ってくるか。全然違います。それが紙一重でなく大きな差になる。何度もアクセスすれば、つまり現実→脳みたいな感じで見る時、1万回あれば1万×意識した数だけカウントされる。これはつらいはずです。

そんなことを考えていたので出来るだけ図解で説明するのが今回のネタです。

自転車の乗り方とアイデア出しは一緒

今回初めてかと思うのですが、アイデア出し=自転車の乗り方ではないかと仮定しています。比喩です。

つまり、自転車に乗らないとか乗れない人もいるとは思いますが、多くの人は乗れるはずで。その体験があれば、乗る前と乗った後の感覚は違うと。他の良い例があるかもしれませんが。

頭でこの自転車の乗り方教本とかを読んでも自転車に乗れることにはならないはずです。そして一個ずつ動作を確認したり体得していく、まさに実践で学んでいく。身体的とはそういうことです。

ということをアイデア出しも一緒ですよということを強く言うために書いています。

学習時や体得前は意識が普通。その後は無意識下となる。

では意識の話です。意識として「こうしないとな」というのは実は学習時やまだ未習得時といっていいと思います。とはいえ、プロや上級者が意識しなくていいかというと一定の習得があるのでそこは問題ないはずです。例外として、やり方を見直すとか、違うやり方にする時ここを見ないと行けないので普段どうやっているかを「意識」しないといけないと。

その例外をのぞけば、普通は学習→学習済みの流れで意識→無意識をあえて戻すとかはないですよね。

自転車の乗り方と同じ流れとして、要素で分解することが出来ます。平たく言えばインプット→思考→アウトプットを繰り返してアイデアは生まれますが、それぞれのフェーズが意識でなく無意識レベルで動いているイメージです。実際に意識することもありえるのですが、ここでいいたいのは、その意識回数などのコストが明らかに初心者では多く、上級者では少ないはずということです。

初心者は意識コストがリターンより高くなっている

やや見づらいですが、「問いかけ」パートで考えることとして、初心者は問いかけすることでなく、「問いかけのやり方」を意識してしまっている。これはカロリー消費としては脱線的ですし、そこに無駄な力が入っているといえると。どうでしょうか?

他のパートでも近しいことが起きているのではないか。得意不得意もありますからね。

最後にまとめたのがこちらです。

初心者では意識コストとして何度もやろうとするところで、何度も考えることになる。それは上級者でも一緒です。ですが、決定的に違うのはそこで出てくるリターン、手応えのようなものが足りないんですね。つまり、不足している。よって、感情としては「こんなにやっているのにつまらないな」とか「こんだけ考えてこれだけか、見合わないな」とか「こんなことをいつまでやるのだろうか」とか。疲労感が感じられませんか?

上級者は逆です。意識しておらず無意識でほぼ自動化しているため、気になったものを楽しんでやっている。そこで得たものがまた知見となる。循環が出来ている感じです。よって、楽しく学んでいる。

なので、ここがそのままぶつかると、「なんで楽しくできないの?」という上級者→初心者向けのことになるし、初心者→上級者に対しては「無意識でやっているのだから才能なのだろう」みたいなことを思っちゃうんじゃないかと。

仮説ですけど、この意識コストはあるんじゃないかと考えています。

補足

リターンの話をあまりしてないので軽く書いておきます。お金だけでなく、色々な報酬があるよねというところです。嬉しいとかでもいいわけです。そういうものが手応え=まさに感じること、ができないならやっぱやらないですよね。僕もそうですよ。

なのでそこを得られるような環境や状況を設計する、例えば会社とか組織とかならまさにそこを作らないとまあアイデアが溢れる組織とかにはならないですよね。なんか考えるだけ無駄とかになるのがオチですね。

初心者がアイデア出しをするのはしんどい・・・というのは伝わった可と思います。あなたはどうですか?

そこで、どうすれば楽しくなるか。まあシンプルにいって、楽しくやろうとしてくださいと。つまらなくやるものでもないので。わーっと楽しく、ニコニコやれる感じで。くだらなくて、高尚なものでもないですよ。そこを遊びでやるというか、その感覚を少しでも体験できれば見えてくるんじゃないかなと。

なので前書いた初心者向けのアイデア出しワーク。楽しいボールペンを考えてみよう。とかでもいいですし、不満からアイデア出しのやつでもいいですから、なんか色々あるんだよなあと。そこでやれそうなことからまずやってみて、体験して、体感して少しでも試してみる。そうやって身体を使って、体で覚えていくしかないのかなと。

おわりに

なんでこんなことを書いているかというと、初心者側の視点を理解しないとまあ指導とか教育とか、学び方を提案できないからですね。これもズレがあるかもしれませんが、どんどん磨いていこうと思います。たたき台を作らないと先がないというか。

あと、一方ですぐ発想法とかを持って出来るかというとそれはないなと。単一のパートであるやり方ですぐ出来ることはありますよね。ですが、それは場当たり的ですから、体験ワークを超えないかなと思っています。だからやるなとは思わないし、上の僕の考えたワークも同じように言われるかもしれませんが、そこでどこがズレがあるか、わからないかを徹底的に考えていくための、みえる化するためのものと考えたほうがいいと思ってます。

一朝一夕で出来ることは限られて、自転車も頑張れば1日くらいで乗れるかもしれませんけど、アイデア出しって1日でできるとは僕は思ってないので、なんども繰り返してやっていくと。

あと、仕事とかプロとかでやるかどうかはかなりハードルとなるので、そこはまた学んでどうするかの違いですよね。英語を学んでも別に仕事にする人は少なかったりしますし、自転車も趣味のためとか生活のためとかですからね。そういう意味でアイデア出しも趣味から何でも使えるわけですから、あまり難しく、ビジネスとかなんか言わないほうがいいのかもなと考えたりします。本質的にアイデアであることは変わらず、アイデア出しの本質も変わらないのですから。研究でも趣味でもビジネスでも一緒ってことです。

ただアウトプットが異なるのでそのアイデアの取扱とか、アウトプット自体の技術が融合してしまうと切り離しが難しいってことでもあるんですけどね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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