万能感に抗う

少し前に万能感ってまずいなということに気づきました。僕はないんですけど、万能感があると多分人は何かやりきれないし、常に違うという満たされてない感じが「ストレス」になるのではないかという話です。

満たされてないことがパワフルに熱量でどんどんいいよ!いいよ!となっていくとき、それは万能感はない状態なんですね。僕は万能感なんてないのですが、色々出来るやれるという若さがあればあるほど存在する感覚かもしれません。最も常に出来るというのは難易度が低いことをやっている可能性もありますし、これが正しいかはわからないんですね。

むしろ常に失敗している、同時に成功しているというバランスがグッドではないかなと思いつつ、万能感と行動について考えてみます。

万能感は出来る、出来そうという感覚

できそうっていう感覚は良さそうですが、「100%」絶対できると考えるのはちょっと考えものということです。

何か達成したいことがって、万能感があると「出来る」と考えるわけです。しかし、万能感とはそのように出来ると感じる、考える感覚であって、出来るかどうかは別なんですね。

もっといえば「私は出来ると思う」が行動にセットされたりつながらない。一番バッドケースでは「できないことを見える形にしたくないから、やらない」という行動拒否とセットとなります。強化されると、「出来るんだけど、やらない」というかなりまずい状態になります。

面白いと思うのは、絶対出来ると言うけど「実はできないかもな」という塩梅というかある種の矛盾がある方が、動けるということですね。達成したいことがあって、それをやれば必ず出来ると感じているとします。であれば「やらなくてもやれるのだから」となって、動かないということです。

これはそんな感覚がない人には笑い話ですが、当の万能感がある人にはかなりきつい話です。どうしたら行動できるのか。失敗すると「マインドセットが足りないといって、より完璧にしようとする」かもしれません。ただすでに完璧なので、これ以上完璧(実際には頭の中でかつ自分の中で完結する)にはできないんですね。

そうなると、できるけどやらないということになり何も動けなくなるという話です。もちろん文字通り「出来るけどやらない」状態はあるのですが、ここでは「出来る」ができないのに、心の中でイメージだけで出来るということで、やらない行動とセットになり強化されて、その行動を変えづらい状態を言います。

解決策はわりと簡単で、直観ベースと手応えを得ること

簡単とはいえ、まずは自分の思い込みなどを外すことになるのでしんどいはずです。

直観ベースで例えば「天気が良いから外を歩こう」みたいなことを考えたとします。万能感があると「天気が良くて外を歩いたら気持ち良いから」という世界はすでにないかもしれません。感覚としてはそういう肌感覚や思ったことをやるというのがどこかしまってあるので、反応しづらいということです。

万能感がある人がかならずそうとは言わないですが、「天気が良くて外を歩いたら気持ちいい」だろうから、どうかするというところがないかもしれません。

実際には、感覚を殺せば殺すのが出来るかはおいておいて、感覚と関係なく動けるかもしれません。しかしそれは論理や理屈となり、全てを合理的に考えるある種のマシーンとなります。天気が良いとはどういう状態で、外を歩くと何が起きるか。すべて定義しないといけないかもしれません。堅苦しいですよね。

神的な意味で私はすべてが出来るはずだというプライドでもいいですし、自分が何かできてしまっているし出来ると思い込んでいると、試して失敗するのを恐れるのかもしれません。上で書いた「できないことが明確になるのを恐れる」のは意外に見られることです。

自分が感じたことを言う、感じた気持ちよさに従ってみる、なんだか言語化できないことを楽しむみたいなことです。音楽でもいいし、アロマでもいいし、ヨガや体操でもいいですし、もっと「なんかこう思った」から「やってみる」みたいな、一アクションまでの理由や理屈を置いておいて、小さいアクションをしてみるということですね。

直観で動くだけでは合理が足りないかもしれませんが、万能感があればそこが弱い気がするので、その直観を覚ましていく感じですね。自分が失敗しやすいとか、うまくいかないことが多いと考える人はそもそも万能感には陥らないでしょう。そもそもマインドセットとして「失敗が多いかもしれないが、少しでも成功していこう」と失敗の定義も成功の定義もありますけど、そう考える人は無用でしょう。

ストレスがどんどんたまるということは、万能感であったり、何かイメージとのギャップがあるからです。心から受け入れていればストレスはかなり削減されますし、むしろ気持ちよさとセットでほぼないのかなと思います。新しいことにチャレンジしていることがカッコいいと思うのはいいのですが、せねばらならない、成功しなきゃいけないというのは、万能感にやや入っていくところかもしれません。

そこで成功しなきゃというのはいいのですが、プレッシャーとなりそれで出来るかどうかくらいならいいかもです。しかしそれが「失敗はありえない」「完璧に出来る」というのは、失敗も楽しめないですし、見える形の失敗を受け入れないとすれば最もたちが悪いパターンとなります。下手をすれば誰かに責任を押し付けるとか、自分は悪くないのだとラーニングも放棄してしまうかもしれません。

自分が出来るのマインドセットもほどほどに

自己肯定はグッドです。自分はだめだというよりも、できると考えたほうがいいですよね。とはいえ、そこで何でも出来るとかになるとまずいのではないかって話です。なんでも出来る、不可能はないというのはまさに万能感ですよね。

万能に見える人もできないことがあるでしょうし、仮に万能と評価されても「その人が万能と思ってない」なら万能感にならないわけです。そこが面白いところですよね。

自己肯定もほどほどにというのは、出来る出来るといっても文字通りできないや出来るやできたかな?という判定不能なことやそもそも行動があってるの?という答え合わせ的なことをしたり、様々な心理と行動をするのが人間です。でも、合理的なことよりも、感情的なことも多くあって、どちらかで二択ではないんですね。どちらもあるということです。

出来ると思い切り思っても、「実はできないかも」という不安があれば万能感なんてないですよ(笑)本当に出来ると思って「出来る」という時もまだオッケーです。さらにいえば、そこで失敗を許容できないとか、ミスは許されないとかプレッシャーがあればメンタルはかなり危なくなりますよね。人によりますがそういうストレスは軽く精神を壊しに来ますから、もちろん自分がやりたいなら違う景色なのですが、やりたくないとか無理にそう言わされたり思わされたりというところではかなりまずいですね。

自己啓発では「出来ると思わなきゃできない」みたいなことはありますよね。でも出来ると思うとか思わないとか関係なくて、試して見ればいいという感じですよね。試す何かがなければ分からないですが、ビジネスならサンプル商品を作る、身近なサービスで体験を試してみるとか、割とできます。そういうのを全て細かく構築して完璧に出来るだろうというのはやはり超越しています(笑)神ですね。人ではない。

そんな人は文字通りいないはずで、いたらそのまま壊れてしまうので、ぜひ万能なんて言葉は捨てて、もちろん万能感っぽいものがあれば早く感覚で目覚めてもらって、大いに現実と手応えと生感覚を確認してもらえれば、もっと豊かというか、カラフルというか(万能なのに白黒世界みたいなイメージがあります、窮屈ですからね)その計算できない、わからない感覚を大事にしてみてください。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

リサーチとアイデアの出し方講座

大橋のアイデアの出し方やリサーチの仕方などのやり方などを初心者向けに解説したUdemy講座です。本ブログのアイデアやリサーチネタが気になって、どうやってやっているんだろう?と思った方はぜひ。

気になる方はハードルを極限まで下げているのでチェックしてみてください!