学生の前で勝手にようこそ先輩やってきたので振り返ってみる

少し前に母校で講演をする機会がありました。といっても、集中講義を受けている大学生向けということもあり、ある種勝手に「ようこそ先輩」状態と解釈して遊んできました。

学生からの感想などフィードバック、または質問などから感じたことをアウトプットしつつ、こちらの違和感というかモヤっとしたことも大分クリアになってきたので書き留めていきたいと思います。

思考をめぐるように読んでもらえれば面白いかもです。

学生向けの講演テーマは、楽しく学ぶと人生面白いみたいな話で

ご縁があった教授からは、クラウドソーシングという切り口でお題をもらったのですが、とはいえそこに限定するわけでもなかったので、わりと自由に解釈してみました。

僕が提示したテーマというかスライドのタイトルは、「クラウドソーシングから はじまったアイデア活動」というもので、副題は、「「アイデア活動」を10年間くらいやって学んできたこと」というものでした。

今時点でもそのとおりの内容だと思うのと、こういうアイデア活動というもの(アイデアコンペしかり、アイデア提案しかり、アイデアを仕事にするということ然り)をそれで食えるボリュームにはなってないがやり続けているということは自分でもすごいなと感じました(笑)もちろんそれだけやってないんですが、意識してモチベーションは下がらないというか、モチベーションとは全く別のところで、そばにある、みたいな状態でやってきました。

10年間というと長いようですが実はそうでもなく、分からないことはいっぱいあります。ブログでも共有していますが、例えば、

この記事なんて実践がないとかけないですし、しかも色々な視点ややり方で検討しないと見えてきません。一応結論的には形や仕組みを作らないとお金にすぐなるわけではないですよね、なんですけど、これを「ああアイデアをお金にするのは難しいのだな」と捉える人と、「うん?ということはやり方さえある程度やれば一定程度お金に出来るんだな」と捉える人がいるのではと僕は思います。

僕は後者です。まさに心理です。水の入ったコップの話がありますが「水が半分しか入ってないのか」「半分も入ってるのか」はもはや解釈次第です。半分の捉え方が大事というか、解釈が大事ということですね。

話を戻すと、講演の結論はシンプルでした。というか、シンプルにしました。僕が何を伝えたいか。学生だった時に知りたかったこと、自分が学生ならこういうことを聴きたかったのだというものにしました。それこそが結論であった「楽しみながら学んで仕事をすれば多分最強説」でした。

抽象的かもしれないんですが、僕が言えることはこれが限界でした。成功とか失敗とかでスナップショットで切るのも馬鹿げているし、年収とかでどうというお金の話も微妙ですし、仕事術や経営術みたいなことを語るものでもないからです。

学生の時に僕が知りたかったのは、学生時分での社会との距離感だったんじゃないかと後付かもしれませんが思っています。つまり、世界に通用みたいな大げさなことじゃない。もっと、自分が考えている社会イメージというか、その考えたりふわっと抱いているものってどんな感じなんだろうか。つまり、合っているとか間違っているとかという正解かどうかでなく、どういう人、どういう大人が何をしてどうなったか。そういうサンプルみたいなものはいっぱい知りたい。むしろ多すぎて困ることはない。絶対的に不足しているのはまさに、そういう大人との対話ではないか。と考えました。

実はこれは学生時代に僕が思っていたこととほぼ重なります。だからこそ、今の学生が感じたかどうかは一切分かりませんが(笑)僕が昔17年前くらいに思ったことは、今の学生もほぼ同様に感じている部分があれば参考になるのかなー?くらいで話してみました。

そして、僕自身このタイトル通りで「楽しんで、学んで、仕事して、まあ他にも人生は色々ですが、めっちゃ楽しいよ」というところでした。これこそ、情緒的であり、資本主義にまみれた(笑)考え方でもなく、とはいえこれを逃げという人もいるのかもしれませんが、まあそれはスルーしつつ、ストレートに自分がやってきたアイデア活動なり、失敗なり、考えたことを丁寧に繰り返してみました。150分くらい話したので疲れたのですが、思ったより伝わったようで嬉しかったです(笑)

学生からのフィードバックや質問等

印象に残ったというところで書いておきます。

講演後に質問があればということでいくつか、3,4個くらいはあったかな、頂きました。みんなおとなしいというか、わーと騒ぐ学生達ではない(笑)のですが、質問として一番覚えてるのは2つくらいです。

この講義に値段をつけるならいくらですか?

ある種冗談だったかもしれませんが、面白い質問だと思いました。僕は少し考えてこう答えました。

「自分のアイデア活動やその試みからノウハウが詰まっている。失敗談なんかほとんどしないから貴重だと思う。2時間くらいあるけど、まあ参加費1万円一人は取れると思うから、みなさんで40名くらいいるから、40万円はすると思う」

というような答えをしました。学生的には1万円も出さないでしょうし、出せないと思います。価値があるとは思えないからですね(笑)一方そういう話を聴きたい人は多分いるのだと思います。仮になければ興味が違ったとしても、このブログ自体がとっくに消えています。いいでしょう?こういう見方(笑)

どうやって発想をしているか?そのやり方は?

アイデアを考えて仕事にしているという話でおそらく疑問はその単価や金額であったり、それで食えるかどうかみたいなところ。あとは食えないならどう展開していくかみたいなところでしょう。学生でなくてもまあそうなるでしょうとは思ったりします。

別にこれは食えないことを美化するわけでもなく、食えることが最上であるということでもないです。むしろそのバランスや解釈と腐らずにやる、腐ってもやる(笑)みたいなところが究極的に大事だと考えています。お金のためにやる危険性はお金にならないと辞めてしまうからってことですかね。

この質問への回答はわりと普通です。普段からインプット、調べる、自分の違和感を大事にしていくみたいなことで、インプットしないとアイデアはないという断言で終わりです。インプット自体は本とか、とくに考えるという意味では本は良いかなという答えをしたかもしれません。

仕事を面白くするという視点が良かった

学生のフィードバックで確か一人だと思いますがこういうフィードバックをくれた人がいました。

簡単にいうと、アルバイトでやっている仕事がつまらないというか退屈になっていて、でももしかしたらそれを面白くやるとか、工夫を入れたらいいのではないか。そうすれば楽しくなるし、お金にもなるし、学べると。そういう気づきをくれた学生がいます。

僕はこれは自画自賛で恐縮ですが、めちゃくちゃ良い気づきだなあと。そういう気づきが生まれたことに感謝しつつ、僕も話してよかったなあと思いました。

トム・ソーヤー理論を唱えていたのですが、要するにつまらない仕事なんてなくて、仕事を楽しくやろうとしたら楽しくできるし、全体が楽しくなって、学べるしハッピーみたいな話です。実はこれ別に自己啓発でもなんでもなくて、精神論でもなくて、自分がやっていることや眼の前のことをどうやって解釈できるかどうかだけです。楽しくてしょうがないとか、面白いからやる、これはめちゃくちゃパワーが出ます。勝手に学ぶし、勝手に効率化するし、勝手にどんどん良くなる。逆はどうか、つまらないし、ストレスだし、面白くないから、やる気が減るし、パワーも出ない(笑)

好循環とか悪循環とかそういう言葉でもいいのですが、単発でなくずっとそれが続く。アルバイトでなく会社に勤めたり社会人になってずっと同じです。仕事に対する概念や見方を変えたりなどしなければずっと学生時代に感じたそれは変わらない。むしろアップデートできないなら、そのまま「仕事=苦労=耐えるべきもの=ストレス」みたいなことになるんですよね。

こういうと問題は楽しいことを仕事に出来る人の発言となってしまうんですが、そういうことではないんですけどねってなって話が終わると。あくまで自分はこうだから突き放すのでなく、私はこうだったからあなたもこうしてみればどうかというわりとというかかなり歩み寄ってコミュニケーションしているので、そこで突き放すなら終わりですよね(笑)

アルバイトでも仕事でもなんでも、結局一緒ということです。この学生はおそらくこの気づきをどんどんアップデートして面白くできるんじゃないかと感じました。いやあ良かったなあと今でも思います。そういう気付き、もしかしたらこうなんじゃないかって仮説を立てること。めちゃくちゃ後で生きますし、ぐーっと後で役立つ系のネタですかね。

アイデアをもっと固定化して分かりやすくする話

これは教授とのやり取りでも若干あったのですが、学生からもいくつかありました。要するにアイデア自体がナマモノであり、水ものであり、アイデア自体を出すことは平易であり容易という印象を与えたからでしょう。

もう少し丁寧にいくと、実際にアイデアは誰にでも出せるので、僕だけが出せるアイデアはまずないでしょう。そうすると、僕はなぜアイデアを出すことで仕事になるか、依頼がくるかですが、結局これってアイデアでコミュニケーションして、相手の求める着地点やアウトプットをそこそこ出せているからに過ぎません。これで見合わないなら次はないし、二度と頼まないとなるでしょう。そこはもう仕方がないので、見合わないならこっちも力不足で終わっちゃいます。そうならないようにしていくだけです。

そういう流れでいうと、アドバイス的に、分野を決めて、その分野で分かりやすい事例を作る。みたいな話がありましたし、非常に分かります。これは僕は十分分かっている上で、そもそも興味が分散するという言い訳というか、特性を自分の強みとして持っているので、カジュアルにいえば「まあ、しょうがないかなあ」くらいでいます。

つまり、ビジネスアイデアや起業アイデアというところでわりと絞っているのですが、これでも絞りが甘いかもしれません。まあここまで絞るのにわりとやってきたんですけどね(笑)

分かりやすく出すというのは例えばこうです。起業家が最初に作るべきサイトやランディングページのアイデア100個を書き出してそれをノウハウ集として売り出すみたいなことです。これは分かりやすいですよね。当然そのサイトのコンテンツアイデアや起業家がやることを書くのは自分の実践が生きるわけで。適当にウソを書いては駄目ですからね(笑)

この時、そうやって絞り込めば「ああ、この人はサイトやランディングページを作るということよりも、そういうアイデアをまとめて分析したり教えてくれる人」なんだなという認知が生まれます。そこからさらにそれを売ったり展開したり、コアな部分を固めていくと良いという感じですかね。

この考え方ややり方はありですし、むしろ最初からそうやってやったほうが分かりやすかったかもしれないですね。一方で出来なかったわけで、それは結局そのノウハウ集なり「アイデア」を分かりやすく売るものが、価値があるものなのか。という検証や実践から感じた違和感です。

そのアイデア100個はすぐ色あせるか、または時代にそぐわないか、知らない人を食い物にするみたいになります。というと言い過ぎです。僕も電子書籍を出したりしていますが、そのノウハウみたいなのって食い物といえばそうですからね(笑)情報的なアイデアを売る意味では同じイメージになるし、捉え方になっちゃいますね。ここは仕方がないところです。

アイデアで役に立っていく脳内イメージ

先の話で、もっと特化して売っていくべきみたいな考えをする人にとっては僕のやり方はぬるく感じたのだと思います。ぬるくではなくても、もっとガッツリやるというほうが正しい。一方でそれってわりとこちらのやりたいイメージとのズレでもあるのかなと。

比喩が正しいか分かりませんが、やるならとことんやってみようみたいな方向性は共有できるはずです。僕もそうですから。ただ、一方でアイデアを売るみたいな時に、個々でカスタマイズして相談していく=会話のほうがより着地がしやすく僕のイメージに近い。一方で学生さんが言ってたような「特化して商品化する」のはノウハウ集が近い。そのアウトプットのズレであったりするのかなと感じました。

アイデアを売るみたいな意味では、アイデア発想ワークショップをするようなファシリテーターやワークショップ講師もありですし、著作を書いて本を売るのもありだし、それこそノウハウ集を売ってもいいし、ビジネスモデルを分析してそれを提供したり研究していくのもありだし、様々なやり方があると思います。完全に言い訳なんですけど、こういう既にあること、または考えてやったらいいじゃないかってことをやれてないわけです。

深い理由があるわけでもなく、例えばワークショップ講師としてどんどんやりますーみたいなことは多分ならない(笑)ノウハウ集を売りまくりましたというのも多分微妙なんです。その場でお金や報酬を得ればいいとか、そうではないにしても、さらに高めていくとワークショップに参加した人は満足しただろうか、どこまで次のアクションが出来ただろうか。ノウハウ集を買った人は読まずに終わったのではないだろうか、または役立つヒントが一個でもあったのだろうか。などなど個々の変化を想像してしまいがちというのもあります。

そうやって考えてしまうからこそ、少なくとも現時点では、自分がある商品Aを作って自分でそれを売っていくのってあんま上手くないというか、下手なんだろうなあくらいです。これはもう笑ってもらうしかなくて、それが器用に出来る人もいるけれど、そこまで上手い人って限られるか、少なくとも僕はあんまり知らないなあと。その場合やるには、僕でない人と組むかチームでやったりというところしかアイデアはなさそうです。他にもあるかもしれないけれど。

言い訳みたいになっていますが、別に言い訳することもなく、ポジティブにいい切れば「それは俺のやり方じゃない」で終わるんです(笑)そういわないのは、僕が年を取っただけかもしれません。素直でないだけで天の邪鬼だけかもしれませんし、そこはまあ僕の器量であり度量でどこまでやれるかだけかなと。

といっていてもしょうがないので、僕が考えるアイデアとアイデアのアウトプットイメージを考えてみました。

例えるなら、プロ野球というのがあるとき、プロ野球選手になるだけがプロ野球の仕事ではない。コーチやマネージャーや分析マン、取材する記者、応援するファン、球場のメンテナンス、PRや広報、食事の提供、色々とありますよね。そういうとき、寮で飯を作る料理人は関わってないのかというとそんなことはない。僕は関わりのレベルややり方は色々だから、固定概念でわかりやすいやり方のほうが危険だなとすら思うんですね。むしろ、プロ野球選手をリスペクトしつつ、料理人は後ろからもちろん本質的には食べることはそのままパフォーマンスに直結するからそのまま関わってるわけですが、その仕事自体を比べるのもナンセンスです。

これがサッカーでもスポーツではない仕事でも、なんでも一緒かなと。であれば、自分なりのやり方をやろうと。だからこそ、スタートアップは違うなあとか、起業ってやってみたけどどうも違うなあとか。自分はシゴトという言葉のほうがしっくり来るし、なんか起業で入るとわくわくしない自分がいるみたいな(笑)これって、言葉のイメージと実際のズレ、または自分が経験したものでしかないので正解はないです。ただ、誰かの人生の何かを叶えるわけではないので、あくまで自分の人生でどうかなので、そこはもう主観全開でいくことになるかなと。矛盾もしているんだろうなあとか思ったりしますもん、自分。

アイデアを形にする領域で役立ちたい

長くなりましたが、ここからが本題です。

アイデアを売るイメージはあくまでこんなデッキ?構想

この流れに異論はないというか、まあこの通りでしかないんですが、アイデアの生産とそのアウトプットについてはアイデア工場みたいな記事で昔書きましたのでそちらを見てみてください。

このアイデア生産工場プロセスってもう変わらないというか、多少の変化や改善はあれ一生やってくんだろうなあという捉え方をしています。囚われてるとか、それに従っているというわけでなく、結果的にやってたらこうなったという帰納的に言っていることが超大事です。決めつけたわけでないので。もちろん時代が変わるとアイデアの出し方も変わるかもしれませんが、魔改造?しない限りこうでしょう。

それではスライドの説明をしてみます。

1.脳内にアイデアカードを蓄えている

ある本には「脳内にレ点をつける」とあったのでこれはうまい表現だなと思い使わせてもらいます。今度紹介したい本ですね。それはさておき、アイデアカードというデッキみたいなものを脳内で作っています。この気付きは何かに使えそうだ、なぜこうなっているんだろう、調べようなど色々です。基本これらはアイデアです。アイデアになってなくても、ふわっとした気づきでも、ごっちゃです。

このアイデアカードは無限ではないです。当然意識できるものは限られるのでキャパはあります。一方で記憶であったり、集中や熱中などで情緒的に忘れることも多いです。ですから、常に増やすというか面白そうなことをやっていくと。そうやって脳内が楽しいいいい!みたいな一人ドーパミンわっしょいなことをやっています。表現としては変ですがまあ楽しいことをやってる人はこういう状態でしょう。

それ自体は特殊な薬をやっているわけでもなく、妙な呪文を唱えるわけでもなく、日常観察からの気付きです。人でも、物体でも、感じた動きでもなんでもです。人の話でも本でも、小説でも、マンガでもなんでもござれ。全てが糧というか観察対象となるのでネタになります。もちろん好き嫌いもあるので無理して全部はやっていませんよ。

2.チャンスカード、機会が訪れる

上の1で貯めたアイデアカードがあるので、それだけなら僕の脳内で終わります。妄想といってもいい。こうなったらいいなあと思っていても確かにかなわない。行動とアイデアの関係でよくいわれることです。ですが、僕もさすがにそこまであれではないのでチャンスや機会というのがあると思っています(笑)

チャンスとはなんでもいいんです。人の話で出てきたので「そういえば僕もこないだ同じこと思って考えたのがあったんですが」みたいな会話だったり。今見た人どこかで見たことがあるけど思い出せないぞ、なんでだろう、前もこれあったなみたいな突然のことでも。本に出てきたこの気付きは使えそうだ、早速まとめてみよう、っとまとめたら良いアイデアが浮かんだぞ!あの人に伝えてみよう。

こんな感じでチャンスとは、ありふれているというか、それ自体は小さな小さなことなんですがそういうのをきちんと、というか丁寧にアイデアカードをぶつけていくイメージです。

この段階でわりと繊細かつ丁寧な印象だと思うのですが、少なくとも「ほらこれいい商品!買わないとソンソン!」みたいなノリではないです。別にそういう売り方を馬鹿にしてるわけではないんですが、僕はちょっとそれはとなるだけ、それだけです。

3.場という現実で形にする

1は僕の脳内の話。2は現実なのか、妄想なのかグレーです。でもそれ「チャンスじゃん」「こうしてみよう」と意志を持つ事自体でしょうか。あくまで脳内か、現実かって明確ではないので橋渡し的なイメージでもいいかと。なぜなら、脳内だと思ってるアイデアカードが外に出て現実になれば、そっちが現実ですし、このあたりの区別はどっちでもいいんです。

場では、現実化する、または現実に持ってくるととなります。必ず実現出来る精度の高いアウトプットということではないです。むしろ、脳内から出てきたよちよちなアイデアは大体死にます(笑)悲しいですが事実です。

ここでいう場とは、イメージが付くかどうかということで、ばばばっと羅列しました。プロジェクトとはビジネスでも非営利活動でもいいんですがそういう活動全般。プライベートの行くところや会話でも、ブログのネタ、提案したいこと、企画として考えてるもの、やってみたい企画・・・これはもうありとあらゆるアウトプットになります。

もちろん何かしらアイデア相談、アイデア出しとはこのアイデアカード=特定の使えそうなストックから掘り出すことであり、チャンス=依頼されたことであり、場としてアウトプットはお客さんが満足する、欲していること、整理する、会話でコミュニケーションしてアイデアまたはアイデアの周りを補完するというところでやっています。そういう意味ではデータベースからフィルタをかけて取ってきているイメージでしょうか。もちろんそれがあまりにお客さんのデータと重なると満足度が低くなります。

単一のアイデア実現や事業化も含めてこだわりがない

隠しているわけでもなく、僕の特性としてこれは向き合う必要があるなと感じました。というか薄々気づいていたし、ビジネスアイデアといいきってもそうなんですが、特定の事業をやりきるみたいなことにそこまでコミットできないんですね(笑)

これは起業家としては即失格なので、多分僕は起業家というものがこのイメージであれば起業家にはなれないと思います。興味が常に分散するというか、一点突破辛いみたいな感じになるからです。ある考えAがあればBがあるじゃないかと選択肢を広げる方でバランスを取るからですね。こればっかりはしょうがないかなと。ちなみにAだけでやるとストレスとなって終わる感じです。

例えば、アイデアカードからITビジネスのアイデアが生まれたとします。最近感じた課題として、フリーマーケット等で個人が出店するとお金の管理は当然自分ですが、現金とくに小銭などのお釣りを用意が面倒だなと。それによりストレスや時間がかかることってありそうだなと。同じようなことを考える人もいるようで、squareみたいなカード決済をスマホで導入できたりはあるようです。でも、キャッシュレス決済とかさくっと個人でできれば楽だなと。Pay系でも送金できますがあれ個人情報晒すと思うので不特定のお客さんには怖いので使いづらいって感じですかね。そうでないならいいんですが。

そういうアイデアがあって、じゃあこの時フリマ出店者向けに簡単に使える決済サービスみたいなアイデアはまあいいんじゃないかと思います。現実で出来るかはおいておいてですけど、出来なくもないのではないかくらいで。

次にこれが実現化できるかどうか、技術もですが、マネタイズも、それこそ本当にフリマ出店者向けだけでニーズはちゃんとあるか、市場的に広がるかまたは一定数はキープできるか、決済システムなどの事業者やパートナーはどうするか、そして最初のお客さんやテストしたりとかはどうするか。まあここが一番おもしろいところでもありますが、まああるわけですよね。やることが。

そして次にやるとなったら、フリマ出店者向けキャッシュレス決済サービスみたいなのをまあキャッチーな感じで作るわけです。この時ちょっと引いてみて、自分はそこまで課題感を感じたかどうかです。実はそこまで強くはない(笑)不便だなくらいで終わると。一方で不満や不便は感じることはヒントになるけど、そのレベルは様々です。軽いきっかけからやれる人もいれば、重い感じでもあるわけで。

そうなるとき、多分こういう人多いと思ってますが、「私がやるべき意味」って相当ないんですよね。誰でも出来るというか、むしろ解決してくれる人いないかな、アイデア的なもの練るからむしろやってよ!みたいな感じになるわけです。

そういう自分であるわけなので、ここで無理に「キャッシュレス決済サービスを作るのだ!」と掲げるのは相当危ない。やった途端に興味を無くしそうというか。一方で若い時は「まあそういうもんかな、そのうち興味ある何か出てくるっしょ」とか構えてたんですが、ぶっちゃけ今もこれっていうのはないんですね。

だからここで分かりやすい何かって、掲げすぎてもどうなのかと。もちろんランチェスター然り、ユニークなポジション然りで、そこからパワー貯めるイメージは分かってるんですが、多分違うだろうなあと。なぜならキャッシュレス決済サービスで突破したいと思ってないしそこまでのパワーがないからなんですね。

苦し紛れでもなく、結果的に今あるのは、上のようにアイデアを貯めて、然るべきチャンス=相談、依頼、コンペでチャレンジしていくというスタイルです。もっといえば、事業化を全部しなくてもいいだろうし、むしろそれぞれの活動やプロジェクトにあったやり方があるんではないかとすら思ってます。これはわりと強めにいっておいたほうがよくて、必ずビジネスにする、お金を稼ぐという意志は立派ですし、意識高く言えるし簡単です。しかし実践と結果は無情にも出ます。出来ないことを宣言するなみたいなことでなく、それが正義みたいな感じになり、正しいのである、自分はそういうふうに思っていなくてもそうなりたいみたいなのはちょっと違うなと。とはいえ、そこまでいいつつも資本主義の中で、お金を稼げないのはかなり立場が弱くなるのは分かった上でです(笑)

一方でお金を稼ぎたくないかというとそうではない。というよりも、多くの人が副業であったり、起業であったり、色々チャレンジするものの、まあ成功率って成功をどこにするかなんですけど、高くはないはずです。というか普通に何度か失敗するしうまくいかないけど、とはいえそこで粘ったり明らめないからうまくいく。このシンプルな原理はあると思っていますが、人は目の前の欲とか、違うことにいくのでまあ結果的に楽な方に流れちゃうんですね。苦労すればいいわけでもないですけどね。

どのアイデアも実現できてないなら話は別

ここまでいうと、僕が実現したアイデアは何かという話になってくるはずです。アイデア→具現化したというものの話ですね。しかもそれはビジネスなど関係なくです。ビジネス的にアイデア→事業化というのは成功経験はありません。

僕がアイデアカードを貯めて何に使うか。結局10年間くらい振り返るとめちゃくちゃファイルとか企画書とか、フォルダが出来ててもはや整理は出来てないんですね(笑)ある程度整理しているけど、「あ、面白そうやってみるか」みたいな感じでしかない。当然アイデア出ししかやってない、わけではないです。むしろ、アイデア出しだけではぬるいので勝手に何かやるわけでして。

例えばある時はロゴデザインだーといって勉強しつつアウトプットしてココナラで出品して稼いでいました。金額は多くないのですが練習しつつアウトプットで喜ばれたので良い学習方法だなと思いました。同時にそこからデザイナーチームを作りECサイトで売ればビジネスになる=仕組み化出来ると思ったのですが集客できず終わっています。

ネットラジオが面白いと思って友人を誘ってやっていました。ネットラジオ自体でなく、以前から一人でしゃべるみたいなことは実はやっていてしゃべるのは嫌いじゃないんですね。色々懲りだすと面倒ということは分かってるくらいです(笑)これは非営利でしたが楽しくわいわいやって解散。何が出来たか分からないんですけど、インターネットの力でただだべるだけでも企画ですし、それを実にやり続けたことはいいんじゃないかと思ってます。やりたかったからやったというだけでも成功だと思ったりします。

ビジネスプランコンテストを友人と企画してわりとやらかしたんですけどこれは恥ずかしい話です。とはいえ一応学生も集客出来たし、運営を社会人と学生チームでそこそこやれたので次につなげられるかと思ったんですがそこはできず。一回きりの伝説のコンテンストとなりましたが、まさにイベント企画ですけど考えて形にしていくのは超楽しいですよね。仕事にしてやりたいかは別って感じです。

ワークショップとしてこれも友人となんですが働き方を語るみたいなことをわりとやってました。当時は見えなかったというか分からずやっていましたが、結果的に働き方とかって人それぞれだし、正解はないよねという当たり前の結論で。人と比較するからおかしくなるので、ここで今書いているように「俺はこれでいく」「間違ってるとか正しいとかは自分次第なのでそこを楽しんでいこう」くらいなのかなあというところです。人の生き方が羨ましい人もいるだろうし、もしかしたら僕をうらやましがる人もいるかもしれませんが、比較とか見下す(笑)とかそんなことなくて、自分で一杯一杯なだけですかね。ワークショップを企画しまくって見えたのは、まあ毎回違って楽しいこと。気づきや学びを最大化するとかってやっぱり好きだなあと。

他にも書ききれないだけでいっぱいあります。これを全部書いてどうとかはまたコンテンツなり別の話なので、省くとして、実際は僕のアイデアの具現化というのは、プログラミングで作りたいものを作るもだし、文章で「こんなこと考えたんだけど」と表現する、伝えるのも、企画でそれこそ形にすることも、自分がイメージした仕組みや仕掛けを作ることも、わりと全部同じに見えてます。つまり0から1であり、その個別の違いを感じないんですね。

ということは、プログラミングで0→1やっていればわりと満足しちゃったりもします。なぜならプログラマが嫌でやめたわけでなく、提案や自分が考えていく余地を増やすこと=そういう仕事が見えなかったので起業したって感じだからです。わりとやっていることと仮説検証はシンプルで淡々と回しつつ、アイデアカードを貯めつつ、チャンスを伺って何度もチャレンジしていく。この感じは変わらないなと。でも、プログラミングだけをやり続けるのは多分無理なので、やはり今の状態は適切かなあとか。

なんで変わらないかといえば、既に0→1をやっていて、それが楽しくそうやってやることで学んで次につなげるみたいなことをやっているからかなのかなと。それに対して1にもなってないのでは?とか、1→10が下手ですねとかいわれても(言われてないですけど(笑))、そこは認めつつも、そこは俺の領域じゃない、みたいなことでやっと認知したところです。長かった(笑)

そして、自分の特性やこうすると伸びる、それこそ目標設定とか自分をうまく伸ばせるみたいなハックが出来る人はもう色々できるはずです。それが出来ない人が多いからこそ、何をしていいか分からなくて、だから何もしないのかなと。僕の場合は、何をしていいか分からないとかはなくて、だからこうかなといってあーじゃこーじゃしていて、その結果というのが、アイデア活動になっていったというのが正しいです。

別にポジションはないのですけど、僕はアイデアマンになりたかったとか、アイデアで飯を食うみたいなのが最上のコミットであったとか、そういうことはないんです。こういうと適当感が伝わりますけど、実際は色々やってみたらまあ唯一といってもいいけど、長続きしているメソッドというか活動が「アイデア活動」だっただけです。飽きないというか。おもしろいというか。

ではコミットが甘いというとそういうことは思ってなくて、このアイデアが生まれる仕組みはあるのであとはどういう人と面白いことをやるかとか、ビジネスをやるならビジネスできるかどうかとか、そういう話になりますね。アイデアに固執したいのでなく、結果的に「アイデア出しくらいしかできないかなあ」というネガティブな自己承認みたいな、違う視点でいえば「発想とか0→1で人の役に立つ」ということになります。

そういうわけで長くなりましたが、数をやってきた分、0→1への抵抗がなくなったのは奇跡というか結果的にすごく良かったです。そしてそれでストレスなら駄目ですけど、面白いので、またやろうってなります。当然特性として、1にしたらあとは頼むとなるわけですね。

とはいえ、コアな部分とかここは固めというのはあるわけで、それがアイデア活動であったり、文章書き続けているのでそのアウトプットとか、考えることとか、仕事であろうがなかろうがまあやると。プログラミング的効率性もやっぱちょいちょいありますね。同じことやり続けるのは超避けたいですから。

そうやって残った、色々動いていって濾過されたこと、それがアイデア出しであったり、ビジネスアイデアを考えるであったり、このシゴクリというブログであったりが副産物なんだけど、それが今や主産物になっていくのかなと。これはこれで超面白い気付きですね(笑)

ここまで読まなくても明らかですが、学生さんもですが、これから何かやる人も気張ってやるというよりも、肩肘張らずまずはやってみてどうかーくらいで、試す感じでやると、意外に色々やれるかもなあというところです。まあ自分も固くなって出来てないこともあるので、偉そうになっちゃうんですけど、まあ一つでも気づきがあれば嬉しいというおすそ分け感を残しつつ。

軽くまとめてみると・・・

整理も込めて軽くまとめてみます。

  • 母校で勝手にようこそ先輩風に学生の時聴きたかったっすという話をしてみた
  • 学生にはわりかし伝わっていて良いフィードバックや気づきをくれる学生もいて嬉しかった
  • 僕がやれてないだろうもっと商品や分かりやすいパッケージ化したものを作ってはという問いが頭に残っていた
  • 自分なりに考えた結果、アイデアの実現化、つまり0→1は色々やって慣れてしまって、色々あるからこそ絞れなくなっていた
  • 一方で自分で特定の何かコレと絞ることに優位性、自分の特性を生かしているとは思えないのでその方針はない
  • もちろんアイデア→事業化の経験値が低いのでまだまだそこは粘ってやっていきたい。とはいえ自分はベンチャー、スタートアップでなく個人規模やスモールビジネスの成長イメージが好きなのは明確。
  • 絞れないものの、自分何がやりたいんすかね?という問いかけであったり、ふわっとした企画、ワークショップ、やってみたかったこと、をわりかし0→1でやってきて結果的に残ったのが「アイデア活動」だった。
  • そして今もアイデア活動していて、多分これは抽象化すればずっとやり続けるし、これからもやり続ける
  • アイデア活動と同時に近いものは、文章を書く、思考をまとめる、面白いネタを探す、観察する、違和感をごまかさない、プログラミング、人とのコミュニケーションは近い。近いってことは興味と仕事と領域関係なく出来る最高な自家発電ポイントだと理解。

という感じで、結果的に母校で話したことで過去→現状をアウトプットして、ああ自分はこう考えきたんだなあと、ストンと何か理解できた気がします。そうであれば、もっと色々やらないとなあとポジティブな感じなりました。

講演とかってあまりやる機会はないんですけど、そういうチャンスがあればぜひやってみてください。ミニセミナーとか、プチプレゼンでもいいし、色々やっていると色々な人が見てくれるのは間違いなし(笑)

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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