ゲームレベルアップ企画の面白さは何か。それは成長物語。

ゲーム配信動画にて、ゲームの腕前を上げる企画が定番企画なのか非常に面白いです。とはいえ、面白いだけでなく課題もあります。

ゲームは色々あると思いますが、やや抽象的に企画としてどういう面白さがあるかなどを考えてみました。

ゲームレベルアップ系企画の面白さと課題

まず僕が面白いと思う点をあげてみます。とくに具体的なタイトル自体を検討する、具体性をもたせるのが狙いでないのでタイトルは挙げません。

  • ゲームが上手くない人が上手くなっていくというストーリーが明確である
  • 配信によって映像としてほぼ編集がなくてもわりと耐えられる
  • 教える人=先生役の教え方が分かって面白い
  • ゲームがうまくなりたいという見方でなく成長物語として見ている
  • うまくなろうとしても、「例えばこういう時はこう考えるなど」のアドバイスがあっても、生徒役がすぐ上手くなれることはまずない
  • 効率的なやり方として、良い師匠がいて適したアドバイスをして適度な自主練をしていても、多分限界はあるし、一方でそれ以上のやり方もなさそう。教育や学びは時間がかかる。
  • 自分で考えて学ぶという超地味なことが見える中で面白く、中途半端に投げるのでなく、それに向き合う生徒とそこを受け入れる先生のバランスが面白い

というわけで、とても楽しんでいます(笑)

一方で、課題もあるでしょう。

  • 超地味なため、見栄えはあまりよくない。例えば成長指標として何を掲げるか。レベルアップとは勝利数だけで語れるものではないとき、わりと成長したかどうかは分かりづらいし、それらの成績が芳しくない時が続くと企画倒れになる
  • とはいえ、直線的に成長するのは幻想なので、むしろ伸びないのが普通か。というところを踏まえた上で、腕前が上がって欲しい反面、一方で上がらないのではないかという反期待もありつつ。分かりやすい伸びは怪しいし、伸びないのも地味になって飽きる。
  • 何より視聴者以上に生徒役または先生役が飽きてしまう可能性も高い。先生はその指導力や伝え方、言葉、論理や相手の立場に立つ、それらの力が問われる。あればできるというよりも、その生徒に向き合う必要がある。
  • 生徒は、自分の実力が伸びない焦りであり、結果的に伸びればいいが伸びない勝てないうまくならないという時に耐えられる情熱や思い、モチベが試される。すり減る(笑)
  • 成長物語でしかないので成長しない場合は、原因追求がされるが、だからといってそこからうまくなるとは限らないため、どこまでエンタメとして割り切れるか、バランスが大事。

などなどです。

成長する企画って面白い

漫画などもキャラクタが育っていくと面白いでしょうし、ゲームも自分が操作するキャラクタのレベルがRPGのように上がると嬉しいし、アクションなどの技量が必要なものはクリアできないステージがクリア出来ると嬉しい。

一方で、時間をかけて運に近いワンチャンスでクリア出来るというのもあります。それがアクション系ゲームに近いかなと。例えば、Mr Jumpというゲームがあります。このゲームの簡易版(Mr Jump S)のものをやりましたが、確かにトライ数が膨大です。手元のデータでも、ステージAの12面では1時間近くかかっておりトライ数は7800回になっています。

このステージA12面は数千回やると判ったのですが、ある種運ですが、ある程度の技量という意味ではトライし続けて良い安定して難所をクリアしていく確率を上げるみたいなことが必要です。例えば10箇所難所があれば、1つの難所を10%でクリアより20%で通過出来るみたいな。つまり、難所レベルは人それぞれだとしても、1箇所20%なら、2箇所目も20%なら、4%まで成功確率が減ります。さらに・・・となっていくのですが、これをどうカバーするか。トライ回数が1000であれば、上のパーセントはわりと妥当なレベルになります。つまり20%→4%→0.8%→0.2%となっていって、0.00%の世界です。

1000回トライして1回なら0.001%ですからわりとそんなレベルになります。最もこれは自分のデータであり、他の人は分からないのですが、マリオメーカーなどもクリア率が相当高いものはそれくらいになっていって、トライ数は相当回数になります。1ステージ1-2分でも、1000回なら1000分(実際はすぐ死ぬともっと短いですが)となり、なんと16時間もかかります。万にいくと、現実的に数ヶ月かかることになります。

これを運ゲーと呼ぶかはおいておいて、運ではないのは、

  • プレイヤーに粘りというスキルが必要(数時間でなく、数十時間向き合えること。またはそれ以上)
  • 同じ動作を何度も繰り返す。たまに簡単なところで躓くと発狂しかける(笑)
  • やったところで達成感はあるが、1000回に1回クリアであって、1001回目は大体クリア出来ない。つまりクリアしたのは事実だけど、クリア再現は難しいのは変わらない。
  • コントロール捌きなどの物理的な技量が必要な面もあるが、それよりもゲームのルールを把握し、確実に難所を越える確率を高め、成功率をあげていくという地味な作業に近いことをしている
  • その中でめげないものがクリアに達する

ので運ゲーではないと思っています。

一方で1000回くらいやって思ったのは、それくらいやれば僕のような普通のプレイヤーでも何か見えてくるということです。成長とはもしかして、数をやってそこから「何か見つける」ことであり、それこそ「気付き」「学び」「発見」であり、そこをさらに調べたり、学んでいくことの繰り返しに過ぎないことに気づきます。

雰囲気を知りたい人はこちらの記事などご参考に。

【助けて】15時間かけてもクリアできない『Mr Jump』【高難易度ゲーム連載】

難易度ゲームのクリア企画も、初心者プレイヤーがレベルアップする企画もわりと似ていて、どちらも成長物語であり、地味で、見えない時間や可視化してない時間の膨大な水面下の練習(コソ練)が、形としてクリアやレベルアップになるということが面白いんですよね。

これが共感であったりするんじゃないかと思いました。だから楽しいと。当然ゲーム自体が好きとかある程度知ってないと楽しめないですけどね。

成長馬鹿でいいじゃないか

昨日より出来ることが多くなったり、気づいたことがあるならそれでいいみたいな感じです。一方で、成長がなければそれって意味があるのかなと思っています。もちろんこれも意識の話で、「これをやれば成長出来る」と思っていてもそうではないことも多いですから。そしてプラトーとして、凪状態が続いて「全然やってるのに成長が感じられない」ことこそ醍醐味です(笑)

そこを耐え抜いて次がある。ある種の打たれ強さ、マゾさでありタフさが成長につながると。いやあ学び、気付き、成長って楽しいですね(笑)

おわりに

ゲーム配信などを見るようになってから、どういう心境か。それってゲームをやっているだけではないなあと心から思いました。それって企画なんだけど、でも自分が試しにアクションゲームをやったらなるほど難しいものはほぼ「修行」に近いなあと感じました。心を無にしてやるのみ。

だからこそ、人は感動したり、そこまで出来ないと思ってすごいと思ったり、応援したくなるのでしょう。

実際にゲームだろうがなんだろうが、数ヶ月をそれに突っ込んで何か出来ることってやはり好きなり、面白いなりの何かがあるということですから、大事ですよね。

一方で仮にそれだけ時間をかけるなら面白いと思えることをやりたいですよね。せっかくならば。そんな感じが伝われば嬉しいですね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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