アイデアの伝播率を高めるには質の良い仕事への集中が大事

アイデアの伝播率を高める。というフレーズをある本を読んでいたら思いつきました。本には、本の伝播率(でんぱりつ)、つまり、例えばある1冊の本を読んだら別の本を読みたくなるみたいなものを伝播率1とすると、そういう伝播率で本の評価はしたら面白いかも、的な話だったと思います。

確かに本はそういう側面があるのですが、一方で僕が考えるアイデアやアイデアを商品として提供していることについても、同様の考え方ができそうです。

今回は、そういう自身の商品やサービスをどう広げるかというところで考えている人のヒントになれば幸いです。

アイデアの伝播率のイメージ

本の伝播率と同様、アイデアの伝播率って高いのではないかなと思っています。あるアイデアを思いついたら出てくる次のアイデアがあるとか、アイデアをもらったり見たり読んだら、次のアイデアが出てくる。

そういう状態はいわばブレストモードであり、アイデアがたくさん出てくる状態でしかないと狭義的には言えます。でも、広義的にいえば、商品を買うと次が欲しくなるということにもなりそうです。

僕のアイデア出しや商品については、アイデアって面白いですよ、または面白くないですか?というところを込めてやっています。多分これを込める込めないは僕の勝手なのですが、多分お客さんはそのあたりをどう感じるかはとてもシビアかまたは直観レベルで分かると思っていて(分からない場合は説明していくだけですが)、そのあたりが大きな違いであり、他との違いということになります。

もちろん、アイデアで社会を面白くするとかっていうことは、もちろん言葉だけなら今いいましたし、書けます。でも本当にそうしていくかは行動を見てもらうしかなく、またそれって仕事における局面や部分的でなく、その人の体重、ここでは僕の姿勢のことです、がちゃんと乗っかっているか。迫力があるかが大事なんだろうと思うわけです。

だから、シゴトクリエイターといって、かつアイデアでシゴトを作っていく実証実験といえばリスキーかもしれないですが、同時に関わる人とは良い形で関係づくりをしていけます。

このシゴトの先にあるもの

アイデアの伝播率は面白い視点だと思っていて、基本的に提供していく中で飽きるとかがもしかしたらあるかもしれないですし、そうじゃないのかなと思えばそこを変えていくのみです。将来アイデアを出し続けると決めるのはあまりにも難儀です(笑)

もちろん明日辞めるとか、1年後辞めるとかそういうことではないのですが、同時に自分のシゴトについては常にブラッシュアップや見直しが出来るのも、フリーランスの面白いところでしょうか。それは改良以外に変えて失敗したこともあればそれはそれで全て自分の責任でしかないからです。人のせいにできません。

アイデアを出すことで僕が見ている世界というかシゴトのイメージはそこから色々な企画や事業と関わっていって、そこからさらにレバレッジというか、広げていくことになります。具体的には、たくさんのアイデアを出したいというよりも、関わる人や関係する人が増えていって一定の規模になっていく。一定の規模というのは、基本的には自分が食える分というのがあるわけですが、一方で余裕が見えて来れば雇用を生み出すというところにいってみたいですね。このあたりは青写真としては相当前からあるものの、簡単ではないが不可能ではない、難しさもあるがベリーハードでもないみたいなところの認識です。やってやれないことはないでしょうから、そのあたり冷静かつアグレッシブにやっていこうと思います。

基本的にアイデアまたは何かしらの提供をしてそれで人の役に立つことで社会を面白くしていくということは10年前、いや学生の頃からあまり変わりません。社会は素敵だ、人は素敵だというのはあまりにポエミックであり、情緒的ですがそれは事実な面と、一方で非情で理不尽な面も兼ね備えたそういう部分があります。社会=人の集まりでしかないのですがそれが面白いと思えるのは、コントロールができないとか計画ではない何かがあるからなんですね。それは良い意味の無計画さから生まれるクリエイティブみたいなことを期待しているというのもあります。

伝播率が1というのが、あるアイデアから次のアイデアが生まれるくらいならもはや出来ているかもしれない。でも、これが10とか100とかも面白い。つまり、一個のアイデアが面白い可能性をどんどん生みだし続けること。それが僕の考えている、アイデアのシゴトのその先ということになります。

伝播率を高めそうにないことはやらない

逆にこの設定からいくと、アイデアの伝播率を下げるとか、あまり貢献しないことはやらないということになります。

具体的には、

  • アイデアを買い叩くというようないわば低単価のシゴト
  • アイデア=アンケートレベルであり低品質、誰でも出来るという感覚を出しまくっている案件
  • アイデアに価値を認めてない、アイデアレベルという言葉を否定に使いやすい人との関係

などを切っていくし、断っていくし、関わっていかないこととなります。

逆に言えば、やっていくべきこととしては、

  • アイデアを出すとお客さんがより喜んでくれるシゴト
  • 企画の価値やその意味を十分に理解してくれる人
  • クライアントや自分だけでなくエンドユーザーや社会を見ている人、案件

などをどんどんやっていくことになります。

もちろん、駆け出しであれば、前者のような意に沿わないことの率がめちゃくちゃ高く、後者のような選べることはなかったと思います。一方で経験が積まれていけば前者のようなことを続けると、ストレスが拡大しますし、自由度を高くやっている意味が見えなくなります。

つまり、後者の姿勢や感覚の要素が一定以上の割合でないと、あまり自由にシゴトをする、ここでの自由はコントロール度が高いという意味合いです、意味が薄いわけです。人の価値観や何をしたいかによるわけですが、僕は少なくともそう考えています。

後者のシゴト、人はもしかしたらめちゃくちゃ少ないかもしれませんが、しかしいないわけではないでしょう。前者のシゴトはたくさんあるかもしれませんが、結局端的にいえば、

前者のシゴト=やってもストレス+価値が低くなる+報酬も低い+リピートはない

のであって、

後者のシゴト=やると楽しい+お客さんも社会も喜ぶ+価値や評価、報酬も高い+リピートも普通にある

ということになります。

そんな神みたいな案件やシゴトがあるのでしょうか?実はあります。結局は、どういう人と仕事をしたいかというとき、選ぶ選ばないという以上に、自分がどういう感じでやりたいかを提示できない、またはイメージがあまりないと、相手のペースというか、相手の形でやることになります。これは相手のペースが駄目ということでなく、あなたの考えが1mmもないことになるので駄目ということですね。

一方で、案件も人も全てきっちり上のように分かれることはないのが実際でしょう。ただ、あるAさんやA社とやっている中で、前者のシゴト→後者のシゴトになることはまずないでしょう。なぜなら、価値観や全てが違い過ぎるからです。

つまり、後者のシゴトは、前者のシゴトをやる人達から生まれるわけではないんです。どういうことか?

具体的には、前者のシゴトで経験を積んでも、腐らずに耐える要素があります。耐えるというとそのままでいいと思いがちですが、そこで耐えても次はありません。耐えて一生懸命やってもそこでは駄目なんです。なぜなら、前者のシゴトが増えるだけですから(笑)

前者のシゴトが出来たら、後者のシゴトに切り替える

環境というと怒られますが、これらは意図的、戦略的すぎるくらい選んでも考えてもいいくらいです。本で書いたネタですが、ある短期バイトをしていた時に起業をしたいというと、多くの人、つまりバイト仲間っぽい人たちですが、「すごいですね。会計士とかですか」とかだったり、はっきりいって「ベンチャー」とか「スモールビジネス」とか、そういう違い以前にそのワードの理解がありませんでした。これは当たり前です。彼ら彼女らはとくに短期バイトでお金を稼げればいいだけで、とくに何か起業をしたいとか、そういうマインドがあるわけではなかったのですから。

この話は実は全く笑えないというか、あなたももしかしてそういう環境にいないでしょうか?脅しではなく、自分のいる職場で改善したり企画は無理だろう。そういうことはやりたいのだけど。となる時、多くのやる気というかやりたいことは埋もれてしまいます。これって損というか、単純なロスだなと思います。あなたもそうですが、会社も、社会もロスだなと思うんですね。それをやったほうが多分あなたは色々と回転していくというか、パフォーマンスは出るはずですからね。

前者のシゴトということで、短期バイトの仲間の例を出しました。これは極端でもなく、ある種そういう分からない人達(これは差別とかでなく、単に誰を友達にするか、誰をパートナーにしたいか、誰と仕事をしたいかっていう気持ちの話に近いです)といては何も生まれないです。もちろんその人達がダメ人間でもなんてもなく、そこにいてそこにある仕事をする上では良い人達なのでしょう。その人の良さやそこでの仕事と、自分がどうしていくべきかはかなり切り分けられるのですが、ここを切り分けづらい人も多分相当いるのだと思います。

それで、そういう前者のシゴトは一定やれば大丈夫です。いわばトレーニングです。その後は、後者のシゴトをしていきましょう。つまり、先程述べた前者のシゴトから後者のシゴトへというのは、お客さんが全く違う、少なくとも前者のシゴトにおける1%未満くらいしか該当しない確率で、後者のシゴトの案件やお客さんとなってきます。つまり、ほぼお客さんが異なるし、違う人となる。

これってマーケティングでいうターゲットをどこに持っていくか、同時にそこで価格や価値も異なっていきます。もっと分かりやすくいえば、安いシゴトを一杯やる形でやりたいならそういう仕組み、つまり低価格大量販売です。でも個人でこれをやるのは辛そうです。仕組みは多分プログラムか自動化される何かでないと、かつ目立てばすぐ真似されるでしょう。

一方で、高価格で少量というのもあります。これは後者のシゴトですが、僕はこちらのイメージです。たくさん考えること=たくさんのアイデアとはなるわけではないですが、単価を上げるとか、価値を高めるとは、結局そういうことになっていきます。もちろん、単価が上がってもターゲットである人が出せる金額や価値を認めている金額などでしかないのでここのあたりは一概にこれといえるものではありません。ただ、明らかに相場がある時に相場以下や相場の何分の1であればそれは前者のシゴトとなります。

おわりに

アイデアの伝播率を高めるとは、結局のところ、前者のシゴトを卒業して後者のシゴトをすることになります。

もちろんくどいですが、僕は駆け出しの頃はもっと前者のシゴトしかないし、それしか見えてなかったのだと思います。ですが、後者のシゴトであるような、良いお客さんや案件が見えてくると、やはりそちらが普通となるし、あえて前者のシゴトに手を出す意味がありません。もちろん、前者のシゴトしかなかったのであればそれはそれでそういうものとして割り切ったのかは不明ですが。

後者のシゴトを率を高めていくことで、余裕が生まれて再投資がより出来る。そうすることでより品質が高まっていく。素敵な流れです。それって単純にですが、前者のシゴトは伝播率が1未満で、もしかしたら、0.01とかレベルかもしれません。まさに買い叩かれるですね。これは悪いというよりもそういう構図や立場にならない仕掛けがめちゃくちゃ大事ですね。そして、後者のシゴトは最低でも1であり、普通は5とか10とか、そういうアイデアの価値を何倍、何十倍にも高めてくれます。だからこそ、リピートもあり、価値もあるのだと思います。

最後に、いきなり前者→後者みたいな切り替えが出来るとは思っていません。ある仕事における対応とか、たまたま来たチャンスで変わるとか、そういうかなり「切り替わった」のがいつかは後からしか分からないのだと思います。やっている時に見えるのはないってことですね。

振り返ったり、考えが変わってきたなと思ったら多分それは変わった証拠でしょう。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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