アイデアは使われないがヒントになる

前に、具体的解決策は落ちてないというエントリを書いたのですが、再度書いてみたいと思います。

僕はアイデアを出すということを仕事にしていますが、それで「アイデアなんてない」というとポジションとしてはおかしいですよね(笑)もちろんお客さんにそんなことを言うわけではないし、言わないですよ。ただ、実際には「(お客さんが言う)アイデア」と「(僕が認識している)アイデア」はズレがあります。

ズレとは、まず、一発解決するような優れたヒントみたいなものは、ほぼないと思っています。そのまま使えるネタってことですね。これはまあないと。あっても運もあるでしょう。

だからこれは明らめています。明らめていって、ではどうするのかというと、課題は何だ、どういう状況だ、どういう方向性か、いわゆるかゆいところはどこか、どこが痛いのかと医者やマッサージのように聴いていくんですね。まずこれがめちゃくちゃ大事です。

その上で「アイデア」かどうかはおいておいて、こんなのはどうですかね?というのが提案です。アイデアというよりも提案に近い。そうやって僕は仕事をしています。

今回はアイデア大好き人間が、アイデアを否定するのか!?みたいな面白い視点で書いてみたいと思います。(自分で言うなや

自虐的という感じでもなく、客観的かつ情熱的に行くとやはりタイトルの「アイデアは(そのまま)使われる」ほど実行まで持たないものが多いが、「お客さんにとって」の大いにヒントとなるということが本意ですね。

アイデア出し自体は概ね満足されている

当然、相談や依頼がある時に、「こんなアイデアがある」と言える場合はそれでいいわけですね。ただそういうアイデアAは使えるか=お客さんが求めるものかというと分からない。そもそも違っていることのほうが多いですね。

だから、先に書いたようにヒアリングをしてどこを目指すか、どっちの方角か、ここが痛いのかかゆいのか、嬉しいのかさみしいのか、感情はおいておいて、その方向性を探っていくと。これが大事だと書きました。

その上で、つまりコミュニケーションのプロコトルなりを確認して、通信するイメージです。コミュニケーションといっていいのですが、これもかなり雑な言葉なので、まず整理してコミュニケーションできることが大事です。そのうえでアイデアがあると。

アイデアに対して何もないということはまずないです。何もアイデアが出ないということはないってことです。ただそれが100という期待値がある時に、100出せるかはまあ正直やってみないと分からないです。ただ、全然違う分野やこれは「無茶すぎるな」というのは省けば、概ね低くて60くらいから80くらいまでいけると。あとは、どこまでツボを押せるかです。

こう書くとツッコミとして「それはアイデアというか、ホストみたいに機嫌取りで、本質ではないのでは?」みたいなことを思う人もいるでしょう。これは半分正しく半分間違っている感じですね。正しいのはそのとおりだと思っていて、コミュニケーションが楽しいとか、話していて面白いとか、何か色々アイデアやヒントをくれると信頼が生まれたり出来てくるから「受け入れてもらえる」んですね。また説得力が増したり、まあ色々と面白いと。そうでないなら話にならないからですね。

次に間違っているのは、そもそも本質というのは、良いアイデアというのが、自分がこれはいいのだといってあるアイデアXを押し付けるわけではないってことです。アイデアXを提示した時に「なんか違うな」ならそれで一応終わりです。終わりというのは、お客さん的にNGなら固執せずってことです。ただそれが本質である、抽象的にいえばそうなるという話になっていくと、単にお客さんが「理解できてない」だけということもありえます。その場合はそのように「駄目ですね」なんていったら終わりですよ(笑)なので、そうは言わずに、整理して理解を共有していく、色々な例を挙げていくことが求められます。

ここでいえるのは、そもそもアイデア自体単体で評価されることは少ないってことです。なぜなら着眼点として優れたアイデアもそのまま使えないですし、使えても一部ということです。僕もアイデアを出したものが一時どうなっていくかを調べたんですが、自分の調べでは多くは使われなかったんですね(笑)「えーー」ってなりませんか?僕はなりました。

でも事実はそうなのですから。実際にその場合は単発でアイデアを出してはい終わり!って感じだったので、どこまでお客さんで熱があったか、これはいいとかってコミュニケーションがなかったのも原因ですけどね。それくらいアイデアはそのまま使われないってことです。もちろん1割では使われたので良しというレベルでもいいし、これは感覚値、期待値との調整ですよね。1割使われればいいのか、少ないのか。僕はもうそれくらいで十分と思えるわけですね。

アイデアを出すという矛盾

実際にアイデア出しはある種矛盾を抱えています。

つまり、アイデア自体で100%解決はまず難しいからですね。またそれを承知でアイデアを出しても、10%くらいしか使われない。そのまま使われないのもあるし、使えないのもあるわけです。これは僕も認知しています。ただ使えないアイデアだなと思っているわけではないですよ(笑)アイデアとしてはあるが、実行が難しいだろうというものをどう評価するか。実行って普通に考えて10%もあればいいので、そう考えると妥当だとすら思うわけですね。そこから継続出来ることはさらに10%というか。

これはもうアイデアの性質ですからそういうものだと捉えています。つまり、どんな良いアイデアを出しても実行でボトルネックとなるし、継続でつまづくよねと。そうであれば、アイデア側に寄せてある種の責任を負わなくてもいいのではないかと。例えば僕はある種出したからには関わりたいという欲望に近いものがありました。欲求といってもいいですけど、まあ愛着があるからですよね。

でも、これ単にエゴでもあるんですよね。エゴなので、それをどう処理するか、対応するかであって、そこまでこだわるのかというと、お客さんの問題や都合であるので、そこまで追えないと。もちろん自分が描いた絵が目の前で捨てられたらショックですけど(笑)見えないので分からないというか。まあそういうものが一生使われるわけでもないので、寿命があるって感じですよね。

そういう矛盾を抱えている中で、責任ってそこまでないなと思えると、ふっと楽になるぞと。だからものすごく実践的になると、こうなるわけです。

アイデアに実行までの保証は当然ないです。ただ出来るだけ実行できるものやヒントになるものを提示したいです。

これはわりと当然だなと。アイデアを考えて実行した人であれば分かるということで、ここに無茶ぶりで絶対とか、必ずというものを求める人はやはり無理だなと。たまーにいるので、そこは弾くわけです。一方で多くの人は多くのお客さんはとあえて書きますが、その実行性を難しいと分かった上で、アイデアを求める、何かないだろうかと考えられているわけです。

だから、僕はそこまで「共通理解」があればやりたいなと、手を貸すというと上からっぽいですけど、「困っている人がいれば手を出す」みたいなことですね。一緒に行こうと。ちょっと青春的ですが、これくらいでいいんじゃないかと(笑)

この矛盾的なアイデアの性質を踏まえて、「なんかアイデアってなかなか天の邪鬼だな」と自分のことでもありそうで(笑)、また同時にそういうふわっとして曖昧でなんだこれは、というのが好きなんですね。これは理屈ではないと思います。そういうなんかわからんものが好きというのが僕のアイデアに対する捉え方です。

それ自体は矛盾だから葛藤していて不安でわからんから駄目、とかではなくて。なんかわからんけど不思議で惹かれる、なんかいいかもしれない。ポテンシャルを感じる、ワクワクということですね。

くどいですが、無茶なものは無茶ですし、共通理解が取れない人とは仕事をしないのでそこは弾いた上でということです。そうすると、まあ楽しいんですね。一緒になんか秘密基地をどこに作ろうかって考えるなにか遊び心とか、ワクワクとか、なんかいいなあーって。そういう感じでやっています。

キレイに言えば「提案」をしている

ここまで考えると、アイデアというと色々過不足があり誤解となるのかなと。そう考えると、アイデアや企画というよりも、まあそれでもいいのですが、提案をしているというほうが適切かもしれません。

ある人にはアイデアそのものをぶつけてみる、別の人にはもう少し整理された企画でワクワクしないか揺さぶってみる(笑)、別の人には、ビジネスモデルなどかちっとしたものを考えていく。

どれも提案ですよね。そう考えるとスッキリします。

僕の中では、どれもアイデアなのですが、他人から見ると違っていたりするというのが一番面白いです。僕はアイデアをうなって生成しているわけでもなく、面白くやって出てくる副産物に近い。主成分は学びや気づきや楽しさです。それとほぼ同時に「こうなるんだー」「こんなことがあるのか」「これは他でも使えるかな」ってアハ!みたいな体験がある。だから面白く出来るんですね。これを真似する必要はないとは思いますが、そういう感じでやっていると。

誰かにこうしてみたらとか、こんなふうにするといいかもって失敗するとお節介ですけど、成功すると提案や改善策となって、「提案をありがとう」と言われる。この感覚はあまり変わらないですね。結局その局面ですよね、どういう時にそのパス=提案があると喜ばれるか。その確率を上げていくってことになると。100%成功もないし、0%で全部失敗もないですからね。

提案ですといって言い切って終わればいいのですが、言葉は常に変化するのと、認知が変わるので、まあ難しいというか色々あるだろうなと。僕の認識はスッキリしても、人から見られるところでは違和感はあるんでしょうね。例えば「アイデア出し」というと簡単って思う人も人によってはいると思うんですが出すことを常にやるとか、数もですが、一定程度コミュニケーションをしていくとなると、かなり人は限られるという気がしています。面白くとか、楽しめる人でないと無理なのかなと。

もっとも僕もアイデアだけで固執しているわけではないのですが、それが面白いからこそ、提案や拡げていけるだけですね。それがないなら、結構きついよなあと。

同じようなことをする人はほぼ皆無かクレイジー(笑)な人しかいないのでこれは本当にないとは思いつつ、僕のやり方や考え方を示してみました。なんで皆無っていえるかというと、結構書いているこれらのアイデア自体や発想自体の考察はあまり読まれてないんですね。なので書いても見られたり読まれることは相対的に少ないんですけど、僕にとってはとても大事なことで適宜アウトプットする感じでやっています。

ものすごくまとめてしまえば、

提案的なスタイルで、アイデアを原材料やネタにして、マーケティングからビジネスまでを支援するって感じですね。そうすることで、僕もパフォーマンスが出つつ学びになりつつ、当然お客さんにも喜ばれると。このあたりをもっと高めていきたいですねー。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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