本や書店に関する新しいサービス

本屋はもちろん出版業界や本自体に関連するビジネスやアイデアをわりと集めている(集まってくる?)ので、それらのアウトプットと共有です。

出版業界の状況

市場規模的には、全国出版協会・出版科学研究所によれば、2019年で紙+電子書籍の市場は1兆5,432億円となっています。(2019年の出版市場を発表

簡単にいえば、2015年から2019年の5年にかけて、紙は1.5兆→1.2兆と減少していて、電子は1,500億から3,000億という増加となっています。紙の下げ幅分を電子でカバー出来ていればまだいいもののそうなってないので、全体的に減少傾向にあるのが出版業界と言えそうです。

書店数(本屋数)

新刊書籍などのいわゆる「書店」の数は、出版流通学院の調べによれば、2015年で約11,000店あったのが、2019年では約9,600と1万を切っています。(COLUMN-VOL2.出版市場統計/書店の経営統計

さらに古いデータでは、日本著者販促センターがまとめたデータでは、1999年に約22,000店あり、減少し続けていることが分かります。約2万→約1万とこの20年間で半減したといっていいでしょう。(書店数の推移 1999年~2017年

ここまでみると、1兆円規模の市場はあれど、小売である書店は厳しく、新規でチャレンジしていくのも結構辛い状況が見えます。とはいえ、個別でなんとかということがないわけでなく、全体的な傾向を見つつもどうしていくか、何かプラスや突破口ががないか。そんな状況ではないかなと感じています。

新刊点数

いわゆる出版物としての書籍の発刊数です。売れたわけでなく、出したということでしょう。

総務省の日本の統計2020にある26-5書籍新刊点数と平均価格から(その資料元は、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所「出版指標年報」となっています)をダウンロードしてみると、平成27年が76,445点で平成30年では71,661と減少傾向です。少し前は8万点くらいあった気がしますが、さすがに出しても売れないので減っているのかもしれません。

面白そうだったので、PDF版の出版物販売額の実態2019を買ってみました。1,500円でこのデータは安いと感じつつ、またじっくり読んでみます。honyaclubでしか買えないのでその点だけご注意を。(ページでは宅配のみの記述がありますが、決済後問題なく後日メールでPDFが送られてきました)

本や本屋に関するアイデア

大型書店も潰れていく時代ということで、ビジネス的にも非営利的にも何か本屋や本でできないだろうか。使命感までは持ち合わせてないですが、本から得たことや学んだことは多く、感覚的には本屋がなくなるのは寂しいわけです。とはいえ、そこまで買えているかというとこれもまた怪しい。

そういう葛藤なりを踏まえつつ、なんか良い着地はないか。最終的には書店数も下げ止まっていくとは思いますがどこまでいくかは正直わかりません。

単に本の販売をネットでするだけではない、新しい切り口や視点、アイデアが必要です。そういう意味で情報を集めつつ、紹介していき、何か読者に役立てばというところです。

以下メモで、時間見つつ加筆していきたいと思ってます。

いわた書店の一万円選書

有限会社いわた書店は、一万円選書というサービスを提供しています。1万円分の本を岩田さんが選んで、お届けするという選書サービスです。テレビに取り上げられたのもきっかけに依頼数も多く、抽選という状態が続いているようです。

選書をする際に「カルテ」という読者からの情報が肝となっていて、その情報を元に選書されるようです。

シゴクリ的に面白いなと思ったのは、この一万円選書真似できるよなというところなのですが、実は岩田さんもインタビューで「どんどん真似してください」と言われています(あなたのためだけに本を選んでくれる「一万円選書」 ブレイク後はどうなった?より)。

確かにこの仕組みは真似してもアウトプットは全く別になります。一方で「あなたに本を選んで欲しいのだ」というのは、読んだ本をベースにすると端的に「本を読んだ時間と量」になるので、そこだけで争うとなかなか厳しい感じもしました。

どうこの仕組を取り込んでより良い形にできるか。システムっぽくいくなら、「一万円選書」を簡単に出来るサービスみたいなのを作るのもいいですよね。個々の書店でやると大変だから出来ないということを想定すると、例えばですけど、一万円選書をやりたい人がいて、システムを使って選書。発注は「応援したい本屋」に客注として依頼して、依頼主に直接届ける。個人情報の兼ね合いか、このように客注が出来るかはおいておいて。デジタルだと冷たいなら、手紙を書いたり、色々と工夫はできそうです。

どちらかといえば、そういう仕組を作ったところで、集客して依頼が来るかなんですよね。個人がやっても超辛いところなので、選書をし続ける仕掛けが必要なんですよね。

とはいえ、選書という切り口は常にあるし出来るので、選書×アイデアで新しいサービスを見出すのはありだなと考えられます。

文喫

文喫は、日販が運営する書店です。

書店といえど、入場料を払うということで話題になり、本好きは気になるところかと思います。入場したスペースで本を満喫しつつ、仕事や読書、ご飯もあるため、今までとは違う「書店」価値を構築したといっていいでしょう。

本との出会いを創発している点が要チェックというところですね。

実際の売上感などの手応えは、入場料を払う本屋「文喫」で、本は売れるのか?が参考になります。入場して好きに読めるから「買わない」のでなく、むしろ逆に普通の書店の客単価が2,3倍であり、購入率も1割り未満でなく3-4割という高い数値になっているようです。

総合的には、図書館のような形で入って、図書館は本は買えないのですが、心理的な効果やそこにいるとやはり何か買いたくなって買えるので買う、という面白い効果もあるようですね。平均滞在時間をそもそも長くできるかどうかもありますが、非常に参考になるポイントかと感じました。

リトルスタッフ

リトルスタッフは、本屋を応援するサービスです。

切り口としてユニークなのは、本屋を応援するという視点です。具体的には、応援したい本屋を選び、その本屋さん自体を「購読」して応援します。

例えば、課金することで、本屋さんが投稿した商品画像を見えたり、商品=本がメインでしょうが、を取り置きできるというものです。あくまで、応援がメインなので、課金自体の価値が見合うかが焦点ではないと感じました。

本屋自体が減少していく中で、いわゆるクリエイター投げ銭のような仕掛け、クラウドファンディングのような仕掛けに近い、本屋版ともいえるかもしれません。

こういった本屋さんに関連するサービスは珍しい気がします。

本屋読本

本屋読本は、「これからの本屋読本」というブックコーディネーターの内沼晋太郎さんの著作です。ものすごく簡単にいえば、「本屋」が好きというよりも、「本屋をやりたい」くらい好きな人向けの本です。本屋開業マニュアルみたいなものも面白いです。

内沼さんによりnoteに全文公開されていますので、無料でも読めます。面白ければ紙の本など買ってみてはどうでしょうか。

間違っていたら申し訳ないですが、この本で面白いのは、「本屋」を自分なりに定義していくという考え方です。僕は本屋をやりたいと思ったことはありますが、ビジネス的にまず新刊書店だけでやるのは無理というところで、諦めました。そこで、Web本屋と勝手に称して、つまりこれはAmazonアフィリエイトで本を売るだけなのですが、月1冊程度は誰かが買ってくれるのでバーチャル書店としてはいいのではないか、みたいなことを考えました。

これは本ですが、本屋や書店などを考えるとなると、こういう本は貴重です。タイトルがまさに「これから」ですが、今後を考える時、個人に最適な本屋像であったり、書店のあり方のヒントが見つかるかもしれませんね。

こうしていくと良いかもな未来の書店

前に、リアル書店の生き残りアイデアとか偉そうに書いてますがまあこれでどこまでいけるかは正直分かりません。奇をてらうのも当然含みつつ、仕掛けて何か動いてかないと変わらないのは確かです。

もちろん見た目だけの奇をてらうでは本質的価値、または欲しい価値になっていなければきついわけですね。

とはいえ、リアル店舗自体の価値はアップグレードしていって、店員さんや有人の価値が見直されるのかなと。対話でもいいですし(会話自体が懐古的な趣味になるかなどもありつつも、話すのは楽しいのは変わらないはず)、集まることで何か出来るというところに集約されます。

これは書店などに限らず小売店舗全般に言えるかもしれないです。ですから、小売業界に広げていくとそれらの取り組みを利用できるかもしれないですね。

ビジネスアイデア出しの場

ビジネスアイデアを考えたり、こんなアイデアどうだろうかを話し合える場です。シゴクリ読者向けのサービスです。

相談は個人でも受け付けていますが、個人で密にやるよりも、「場」として作っていくことで、読者にも、シゴクリにもメリットがあると考えました。

あくまでコミュニティ(SlackやFacebook)の中でやり取りする形となります。

シゴクリが面白いから応援したいとか、もっと違うアイデアを見せて欲しいとか、こんなビジネスどうだろうかという時に、ぜひ参加してみてください。

お気軽にご参加お待ちしております!